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行方不明の婚約者4
本格的に求職活動!隣街まで辻馬車で出発!
この馬車に乗るだけでもドキドキしてたりするんだよね。
お金足りなかったらどうしよう…
大丈夫よね。女中さんに聞いたら、それだけあれば充分往復出来るって言ってたもの。それだけっていうのは、私の全財産。
「嬢ちゃん、着いたよ。」
「ありがとう。あの、馬車はいつもこの辺りの何処かにいるのかしら?」
「ん?ああ、だいたいここにくりゃ乗れるよ。」
そうなんだ。
「おじさん、ありがとうございます!」
「気をつけてな。」
隣街って意外と遠いのね。けれど馬車って思ってたよりお金はかからなかったからよかったわ。
さて、気合いを入れてお仕事探しよ!!
色んなところを見てみるけれど、どこを見れば人を募集してるのが解るのかしら…
今いる街には求人看板のようなのが幾つか立てられてたからわかったんだけど、ここにはそれが無いのよね。
「あの、この辺でお仕事を探す時はどうすればいいのか、ご存知ないでしょうか?」
近くにいた女性に聞いてみた。
「仕事なら紹介所があるから、そこに行くとわかるわよ。ここから行くなら馬車をおすすめするわ。歩けば1時間以上かかってしまうから。」
「そうなんですね。1度言ってみます。助かりました、有難うございます。」
「お役にたててよかったわ。」
優しい人だわ。この街には窃盗団もいなさそうだし、住むならここにしよう!
紹介所は次来た時に行こうかな。
焦らずゆっくり決めたほうがいいよね。急いでも良い事なんてないもの。今は教育係をしているし、お休みは後5回もあるんだから。
実は今日は求職ともう1つ、目標があるの!
それは『1人でご飯を食べる事』
『1人ご飯』初心者としては落ち着いたお店がいいわ。
さっき色々見て回ってた時に、可愛い看板のかかったカフェを見つけて、そこに行くと決めてたんだよね。
思いきってお店に入ってみるものの、店員は誰もいない。出てくる様子もない。
「すみません…どなかたいらっしゃいませんか?」
…………
全く返事がない。もしかしてもう閉店なのかしら。
ガタンッガタッガタン
「…っっ!?」
「……けて」
え?
「助けて…」
「…………」
これは行った方がいいよね。ちょっと怖いけど、本当に助けなきゃ危ない状態なのかもしれないし…
「あの、どこにいますか…?」
「ここよ…」
ここって…調理場から聞こえるから店員とか?
「失礼します。」
「こっちこっち!起こしてもらってもいい…?腰が…」
「大丈夫ですかっ!?」
調理場では、40代の女性が腰を押さえて座り込んでいた。
聞けば1時間ほど前に転んで、自力で立てなくて困っていたらしい。
「あ~助かった!誰も来なかったらどうしようかと思ってたとこだったんだよ。」
「もう大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫さ」
「それは良かった。では、私はこれで失礼しますね」
腰を痛めてるなら今日はお店はお休みでしょうし、他のお店をさがさなきゃ。
「お嬢さん、何か食べに来たんじゃないのかい?」
「そうですが、腰を痛めているようなので…お店は閉めますよね?」
「いーや、こんな事でいちいち店を閉めてたら、暮らして行けないよ。」
少しくらい辛くても働かないと暮らせない…それって当然なんだ。私はまだまだ甘い考えから抜け出れてないわ。
「あの、この街で1人で暮らすのって大変でしょうか?」
「そりゃ大変だろうねぇ。…何か悩みでもあるのかい?」
1人で考えてても何も進んでないし、相談にのって貰うのもいいかもしれない。
「今仕事を探してるのですが、働くのが初めてで。」
「どんな仕事がしてみたいんだい?」
やりたい事…思い付いたのは『勉強を教える』だったけど、これは難しいもんね。
「言うだけならただなんだから、言ってみなさい。協力出来る事もあるかもしれないよ。」
言うだけはただ…。
「子供に勉強を教えてみたいんです。」
「それは家庭教師とかそんなのかい?」
「どんな形でもいいんです!それにバイオリンだって、ピアノだって、必要であればダンスだって少しなら教えられると思うの。」
「勉強にバイオリンね~」
「はい…。けれど、我が儘は言いません。頑張って働いて楽しく暮らすのが1番の夢なので!」
「頑張って…楽しく暮らす…。」
「はい、そして好きな男性が出来ればお付き合いしたり、結婚したり。」
考えるだけでも幸せだわ!
「お金持ちと結婚して楽しく暮らしたい、とは思わないのかい?」
「全く思いません」
もし王子と結婚しても別居して暮らす。これだけはこの国に来る前に決めていた事よ。
この国に来る時、私物を持ち込むのは最低限の物しか許されなかったけど、気持ちだけは置いてきてないんだから!
私物……そういえば、お母様から貰った手鏡とお父様の懐中時計は…あれも盗まれたのかしら?色々ありすぎて、確認も出来ていなかったけど…あれだけは取り返したいわ…。
「私、大切な用を思い出しましたので、これで失礼します。また今度食べに来ます!」
すぐあの邸に行って探さなきゃ!!
