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1.潜入捜査官
潜入捜査-2
しおりを挟む「ミオ。俺をがっかりさせんなよ。お前はもう今日から【ディフェクティブ】のメンバーになるんだからよ」
「えぇ…嬉しいけどぉ…でもぉ…」
肩を抱かれたボスの腕の力が強まった。顔を背けて断る姿勢を取る。
「おい」
「はい」
ボスは近くに居た男性メンバーを呼んだ。男性メンバーは呼ばれただけでボスの意図を理解したようで、ミオを羽交い絞めにした。
「えっ、ちょっと待って??ねぇ」
「パーティなんだ。楽しめよ、ミオ」
身動きが取れなくなった。ボスはミオの頬を掴み、無理やり口をこじ開けられる。それと同時に口の中に白い錠剤が放り込まれた。
「かはっ…」
ボスは酒を口に含むとミオの唇を塞ぎ酒を口移しした。頬を掴んだ手で今度はミオの口を閉じると、ぐいっと顎を上げさせた。
「飲み込みな」
「んぐっ………っはあ」
飲み込まずには居られなかった。ごくんと喉を鳴らしたミオは、口を開いて酸素を欲した。ボスはミオの様子を見て、満足そうに頷いた。
「今日のパーティを楽しもうや」
周りはあちらこちらで二人の男が一人の女性を分け合うように絡み合っている。
ミオを羽交い絞めにしていた男性メンバーはミオから手を放すとその場から離れた。この日、ミオに手を出していいのはボスだけという暗黙のルールでもあるのかも知れない。
それはつまりこの“パーティ”というのが恒例であることの証だ。
ボスはミオをソファに押し倒すと、腹の部分から服の中に手を入れた。
「なっ…にを」
「分かってんだろ?」
突然のことに驚いたミオはボスの手を掴んで辞めさせようとするけれど、鍛えている男の力は簡単に引き剥がせるわけもない。
抵抗は無意味。ミオの胸がボスの手で包み込まれた。
「ふあっ…」
場に馴染もうと一生懸命に酒の乾杯を酌み交わしたせいもあり頭がぼんやりしている。
ミオの抵抗する力が弱まり受け入れたと思ったのか、ボスの声が耳元で聞こえた。
「一緒に気持ちよくなろうぜ」
ボスは上着をさらりと脱ぎ捨て、筋肉質な上半身が露わになった。
薬を飲んでからほんの2~3分しか経っていないだろうのに、ミオに与えられる胸への刺激で勝手に体が震え始める。
この時点ですでにボスの股間は緩いズボンの上からでも分かるほど膨張している。
確実に今日、ボスはミオとここで一戦交えるつもりがある。
「…っはぁ」
「初めて飲んだから、もう効いてきたか?」
服の中で動く手はミオのブラをずらし、小さな胸の先端に触れ始めた。
「んっ…ぁ、…なに…これぇ…?」
「気持ちよくなる薬だよ。普段より感度上がるから気持ちいいぜぇ?なぁ、ヤリたくなってきただろ」
指が先端をくいくいと弄ぶと、ミオの無理やり上げられた感度が脳内に指令を出す。
気持ちよくなれ、気持ちいいことをしろ、快感をこの体中で受け止めろ。
「ぁ…っふぁ…だめ…」
「最初だしすげぇ効くと思うぜ?」
「ぃゃぁ…あっ…」
薬の悶々としてくる意識の中で、ミオはまた耳をつついた。
トン…トン…トン…
その瞬間、開け放たれたVIPルームの出入口から予想外の声が響いた。
バタンッ!!
「警察だ!動くな!」
「えっ?」
「あっ…!?」
「いやあ!」
「動くな!手を挙げろ!」
室内は一気に騒然とし、半裸でいやらしく乱れていた男女が慌てふためいた。
その場から逃げようと裏口へ走り出す大勢のメンバーだったが、裏口からもスーツ姿や制服姿の警官たちが雪崩れ込んできた。
「何だよ!離せよ!」
「おとなしくしろ!」
「やだ!あたし何もやってないって!」
「抵抗するな!すでに包囲している!」
次々と男女メンバーは捉えられ、手錠をかけられ部屋から連れていかれる。
中には抵抗して取っ組み合いを始める男も居た。
ミオの上に跨っていたボスが退けられると、ミオを支えて起こしたのは相棒の佐倉だった。
「大丈夫かミオ」
「…ぁ…佐倉さ…」
「別のVIPルームを押さえてもらってる。そっちに移動しよう」
「…は…ぃ」
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