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8 最終話. 愛する息子

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 毎日がとても、とても幸せだ。こんなに幸せでよいのだろうか。

「リンユゥ…君は本当に可愛い…可愛い可愛い…なんて可愛いんだろう。天に連れ去られてしまわないか心配だ…」

 ちゅう、ちゅう、ちゅっチュッチュッ…わたしの腕の中には小さな天女がいる。天女は頬を赤らめ、「ミングォさん、あんまり言われると恥ずかしゅうございます…どうかご勘弁を…」と胸を隠すようにして自身を抱きしめていた。

「おや、恥ずかしがりやの天女様…美しい乳房が見えぬではありませんか。御父上によく見せてごらんなさい…さぁ、腕をお上げ」

 そう言うと彼はぎょっとしたように目を見開く。
「ぅぅ、ミングォさんの意地悪…明かりまでつけて…」
「意地悪じゃないよ、明るくないと可愛いリンユゥがよく見えないだろう。それに、わたし達二人だけなのに何を恥ずかしがるんだい?」

 もうこうして何度も愛を育んでいるというのに、彼はいつまでも初々しい。わたしの心は激しくくすぐられるばかりだ。もっと、もっといろんなリンユゥを、淫らな彼の姿というものを見てみたい…この子は煽るのが本当に上手で、わたしは年甲斐もなく頑張ってしまう。

「ミングォさんに…みっともないと思われるのが怖いのです…」
 遠慮がちに目を伏せ可愛いことを言う彼に、わたしのペニスは早くも彼の中へと入る準備を迎えていた。しょうがない愚息だ、まだ始まってもいないのだぞ。


「リンユゥ、お布団の上ではみっともない方がかしこいんだよ。今の君は悪い子だ」

 でも大丈夫、父さんがみっともなくさせてあげるからね。助けてあげよう。

 すらりと伸びた腕をわたしの首にかけてやると、ほんのり桃色の美味しそうな果実にチュウと吸い付いた。「ぁんっ…」甘く柔らかいリンユゥの香りが鼻をくすぐり、その身体のぬくもりと共にわたしのペニスを一層刺激する。

 首筋に吸い付けば「んぁっ…ぁ…」わたしを喜ばせる声を彼は漏らしてくれる。少々感じやすいようだ。
 だからわたしは、いつも彼を外に出す時は首周りにスカーフを巻いてやっていた。この子を守ってあげるのがわたしの務めというものだ。

「リンユゥ、少し肉が付いてきたようで安心したよ。わたしのご飯は美味しい?」

 ぬぷり…くちゅ、くちゅ。小さなお腹を撫で上げ、わたしからの愛を受け入れる場所を指でほぐしてやる。「は、はい…ミングォさんの作る…ぁっ…ご飯が私は…一番好きですっ…」そう答えるリンユゥが、まるでわたしを食べているかのようで頬が緩んだ。幸せの時間だ。

「そうかい…それは嬉しいな。明日もまた沢山作ってあげるからね、たんとお食べ。
 さぁ、力を抜いて楽にして…気持ちが良かったら気持ち良いって、大きな声で素直に言うんだよ。そうしたらわたしもしやすいからね」

 肩まで赤くなったリンユゥがふるふると首を縦に振り、わたしのペニスがいよいよ火を吹き始めた。これはいけない、早すぎてはか弱いリンユゥを抱き潰してしまう。
 彼を抱いたままよぅく己の手でしごいていると、そのドバドバと飛び出すリンユゥへの愛に、「ふふっ、ミングォさんは私のことが大好きなのですね」と可憐な花のようにほほえむわけだ。元々入っていたスイッチがブチリと壊れゆく音を、わたしは頭の中で聞いたような気がした。

「リンユゥっ!足を大きく開けなさいっ!!そっ、それでどうして欲しいか、その可愛い口でちゃんと言ってごらんっ!」

 彼は目を丸くしながらもおずおずと足を広げてゆく。あぁっ、あぁ、リンユゥっ、君はなんていい子なんだ。よく、よく見えるよ、君の可愛い部分がッ。
 薄い茂みが奥ゆかしくてとても良い…早くここに顔をうずめたい…!

「ミングォさんのお口で…綺麗にしてくぁあっ!アッ、んっ、んあっ…!」

 わたしのっ、わたしのリンユゥっ!すぐにっ、今すぐに綺麗にしてあげようっ!あの男に汚された部分をこのわたしが洗い流してやるっっ!
 まずはここだっ、ここをしゃぶられたんだな、可哀想に…んっ、んあっ、よぅく何度も舐めなきゃ汚れは落ちないからね…ハァ…リンユゥ、遠慮せずにいっぱいお出し…全部飲んであげるからっ…!