まだあの邸に私がいない事は気がつかれていない…よね。
気付かれていませんように!!
この馬車に乗るだけでもドキドキしてたりするんだよね。
お金足りなかったらどうしよう…
大丈夫よね。女中さんに聞いたら、それだけあれば充分往復出来るって言ってたもの。それだけっていうのは、私の全財産。
「嬢ちゃん、着いたよ。」
「ありがとう。あの、馬車はいつもこの辺りの何処かにいるのかしら?」
「ん?ああ、だいたいここにくりゃ乗れるよ。」
そうなんだ。
「おじさん、ありがとうございます!」
「気をつけてな。」
隣街って意外と遠いのね。けれど馬車って思ってたよりお金はかからなかったからよかったわ。
さて、気合いを入れてお仕事探しよ!!
色んなところを見てみるけれど、どこを見れば人を募集してるのが解るのかしら…
今いる街には求人看板のようなのが幾つか立てられてたからわかったんだけど、ここにはそれが無いのよね。
「あの、この辺でお仕事を探す時はどうすればいいのか、ご存知ないでしょうか?」
近くにいた女性に聞いてみた。
「仕事なら紹介所があるから、そこに行くとわかるわよ。ここから行くなら馬車をおすすめするわ。歩けば1時間以上かかってしまうから。」
「そうなんですね。1度言ってみます。助かりました、有難うございます。」
「お役にたててよかったわ。」
優しい人だわ。この街には窃盗団もいなさそうだし、住むならここにしよう!
紹介所は次来た時に行こうかな。
焦らずゆっくり決めたほうがいいよね。急いでも良い事なんてないもの。今は教育係をしているし、お休みは後5回もあるんだから。
実は今日は求職ともう1つ、目標があるの!
それは『1人でご飯を食べる事』
『1人ご飯』初心者としては落ち着いたお店がいいわ。
さっき色々見て回ってた時に、可愛い看板のかかったカフェを見つけて、そこに行くと決めてたんだよね。
思いきってお店に入ってみるものの、店員は誰もいない。出てくる様子もない。
「すみません…どなかたいらっしゃいませんか?」
…………
全く返事がない。もしかしてもう閉店なのかしら。
ガタンッガタッガタン
「…っっ!?」
「……けて」
え?
「助けて…」
「…………」
これは行った方がいいよね。ちょっと怖いけど、本当に助けなきゃ危ない状態なのかもしれないし…
「あの、どこにいますか…?」
「ここよ…」
ここって…調理場から聞こえるから店員とか?
「失礼します。」
「こっちこっち!起こしてもらってもいい…?腰が…」
「大丈夫ですかっ!?」
調理場では、40代の女性が腰を押さえて座り込んでいた。
聞けば1時間ほど前に転んで、自力で立てなくて困っていたらしい。
「あ~助かった!誰も来なかったらどうしようかと思ってたとこだったんだよ。」
「もう大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫さ」
「それは良かった。では、私はこれで失礼しますね」
腰を痛めてるなら今日はお店はお休みでしょうし、他のお店をさがさなきゃ。
「お嬢さん、何か食べに来たんじゃないのかい?」
「そうですが、腰を痛めているようなので…お店は閉めますよね?」
「いーや、こんな事でいちいち店を閉めてたら、暮らして行けないよ。」
少しくらい辛くても働かないと暮らせない…それって当然なんだ。私はまだまだ甘い考えから抜け出れてないわ。
「あの、この街で1人で暮らすのって大変でしょうか?」
「そりゃ大変だろうねぇ。…何か悩みでもあるのかい?」
1人で考えてても何も進んでないし、相談にのって貰うのもいいかもしれない。
「今仕事を探してるのですが、働くのが初めてで。」
「どんな仕事がしてみたいんだい?」
やりたい事…思い付いたのは『勉強を教える』だったけど、これは難しいもんね。
「言うだけならただなんだから、言ってみなさい。協力出来る事もあるかもしれないよ。」
言うだけはただ…。
「子供に勉強を教えてみたいんです。」
「それは家庭教師とかそんなのかい?」
「どんな形でもいいんです!それにバイオリンだって、ピアノだって、必要であればダンスだって少しなら教えられると思うの。」
「勉強にバイオリンね~」
「はい…。けれど、我が儘は言いません。頑張って働いて楽しく暮らすのが1番の夢なので!」
「頑張って…楽しく暮らす…。」
「はい、そして好きな男性が出来ればお付き合いしたり、結婚したり。」
考えるだけでも幸せだわ!
「お金持ちと結婚して楽しく暮らしたい、とは思わないのかい?」
「全く思いません」
もし王子と結婚しても別居して暮らす。これだけはこの国に来る前に決めていた事よ。
この国に来る時、私物を持ち込むのは最低限の物しか許されなかったけど、気持ちだけは置いてきてないんだから!
私物……そういえば、お母様から貰った手鏡とお父様の懐中時計は…あれも盗まれたのかしら?色々ありすぎて、確認も出来ていなかったけど…あれだけは取り返したいわ…。
「私、大切な用を思い出しましたので、これで失礼します。また今度食べに来ます!」
すぐあの邸に行って探さなきゃ!!
まだあの邸に私がいない事は気がつかれていない…よね。
気付かれていませんように!!
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