17 / 187
見つかりそうな婚約者
しおりを挟む
マール君とは声での会話は出来ないけれど、筆談やジェスチャーで上手く話せている。マール君は5才とは思えないほど字が綺麗なのよね。私より綺麗にかけてるもの。
最近では執事や侍女、女中、料理人、皆と話せるようにペンと紙を持ち歩いて、伯爵邸はほのぼのしている。
皆と仲良くなってはいるけど、まだ『何か欲しい』とか、『こうして欲しい』…とか、我が儘…というか、あまり自己主張はないんだよね。
「マール君はどんな虫が好きなの?」
マール君がとても嬉しそうに書いた文字…
「蝶」
「蝶……そうなんだね」
私の世界で1番嫌いな虫だわ…。今の時期はいないから良かった!!
個人的にはあまり手にしたくないのだけれど、次の休みに図鑑を買って帰ろうかな。
私の財産で買えるかどうかは謎だけれど…。
いつも静な伯爵邸が今日は何だか騒がしい。
「どうかしたんですか?」
「ああ、ニナ!実は今日はカタサからお客様がくるんだが…通訳が流行り病で来れなくなってしまって…変わりを探しているんだ!けれど見つからなくて困ってるんだ!」
「カタサ…少しぐらいなら話せますから、私でお手伝い出来る事があれば…」
「ニナ!!それは本当かっ!さっそく伯爵に伝えてくる!」
「よかったわ、あまり使われていない言語だから困っていたのよ」
母国語の1つだったりしますから…
私の国は多文化共生だし、各々の良いところを学べるから、最近では3種の言語を話せる人が結構いるのよね。
「ニナ!少し内容を確認しておいてくれ。」
「はい。」
…今はあまり使われていない港を使うように、お互いに協力したい。新しい水路って事かしら。
30分ほどたった頃、お客様が到着した。
その顔を見てビックリして椅子から落ちそうになった。向こうもそれは同じ。
来たのは恰幅のいい男性と、カールの兄クール様。
外交官だとは聞いていたけど…まさかここに来るなんて、どんな偶然なの!
『何でここに?』
『色々訳があって、明日はお休み?時間があればそこで話しましょう!』
『わかった。』
クール様がいれば通訳は必要ない気がするけれど…
お互いに防衛という事かしら。
何を伝えられているか相手任せにしていると、誤魔化されていても確認できないもんね。
もちろん私達が顔見知りという事は悟らせないまま、無事対談は終了。
そして2人は帰っていった。
「ニナ!良くやってくれた!!かなりいい感触だったよ」
「お役にたてて何よりです。」
けれど、明日クール様に説明するのがとても怖い。本当に国と国との問題に発展してしまうかもしれないわ!
「どういう事なのか、聞かせてもらおうか。」
クール様はとてもご立腹。当たり前だよね…。王子に嫁ぐ事になったのに、伯爵の家で通訳してるんだもの。
「王子はとても理解のある方なので、私が通訳をする事に賛成してくれたの。」
本当の事なんて、絶対に知られちゃ駄目よ!
「…なら何故護衛がいなかったんだ?」
「え?」
「馬車すらなかった。」
「…それは、伯爵が迎えに来てくれたので。」
「では『ニナ・スミス』とは誰の事だ?俺達に自己紹介をした時にそう名乗っていたが?そしてそれを伯爵は疑いもなく聞いていた。」
「…偽名を名乗らないと、婚約者なのだと気が付かれたら大変だからよ。伯爵はもちろん私の名前がニーナだって知ってるわ。」
うぅ…視線が痛い……。
「今日は侍女と護衛は何処にいる。」
「…えっ!?」
「昨日は伯爵邸だったからまだいい。だが、今いないのはおかしいだろ。」
これはまずい…
今話をしている場所はクール様がこの国に滞在するために借りてる部屋。
男性と2人になる事なんて、婚約者として絶対許される事じゃない。けれど、私は1人で来た…。
言い訳のしようが無くなってきたわ…
「本当は、伯爵のご子息マール様の、教育係をしているの!」
「はあ?」
「これも許可はもらってるのよっ!将来、子育ての役にもたつからって頼んだの!」
お願いっ信じて!!
「馬鹿も休み休み言えよ…。婚約者をそんなに簡単に他人の家に何日もおいておく訳がないだろ。」
その通りです。
「本当の事を言え。でなければ、此方から直接聞きに行く。」
「それは駄目よっ!」
結婚せずに暮らせる可能性を潰さないで!!
