127 / 134
最終章 性の行方(高校1年編)
5-21 仲直り
しおりを挟む
翌日学校に行くと周りからは絶賛の嵐だった。わざわざ中1の頃のクラスメイトの須山やテニス部の賢一とか、今までに関わりのあった友人がみんな俺のもとにやってきて労いに来てくれた。
まだ来週準決勝が残っているが、それに勝つのは本当に難しいであろう。次は昨年全国2位になった超強豪である。しかも、去年の全国準優勝メンバーもかなり残っている。結果どうこうよりもボーナスステージとして楽しめればという気持ちでいる。
試合の翌日であるためその日はオフだった。俺は1日でもボールを蹴らない日があると体がなまる気がしてしまうため、普段はオフでも軽く自主練するが、ちょうどこの日の体育の授業がサッカーであったため、俺は気兼ねなく帰ろうと思っていた。
だが日中に涼介から、
「今日練習ないなら勉強するぞ。お前成績落ちてんだから」
と言われていたため、今日は一駅隣にあるカフェで勉強していく。この日から俺と涼介が教室で以前のように会話をしていたため、周りのみんなからも「お前ら仲直りしたんだ」と安心してもらえた。
カフェでの勉強では涼介にさんざんダメ出しをされた。俺は実力テストも悪かったが、最近の授業内容についてもサッカーを言い訳に全く追いつけていなかった。この日は各科目の最近の授業の要点を涼介から教えてもらった。
「口聞いていない間も俺の成績心配してくれてたんでしょ。一輝から聞いたよ」
「心配していたわけではない。ちょっと大丈夫かなって思っただけ。」
「それ心配してんじゃん。照れんなよ」
その話のついでに気になっていたことを俺は聞いた。
「てか何で試合来てくれたの?」
「だから、俺は約束守る男なんだよ」
「一輝に何か言われたの?」
「よくわかったね。まあそれが大きいかな」
やはり一輝が涼介を説得してくれたようだ。その経緯を涼介は教えてくれた。
‐‐‐‐
「来週末の試合涼介も観に来てよ」
「悪い。彼女と動物園デートなんだ」
「けどずっと前から壮太と約束してたんでしょ。最近話してなくても、壮太は涼介に来てほしいって思ってるんだよ」
「別に俺なんかが行かなくてもいいだろ」
「そんなことないよ。動物園は他の日にも行けるけど、今回の試合は1回だけの大事な試合なんだよ」
「何でそんなに言うんだよ。あいつだって女の子と遊んでんだから、俺だって約束忘れて遊びに行っていいだろ」
「壮太は女の子と遊びに行ってなんていないよ。変な噂もあるけど、向こうに嵌められてちょっとやられただけ。本当は嫌だったのに」
「そんなの知らんわ」
「涼介にセクハラしてきたのは反省してるけど、壮太は涼介のこと本当に大切な友達だと思ってるんだよ。だからこそ、涼介と話せない状況になってめちゃくちゃ落ち込んでるみたい。涼介だって本当は壮太と仲直りしたいんでしょ?そのためにも試合来てよ。お願い」
‐‐‐‐
そんなやり取りを俺の知らぬところでやっていたらしい。なぜデートをやめて試合に来てくれただけでなく、女の子と別れまでしたのかは気になったが、せっかく勉強をする場で長々と無駄話してももったいないため、それは改めて聞くことにした。
「お前、再来週の日曜空いてる?」
涼介が聞いてきた。試合は仮に今週勝っても決勝は土曜日の午後だから問題ない。
「空いてるよ」
「じゃあ午前中から昼過ぎまで一緒に勉強して、その後遊びに行かない?」
「おっけー!でもどこ行くの?」
「動物園の券余ってんだよ」
なんだ元カノの代わりかよ、なんて内心思ったがとはいえデートは楽しみである。
もう傷つきたくないから仮に仲直りしてももう深く関わらないようにしようなんて以前は思っていたがそんなの無理であった。好きなものは好きなんだ。
結局週末の準決勝は大差で負けた。向こうは数年後にプロになっている選手も沢山いるであろう。結果はきわめて妥当であった。だが、俺個人としては屈強なディフェンダー相手にドリブル突破などをして見せ場は作れたし、あわや裕翔にアシストという場面もあった。
県内一の進学校が高1だけで県ベスト4というのは十分すぎる結果である。例の先輩からも「一橋のサッカー部でもめちゃ話題になってる。みんなスカウトしろって。壮太は東大行っちゃうだろうけど」と連絡が来た。実際県でもかなり話題になっており、俺もマスコミ何社からか準決勝前にインタビューを受けたりした。
そんな興奮が冷めやらぬ中、俺は涼介とのデートの日を迎えることになる。
まだ来週準決勝が残っているが、それに勝つのは本当に難しいであろう。次は昨年全国2位になった超強豪である。しかも、去年の全国準優勝メンバーもかなり残っている。結果どうこうよりもボーナスステージとして楽しめればという気持ちでいる。
試合の翌日であるためその日はオフだった。俺は1日でもボールを蹴らない日があると体がなまる気がしてしまうため、普段はオフでも軽く自主練するが、ちょうどこの日の体育の授業がサッカーであったため、俺は気兼ねなく帰ろうと思っていた。
だが日中に涼介から、
「今日練習ないなら勉強するぞ。お前成績落ちてんだから」
と言われていたため、今日は一駅隣にあるカフェで勉強していく。この日から俺と涼介が教室で以前のように会話をしていたため、周りのみんなからも「お前ら仲直りしたんだ」と安心してもらえた。
カフェでの勉強では涼介にさんざんダメ出しをされた。俺は実力テストも悪かったが、最近の授業内容についてもサッカーを言い訳に全く追いつけていなかった。この日は各科目の最近の授業の要点を涼介から教えてもらった。
「口聞いていない間も俺の成績心配してくれてたんでしょ。一輝から聞いたよ」
「心配していたわけではない。ちょっと大丈夫かなって思っただけ。」
「それ心配してんじゃん。照れんなよ」
その話のついでに気になっていたことを俺は聞いた。
「てか何で試合来てくれたの?」
「だから、俺は約束守る男なんだよ」
「一輝に何か言われたの?」
「よくわかったね。まあそれが大きいかな」
やはり一輝が涼介を説得してくれたようだ。その経緯を涼介は教えてくれた。
‐‐‐‐
「来週末の試合涼介も観に来てよ」
「悪い。彼女と動物園デートなんだ」
「けどずっと前から壮太と約束してたんでしょ。最近話してなくても、壮太は涼介に来てほしいって思ってるんだよ」
「別に俺なんかが行かなくてもいいだろ」
「そんなことないよ。動物園は他の日にも行けるけど、今回の試合は1回だけの大事な試合なんだよ」
「何でそんなに言うんだよ。あいつだって女の子と遊んでんだから、俺だって約束忘れて遊びに行っていいだろ」
「壮太は女の子と遊びに行ってなんていないよ。変な噂もあるけど、向こうに嵌められてちょっとやられただけ。本当は嫌だったのに」
「そんなの知らんわ」
「涼介にセクハラしてきたのは反省してるけど、壮太は涼介のこと本当に大切な友達だと思ってるんだよ。だからこそ、涼介と話せない状況になってめちゃくちゃ落ち込んでるみたい。涼介だって本当は壮太と仲直りしたいんでしょ?そのためにも試合来てよ。お願い」
‐‐‐‐
そんなやり取りを俺の知らぬところでやっていたらしい。なぜデートをやめて試合に来てくれただけでなく、女の子と別れまでしたのかは気になったが、せっかく勉強をする場で長々と無駄話してももったいないため、それは改めて聞くことにした。
「お前、再来週の日曜空いてる?」
涼介が聞いてきた。試合は仮に今週勝っても決勝は土曜日の午後だから問題ない。
「空いてるよ」
「じゃあ午前中から昼過ぎまで一緒に勉強して、その後遊びに行かない?」
「おっけー!でもどこ行くの?」
「動物園の券余ってんだよ」
なんだ元カノの代わりかよ、なんて内心思ったがとはいえデートは楽しみである。
もう傷つきたくないから仮に仲直りしてももう深く関わらないようにしようなんて以前は思っていたがそんなの無理であった。好きなものは好きなんだ。
結局週末の準決勝は大差で負けた。向こうは数年後にプロになっている選手も沢山いるであろう。結果はきわめて妥当であった。だが、俺個人としては屈強なディフェンダー相手にドリブル突破などをして見せ場は作れたし、あわや裕翔にアシストという場面もあった。
県内一の進学校が高1だけで県ベスト4というのは十分すぎる結果である。例の先輩からも「一橋のサッカー部でもめちゃ話題になってる。みんなスカウトしろって。壮太は東大行っちゃうだろうけど」と連絡が来た。実際県でもかなり話題になっており、俺もマスコミ何社からか準決勝前にインタビューを受けたりした。
そんな興奮が冷めやらぬ中、俺は涼介とのデートの日を迎えることになる。
1
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる