男の性春

はりお

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最終章 性の行方(高校1年編)

5-10 11/11(ポッキーの日)

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11/11日になった。この日はポッキーの日である。俺はこの年初めてポッキーゲームを経験した。男子校だと毎年男同士ポッキーゲームをするやつはいたが、俺の周りではそういうノリにならなかった。だが今年は真司がどデカイ袋に入った大量のポッキーを買って学校に持ってきてみんなでポッキーゲームをやるノリになった。
真司がまず同じ野球部の耀司とみんなの前でやってみせた。ポッキーをくわえて構える耀司の唇に、真司がみんなを笑わせながら顔を近づけていった。かなり、ギリギリを攻めたため場は盛り上がったが唇が重なることはなかった。続いてまたその耀司と俺がやる流れとなった。耀司は案外ノリノリになり、今度は俺が待つ側で耀司が俺に近づいてきた。演出上俺は嫌そうな素振りを見せはしたが、内心そのままキスしてくれと思っていた。だが、流石に彼の唇が俺の唇に触れることはなかった。
俺はその次は晴人ともポッキーゲームをしたが、顔を近づけてみると、改めて晴人はカッコ可愛いなと思った。耀司より女子受けは断然良さそうである。ちょっとドキドキしてしまった。
耀司や晴人とできたのは良かったが、俺はやっぱり涼介とポッキーゲームをしたかった。途中周りから涼介も指名されたが彼は断り、俺の誘いにも乗ってこなかった。

そんな中、藤田が俺の教室にやってきた。高1にもなり彼のゲイネタもみんなが飽きたからか、前ほどは彼のゲイキャラは強くなくなっている。だが、それでもこのようなノリの場面に藤田が来たらポッキーゲームをやらせないわけにはいかない。
藤田は一輝にサッカー部関係の真面目な用事があって俺らの教室には来たのだが、すぐみんなにつかまり、ポッキーゲームをしていくことになった。
「は?まあやるけど相手は選ばせろよ。壮太か涼介どっちかだ」
「ふざけんな、やんねーよ」
涼介がすぐにいう。
「じゃあ同じサッカー部だし壮太がやるしかないな」
「俺も藤田とはやんねーよ」
だが、周りが許さない。絶対にどっちかがやれということになった。冗談じゃないとは思ったが、ふと思いついた。
「じゃあ、わかった。藤田の相手は俺がする。だけど、代わりに涼介は俺とやれ」
俺は涼介とポッキーゲームをしたかった。さっき晴人で感じた高揚感を一番好きな人で感じたいと思った。藤田としたくないという気持ちよりも、涼介としたいという気持ちが上回った。
「いや、それもまじ意味わからん」
涼介が真っ当なことを言うが、
「お前もう逃げられないぞ。俺と藤田とどっちとするか選べ」
涼介はちょっと困っていたが、
「わかったよ。だったら流石に壮太だわ」
それを聞いて俺はシメシメと思った。もう一つの選択肢が藤田とはいえ、やはり俺を選んでくれるのは嬉しい。
俺はまず藤田とした。途中まで他の奴らと同様に顔を近づけていったが、そろそろやめようかというところで、藤田が急加速してきた。あわや奴の唇が俺に触れるというところまで行ったが、ギリギリ回避した。藤田は結局最後までできず、残念そうだ。
「涼介、次はやるぞ」
俺から行っても面白くない。今回も俺が待つ側になった。俺はイチゴ味のポッキーを加え、涼介もそのポッキーの反対側を咥えた。涼介の少しこわばった表情からは、中2のスキー教室でキスしたときの緊張感が思い出されるが、流石にその時程ではない。だが、俺にとっては涼介に対する好意があの時と比べて格段に上がっている。
涼介はゆっくりと近づけてくる。ポッキーが短くなる度にいったん止まり、照れた顔をしている。それがとてもかわいい。最後あと唇と唇が2cmも離れていないかというところで涼介は身を引いたが、その時の俺の心臓の鼓動は猛烈な速さであった。

実際にキスできたわけではないが、ポッキーゲームはとてもいいなと言うのが率直な感想だ。やってる者からするとドキドキワクワクするし、見てる側も盛り上がる。もっと前からやっておけばよかったと思った。
俺と涼介の最接近したところを、うまく写真に取っていた子がいた。その写真を貰い、涼介にも見せてやった。
「俺とのキッスどうだった?2回目だけど」
「今回はキスじゃねえよ。あと、勘違いしないでほしいけど、藤田よりはお前がマシなだけだからな」
その言葉はすごくツンデレ感があった。涼介が愛らしい。彼のスベスベのほっぺたをその場で舐めたくなってしまった。だが、舐めることはさすがにできないため、俺はバックハグのような形で抱きついた。
「鬱陶しいんだよ、お前は」
涼介に言われるが、俺は構わず続けた。そのまま、視線を下半身に落とすと、良からぬことを想像してしまう。彼の太ももあたりに手を置くと、制服のズボンの上から、彼のボクサーパンツのラインが確認できる。そのまま、彼のポケットに手を突っ込みたくなったが、それから程なく彼に振り払われた。だが、俺の気持ちはおさまらない。
改めてわかった。俺は涼介が大好きだ。別に容姿だけが好きな訳ではない。ちょっとツンツンしているが、俺が悩んでる時は本気で励ましてくれるそんな優しさも含めて全てが好きだ。これまで出会ってきた誰よりも愛している。
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