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そのまま太郎くんの肩にひょいと担がれたオレは、ばしんと大きな手で尻を叩かれた。「ひんっ」と情けない声が上げる。太郎くんはオレの尻を撫で回しながら「あとは好きにやっとけ」と言い捨て部屋を出た。
人気のない裏口からエレベーターで同じビルの上階に向かう。その先はいかがわしいお店だった。ピンクの照明にピンクのカーテンが眩しい。小さな個室が並ぶその店が何をする場所か気付いてしまえば、自然と胸がどきどきする。あっ、薄着の女の子いた!
太郎くんはスタッフに声をかけて奥の部屋に入った。
小さなシャワーブースと、防水仕様のチープなシーツがかけられた大きめのベッド。他よりちょっと広めの作りのようだ。
「尚人」
物珍しげに室内を見回していたオレは太郎くんの声にびくっと震えた。そろそろと振り返る。
「こ、このお店も太郎くんのお店?」
「そう。このビルすべてオレの所有だ」
他にもあるが、と言う太郎くん。なるほどお金に困ってなかったのも納得だ。
けれどオレはいつもと違う太郎くんの気配にびくびくしっぱなしだった。
「太郎くん、怒ってる…?」
「当然だろ」
見下ろされたままじりじりと距離を詰められて、ぎしっとベッドに追いやられてしまう。
「ああ尚人…興奮するなあ。たくさん声出せよ」
「んぐっ」
顔を掴まれ、いきなり喉奥まで舌を差し込まれるキスをされた。シーツに押し倒されてガサガサしたビニールの音に泣きが入る。よだれが溢れ出るのも構わず、好き勝手に口内を舐め回された。
最後にじゅるっと音を立てて唾液を吸い上げた太郎くんは、オレの肘を掴んで擦りむいたところをぐっと指で押してくる。
「いたっ、いたいよ、太郎くん」
「尚人、これオレが買ってあげた服じゃん。汚しちゃったの?」
「転んだときに…。ごめんなさい」
「まあいいよ。ほら、脱いで」
「え?」
「自分で脱げるでしょ?ほら早く」
促されておずおずと服を脱ぐ。
太郎くんの前で裸になるのは今更だが、命令されると妙な感じがする。
上半身を脱ぎきり、一度太郎くんを見ると顎をしゃくられた。ズボンと下着をいっしょに引き下ろす。
「かわいいなあ」
太郎くんは全裸になったオレをにやにや見て四つん這いになるよう言う。大人しく従いながら、動き出した太郎くんが手にしたものに目を剥く。
「えっ、太郎くんそれするの」
「そうだよ。中きれいにしないとダメだろ?」
それとも洗浄してあるの?と鋭い視線を向けられ、うっとなる。
「してない、してないけど…」
「じゃあ仕方ないよね」
太郎くんが手にしたのは腸内洗浄用の大きな注射器で、ぬるま湯で溶かしたグリセリン溶液を満たす。
「やだ、それやだよお!」
「だめでーす」
ぬぷっ、と後ろの穴に宛がわれ、ゆっくりと注入される。
「あ、ああ、あ…!」
太郎くんに中を洗浄されるのはいまさらだが、これは苦しいから好きじゃない。腹の中をぱんぱんにされて穴を指で押さえながら注射器が抜かれた。なだめるようにすりすりと入口を指先で撫でられる。
「く、くるしい…」
「うん、しばらく我慢して」
尻を撫でられ、もうひとつの手は萎えて垂れ下がったオレの股間を弄んでくる。すぐに腹がぐるぐるして便意を訴えた。
「太郎くんトイレいきたい、トイレどこ」
「こっちだよ」
太郎くんに手を引かれて内股になりつつトイレに向かう。便器に腰を下ろしても太郎くんは手を繋いだままだった。
「太郎くん、なんで」
「だって尚人が手を離さないから。出てっていいの?」
「だめ、出てって。だめ、あ、痛い、おなかいたい…っ」
ぎゅうと腹が引きつれるように痛み、太郎くんの手にきつくしがみついたまま、息も絶え絶えに排泄する。太郎くんはオレがすべて出し終えるのを待ってトイレを流し、ウォシュレットを扱った。
ベッドに戻ると太郎くんは再び注射器を手に取る。
「やだ、やだよう!」
「だめ。一度で終わりじゃないの知ってるよね?」
有無を言わさず再度腹を液体で満たされ、苦悶する。
「くるしい、くるしいよお」
「もう少し我慢ね」
「太郎くんやだあ!」
「だめだよ、我慢だよ」
二回目ははじめより長く放置される。三回目はもっと長く。四回目はさらに。
「うっうっ、太郎くん、くるしいよぉ…!」
三回目くらいからシャワー室に移動した。
オレは太郎くんの首元に抱きついてひんひん泣く。いまにも漏れてしまいそうな穴は、太郎くんの長い指で栓をされていた。時折いたずらに指を前後させてくるからたまらない。
「もうやだ、やだよお…!」
「うん、そろそろいいよ」
にゅるりと太郎くんの指が抜けると、じょわと色のない水が粗相するように溢れ出した。
「ひ…っ、ああ、ああ…!」
すべて出し終えた頃にはすっかり消耗していた。脱力したオレを太郎くんが香りの強いボディソープで全身洗い上げてくれる。
「ぐったりしててかわいいけどさ、わかってる?ここからが本番だよ?」
人気のない裏口からエレベーターで同じビルの上階に向かう。その先はいかがわしいお店だった。ピンクの照明にピンクのカーテンが眩しい。小さな個室が並ぶその店が何をする場所か気付いてしまえば、自然と胸がどきどきする。あっ、薄着の女の子いた!