「なら本当の事を話せ。」
「…絶対に怒ったり誰かに言ったりしないって約束してくれる?」
「事と次第による。」
全てを話したら、本当に大変な事になるよね。別邸に放置されて、家財持ち逃げされて、牢に入れられました…なんて。
「……会った事がないの。」
「は?」
「王子に会った事が無いの。」
「それは、どういう意味だ…?」
「会いに来てくれないから、向こうは私の顔を知らないみたいなの…。だから伯爵邸にいるのも気が付かない。」
「……ふざけるなよ…あのクソ王子…。会いに来ない…だと。俺とカールが弟みたいに可愛がっていたニーナに……」
弟…
「これは俺達の国をなめてるとしか思えない。すぐにニーナと共に国に帰って報告する。」
「帰る?」
「当たり前だ!!絶対に連れて帰る。こんな所にいて何かあったらどうするつもりだ!」
「えっ!?ちょっと待ってよっ!!」
「待ってられるか!!ここはニーナをよこせと言ってきた国なんだぞ。今はこれだけですんでるが、これ以上ここにいたらどんな扱いを受けるかわからないだろ!何かあってからじゃ助けてやれない!」
「駄目よっ!!今私が国へ帰ったりすれば
大問題じゃない!」
「現に大問題が起きているだろ!!」
……そうなんだけど!
「落ち着いてよ、相手は王子なのよ。…それに、私はもう少しこの生活を楽しんでいたいの…」
クール様は呆れている。
「はぁ…教育係はいつまでなんだ?」
「え?あ…今のところ後1年」
本当は今月末までだけどね…。
「あのまま邸にいて見つかったら、伯爵はどうなると思ってる…と言いたいところだが、あの邸が1番安全だ。万が一知られた場合は俺が何とかする。ニーナ、何があっても気付かれるんじゃないぞ。」
「ありがとうっ!!」
「声が大きい。」
はぁ…俺も甘いな…
だが、1度も会いに来る事もない王子のせいで、ニーナの自由を奪わせる気はない。暫くはこのままにしておこう。時々様子を見に来ればいいしな…
それに見つかった時は、こちらが優位に立てるようにはしておくつもりだ。
最近では執事や侍女、女中、料理人、皆と話せるようにペンと紙を持ち歩いて、伯爵邸はほのぼのしている。
皆と仲良くなってはいるけど、まだ『何か欲しい』とか、『こうして欲しい』…とか、我が儘…というか、あまり自己主張はないんだよね。
「マール君はどんな虫が好きなの?」
マール君がとても嬉しそうに書いた文字…
「蝶」
「蝶……そうなんだね」
私の世界で1番嫌いな虫だわ…。今の時期はいないから良かった!!
個人的にはあまり手にしたくないのだけれど、次の休みに図鑑を買って帰ろうかな。
私の財産で買えるかどうかは謎だけれど…。
いつも静な伯爵邸が今日は何だか騒がしい。
「どうかしたんですか?」
「ああ、ニナ!実は今日はカタサからお客様がくるんだが…通訳が流行り病で来れなくなってしまって…変わりを探しているんだ!けれど見つからなくて困ってるんだ!」
「カタサ…少しぐらいなら話せますから、私でお手伝い出来る事があれば…」
「ニナ!!それは本当かっ!さっそく伯爵に伝えてくる!」
「よかったわ、あまり使われていない言語だから困っていたのよ」
母国語の1つだったりしますから…
私の国は多文化共生だし、各々の良いところを学べるから、最近では3種の言語を話せる人が結構いるのよね。
「ニナ!少し内容を確認しておいてくれ。」
「はい。」
…今はあまり使われていない港を使うように、お互いに協力したい。新しい水路って事かしら。
30分ほどたった頃、お客様が到着した。
その顔を見てビックリして椅子から落ちそうになった。向こうもそれは同じ。
来たのは恰幅のいい男性と、カールの兄クール様。
外交官だとは聞いていたけど…まさかここに来るなんて、どんな偶然なの!
『何でここに?』
『色々訳があって、明日はお休み?時間があればそこで話しましょう!』
『わかった。』
クール様がいれば通訳は必要ない気がするけれど…
お互いに防衛という事かしら。
何を伝えられているか相手任せにしていると、誤魔化されていても確認できないもんね。
もちろん私達が顔見知りという事は悟らせないまま、無事対談は終了。
そして2人は帰っていった。
「ニナ!良くやってくれた!!かなりいい感触だったよ」
「お役にたてて何よりです。」
けれど、明日クール様に説明するのがとても怖い。本当に国と国との問題に発展してしまうかもしれないわ!
「どういう事なのか、聞かせてもらおうか。」
クール様はとてもご立腹。当たり前だよね…。王子に嫁ぐ事になったのに、伯爵の家で通訳してるんだもの。
「王子はとても理解のある方なので、私が通訳をする事に賛成してくれたの。」
本当の事なんて、絶対に知られちゃ駄目よ!
「…なら何故護衛がいなかったんだ?」
「え?」
「馬車すらなかった。」
「…それは、伯爵が迎えに来てくれたので。」
「では『ニナ・スミス』とは誰の事だ?俺達に自己紹介をした時にそう名乗っていたが?そしてそれを伯爵は疑いもなく聞いていた。」
「…偽名を名乗らないと、婚約者なのだと気が付かれたら大変だからよ。伯爵はもちろん私の名前がニーナだって知ってるわ。」
うぅ…視線が痛い……。
「今日は侍女と護衛は何処にいる。」
「…えっ!?」
「昨日は伯爵邸だったからまだいい。だが、今いないのはおかしいだろ。」
これはまずい…
今話をしている場所はクール様がこの国に滞在するために借りてる部屋。
男性と2人になる事なんて、婚約者として絶対許される事じゃない。けれど、私は1人で来た…。
言い訳のしようが無くなってきたわ…
「本当は、伯爵のご子息マール様の、教育係をしているの!」
「はあ?」
「これも許可はもらってるのよっ!将来、子育ての役にもたつからって頼んだの!」
お願いっ信じて!!
