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トウモロコシ2
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「ロレッソくん、君はここに来てどれくらいなの?」
「ん?半年ぐらい」
「先輩と見込んで質問する。知ってたら教えてほしいんだけど、王様はどちらが好きだと思う…その……ねぇ?」
「アリスとアラン?」
「うん、性別的にはあってる。質問の内容。」
「今となっては両方じゃないかと思ってるね、俺は。ってか、何でいつもそんな事気にしてんの?」
…言おう…1人で苦しみたくない。もう限界なの。
「謎計画が…私を苦しめているの…」
「は?」
「姫が…王様が私の事を好きになるように、意味のわからない計画を立ててるんです。どうしたらいいのでしょうか。」
「そんなムチャな計画を…トウモロコシ5本の女なのに…」
「やっとわかってくれましたか。でも私が何をどうしても、身動きがとれないの…。王が誰を好きになろうが、一生独り身だろうが、私には関わりの無い事なのに!」
「でも、もうそれ通用しないとこまで来てるよな。」
「そうなの!」
「しかし、アリスの何に『無限の可能性』を感じたんだ?トウモロコシ女なのに。」
言い方はムカつくけど、本当にその通り。
「…ていうか、いいのか?仕事が戻らなくて…」
駄目ですとも!
廊下で長い間話をしていたから、トウモロコシを茹でる事もしていないし!
「1度戻ります…このトウモロコシは預かってて下さい。出来るなら調理してください。」
「…え、嫌なんだけど」
「可哀想なトウモロコシ女を助けてくれると信じてるよ。ロレッソ君!」
私は逃げるように全力で走った。
「お待たせしましたぁ!本当にお待たせさせてしまいました。職務放棄と見なされクビですね。今までの方たちのように!」
……クビ……。
それはとてもいい考え!
働かない奴は追い出すっていってましたよ!この人!
「いや、調理にはそんなに時間がかかるものなのか?」
王様がトウモロコシを茹でる調理時間など知るはずもない!ガッカリです。庶民に寄り添う政を目指しなさい!
「で、茹でたトウモロコシとやらは何処にある?」
「…ロレッソ君が後で持って来ますので。」
「そうか、楽しみだ」
「……」
まさか…楽しみにしていたとは…。
暫くして、ノックの音がした。
コンコン
「ロレッソ君だと思います。しばらくお待ちくださいませ!」
よかった、持ってきてくれたんだ!
「ロレッソ君!」
「……一応茹でて来たぞ」
「ありがとうっ!」
「アリス…何かあったのか?涙目だぞ…」
「後で話す。16時にさっきの場所で会いましょう!じゃあ、行ってきます!」
「ぉぉぅ…」
「ファビアン王!トウモロコシをお持ちしました!どうぞ!!」
「…まさか手に持って食べるのか……?」
食べ方すらしらないとは…もう、カルチャーショックですよ。王宮は異国なの?
「そうです、もう少し冷めてから『手』で掴んで食ます。でも、手を洗わないと衛生上良くありませんので、掴んで食べるのは…。」
王様のお腹はデリケートそうだから、今食べさせる訳にもいかない…。
「ご安心ください。王様のために調理するよう、料理長に伝えておきます。」
「では、そのトウモロコシはどうする。棄てるのか?」
何と恐ろしい事を…
トウモロコシを棄てる…
農家に謝りなさい!
「棄てるわけありません。ロレッソ君と食べます。」
「ロレッソ…それは今トウモロコシを持って来た騎士か?」
「そうです。この城で唯一私の悩みを聞いてくれる人です。」
「…何を悩んでいる」
『貴方達にです。』
なんて口にすれば、どちらからも責められて死んでしまう…。
「ロレッソ君にしか話せません。」
「この城で俺に隠し事か?」
「…え?」
まずい…密偵だとか勘違いしてたらどうしよう!!
「隠す…というか、今度家に帰ったら料理をつくるので、何にするか悩んでいまして……」
ははは……
なぜトウモロコシ5本でここまで怪しまれるのか…
私のご機嫌をとるためのトウモロコシで、王様が機嫌悪くなるだなんて…
トウモロコシに無限の可能性を感じる。
「ん?半年ぐらい」
「先輩と見込んで質問する。知ってたら教えてほしいんだけど、王様はどちらが好きだと思う…その……ねぇ?」
「アリスとアラン?」
「うん、性別的にはあってる。質問の内容。」
「今となっては両方じゃないかと思ってるね、俺は。ってか、何でいつもそんな事気にしてんの?」
…言おう…1人で苦しみたくない。もう限界なの。
「謎計画が…私を苦しめているの…」
「は?」
「姫が…王様が私の事を好きになるように、意味のわからない計画を立ててるんです。どうしたらいいのでしょうか。」
「そんなムチャな計画を…トウモロコシ5本の女なのに…」
「やっとわかってくれましたか。でも私が何をどうしても、身動きがとれないの…。王が誰を好きになろうが、一生独り身だろうが、私には関わりの無い事なのに!」
「でも、もうそれ通用しないとこまで来てるよな。」
「そうなの!」
「しかし、アリスの何に『無限の可能性』を感じたんだ?トウモロコシ女なのに。」
言い方はムカつくけど、本当にその通り。
「…ていうか、いいのか?仕事が戻らなくて…」
駄目ですとも!
廊下で長い間話をしていたから、トウモロコシを茹でる事もしていないし!
「1度戻ります…このトウモロコシは預かってて下さい。出来るなら調理してください。」
「…え、嫌なんだけど」
「可哀想なトウモロコシ女を助けてくれると信じてるよ。ロレッソ君!」
私は逃げるように全力で走った。
「お待たせしましたぁ!本当にお待たせさせてしまいました。職務放棄と見なされクビですね。今までの方たちのように!」
……クビ……。
それはとてもいい考え!
働かない奴は追い出すっていってましたよ!この人!
「いや、調理にはそんなに時間がかかるものなのか?」
王様がトウモロコシを茹でる調理時間など知るはずもない!ガッカリです。庶民に寄り添う政を目指しなさい!
「で、茹でたトウモロコシとやらは何処にある?」
「…ロレッソ君が後で持って来ますので。」
「そうか、楽しみだ」
「……」
まさか…楽しみにしていたとは…。
暫くして、ノックの音がした。
コンコン
「ロレッソ君だと思います。しばらくお待ちくださいませ!」
よかった、持ってきてくれたんだ!
「ロレッソ君!」
「……一応茹でて来たぞ」
「ありがとうっ!」
「アリス…何かあったのか?涙目だぞ…」
「後で話す。16時にさっきの場所で会いましょう!じゃあ、行ってきます!」
「ぉぉぅ…」
「ファビアン王!トウモロコシをお持ちしました!どうぞ!!」
「…まさか手に持って食べるのか……?」
食べ方すらしらないとは…もう、カルチャーショックですよ。王宮は異国なの?
「そうです、もう少し冷めてから『手』で掴んで食ます。でも、手を洗わないと衛生上良くありませんので、掴んで食べるのは…。」
王様のお腹はデリケートそうだから、今食べさせる訳にもいかない…。
「ご安心ください。王様のために調理するよう、料理長に伝えておきます。」
「では、そのトウモロコシはどうする。棄てるのか?」
何と恐ろしい事を…
トウモロコシを棄てる…
農家に謝りなさい!
「棄てるわけありません。ロレッソ君と食べます。」
「ロレッソ…それは今トウモロコシを持って来た騎士か?」
「そうです。この城で唯一私の悩みを聞いてくれる人です。」
「…何を悩んでいる」
『貴方達にです。』
なんて口にすれば、どちらからも責められて死んでしまう…。
「ロレッソ君にしか話せません。」
「この城で俺に隠し事か?」
「…え?」
まずい…密偵だとか勘違いしてたらどうしよう!!
「隠す…というか、今度家に帰ったら料理をつくるので、何にするか悩んでいまして……」
ははは……
なぜトウモロコシ5本でここまで怪しまれるのか…
私のご機嫌をとるためのトウモロコシで、王様が機嫌悪くなるだなんて…
トウモロコシに無限の可能性を感じる。
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