太郎くんはスタッフに声をかけて奥の部屋に入った。
小さなシャワーブースと、防水仕様のチープなシーツがかけられた大きめのベッド。他よりちょっと広めの作りのようだ。
「尚人」
物珍しげに室内を見回していたオレは太郎くんの声にびくっと震えた。そろそろと振り返る。
「こ、このお店も太郎くんのお店?」
「そう。このビルすべてオレの所有だ」
他にもあるが、と言う太郎くん。なるほどお金に困ってなかったのも納得だ。
けれどオレはいつもと違う太郎くんの気配にびくびくしっぱなしだった。
「太郎くん、怒ってる…?」
「当然だろ」
見下ろされたままじりじりと距離を詰められて、ぎしっとベッドに追いやられてしまう。
「ああ尚人…興奮するなあ。たくさん声出せよ」
「んぐっ」
顔を掴まれ、いきなり喉奥まで舌を差し込まれるキスをされた。シーツに押し倒されてガサガサしたビニールの音に泣きが入る。よだれが溢れ出るのも構わず、好き勝手に口内を舐め回された。
最後にじゅるっと音を立てて唾液を吸い上げた太郎くんは、オレの肘を掴んで擦りむいたところをぐっと指で押してくる。
「いたっ、いたいよ、太郎くん」
「尚人、これオレが買ってあげた服じゃん。汚しちゃったの?」
「転んだときに…。ごめんなさい」
「まあいいよ。ほら、脱いで」
「え?」
「自分で脱げるでしょ?ほら早く」
促されておずおずと服を脱ぐ。
太郎くんの前で裸になるのは今更だが、命令されると妙な感じがする。
上半身を脱ぎきり、一度太郎くんを見ると顎をしゃくられた。ズボンと下着をいっしょに引き下ろす。
「かわいいなあ」
太郎くんは全裸になったオレをにやにや見て四つん這いになるよう言う。大人しく従いながら、動き出した太郎くんが手にしたものに目を剥く。
「えっ、太郎くんそれするの」
「そうだよ。中きれいにしないとダメだろ?」
それとも洗浄してあるの?と鋭い視線を向けられ、うっとなる。
「してない、してないけど…」
「じゃあ仕方ないよね」
太郎くんが手にしたのは腸内洗浄用の大きな注射器で、ぬるま湯で溶かしたグリセリン溶液を満たす。
「やだ、それやだよお!」
「だめでーす」
ぬぷっ、と後ろの穴に宛がわれ、ゆっくりと注入される。
「あ、ああ、あ…!」
太郎くんに中を洗浄されるのはいまさらだが、これは苦しいから好きじゃない。腹の中をぱんぱんにされて穴を指で押さえながら注射器が抜かれた。なだめるようにすりすりと入口を指先で撫でられる。
「く、くるしい…」
「うん、しばらく我慢して」
尻を撫でられ、もうひとつの手は萎えて垂れ下がったオレの股間を弄んでくる。すぐに腹がぐるぐるして便意を訴えた。
「太郎くんトイレいきたい、トイレどこ」
「こっちだよ」
太郎くんに手を引かれて内股になりつつトイレに向かう。便器に腰を下ろしても太郎くんは手を繋いだままだった。
「太郎くん、なんで」
「だって尚人が手を離さないから。出てっていいの?」
「だめ、出てって。だめ、あ、痛い、おなかいたい…っ」
ぎゅうと腹が引きつれるように痛み、太郎くんの手にきつくしがみついたまま、息も絶え絶えに排泄する。太郎くんはオレがすべて出し終えるのを待ってトイレを流し、ウォシュレットを扱った。
ベッドに戻ると太郎くんは再び注射器を手に取る。
「やだ、やだよう!」
「だめ。一度で終わりじゃないの知ってるよね?」
有無を言わさず再度腹を液体で満たされ、苦悶する。
「くるしい、くるしいよお」
「もう少し我慢ね」
「太郎くんやだあ!」
「だめだよ、我慢だよ」
二回目ははじめより長く放置される。三回目はもっと長く。四回目はさらに。
「うっうっ、太郎くん、くるしいよぉ…!」
三回目くらいからシャワー室に移動した。
オレは太郎くんの首元に抱きついてひんひん泣く。いまにも漏れてしまいそうな穴は、太郎くんの長い指で栓をされていた。時折いたずらに指を前後させてくるからたまらない。
「もうやだ、やだよお…!」
「うん、そろそろいいよ」
にゅるりと太郎くんの指が抜けると、じょわと色のない水が粗相するように溢れ出した。
「ひ…っ、ああ、ああ…!」
すべて出し終えた頃にはすっかり消耗していた。脱力したオレを太郎くんが香りの強いボディソープで全身洗い上げてくれる。
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