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第一章:四百年、追いつく時間
六話:やっと二人で一緒にスタート!
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「ああ、失敗しちゃったな」
あの後、私はすっごく泣いて先輩にお世話になってもらった。
お陰でやっと気持ちが落ち着いたけど、早くロストに会いたかった。
いきなり彼の前であんなに泣いちゃったんだからロストまた落ち込んでいるだろうな。
先輩から離れる前に、彼女は気遣って私にいろいろと渡してから私をロストの所へ行かせた。
渡されたのは説明書の本と四角い手持ちサイズの木でできた箱。
箱は何なのか説明書に書いてあるからロストと十分話し合えたらゆっくり読んでね、と言われた。
いつも私を殴って怒る先輩だけど、優しいんだよね。
そして私へいつも殴ったり怒るのも実際叱る為に。
怖いところはいっぱいあるけど、私はそれでも先輩の事は嫌いになれない。
だって、一緒に四百年もあの図書館で過ごして、皆を待っていたんだから。
「ロストォ!」
「!!メリー!」
私は夢の世界へ戻って見つけた彼に大きく声を掛けた。
私の声を聞いて彼は直ぐに反応してこっちまでよって来る。
そして心配そうに慌てていろいろと聞き出してきた。
「大丈夫か、メリー?!その、痛い所とか、なんというか……大丈夫なのか?!」
「あはは、私は大丈夫だよ。それよりもロストは?」
「大丈夫だ。しかし、その、……メリーは、本当に大丈夫なのか?」
「もう、しつこいよ」
おどおど聞いてくる彼の口に、具体的には彼の口がある部分に人差し指でヘルメットを押した。
それで彼は黙るけど、どこか納得がいかない雰囲気を出してた。
よっぽど私が泣いて心配してたんだ。
だから彼に大丈夫だって本当に教えるためにも、私はロストにヘルメットを外してとお願いする。
「ねぇ、ロスト。顔、また見せてくれる?」
「?!い、いや、それは駄目だ!」
「どうして?」
その理由は本当は聞かなくても明らかだけどね。
「……メリーが、泣くのを見たくない」
「ロスト!」
私も私だけど、ほんとロストって臆病だね。
「さっきはいきなりだったからちょっと、本当にちょっとだけ油断してたから泣いちゃったの。だから顔を見せて。今直ぐ」
「……」
彼は一人で深く考えた後、観念してヘルメットを取り外して私に顔を見せてくれた。
見せた顔を半分失っても、ロストが心配そうに私を見ているのがわかる。
しょうがないなぁ~。
彼が心配しないように両手でまた彼の顔を包んで笑ってあげた。
「ハハハ……。いろいろと酷い目に、あったん、……だね」
でもいくら必死に堪えて頑張っても、私は涙を零さずにいられなかった。
彼の失った顔の部分、剥き出されている骸骨を触れると少し冷たい。
そして、まだ皮膚が残っている顔を触れると暖かい。
手で感じる感触は彼がちゃんと生きている事を知らせてくれる。
決してアンデットやお化け、そんな類じゃない。
それでももしも彼がアンデットになったとしても、私の彼への気持ちは変わらない。
こうして彼に触れて、幻覚ではなく、彼が私の前にいるのが嬉しかった。
「ふぇリー……やっふぁり泣いいてしふぁったじゃないか」
「ロスト、これは嬉し涙なの。これぐらいもちゃんと見分けできないの?」
「う、うふ。すふぁない。こういうのに関して苦手なのは、ふぇリーでも分かる……だろ?」
「知らな~い。私の知っているロストはもっと気遣いができて私をデリケートに優しく扱ってたな~」
「そ、それは知らないぞ!?一体誰を想像しているんだ!?」
「ふふふ、冗談」
「はぁ~……ったく」
彼もどんどん気楽な感じて私と話せるようになってきた。
そうそう。昔はいつもこんな感じでお話して、冗談も言い合っていたな。
そういえばちょっと気になる事がある。
「ねぇ、ロスト。気になってたんだけどヘルメット被っている時はどうしてはっきり物が言えるの?」
顔を半分失っているから彼はうまく言葉を喋れない。
けれどヘルメット着用時ははっきり言える。
それが気になってた。
「ああ、それか」
彼はヘルメットを被って私に説明してくれる。
「鎧のお陰で意思に応えて自由に言葉を出せる事ができる。簡単に言えば考えている事をすらすら自由に出せるんだ。お陰で自分は口を動かさなくても、言葉がはっきり言えて便利なんだぞ」
その事で思い出した。
「ああ!それなんだけど、それ駄目だよ、ロスト!」
「ぬぅおうつ!?」
驚く彼に私は説明する。
今日一日彼を観察して指摘するところ。
具体的には考え事を全部口に出さない事を。
「い、いや、だがな、それは一人だったから別に良いじゃないか?今日出会った人達の前ではそれほど喋らなかっただろ?」
「……それって、ロストがただ言葉に詰まって考え事がごちゃまぜになってたからでしょ?」
思い出して欲しい。
