結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください

シンさん

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卑怯者と婚約者4

クックさんと2人、城中を歩くけれど地下につながる階段のような物はない。
「階段があるのがわからないように偽装してる。部屋の中とか、綺麗な扉で塞いでるんだ。」
確かにそうだわ。地下室への階段なんて見映えもよくないもの。

「クックさん、手分けして探しましょう。」
「危険だ。」
「時間がないわ。」
「だが…」
「クックさん、銃はもってるかしら?」
「…一丁だけなら。」
「私も持っているわ。さぁ行きましょう。」
「わかった。もし見つけても1人で突っ込むなよ。」

「ええ、生き急ぐつもりはないわ。危険なら逃げる。そうじゃなきゃ、可能性すら無くなるもの。生きてれば次がある。『死にたくない』って思ってない人は勝てない。」

自己犠牲、そんなの持ってないわ。危なかったら撤収よ!逃げたっていいの。ギリギリ、時間いっぱい使えばいい。

勝利は生きてるからこそよ!

エドワードを確認する。何かあれば連れて帰る。けど、それが1番難しい。

1つ1つ部屋を調べていると、1つ開かない部屋があった。
…怪しすぎる。絶対にここだわ。
髪を束ねていたピンを2本とって、鍵穴にいれた。このために公爵にヘアピンをもらったんだもの。うまくいきますように!
カチャカチャ…カチ
よし!うまくいったわ!

複雑な作りをしてるわけじゃないから、コツがわかれば簡単にあくって練習させられたもの。
色々教わったけど、私を何にしたくて鍛えていたのかしら、あの兄弟。役に立ったからいいけど…。

足音に気を付けながら階段を下りていくと、そこに地下牢を見つけた。見張りがいるような気配はしないし、これこそ罠かもしれないわね。

いくつか牢の中を確認していくと、
エドワードがぐったりと倒れてるのを見つけた。
「っ!?」
目も開いていない。
気を失ってるだけ…だよね。
「エドワード…」
小さな声で呼んでみた。
「………?」
よかった。目が開いた。けど朦朧もうろうとして視線は覚束無おぼつかない。
エドワードと視線があう位置まで…床に顔をつけるくらいまで近づけると視線があった。
目を見開いてるって事は、ハッキリ気がついたよね。でも、身体はまだ思い通りに動けてない。

カチャカチャ…
ここの鍵も開けようとするけど、さすがに開けられないわ。部屋の鍵とは訳がちがうもの。私で開けられるくらいなら、脱獄しほうだいよ。
鍵は卑怯者が待ってるよね。それを奪うのは難しい。けど、スペアはあるはず…。屋敷にあるならクックさんに取ってきてもらうしかない。


「また来るから、まってて。」
そう言うと、エドワードが小さく首をふった。『もう来るな』って事よね。けど、望みがない訳じゃない。やってみてからよ。

そうだ…
「手は動く?」
エドワードが頷いた。
「これを。」
牢の中に拳銃を滑らせた。
「貴方は王太子なの。どう使うかは貴方が決めなさい。」
エドワードが銃をとったのを確認して、
クックさんを探しに地下を出た。

エドワードの心が弱ってる。あの銃を渡せば、相手を殺すか自殺するか…。渡したくはなかったけど、ここはエドワードにも戦ってもらうしかないのよ!

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