男の性春

はりお

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最終章 性の行方(高校1年編)

5-21 仲直り

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翌日学校に行くと周りからは絶賛の嵐だった。わざわざ中1の頃のクラスメイトの須山やテニス部の賢一とか、今までに関わりのあった友人がみんな俺のもとにやってきて労いに来てくれた。
まだ来週準決勝が残っているが、それに勝つのは本当に難しいであろう。次は昨年全国2位になった超強豪である。しかも、去年の全国準優勝メンバーもかなり残っている。結果どうこうよりもボーナスステージとして楽しめればという気持ちでいる。
試合の翌日であるためその日はオフだった。俺は1日でもボールを蹴らない日があると体がなまる気がしてしまうため、普段はオフでも軽く自主練するが、ちょうどこの日の体育の授業がサッカーであったため、俺は気兼ねなく帰ろうと思っていた。
だが日中に涼介から、
「今日練習ないなら勉強するぞ。お前成績落ちてんだから」
と言われていたため、今日は一駅隣にあるカフェで勉強していく。この日から俺と涼介が教室で以前のように会話をしていたため、周りのみんなからも「お前ら仲直りしたんだ」と安心してもらえた。

カフェでの勉強では涼介にさんざんダメ出しをされた。俺は実力テストも悪かったが、最近の授業内容についてもサッカーを言い訳に全く追いつけていなかった。この日は各科目の最近の授業の要点を涼介から教えてもらった。
「口聞いていない間も俺の成績心配してくれてたんでしょ。一輝から聞いたよ」
「心配していたわけではない。ちょっと大丈夫かなって思っただけ。」
「それ心配してんじゃん。照れんなよ」
その話のついでに気になっていたことを俺は聞いた。
「てか何で試合来てくれたの?」
「だから、俺は約束守る男なんだよ」
「一輝に何か言われたの?」
「よくわかったね。まあそれが大きいかな」
やはり一輝が涼介を説得してくれたようだ。その経緯を涼介は教えてくれた。

‐‐‐‐
「来週末の試合涼介も観に来てよ」
「悪い。彼女と動物園デートなんだ」
「けどずっと前から壮太と約束してたんでしょ。最近話してなくても、壮太は涼介に来てほしいって思ってるんだよ」
「別に俺なんかが行かなくてもいいだろ」
「そんなことないよ。動物園は他の日にも行けるけど、今回の試合は1回だけの大事な試合なんだよ」
「何でそんなに言うんだよ。あいつだって女の子と遊んでんだから、俺だって約束忘れて遊びに行っていいだろ」
「壮太は女の子と遊びに行ってなんていないよ。変な噂もあるけど、向こうに嵌められてちょっとやられただけ。本当は嫌だったのに」
「そんなの知らんわ」
「涼介にセクハラしてきたのは反省してるけど、壮太は涼介のこと本当に大切な友達だと思ってるんだよ。だからこそ、涼介と話せない状況になってめちゃくちゃ落ち込んでるみたい。涼介だって本当は壮太と仲直りしたいんでしょ?そのためにも試合来てよ。お願い」
‐‐‐‐

そんなやり取りを俺の知らぬところでやっていたらしい。なぜデートをやめて試合に来てくれただけでなく、女の子と別れまでしたのかは気になったが、せっかく勉強をする場で長々と無駄話してももったいないため、それは改めて聞くことにした。
「お前、再来週の日曜空いてる?」
涼介が聞いてきた。試合は仮に今週勝っても決勝は土曜日の午後だから問題ない。
「空いてるよ」
「じゃあ午前中から昼過ぎまで一緒に勉強して、その後遊びに行かない?」
「おっけー!でもどこ行くの?」
「動物園の券余ってんだよ」
なんだ元カノの代わりかよ、なんて内心思ったがとはいえデートは楽しみである。
もう傷つきたくないから仮に仲直りしてももう深く関わらないようにしようなんて以前は思っていたがそんなの無理であった。好きなものは好きなんだ。
結局週末の準決勝は大差で負けた。向こうは数年後にプロになっている選手も沢山いるであろう。結果はきわめて妥当であった。だが、俺個人としては屈強なディフェンダー相手にドリブル突破などをして見せ場は作れたし、あわや裕翔にアシストという場面もあった。
県内一の進学校が高1だけで県ベスト4というのは十分すぎる結果である。例の先輩からも「一橋のサッカー部でもめちゃ話題になってる。みんなスカウトしろって。壮太は東大行っちゃうだろうけど」と連絡が来た。実際県でもかなり話題になっており、俺もマスコミ何社からか準決勝前にインタビューを受けたりした。
そんな興奮が冷めやらぬ中、俺は涼介とのデートの日を迎えることになる。
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