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第9話*初遊びデート
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学校の近くで一番賑わっている駅周辺に着いた。賑わっていると言っても、休日なのにそんなに人はいない。
まさか、撮影される状況で〝初遊びデート〟をするなんて、全く思わなかったな。
今日の輪島は、風が冷たくなってきたから、上は黒い無地の長袖パーカーで下はダボッと系のデニムの姿。Tシャツ姿よりも筋肉を感じない。実は脱いだら凄いんだ!と、この辺を歩いている知らない人たちにも自慢したい気もする。ちなみに俺は白い無地のパーカーで合わせてみた。パーカー色違いのお揃い感。
「そういえば、今日のデー……遊び、何も考えてなかったけど、何する?」
「プランはいくつかまとめてある。どれがいい?」
輪島はポケットから紙切れを三枚出した。
ショッピングコース、筋トレジム体験コース、ボーリングとオススメ場所めぐり、か……。やっぱりデートだから、いつもと違うことしたいかな。
「これがいい」
俺は迷わずにボーリングとオススメ場所めぐりを選んだ。そしてボーリング場に向かうために歩き始めた。俺は後ろからついてくる取材の男をちらちら気にしながら歩くが、輪島は一切気にしていない。そしてちょっと歩くと、ボーリング場に着いた。
「輪島は、ボーリングしたことあるの?」
「……ない」
「でも輪島なら、すぐに上手くなりそうだな」
俺は中学のころ、ヤンキーの先輩に連れられて何度か来たことがある。ただ流されてやっていたから、楽しいと思える記憶はなかったな――。
受付で靴を借りてから、ボールを選ぶ。
「ボールの重さって、どのぐらいのがいいんだろう」
「情報によると、体重の十分の一ぐらいがいいのだとか」
細かい所まで調べている輪島。
本当に輪島は天才だな!
「俺は〝12〟ぐらいにしておこうかな?」
俺は自分の体重が何キロか忘れたから、適当に重すぎないボールを選んだ。輪島は迷わず店の中で一番重たい〝15〟と書いてあるボールを選んだ。
「どっちが先に投げる?」
「輪島、先に投げていいぞ」
ボーリングのボール、いきなり端っこに行って一本もピン倒せなかったら嫌だな。
――輪島に見られるの、なんか恥ずかしい。
輪島は機械に名前を入力する。
そして腕をまくり、並んでいるピンをじっと眺めた。
そしてついに、輪島がボールをピンに向けてコロコロした。
ボールは右側を勢いよくコロコロし、なんと、ピンの直前でいきなり左にカーブした。
見上げるとみえる、目の前の画面にはストライクの文字がズドンと現れた。
「輪島、すげー! かっこよすぎだから」
「次は先輩だ」
「お、おぅ」
輪島が完璧に決めたあとに俺の番。先にやればよかったかな?
というか、輪島、ボーリング本当に初めて?
ドキドキドキドキ……。
緊張しながらボールをコロコロさせると、端っこの溝にゴロンした。輪島の顔を見ると、黙って頷いてきた。
――俺も、かっこいいところ、輪島に見せたかったな。なんか、落ち込む。
「先輩は、ボールに回転をかけない方がいいかもな。あと、真ん中の三角印のところを目掛けて転がしてみろ、こうだ!」と、言いながら輪島が俺の背後から、俺の持っているボールに触れ、投げ方講座を。
なんか、後ろから抱きしめられてるみたいだ。
ボーリングに集中できない。
「先輩、ボーリングに集中して! 難しいか?」
「いや、集中出来るし……」
「じゃあ、やってみろ!」
輪島は俺から離れ、俺は輪島におしえてもらった通りにボールをコロコロした。ボールは中心をまっすぐに走っていく。そして――。
「やった! 全部倒れた!」
俺は輪島と両手をパチンとした。
ボーリングってめちゃくちゃ楽しいな!
「もうそろそろ、ボーリングは終わるぞ」
「いや、もう1ゲームだ!」
そんな会話が繰り返され、あっという間に時間は過ぎていった。
ボーリングが終わり外に出ると、空がうっすら赤くなり始めていた。
「ワンワン胸キュンランド、間に合わないかも……」
「他に行く予定のところか?」
「そうだ。最終受付十七時だ」
今は、十六時二十分。
「ごめんな……俺がボーリングを何ゲームもやりたいって、しつこく言ったから」
「いや、いいんだ。今日は先輩が楽しむ日だ」
「違うだろ? 今日は輪島の取材の日で……俺だけが楽しんでいた気がして……ごめんな」
「謝ることは、ない! 先輩の笑顔が見られて、今日は幸せだった」
――輪島から『幸せ』という言葉が出てくると、ほっこりした気持ちになれる。
「輪島が幸せで、よかった!」
俺たちは微笑みながら、見つめあった。
「……あの、お取り込み中のところ申し訳ございません」
あ、そういえば今は撮影中だった!
「タクシーで行けば十五分あれば余裕で着きますよ! タクシー代はこちら側で出しますので、乗りませんか? 経費は会社で出ますし、そこまで歩くの正直疲れそうで……」
「じゃあ、頼む! 感謝する」
タクシーで行くことになり、輪島おすすめの『ワンワン胸キュンランド』に、時間内に無事着いた。
「すみません。取材許可の件でご連絡いたしました……」
取材の男と受付の人が話をしている。あらかじめ連絡してあったのか。そういえばボーリング場でも、取材の男は店員と話をしていた。ということは、輪島とこの男は、俺たちのデートプランの打ち合わせをすでにしていた? 輪島は三個のプランから俺がボーリング&おすすめコースを選ぶの、分かっていたんだな。すげー、すげーよ、輪島。
『わんわんは、おおきなおとにビックリしちゃうから、しずかにしようね』
『ぜったいにたたかないで、さくのそとからやさしくさわろうね』
『いやそうなときは、しつこくしないでそっとしといてね』
分かった!と、注意事項が書いてある紙に頷くと、奥へ進んでみる。
いくつもの木でできた柵があり、それぞれの柵の中に、可愛い犬がいた。ふわふわで小さいの、大きくてさらさらしているの……色々いっぱいいた。
「可愛いな、おい!」
俺は柵の中にいる犬たちにささやきながら歩き回った。小さくてふわふわふな茶色の犬と目が合い、その犬がいる柵の前でしゃがんだ。柵の中にそっと手を入れるとくんくん匂いを嗅いできた。
「可愛すぎて、やべー」
そっと優しくふわふわな頭を撫でた。
「本当に可愛いな、おい!」
撫でたあと、ふと輪島を見る。輪島は腰に手を当てながら、俺をじっと見て微笑んでいた。俺が微笑み返すと、輪島も犬みたいに寄ってくる。
「先輩は、この犬が好みか?」
「うーん、全部だ!」
「そっか」
輪島も手を柵の中に入れた。犬は伏せ、顔も床につけた。
「リラックスしてますね!」と、ここで働いているエプロン姿のベテランっぽい女が声をかけてきた。
「輪島が手を出した瞬間にゴロンしたな」
「偶然だ」
――輪島は、犬にもなんか特別な能力を発揮してそうだな!
ふたりでしばらくその犬の前でぼーっとして、輪島が立ち上がったから俺も立った。他の犬たちも触ったあとはお土産コーナーへ。犬柄の箸とかぬいぐるみとか……色々ある。
「このTシャツ、可愛いな!」
白い生地の中に、さっき触った犬が真ん中にドンしているTシャツを見ながら呟いた。
「これが好きか? 買ってくる!」
輪島はそのTシャツを手に取り、レジに行こうとした。
「いや、いいよ。自分で買うから」
「いや、買ってくる……」
俺が俺がしていると、急に輪島が「トイレに行きたくはないか?」と聞いてきた。
全く行きたくはなかったけど、何回も聞いてきたからトイレに行きたくなってきた気がした。
「トイレは、あっちだ!」
「分かった! 行ってみる!」
輪島が指をさした方向に歩いた。
――それにしても、なんで輪島は急に俺がトイレに行きたくなる予言をしてきたんだ?