自己紹介する時彼はいろいろもたもたしてたけど、戦闘時にはすらすら言葉を出してたよ。
バレバレじゃない。
「(ギクゥッ!!)そ、そんな事はないじゃないか、はは、ハハハ」
「誤魔化したって無駄なんだよ!ロスト!」
「ぬぅおうっ?!済まないんだ!許してくれ!」
「できていたらこんなに怒っていないでしょ!」
「ぬぅおおぉぉぉうっ!?」
私は彼を追いかけ初めて、彼は逃げる。
正直音速をバッァーン!!って超える速度で走る彼に足で追いつく事は、ぜっっったいにできない。
でもテレポートできる私は彼がどんな速度で走ってもお構いなく直ぐ追いつけるけどね。
「へっへ~ん、どんなに早く走っても無駄だよ~」
「ズルイ!ズルイんだぞ、メリー!」
「だったら私から逃れるように必死に走るんだね」
「よ~し!」
彼はそう言って信じられない程また速度を上げて走り始める。
彼は必死になって走っているけど無駄無駄。
私が光速を越えてテレポートできるのお忘れ?
テレポートは物理の法則に含まれないから平気平気。
そうして二人で追いかけっこしてる内に、自然に私は、彼も笑い始めた。
可笑しいね。
ただこうして二人で追いかけっこしてるだけなのに、どうしてこんなに笑えるんだろう。
楽しくて楽しくて、笑いが止まらない。
でもお楽しみはちょっとだけの間しか許されない。
私やロストにも、先輩から与えられた課題がある。
だから十分二人の時間を楽しんだ後、真面目になって話始める。
「ロストは先輩から何を伝えられたの?」
「先輩?ああ、アンタ―カ様ですね」
……ロストが先輩の事を様付けで言うの物凄く複雑。
私は先輩とは長い付き合いだから気楽な感じなんだけど。
でもロストが様つけると先輩を敬意して大事にしてる感じでなんか嫌だ。
私にも先輩ぐらいに大事にしてくれないかな?
「私はアンタ―カ様から“世界を巡っていろんな人と関わりなさい”と伝えらてあるぞ」
「凄い曖昧な気がするんだけど……」
「それは全面的な事で、具体的には」
彼の長い話を纏めればこうなる。
ロストは四百年前、【組織】のイナイカ、【ひまわりの騎士】部の部員として神々と戦い始めた。
そして彼は百年間、三百年前までこの世界でいろいろ活動してた。
けれど実は彼は他のイナイカと違い、この世界の多くの人達と深く関わっていたと。
彼がどのイナイカよりも人間性が高く、人を理解していたから交渉する際派遣されたとか。
主に他国のお偉いさんとの大事なお話や、政治的交渉などと。
でも彼は元の世界ではただの凡人。そしてイナイカとして生まれ変わってはただの兵器。
だからいきなりそんな大事な仕事を任せれても困ってたって、説明している最中愚痴ってた。
でも彼は本当にその仕事に向いていなくて、【組織】も結局より適した人を|作る(・・)か見つけて、ロストを交渉の仕事から下ろした。
ただ、それでも【組織】は彼の高い人間性を活かして【組織】と世界の人々と深く関わらせたと。
何故なら神々と戦っていた頃の【組織】は全世界に恐れられ、敵視されていた。
お陰でどこへ向かっても戦争や争いは避けられず、【組織】は疲れる程毎日戦っていた。
だからこそ、なるべく力を温存する為に争いを避けるべく、そして敵を絞らせる為に、ロストが派遣され、お陰で人々はロストを通して【組織】を敵視する事は少なくなったと。
ここで先輩から与えられた課題が登場する。
【組織】によって世界とかなり深く関わっていたロストだからこそ、先輩はロストにお願いして彼が今まで派遣された所を通ってそこの歴史を調べて欲しいと。
ついでに四百年たったこの世界を巡って見て来て欲しいと。
これによって記録されていない四百年のブランクを私と彼が世界を旅して埋めていく。
「そしたらこれから世界を冒険しに行くの?良かったじゃない!これでこれから何するか解決したね」
「そうなんだが……実は」
でもただ彼が世界を冒険するだけじゃ駄目。
彼は世界を巡って、その度に人と話して、付き合って、トモダチを作らないと駄目だと。
“これは絶対よ”、と先輩からの命令。
「はぁ、この先が思いやられる……」
「でもそれはロストが望んでいる事なんでしょ?」
と言うよりもこれは先輩が彼が一人ボッチが嫌なのを知ってさせるんでしょ。
だから彼がただ世界を巡って何もしないよりも、人見知りを直す為にも、彼は頑張って人と話して人脈を増やせると。
そうすれば彼は独りぼっちにならないし、世界のどこへ行っても一人にはならない。
「けどなぁ、上手くできるか心配なんだ」
「それはなんにたって一緒。何もかもチャレンジしなきゃ何も始まらないよ?」
「チャレンジ、か……確かにな」
ん?でも彼の説明を聞いてちょっと疑問に思う事が。
「あれ?そしたらロストはその後の三百年何してたの?」
「あ、ああ、さ、三百年な?それはぁ……毎日戦っていたから人との関わりが少なくなったし……。それだけで……」
物凄くおどおどしているんだけど、どうしたのかな?