「馬鹿も休み休み言えよ…。婚約者をそんなに簡単に他人の家に何日もおいておく訳がないだろ。」
その通りです。
「本当の事を言え。でなければ、此方から直接聞きに行く。」
「それは駄目よっ!」
結婚せずに暮らせる可能性を潰さないで!!
「なら本当の事を話せ。」
「…絶対に怒ったり誰かに言ったりしないって約束してくれる?」
「事と次第による。」
全てを話したら、本当に大変な事になるよね。別邸に放置されて、家財持ち逃げされて、牢に入れられました…なんて。
「……会った事がないの。」
「は?」
「王子に会った事が無いの。」
「それは、どういう意味だ…?」
「会いに来てくれないから、向こうは私の顔を知らないみたいなの…。だから伯爵邸にいるのも気が付かない。」
「……ふざけるなよ…あのクソ王子…。会いに来ない…だと。俺とカールが弟みたいに可愛がっていたニーナに……」
弟…
「これは俺達の国をなめてるとしか思えない。すぐにニーナと共に国に帰って報告する。」
「帰る?」
「当たり前だ!!絶対に連れて帰る。こんな所にいて何かあったらどうするつもりだ!」
「えっ!?ちょっと待ってよっ!!」
「待ってられるか!!ここはニーナをよこせと言ってきた国なんだぞ。今はこれだけですんでるが、これ以上ここにいたらどんな扱いを受けるかわからないだろ!何かあってからじゃ助けてやれない!」
「駄目よっ!!今私が国へ帰ったりすれば
大問題じゃない!」
「現に大問題が起きているだろ!!」
……そうなんだけど!
「落ち着いてよ、相手は王子なのよ。…それに、私はもう少しこの生活を楽しんでいたいの…」
クール様は呆れている。
「はぁ…教育係はいつまでなんだ?」
「え?あ…今のところ後1年」
本当は今月末までだけどね…。
「あのまま邸にいて見つかったら、伯爵はどうなると思ってる…と言いたいところだが、あの邸が1番安全だ。万が一知られた場合は俺が何とかする。ニーナ、何があっても気付かれるんじゃないぞ。」
「ありがとうっ!!」
「声が大きい。」
はぁ…俺も甘いな…
だが、1度も会いに来る事もない王子のせいで、ニーナの自由を奪わせる気はない。暫くはこのままにしておこう。時々様子を見に来ればいいしな…
それに見つかった時は、こちらが優位に立てるようにはしておくつもりだ。
807
あなたにおすすめの小説
夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。
古森真朝
ファンタジー
「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。
俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」
新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは――
※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。
必要ないと言われたので、私は旅にでます。
黒蜜きな粉
ファンタジー
「必要ない」
墓守のリリアはある日突然その職を失う。
そう命令を下したのはかつての友で初恋相手。
社会的な立場、淡い恋心、たった一言ですべてが崩れ去ってしまった。
自分の存在意義を見失ったリリアに声をかけてきたのは旅芸人のカイだった。
「来る?」
そうカイに声をかけられたリリアは、旅の一座と共に世界を巡る選択をする。
────────────────
2025/10/31
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞をいただきました
お話に目を通していただき、投票をしてくださった皆さま
本当に本当にありがとうございました
よかった、わたくしは貴女みたいに美人じゃなくて
碧井 汐桜香
ファンタジー
美しくないが優秀な第一王子妃に嫌味ばかり言う国王。
美しい王妃と王子たちが守るものの、国の最高権力者だから咎めることはできない。
第二王子が美しい妃を嫁に迎えると、国王は第二王子妃を娘のように甘やかし、第二王子妃は第一王子妃を蔑むのだった。
優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
わたくしは何も存じません
綾雅(りょうが)今年は7冊!
ファンタジー
『今回』は大切にする? そもそも『前回』を存じませんので結構です!
冤罪による凄惨な死を与えられた、アードラー王国の公爵令嬢ガブリエルは、死の間際に女神に祈った。願いを聞き届けた女神アルティナは、世界にやり直しを命じる。
目覚めた人々は、過去の過ちを悔いて言動を改めた。異世界から来た聖女への盲信を捨て、王族に疑いの目を向ける。取り繕おうとする彼らの足元が崩れる中、ガブリエルだけが『前回』を覚えていなかった。
守ろうとする周囲、取り込もうと画策する王家。ロイスナー公爵家は独立を選び、記憶を持たない娘の幸せを模索する。
ハッピーエンド確定(ロイスナー公爵家側)
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2025/10/17……小説家になろう、日間ハイファンタジー連載 3位
2025/10/17……エブリスタ、トレンド#ファンタジー 1位
2025/10/17……アルファポリス、HOT女性向け 12位
2025/10/16……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる