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15話
しおりを挟む「あー、気持ちいい……♡ 拓海、すごい上手だよ」
本当に気持ちの良さそうな声を出しながら、手放しで褒めてくる祥に拓海は気分が良くなってくる。褒められたからというわけではないが、自らより深く咥え込むように頭を動かして、祥が溢す悦楽の交じった吐息に耳を澄ませた。
(これが、いつも俺の中に挿入ってるんだよな……)
自分の口の中で力強く脈打つ陰茎。咥え始めた時から既に大きいと感じていたのに、拓海がしゃぶるほどにさらに力を漲らせていくのだ。いつもコレが己の後孔に挿入っているということが、にわかには信じがたかった。
(口に入れるだけで、こんなに大きくて苦しいのに。俺はいつも……これで……)
ゆるゆると口を蠢かしながら、拓海は確かめるように下肢へと手を伸ばしていく。
わずかに芯を持ちはじめているペニスをそろりと撫で、口に咥えているモノがいつも拡げている、更にその奥へと指先で触れた。
(……ぁっ……!)
その瞬間、それを、待ち望んでいたかのように、キュンと引き締まる後孔に驚いて、慌てて手を離す拓海。次なる刺激を求めて疼くような尻を、もぞもぞとさせている姿を見て、祥が悪辣に笑った。
「……拓海も気持ちよくなってきちゃった? 俺のを舐めながら自分で弄るなんて、えっちだね♡」
「んン"……っ♡」
祥は一層膨れ上がった陰茎を、今度は遠慮なく拓海の喉奥へと突き入れてきた。その苦しさに堪らず口を離して咽せると、拓海は涙目で祥を睨み上げる。
「っげほ、ごほ…ッごほ……お前……!」
「ねぇ拓海。一緒に気持ちいいコト、したくない?」
喉奥まで犯されて苦しそうにしてはいても、拓海の下肢では膨らんだペニスがズボンの前を突き上げている。それを足先で弄ぶようにした祥は、次なる快楽へ拓海を誘うように、甘い言葉を吐いていく。
「俺ばっかり気持ちよくなっちゃって、なんだか悪いし。拓海にも気持ちよくなって欲しいなぁ」
「んぁっ♡ あしっ、やめろよ……っ」
ぐりぐりとまるで踏みつけるように足裏でペニスを揉まれ、拓海の総身が震えた。もちろん優しい力ではあるが、まるで痛ぶるような愛撫なのにそれに感じてしまう程、慣らされている自分の身体が恨めしい。
祥は動けなくなった拓海の身体を持ち上げて膝立ちにさせると、そのままするりとズボンを引き摺り下ろした。もちろんパンツも一緒に。ぷるんと揺れながらまびろ出た自分のペニスから目を背けていると、拓海はあっという間に身体を反転させられ、祥の顔へと尻を突き出す形で手足を付けさせられる。いわゆるシックスナインの姿勢だ。
「はい、可愛いお尻はこっちね」
「や、こんな格好……っ」
全部見えてしまう、と恥ずかしがれば、祥は愉しそうに尻たぶを拡げながら、その奥をねっとりとした視線で犯してくる。
「うん。ぜーんぶ、丸見えだよー。ひくひくしてるお尻の孔も、美味しそうなちんちんも」
「っ、変態やろぉ……!」
「その変態野郎に触られて、えっちなお汁垂らしてるのは拓海だけどね~」
「あンッ!」
ひくつく後孔に音を立ててキスを落とされる。
その淡い刺激に驚いて、がくんっと腕の力が抜けて崩れおちると、拓海の目の前にあったのは先ほど自分が育てた祥の陰茎だった。
「拓海もさっきの続きね。出来るならそのまま飲んでも良いけど、まぁ無理かな」
そうやって侮るような台詞を吐かれると、反骨心がむくむくと目覚めてしまう。拓海は意地になったように、再び目の前にそびえ立つ男根を咥え込んだ。
その様子に口の端を引き上げた祥は、拓海の動きに合わせてひくひくと収歛する後孔へと舌を伸ばしていく。たっぷりと唾液を塗すようにソコを舐めると、大きく身体を揺らした拓海が思わず振り返る。
「そ、なとこ……っ舐めるなよ!」
「えー? ひくひくして気持ちよさそうなのに」
「きっ、汚いだろ!」
風呂も入ってないのに!と頑なに拒否をする拓海に、祥は仕方なくそのまま舐め続けることは諦めた。かわりにその下でぷらぷらと揺れて誘う、濡れた果実を思い切り可愛がることにする。
「はいはい。じゃあ、こっちならいいよね」
「ひぁんっ♡」
ぱくりと突然ペニスを咥えられ、ぬるぬるの舌で舐めしゃぶられる拓海。一際大きな声を出した後、その身体からは徐々に力が抜けていく。
「あっ、あ、あ……」
すべてを口に含み口の中で嬲るようにしたり、ぺろぺろと先端だけを擽ってみたり、祥は気の向くまま存分に拓海のペニスを可愛がった。快楽に揺れるその尻に指を這わせ、先ほどの唾液で濡れた後孔へ指をつぽつぽと含ませながら。
「んんっ♡ あっ……!」
べろりの裏筋を舌全体で舐め上げるようにすると、拓海は堪らないといった嬌声を上げて、目の前の陰茎へと縋り付く。性器を舐めしゃぶられながら、疼く後孔を少しずつ拡げられていく。そうなってしまうと拓海は下肢から全身へと広がっていく快感に、啼き喘ぐことしか出来なくなる。ただ目の前の陰茎を握りしめるのみで、一向に動きそうにない拓海に、祥は小さな声で囁いた。
「拓海、限界かな? もうほとんど俺しか動いてないけど」
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