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A.S.A.P 2

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早くここを出て行かないと。

恐ろしい事になるかもしれない!

隣の部屋で行き来自由。
何かあっても、この誰もが恐れる王様のやる事に文句を言えるはずもない。逆に子が出来ればと、喜ぶ人も少なくないはず…。

そう。
ずっと隣にいたから忘れてましたけど、この城は『アクマノ城』で、城主は物凄く怖い王様なんです。

祭の日に護衛していた時、あの時から気に入られていたとしたらどうしよう。

散歩も、あれデートですよ。ナチュラルな。


「王様っ!!仕事を辞めさせてください!」

「この書類整理がなくても、前に言った物だけやってくれればいい。」

「全体的に辞めさせてください!お散歩は
1人で行って下さい。」

「却下だ。」

こっちだって却下よ!!

…喜怒哀楽出してもいいというなら、いつもの私でいいって事ですよね…王様。

王様と話す時は、心の中でも自分も変な敬語になってるんです。これも、もう止める!

「私にも辞める権利はある!」

「……」

「これは仕事なんだったら、職業選択くらいさせてもらうから!」

「…命令だ。」

「じゃあ聞きますけど、私がだれかと…例えばロレッソ君と結婚したとしても、その散歩はつづけな……」

しまった…ここでロレッソ君の名前だけは出しちゃダメ!逆撫でするだけだし、王様の性格上よくない!

「…結婚だと?」

「例えばの話です!城下にいる人でも何でも、私が結婚したら一緒に散歩なんてしないから。」

「この国は、結婚しても別れてやり直す事を許している。」

だから?

「誰かと結婚したとしても、俺を好きになったら別れればいい。」

「…ファビアン様、貴方は一般の人と同じ振るまいが出来るわけないでしょ。別れた時に既に私に子がいたらどうするつもり?」

「もちろん引き取る。」

「…そんな事できないの!ていうか、しちゃダメなのっ!」

「何故だ?」

「王様だから!!」
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