 彼の象徴をわたしは余す事なく丹念に舐め上げてゆく。ここは命だ。彼の命を父親であるわたしが清めているのだ。
 その事実に陶酔し、とめどない喜びと優越感でわたしの心は満たされてゆく。玉袋に顔を突っ込み口に含むと、竿の部分をゆるりと撫で上げ、目を細める。愛しい…全てが愛おしい。込み上げる愛があまりにも底無しで、わたしは飛んでいきそうになるがそれもまた、いい。

「ミングォさんっ、すきっ、だいすきっ、あぁんっ、きもちいっ!」
 あぁ…上手に言えてえらいね。わたしもリンユゥのことが大好きなんだ、沢山愛を注いであげよう。
 溢れたって構わない。いいじゃないか。むしろ、わたしからの溢れる愛で君を身動きできなくしてやりたい。君という人がどれだけわたしを狂わせているのかを、その身体でよぅく思い知って欲しい。

「さぁリンユゥ…そろそろ中を綺麗にしてあげよう。わたしの膝へおいで」

 すでにぐったりとなっている彼はふやけた顔を向けてきた。「ふぇ…きれい…」とろんとした瞳はまつ毛が長く、頬は秋の色に付いている。視線をずらすとどこまでも白い肌が目に毒で、細い腰が淫らにわたしを誘った。ゴクリと唾を飲み、わたしのペニスは番への愛で悲鳴を上げていた。

「そ、そうだ。父さんの愛だけが君を綺麗にできるんだ。さぁおいでっ、早くっ」
 我慢を知らないわたしは、引き寄せられるようにして彼を迎えにゆく。彼の方から来るのを待つことができたのは、最初で最後の一度だけであった。そう、ポポイという愚かな男の手により心身を害し、堪らずわたしの胸にすがりついてきたあの時だけ。
 リンユゥは可哀想で可愛い子だ。ずば抜けた知性を持ちながらも、その癒し方は知らなかったらしい。それにつけ込んだわたしは…悪い父親だろうか。

 だが、それほどまでに心を病ませたポポイにはやはり地獄の業火に焼かれるのがふさわしい。一体、どのようにしてやろう…ドス黒い感情で瞳を黒々とさせていると、「ミングォさん、私が目の前にいながら何かよそごとを考えてはおりませぬか…?お寂しく思います…」彼の言葉がわたしから毒を抜いていった。


「すっ、すまないっ。あぁ わたしの可愛いリンユゥ、どうか許しておくれ。わたしの心はいつも君のことだけだっ、愛しているよっ」

 ところがだ、

「…ふんっ」

 プイッと拗ねたように顔を小さく逸らす彼に、わたしはあんぐりと口を開ける。そ、そんな、リンユゥが機嫌を損ねるなんて初めてだ…!

「リンユゥっ!わ、わたしが悪かったっ、お願いだから許して欲しいっ」
 わたしは愛してやまない身体をキツくキツく抱きしめる。どうしよう、わたしに愛想を尽かして出て行くなんて言い出したら…あぁっ、嫌だ。そんなこと絶対にさせるものか。閉じ込めてしまわないと。

 ところが、ハハハッという存外楽しそうな声が腕の中から聞こえてきたのだった。「ミングォさん…冗談ですよ、冗談。ユーモアも大事だよと教えてくれたのはミングォさんじゃないですか」見ると、悪戯が上手くいった無邪気な子供の顔がそこにはあった。わたしの邪な思いを何も知らない、愚かで愛おしいリンユゥの笑顔が。
 わたしは酷く肩の力が抜けてゆき、「リンユゥ…随分と可愛いことをしてくれるじゃないか。今夜はずっとわたしに愛されたいのかな…?」と頬擦りする。可愛い、可愛すぎる罪で閉じ込めてしまいたい。

「ふふっ、ミングォさんってば面白いことをおっしゃる。それは構いませんが…私は知っておりますよ、ミングォさんがお優しいということを」
 …本当に、この子は腕を上げた。

 いや、もしかするとあの変態紳士が密かに仕込んだのかもしれない。おのれ…わたしの純真無垢な真っ白の息子を小悪魔ぴんくに変えるとは…
「ミングォさん、そろそろ甘えてもよろしいですか…?」小悪魔はわたしの肉棒を怖々と撫ぜてきた。興奮しないわけがない…っ。
「もちろんだよッ、さぁリンユゥ、父さんにいやらしいおねだりをしておくれっ、なんでも聞いてあげるからっ」
 またしてもわたしは、かの紳士に一抹の感謝の念を抱き始めたのであった。
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