トイレから戻ると、輪島は大きな袋を抱えていた。
「何か買ったのか?」
「ぬいぐるみと筋トレ用にTシャツを二枚買った」
袋をちらっと覗くと、茶色くて大きなぬいぐるみの頭と、さっき俺が見ていたTシャツが見えた。
「輪島も、犬が好きなんだな」
「好きだ」
「可愛いもんな!」
「うん、可愛い……さて、そろそろ帰るぞ」
外に出ると、もう暗くなっていた。タクシーで寮の前まで送ってもらうと、取材の男は去っていった。
お腹がすいていたから晩飯を食べ、部屋に戻る。輪島はさっき買っていた犬のぬいぐるみとTシャツ一枚を俺のベッドの上に置いた。
「なんだ、俺のところに置いて……」
「Tシャツは、筋トレ用に使え!」
「Tシャツ、くれるのか? 嬉しい、ありがとな! ぬいぐるみは……抱っこしていいのか?」
「いいぞ」
ぬいぐるみを抱っこしてみる。
大きさは、俺の頭二個分ぐらいか?
「ふわふわで気持ちいいな。さっきいっぱい触った犬に似てるな!」
「そのぬいぐるみと、一緒に寝てもいい」
「マジか……輪島、ありがとな!」
俺はぬいぐるみを抱きしめながらベッドの上で仰向けになる。そして上半身を起こしたり倒したり、腹筋トレーニングをした。
正直、ふたりで筋トレ以外のことをしても楽しめるのか不安だった。だけど――。
俺は座り直し、ぬいぐるみを抱きしめたまま輪島を見る。
「輪島、本当に今日は楽しかった!」
笑顔でいると、輪島はこっちに向かってきた。
「今日は、ぬいぐるみと先輩を一緒にお姫様抱っこだ」と、いつものように俺を持ち上げ、お姫様抱っこをした。
また、一緒にどこかへ行けたらいいな――。
ずっと、輪島と幸せな時間が過ごせたらいいな――。
今日も輪島は、あたたかい。
まさか、撮影される状況で〝初遊びデート〟をするなんて、全く思わなかったな。
今日の輪島は、風が冷たくなってきたから、上は黒い無地の長袖パーカーで下はダボッと系のデニムの姿。Tシャツ姿よりも筋肉を感じない。実は脱いだら凄いんだ!と、この辺を歩いている知らない人たちにも自慢したい気もする。ちなみに俺は白い無地のパーカーで合わせてみた。パーカー色違いのお揃い感。
「そういえば、今日のデー……遊び、何も考えてなかったけど、何する?」
「プランはいくつかまとめてある。どれがいい?」
輪島はポケットから紙切れを三枚出した。
ショッピングコース、筋トレジム体験コース、ボーリングとオススメ場所めぐり、か……。やっぱりデートだから、いつもと違うことしたいかな。
「これがいい」
俺は迷わずにボーリングとオススメ場所めぐりを選んだ。そしてボーリング場に向かうために歩き始めた。俺は後ろからついてくる取材の男をちらちら気にしながら歩くが、輪島は一切気にしていない。そしてちょっと歩くと、ボーリング場に着いた。
「輪島は、ボーリングしたことあるの?」
「……ない」
「でも輪島なら、すぐに上手くなりそうだな」
俺は中学のころ、ヤンキーの先輩に連れられて何度か来たことがある。ただ流されてやっていたから、楽しいと思える記憶はなかったな――。
受付で靴を借りてから、ボールを選ぶ。
「ボールの重さって、どのぐらいのがいいんだろう」
「情報によると、体重の十分の一ぐらいがいいのだとか」
細かい所まで調べている輪島。
本当に輪島は天才だな!
