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本編後ストーリー
再びアルデーテへ
私はクール様とアルデーテへ向かっている。
「ニーナ、嫌ならやめてもいいんだぞ。」
「別に…嫌じゃないけど…」
「面倒になったらいつでも迎えにいく。」
「面倒…になったら別居するって約束してくれてるわ。」
「さすがだ。抜かりないな。」
クール様はエドワードの事が好きではないみたい。エドワードもあまり…みたいだし。仲良くしてほしいのが本音だけど。
城につくと、エドワードがすぐに出迎えてくれた。
「おかえり」
「おかえり…じゃないわ。」
何だかとても恥ずかしいわ。まわりには沢山人がいるし。
「疲れただろう、部屋を用意してあるから休むといい。」
「ええ、ありがとう。エドワードはお仕事でしょう?ここにいてもよかったの?」
「今日はお休みだからね。」
もしかして、わざわざお休みにしてくれたのかしら。
「ありがとう。でも、お義母様に挨拶に行かなきゃ。」
「………」
「何故黙るの?」
「いや、別に何でもないよ。さぁ、行こうか。」
…絶対何かあるわ。
「クリフ、何かおかしい事を言ったかしら?複雑そうな顔をしているわ。」
「いきなりお義母様って言ってましたから。ニーナ様。」
「……おか…」
「もう結婚する気が満々といった感じですね。エドワード様も驚いて何も言えなかったようです。」
「っ断じて違うわ!」
来てすぐに、まわりにも笑われてしまった。
「ニーナ様、俺は弟のトーマスと申します。兄をよろしくお願いします。」
「初めまして、こちらこそ宜しくお願いします。」
色々あって、弟のトーマス様と会った事はなかったんだよね。
トーマス様とエドワードの容姿は似ていないのは、母親が違うからでしょうけど…。とても爽やかだわ。
エドワードみたいな胡散臭さがないもの。
挨拶まわりをしていると、リード公爵が歩いているのが見えた。
「リード公爵!」
あの事件の日からきちんとお礼も出来ていなかったし、私は走って追いかけた。
「ニーナ様」
「お久しぶりです。あの時は本当にありがとうございました。」
「いや、それはこちらの台詞だよ。」
「クックさんはお元気でしょうか。」
「ああ、『君が帰ってくるかもしれない』…と言ったら、ぜひ会いたいと笑っていたよ。」
「それは快諾しかねますね。」
エドワードの笑みが仕事用だわ。リード公爵対応の…。
「もう少し余裕を持つのも大事かと思いますよ、エドワード陛下。」
こちらも同じような笑顔だわ。
「エドワード、貴方を助けるために命をかけてくれた人なのよ。こちらからお礼に行くべきだわ。」
「わかった…。今度時間があれば行こうか。」
「やっといつものように笑えるようになったか。」
「それは…どういう事ですか?」
「『昔は可愛かった』…という事だ。」
「25才にもなる男が、可愛いわけないでしょう。」
「自分では解らんだろうな。では、私はまだ仕事がございますので、失礼致します。」
そういえば、『昔は可愛かったのに』って言ってたわ。
「エドワードってどんな子供だったの?」
「普通だ。」
王子様な時点で普通ではないと思うけど…。
「ニーナ、嫌ならやめてもいいんだぞ。」
「別に…嫌じゃないけど…」
「面倒になったらいつでも迎えにいく。」
「面倒…になったら別居するって約束してくれてるわ。」
「さすがだ。抜かりないな。」
クール様はエドワードの事が好きではないみたい。エドワードもあまり…みたいだし。仲良くしてほしいのが本音だけど。
城につくと、エドワードがすぐに出迎えてくれた。
「おかえり」
「おかえり…じゃないわ。」
何だかとても恥ずかしいわ。まわりには沢山人がいるし。
「疲れただろう、部屋を用意してあるから休むといい。」
「ええ、ありがとう。エドワードはお仕事でしょう?ここにいてもよかったの?」
「今日はお休みだからね。」
もしかして、わざわざお休みにしてくれたのかしら。
「ありがとう。でも、お義母様に挨拶に行かなきゃ。」
「………」
「何故黙るの?」
「いや、別に何でもないよ。さぁ、行こうか。」
…絶対何かあるわ。
「クリフ、何かおかしい事を言ったかしら?複雑そうな顔をしているわ。」
「いきなりお義母様って言ってましたから。ニーナ様。」
「……おか…」
「もう結婚する気が満々といった感じですね。エドワード様も驚いて何も言えなかったようです。」
「っ断じて違うわ!」
来てすぐに、まわりにも笑われてしまった。
「ニーナ様、俺は弟のトーマスと申します。兄をよろしくお願いします。」
「初めまして、こちらこそ宜しくお願いします。」
色々あって、弟のトーマス様と会った事はなかったんだよね。
トーマス様とエドワードの容姿は似ていないのは、母親が違うからでしょうけど…。とても爽やかだわ。
エドワードみたいな胡散臭さがないもの。
挨拶まわりをしていると、リード公爵が歩いているのが見えた。
「リード公爵!」
あの事件の日からきちんとお礼も出来ていなかったし、私は走って追いかけた。
「ニーナ様」
「お久しぶりです。あの時は本当にありがとうございました。」
「いや、それはこちらの台詞だよ。」
「クックさんはお元気でしょうか。」
「ああ、『君が帰ってくるかもしれない』…と言ったら、ぜひ会いたいと笑っていたよ。」
「それは快諾しかねますね。」
エドワードの笑みが仕事用だわ。リード公爵対応の…。
「もう少し余裕を持つのも大事かと思いますよ、エドワード陛下。」
こちらも同じような笑顔だわ。
「エドワード、貴方を助けるために命をかけてくれた人なのよ。こちらからお礼に行くべきだわ。」
「わかった…。今度時間があれば行こうか。」
「やっといつものように笑えるようになったか。」
「それは…どういう事ですか?」
「『昔は可愛かった』…という事だ。」
「25才にもなる男が、可愛いわけないでしょう。」
「自分では解らんだろうな。では、私はまだ仕事がございますので、失礼致します。」
そういえば、『昔は可愛かったのに』って言ってたわ。
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「普通だ。」
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