「ロスト?」
「と、とにかく!自分も久しぶりに世界を巡れてワクワクするんだ。だからメリー、これからも、一緒に、お願いします」
彼は私に頭を下げる。
そんなに畏まらなくても良いのにな。
でも、それがロストらしいや。
「うん。よろしくね、ロスト!」
そうして、私達はこれでやっと真面なスタート地点を迎えた。
これから私とロストはまたこの世界で一緒に冒険しに行く。
ロストは一人ボッチにならないよう友達を作りに行く為に。
そして私は彼が過ごしてきた四百年の記録を再発見して記録する為に。
これからまたいろんな災難が私達に訪れるかもしれない。
ロストがこの世界へ来ていろんな不幸と巡りあったように。
私が彼と別れなければならなかったように。
でも、もう大丈夫。
だって私達にはまたお互いがいる。
だからどんな事があっても、お互いいれば怖いもん無し。
二人で無敵だよ!
あ、その前に先輩から渡された説明書と箱の中身を見なきゃ。
どれどれ。
……うわっ?!凄っ!
あの後、私はすっごく泣いて先輩にお世話になってもらった。
お陰でやっと気持ちが落ち着いたけど、早くロストに会いたかった。
いきなり彼の前であんなに泣いちゃったんだからロストまた落ち込んでいるだろうな。
先輩から離れる前に、彼女は気遣って私にいろいろと渡してから私をロストの所へ行かせた。
渡されたのは説明書の本と四角い手持ちサイズの木でできた箱。
箱は何なのか説明書に書いてあるからロストと十分話し合えたらゆっくり読んでね、と言われた。
いつも私を殴って怒る先輩だけど、優しいんだよね。
そして私へいつも殴ったり怒るのも実際叱る為に。
怖いところはいっぱいあるけど、私はそれでも先輩の事は嫌いになれない。
だって、一緒に四百年もあの図書館で過ごして、皆を待っていたんだから。
「ロストォ!」
「!!メリー!」
私は夢の世界へ戻って見つけた彼に大きく声を掛けた。
私の声を聞いて彼は直ぐに反応してこっちまでよって来る。
そして心配そうに慌てていろいろと聞き出してきた。
「大丈夫か、メリー?!その、痛い所とか、なんというか……大丈夫なのか?!」
「あはは、私は大丈夫だよ。それよりもロストは?」
「大丈夫だ。しかし、その、……メリーは、本当に大丈夫なのか?」
「もう、しつこいよ」
おどおど聞いてくる彼の口に、具体的には彼の口がある部分に人差し指でヘルメットを押した。
それで彼は黙るけど、どこか納得がいかない雰囲気を出してた。
よっぽど私が泣いて心配してたんだ。
だから彼に大丈夫だって本当に教えるためにも、私はロストにヘルメットを外してとお願いする。
「ねぇ、ロスト。顔、また見せてくれる?」
「?!い、いや、それは駄目だ!」
「どうして?」
その理由は本当は聞かなくても明らかだけどね。
「……メリーが、泣くのを見たくない」
「ロスト!」
私も私だけど、ほんとロストって臆病だね。
「さっきはいきなりだったからちょっと、本当にちょっとだけ油断してたから泣いちゃったの。だから顔を見せて。今直ぐ」
「……」
彼は一人で深く考えた後、観念してヘルメットを取り外して私に顔を見せてくれた。
見せた顔を半分失っても、ロストが心配そうに私を見ているのがわかる。
しょうがないなぁ~。
彼が心配しないように両手でまた彼の顔を包んで笑ってあげた。
「ハハハ……。いろいろと酷い目に、あったん、……だね」
でもいくら必死に堪えて頑張っても、私は涙を零さずにいられなかった。
彼の失った顔の部分、剥き出されている骸骨を触れると少し冷たい。
そして、まだ皮膚が残っている顔を触れると暖かい。
手で感じる感触は彼がちゃんと生きている事を知らせてくれる。
決してアンデットやお化け、そんな類じゃない。
