The Eternity of Realms: Causal Nexus (永遠の領域: 因果の結節)

Ⅶ.a Works

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序章

第17話 - 星降る夜の約束

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序章: 第17話 - 星降る夜の約束

洞窟の出口を抜けたライナスとリナは、夜空に浮かぶ無数の星々の輝きを目の当たりにした。星霊のリングの魔力が、辺りに幻想的なオーラを放ち、まるで夜空そのものが生きているかのような錯覚を覚えさせた。リナは思わず目を輝かせ、明るい笑い声を上げた。

「わあ、見て!星がこんなに綺麗に輝いてる。まるで、世界が僕たちにお祝いをしているみたい!」

ライナスは少し照れくさそうに笑いながら、星霊のリングを軽く握りしめた。あの戦いの緊張感と激しさが、今は遠い夢のように思えた。彼は、戦いの後に訪れる一瞬の安らぎと新たな希望を感じながら、リナと共に歩き出した。

二人は村を離れ、広大な草原へと足を運んだ。草原の中央には、かつて伝説に語られる「星の祭壇」が存在するという噂があった。祭壇は、星霊のリングの持つ魔法を解放する鍵ともいわれ、触れると願いが叶うという。リナは、陽気な調子で冗談交じりに言った。

「ねぇ、ライナス。もしこの祭壇に触れたら、二人で世界一の冒険者になれるかもしれないね!」

ライナスは、そんなリナの明るさに心が温かくなるのを感じながら、静かに頷いた。

「それに、もし願いが叶えば…僕たちの旅はもっと楽しく、もっと自由になる。今までの苦労も、全部報われるような気がするよ。」

星降る夜、二人は草原に腰を下ろし、焚き火を囲んで夜食を楽しんだ。リナは、村で学んだおいしい料理のレシピを披露し、ライナスは冒険の途中で集めた珍しい果実やハーブを混ぜ合わせた自作の飲み物を勧めた。笑い声が夜空に響き、火の粉が舞う中で、二人の間に生まれた友情は、戦いの日々の重圧を和らげるかのようだった。

「ライナス、今日のこの瞬間が永遠に続けばいいのにね」とリナが呟くと、ライナスは星空を見上げながら、深い呼吸をした。

「確かに…でも、僕たちにはこれからもっと大きな試練も待っている。でも、こうして笑い合える仲間がいるなら、どんな困難も乗り越えられる気がする。」

その時、星空から一筋の流れ星が走り、静かに夜空に消えていった。リナは嬉しそうに手を合わせ、願い事を心の中で唱えた。ライナスもまた、星霊のリングの魔力と自分たちの未来に希望を抱き、再び旅立つ決意を新たにした。

「明日は、星の祭壇に挑戦してみよう。もしかしたら、僕たちの願いが現実になるかもしれない。」

星降る夜の約束のもと、ライナスとリナは新たな冒険への第一歩を踏み出す準備を整えた。笑いあり、涙ありの旅路はこれからも続き、二人の絆はより一層強くなるだろう。夜の静寂の中で、彼らの心は未来へと輝く星のように、淡くも確かな希望に満ちていた。
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