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敵と味方2
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ルーナに部屋を追い出され、結局俺は両親の事を伝える事にした。
「全てお話しします。私がルーナと結婚した理由から、今日までの事を。」
絶対に言わないと思っていた事を、全て話さなくてはいけない時が来るとは思わなかった。エミリーの事は伏せておきたかったが、それも今更だ。
俺が話を終えるまで、叔父から何か聞かれる事は無かった。
「黙っていた事、申し訳ありません。」
「話してくれて良かった。これで、私も少しは手を貸す事が出来る。」
「…怒りはないのですか?父が殺されたと、伝えなかった事。」
「両親が殺されて一番辛い思いをしたのはトーマだろう。なのに何故怒る必要がある。私からすれば、復讐などとくだらない行動に出なかった事に安心したよ。辺境伯は断罪されるようだし、放っておく。腹立たしい事にはかわりないが。」
「ですが…、自分勝手に動いてしまいました。」
「そうだな。エミリーの事は絶対にルーナさんの子だと言いきれ。頭の硬い奴らがごちゃごちゃ言い出すと面倒だ。後継ぎ問題で家が荒れるのは一番避けたい。」
「勿論そのつもりです。」
叔父が『一番避けたい』と言う事が、俺の考えていた事と違って拍子抜けしてしまった。
「ラッセンの筆頭はトーマだ。自信を持って行動すれば良い。とりあえず、今はルーナさんと離縁しない方法を考える事だな。」
「許可は頂けないという事ですか?」
「今日ルーナさんと話して、許可したくないと思ったのは確かだ。トーマにはあれくらい度胸のある娘がついていないとやっていけないだろう。どう見ても、トーマよりルーナさんの方が強い。」
「それは、違いありませんが。」
「…ルーナさんがマディソン公爵の息子を殴ったと聞いたが、本当か?」
「はい。」
レオンに聞いたのか…。
「ククク、私も見たかったな。呼んでくれればいいものを。」
「何の冗談ですか…。」
何だか、叔父の意外な一面を見た気がする。
こんな風に笑って話をする人だっただろうか。
いや、俺がいっぱいいっぱいだったから気づけなかっただけだ。自分でなんとかしなければと必死で、理解しようとしなかった。
手を伸ばせばいつでも助けてもらえたんだ。
「ルーナさんの事、本当は手放したくないんだろう?」
「そんな事はありません。俺とは別れて、農園で自由に暮らして欲しいと思っています。」
一緒にいてくれたら頼もしいとは思うが、ルーナの一生を勝手に決める事は出来ない。
「はぁ…。トーマ、お前は本当に馬鹿だな。農園で暮らすより、トーマと一緒にいたいと思わせればいいだけの話だろう。」
「……」
「そういう事に気付かない所が父親にそっくりだ。女性の好みもな。」
「母はルーナのような人ではありませんが…。」
「子供に『人を殴った事がある』と言う親がいるわけないだろう。」
「殴っていたのですか?」
「教師を殴って停学処分をうけた、前代未聞の女性だよ。」
「母が…教師を…」
「言っておくが、ルーナさんはその上を行ってるぞ。脱走して退学になってるからな。」
「……」
……どちらも聞きたくなかった。
「全てお話しします。私がルーナと結婚した理由から、今日までの事を。」
絶対に言わないと思っていた事を、全て話さなくてはいけない時が来るとは思わなかった。エミリーの事は伏せておきたかったが、それも今更だ。
俺が話を終えるまで、叔父から何か聞かれる事は無かった。
「黙っていた事、申し訳ありません。」
「話してくれて良かった。これで、私も少しは手を貸す事が出来る。」
「…怒りはないのですか?父が殺されたと、伝えなかった事。」
「両親が殺されて一番辛い思いをしたのはトーマだろう。なのに何故怒る必要がある。私からすれば、復讐などとくだらない行動に出なかった事に安心したよ。辺境伯は断罪されるようだし、放っておく。腹立たしい事にはかわりないが。」
「ですが…、自分勝手に動いてしまいました。」
「そうだな。エミリーの事は絶対にルーナさんの子だと言いきれ。頭の硬い奴らがごちゃごちゃ言い出すと面倒だ。後継ぎ問題で家が荒れるのは一番避けたい。」
「勿論そのつもりです。」
叔父が『一番避けたい』と言う事が、俺の考えていた事と違って拍子抜けしてしまった。
「ラッセンの筆頭はトーマだ。自信を持って行動すれば良い。とりあえず、今はルーナさんと離縁しない方法を考える事だな。」
「許可は頂けないという事ですか?」
「今日ルーナさんと話して、許可したくないと思ったのは確かだ。トーマにはあれくらい度胸のある娘がついていないとやっていけないだろう。どう見ても、トーマよりルーナさんの方が強い。」
「それは、違いありませんが。」
「…ルーナさんがマディソン公爵の息子を殴ったと聞いたが、本当か?」
「はい。」
レオンに聞いたのか…。
「ククク、私も見たかったな。呼んでくれればいいものを。」
「何の冗談ですか…。」
何だか、叔父の意外な一面を見た気がする。
こんな風に笑って話をする人だっただろうか。
いや、俺がいっぱいいっぱいだったから気づけなかっただけだ。自分でなんとかしなければと必死で、理解しようとしなかった。
手を伸ばせばいつでも助けてもらえたんだ。
「ルーナさんの事、本当は手放したくないんだろう?」
「そんな事はありません。俺とは別れて、農園で自由に暮らして欲しいと思っています。」
一緒にいてくれたら頼もしいとは思うが、ルーナの一生を勝手に決める事は出来ない。
「はぁ…。トーマ、お前は本当に馬鹿だな。農園で暮らすより、トーマと一緒にいたいと思わせればいいだけの話だろう。」
「……」
「そういう事に気付かない所が父親にそっくりだ。女性の好みもな。」
「母はルーナのような人ではありませんが…。」
「子供に『人を殴った事がある』と言う親がいるわけないだろう。」
「殴っていたのですか?」
「教師を殴って停学処分をうけた、前代未聞の女性だよ。」
「母が…教師を…」
「言っておくが、ルーナさんはその上を行ってるぞ。脱走して退学になってるからな。」
「……」
……どちらも聞きたくなかった。
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