それでももしも彼がアンデットになったとしても、私の彼への気持ちは変わらない。
こうして彼に触れて、幻覚ではなく、彼が私の前にいるのが嬉しかった。
「ふぇリー……やっふぁり泣いいてしふぁったじゃないか」
「ロスト、これは嬉し涙なの。これぐらいもちゃんと見分けできないの?」
「う、うふ。すふぁない。こういうのに関して苦手なのは、ふぇリーでも分かる……だろ?」
「知らな~い。私の知っているロストはもっと気遣いができて私をデリケートに優しく扱ってたな~」
「そ、それは知らないぞ!?一体誰を想像しているんだ!?」
「ふふふ、冗談」
「はぁ~……ったく」
彼もどんどん気楽な感じて私と話せるようになってきた。
そうそう。昔はいつもこんな感じでお話して、冗談も言い合っていたな。
そういえばちょっと気になる事がある。
「ねぇ、ロスト。気になってたんだけどヘルメット被っている時はどうしてはっきり物が言えるの?」
顔を半分失っているから彼はうまく言葉を喋れない。
けれどヘルメット着用時ははっきり言える。
それが気になってた。
「ああ、それか」
彼はヘルメットを被って私に説明してくれる。
「鎧のお陰で意思に応えて自由に言葉を出せる事ができる。簡単に言えば考えている事をすらすら自由に出せるんだ。お陰で自分は口を動かさなくても、言葉がはっきり言えて便利なんだぞ」
その事で思い出した。
「ああ!それなんだけど、それ駄目だよ、ロスト!」
「ぬぅおうつ!?」
驚く彼に私は説明する。
今日一日彼を観察して指摘するところ。
具体的には考え事を全部口に出さない事を。
「い、いや、だがな、それは一人だったから別に良いじゃないか?今日出会った人達の前ではそれほど喋らなかっただろ?」
「……それって、ロストがただ言葉に詰まって考え事がごちゃまぜになってたからでしょ?」
思い出して欲しい。
自己紹介する時彼はいろいろもたもたしてたけど、戦闘時にはすらすら言葉を出してたよ。
バレバレじゃない。
「(ギクゥッ!!)そ、そんな事はないじゃないか、はは、ハハハ」
「誤魔化したって無駄なんだよ!ロスト!」
「ぬぅおうっ?!済まないんだ!許してくれ!」
「できていたらこんなに怒っていないでしょ!」
「ぬぅおおぉぉぉうっ!?」
私は彼を追いかけ初めて、彼は逃げる。
正直音速をバッァーン!!って超える速度で走る彼に足で追いつく事は、ぜっっったいにできない。
でもテレポートできる私は彼がどんな速度で走ってもお構いなく直ぐ追いつけるけどね。
「へっへ~ん、どんなに早く走っても無駄だよ~」
「ズルイ!ズルイんだぞ、メリー!」
「だったら私から逃れるように必死に走るんだね」
「よ~し!」
彼はそう言って信じられない程また速度を上げて走り始める。
彼は必死になって走っているけど無駄無駄。
私が光速を越えてテレポートできるのお忘れ?
テレポートは物理の法則に含まれないから平気平気。
そうして二人で追いかけっこしてる内に、自然に私は、彼も笑い始めた。
可笑しいね。
ただこうして二人で追いかけっこしてるだけなのに、どうしてこんなに笑えるんだろう。
楽しくて楽しくて、笑いが止まらない。
でもお楽しみはちょっとだけの間しか許されない。
私やロストにも、先輩から与えられた課題がある。
だから十分二人の時間を楽しんだ後、真面目になって話始める。
「ロストは先輩から何を伝えられたの?」
「先輩?ああ、アンタ―カ様ですね」
……ロストが先輩の事を様付けで言うの物凄く複雑。
私は先輩とは長い付き合いだから気楽な感じなんだけど。
でもロストが様つけると先輩を敬意して大事にしてる感じでなんか嫌だ。
私にも先輩ぐらいに大事にしてくれないかな?
「私はアンタ―カ様から“世界を巡っていろんな人と関わりなさい”と伝えらてあるぞ」
「凄い曖昧な気がするんだけど……」
「それは全面的な事で、具体的には」
彼の長い話を纏めればこうなる。
ロストは四百年前、【組織】のイナイカ、【ひまわりの騎士】部の部員として神々と戦い始めた。
そして彼は百年間、三百年前までこの世界でいろいろ活動してた。
けれど実は彼は他のイナイカと違い、この世界の多くの人達と深く関わっていたと。
彼がどのイナイカよりも人間性が高く、人を理解していたから交渉する際派遣されたとか。
主に他国のお偉いさんとの大事なお話や、政治的交渉などと。
でも彼は元の世界ではただの凡人。そしてイナイカとして生まれ変わってはただの兵器。
だからいきなりそんな大事な仕事を任せれても困ってたって、説明している最中愚痴ってた。
でも彼は本当にその仕事に向いていなくて、【組織】も結局より適した人を|作る(・・)か見つけて、ロストを交渉の仕事から下ろした。
ただ、それでも【組織】は彼の高い人間性を活かして【組織】と世界の人々と深く関わらせたと。
何故なら神々と戦っていた頃の【組織】は全世界に恐れられ、敵視されていた。
お陰でどこへ向かっても戦争や争いは避けられず、【組織】は疲れる程毎日戦っていた。
だからこそ、なるべく力を温存する為に争いを避けるべく、そして敵を絞らせる為に、ロストが派遣され、お陰で人々はロストを通して【組織】を敵視する事は少なくなったと。
ここで先輩から与えられた課題が登場する。
【組織】によって世界とかなり深く関わっていたロストだからこそ、先輩はロストにお願いして彼が今まで派遣された所を通ってそこの歴史を調べて欲しいと。
ついでに四百年たったこの世界を巡って見て来て欲しいと。
これによって記録されていない四百年のブランクを私と彼が世界を旅して埋めていく。
「そしたらこれから世界を冒険しに行くの?良かったじゃない!これでこれから何するか解決したね」
「そうなんだが……実は」
でもただ彼が世界を冒険するだけじゃ駄目。
彼は世界を巡って、その度に人と話して、付き合って、トモダチを作らないと駄目だと。
“これは絶対よ”、と先輩からの命令。
「はぁ、この先が思いやられる……」
「でもそれはロストが望んでいる事なんでしょ?」
と言うよりもこれは先輩が彼が一人ボッチが嫌なのを知ってさせるんでしょ。
だから彼がただ世界を巡って何もしないよりも、人見知りを直す為にも、彼は頑張って人と話して人脈を増やせると。
そうすれば彼は独りぼっちにならないし、世界のどこへ行っても一人にはならない。
「けどなぁ、上手くできるか心配なんだ」
「それはなんにたって一緒。何もかもチャレンジしなきゃ何も始まらないよ?」
「チャレンジ、か……確かにな」
ん?でも彼の説明を聞いてちょっと疑問に思う事が。
「あれ?そしたらロストはその後の三百年何してたの?」
「あ、ああ、さ、三百年な?それはぁ……毎日戦っていたから人との関わりが少なくなったし……。それだけで……」
物凄くおどおどしているんだけど、どうしたのかな?
「ロスト?」
「と、とにかく!自分も久しぶりに世界を巡れてワクワクするんだ。だからメリー、これからも、一緒に、お願いします」
彼は私に頭を下げる。
そんなに畏まらなくても良いのにな。
でも、それがロストらしいや。
「うん。よろしくね、ロスト!」
そうして、私達はこれでやっと真面なスタート地点を迎えた。
これから私とロストはまたこの世界で一緒に冒険しに行く。
ロストは一人ボッチにならないよう友達を作りに行く為に。
そして私は彼が過ごしてきた四百年の記録を再発見して記録する為に。
これからまたいろんな災難が私達に訪れるかもしれない。
ロストがこの世界へ来ていろんな不幸と巡りあったように。
私が彼と別れなければならなかったように。
でも、もう大丈夫。
だって私達にはまたお互いがいる。
だからどんな事があっても、お互いいれば怖いもん無し。
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