「俺は〝12〟ぐらいにしておこうかな?」
俺は自分の体重が何キロか忘れたから、適当に重すぎないボールを選んだ。輪島は迷わず店の中で一番重たい〝15〟と書いてあるボールを選んだ。
「どっちが先に投げる?」
「輪島、先に投げていいぞ」
ボーリングのボール、いきなり端っこに行って一本もピン倒せなかったら嫌だな。
――輪島に見られるの、なんか恥ずかしい。
輪島は機械に名前を入力する。
そして腕をまくり、並んでいるピンをじっと眺めた。
そしてついに、輪島がボールをピンに向けてコロコロした。
ボールは右側を勢いよくコロコロし、なんと、ピンの直前でいきなり左にカーブした。
見上げるとみえる、目の前の画面にはストライクの文字がズドンと現れた。
「輪島、すげー! かっこよすぎだから」
「次は先輩だ」
「お、おぅ」
輪島が完璧に決めたあとに俺の番。先にやればよかったかな?
というか、輪島、ボーリング本当に初めて?
ドキドキドキドキ……。
緊張しながらボールをコロコロさせると、端っこの溝にゴロンした。輪島の顔を見ると、黙って頷いてきた。
――俺も、かっこいいところ、輪島に見せたかったな。なんか、落ち込む。
「先輩は、ボールに回転をかけない方がいいかもな。あと、真ん中の三角印のところを目掛けて転がしてみろ、こうだ!」と、言いながら輪島が俺の背後から、俺の持っているボールに触れ、投げ方講座を。
なんか、後ろから抱きしめられてるみたいだ。
ボーリングに集中できない。
「先輩、ボーリングに集中して! 難しいか?」
「いや、集中出来るし……」
「じゃあ、やってみろ!」
輪島は俺から離れ、俺は輪島におしえてもらった通りにボールをコロコロした。ボールは中心をまっすぐに走っていく。そして――。
「やった! 全部倒れた!」
俺は輪島と両手をパチンとした。
ボーリングってめちゃくちゃ楽しいな!
「もうそろそろ、ボーリングは終わるぞ」
「いや、もう1ゲームだ!」
そんな会話が繰り返され、あっという間に時間は過ぎていった。
ボーリングが終わり外に出ると、空がうっすら赤くなり始めていた。
「ワンワン胸キュンランド、間に合わないかも……」
「他に行く予定のところか?」
「そうだ。最終受付十七時だ」
今は、十六時二十分。
「ごめんな……俺がボーリングを何ゲームもやりたいって、しつこく言ったから」
「いや、いいんだ。今日は先輩が楽しむ日だ」
「違うだろ? 今日は輪島の取材の日で……俺だけが楽しんでいた気がして……ごめんな」
「謝ることは、ない! 先輩の笑顔が見られて、今日は幸せだった」
――輪島から『幸せ』という言葉が出てくると、ほっこりした気持ちになれる。
「輪島が幸せで、よかった!」
俺たちは微笑みながら、見つめあった。
「……あの、お取り込み中のところ申し訳ございません」
あ、そういえば今は撮影中だった!
「タクシーで行けば十五分あれば余裕で着きますよ! タクシー代はこちら側で出しますので、乗りませんか? 経費は会社で出ますし、そこまで歩くの正直疲れそうで……」
「じゃあ、頼む! 感謝する」
タクシーで行くことになり、輪島おすすめの『ワンワン胸キュンランド』に、時間内に無事着いた。
「すみません。取材許可の件でご連絡いたしました……」
取材の男と受付の人が話をしている。あらかじめ連絡してあったのか。そういえばボーリング場でも、取材の男は店員と話をしていた。ということは、輪島とこの男は、俺たちのデートプランの打ち合わせをすでにしていた? 輪島は三個のプランから俺がボーリング&おすすめコースを選ぶの、分かっていたんだな。すげー、すげーよ、輪島。
『わんわんは、おおきなおとにビックリしちゃうから、しずかにしようね』
『ぜったいにたたかないで、さくのそとからやさしくさわろうね』
『いやそうなときは、しつこくしないでそっとしといてね』
分かった!と、注意事項が書いてある紙に頷くと、奥へ進んでみる。
いくつもの木でできた柵があり、それぞれの柵の中に、可愛い犬がいた。ふわふわで小さいの、大きくてさらさらしているの……色々いっぱいいた。
「可愛いな、おい!」
俺は柵の中にいる犬たちにささやきながら歩き回った。小さくてふわふわふな茶色の犬と目が合い、その犬がいる柵の前でしゃがんだ。柵の中にそっと手を入れるとくんくん匂いを嗅いできた。
「可愛すぎて、やべー」
そっと優しくふわふわな頭を撫でた。
「本当に可愛いな、おい!」
撫でたあと、ふと輪島を見る。輪島は腰に手を当てながら、俺をじっと見て微笑んでいた。俺が微笑み返すと、輪島も犬みたいに寄ってくる。
「先輩は、この犬が好みか?」
「うーん、全部だ!」
「そっか」
輪島も手を柵の中に入れた。犬は伏せ、顔も床につけた。
「リラックスしてますね!」と、ここで働いているエプロン姿のベテランっぽい女が声をかけてきた。
「輪島が手を出した瞬間にゴロンしたな」
「偶然だ」
――輪島は、犬にもなんか特別な能力を発揮してそうだな!
ふたりでしばらくその犬の前でぼーっとして、輪島が立ち上がったから俺も立った。他の犬たちも触ったあとはお土産コーナーへ。犬柄の箸とかぬいぐるみとか……色々ある。
「このTシャツ、可愛いな!」
白い生地の中に、さっき触った犬が真ん中にドンしているTシャツを見ながら呟いた。
「これが好きか? 買ってくる!」
輪島はそのTシャツを手に取り、レジに行こうとした。
「いや、いいよ。自分で買うから」
「いや、買ってくる……」
俺が俺がしていると、急に輪島が「トイレに行きたくはないか?」と聞いてきた。
全く行きたくはなかったけど、何回も聞いてきたからトイレに行きたくなってきた気がした。
「トイレは、あっちだ!」
「分かった! 行ってみる!」
輪島が指をさした方向に歩いた。
――それにしても、なんで輪島は急に俺がトイレに行きたくなる予言をしてきたんだ?
トイレから戻ると、輪島は大きな袋を抱えていた。
「何か買ったのか?」
「ぬいぐるみと筋トレ用にTシャツを二枚買った」
袋をちらっと覗くと、茶色くて大きなぬいぐるみの頭と、さっき俺が見ていたTシャツが見えた。
「輪島も、犬が好きなんだな」
「好きだ」
「可愛いもんな!」
「うん、可愛い……さて、そろそろ帰るぞ」
外に出ると、もう暗くなっていた。タクシーで寮の前まで送ってもらうと、取材の男は去っていった。
お腹がすいていたから晩飯を食べ、部屋に戻る。輪島はさっき買っていた犬のぬいぐるみとTシャツ一枚を俺のベッドの上に置いた。
「なんだ、俺のところに置いて……」
「Tシャツは、筋トレ用に使え!」
「Tシャツ、くれるのか? 嬉しい、ありがとな! ぬいぐるみは……抱っこしていいのか?」
「いいぞ」
ぬいぐるみを抱っこしてみる。
大きさは、俺の頭二個分ぐらいか?
「ふわふわで気持ちいいな。さっきいっぱい触った犬に似てるな!」
「そのぬいぐるみと、一緒に寝てもいい」
「マジか……輪島、ありがとな!」
俺はぬいぐるみを抱きしめながらベッドの上で仰向けになる。そして上半身を起こしたり倒したり、腹筋トレーニングをした。
正直、ふたりで筋トレ以外のことをしても楽しめるのか不安だった。だけど――。
俺は座り直し、ぬいぐるみを抱きしめたまま輪島を見る。
「輪島、本当に今日は楽しかった!」
笑顔でいると、輪島はこっちに向かってきた。
「今日は、ぬいぐるみと先輩を一緒にお姫様抱っこだ」と、いつものように俺を持ち上げ、お姫様抱っこをした。
また、一緒にどこかへ行けたらいいな――。
ずっと、輪島と幸せな時間が過ごせたらいいな――。
今日も輪島は、あたたかい。
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