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鈴蘭編
9.残してて✦︎
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※注意書き※
性描写あり(結腸責め、対面立位、駅弁)
シャツのボタンを留めるレウの手をぼんやりと見つめる。手の甲に浮き出た血管、骨ばってごつごつとした指ーーいつも触れてくる手に、こくりと唾を飲みこむ。
迷いなく上がってくる手と違い、顔は気まずそうだった。あまり視線が合わず、たまたま合った時など"なんでこっち見てんだ”と言いたげに眉を顰められる。
「昨日のことなんだが」と口火を切ったレウに、エディスはビクッと体を大きく跳ねた。やっぱり別れたいなのか、嫌がったから興が醒めたなのか、それとも飽きたなのか。一体なにを言われるのかと怖々見上げると、最後のボタンを留め終わったレウに両肩を撫で下ろされる。
「悪かったな。その、卑猥な言葉ぶつけたりして」
「ひ、わい……って」
なんのことだと訊く前に、身を硬した。
『アンタのナカがこんな気持ちいいって知ってるのも、教えるのも俺だけ。な』
『見せろよ。他の奴に見せたことない顔とか、ぜんぶ』
『こういう時はイっちゃうって言えよ』
脳裏にレウの声が過り、顔が赤らんでいくのが自分でも分かった。二度と入れさせるなと誓わされたことが今でも鮮やかに思い出せる自分の記憶力の良さが嫌になる。
両耳にぎゅうっと手を押し当てて俯いていたが、なにか言わなければとおずおずと口を開く。
「……き、気持ち、良かったか」と言うと、レウは目を細めた。
「アンタは、俺さえ好ければいいのか」
「そ……う、いうわけじゃねえけど」
両手を握られ、その手の大きさにエディスはどうしてか戸惑う。ワルツかなにかを踊るかのように手を引かれ、くるりと部屋を舞った。
けれど、背中を壁に押し付けられる。体のどこかをぶつけられたわけではない。それでもエディスは普段の習性から敵に追い詰められたような心地になって、離してくれないかと身じろぐ。
「俺はアンタが身を任せてくれて嬉しかった」
ビクリと体が小さく跳ねた。下腹部に手が当たり「柔いところまで入って、ぬるい舌を吸って」熱が情事の跡を辿る。
「っ、ぅ……んんっ」と背を丸めたエディスは、レウの腕を掴んだ。
「舌の上でとろけそうな恋を交わし合えたと思っていたんだがな」
アンタには違ったのかと耳元で囁かれて、エディスはぶるりと震える。足元から駆け上ってくる絶頂に耐えきれず、息を吐き出す。
「き、もち……よかった」
上気した頬をレウの指が撫でていく。伏せていた目を開いて彼を見ると、艶やかな表情に釣られるように喉仏が動く。
その、ごくりという音が引き金だった。手を握り返して背を伸ばすと、彼もまた背を曲げて唇が重なる。
誘いかけたのはエディスか、それともレウかーーどちらもか。
キスをしながら首に手を滑らせ、弾力のある肌を楽しむ。どれだけ鍛えてもある程度までしか筋力のつかない自分とは違い、レウは通りがかりの佐官や将官から褒められる程の体格だ。これだけ逞しいと抱き付いて安心したいという女性の気持ちも理解できる。
不埒な手がズボンのベルトを抜き去り、チャックを下ろす。床に落ちたズボンが足にまとわりつくと動きづらくなるので、足で蹴っ飛ばした。
「ん、ふ……っ、は……変な奴。こんな体に興奮するなんて」
少しでも鍛錬を怠ると貧相になるし、かといって女性のように柔らかいわけでもない。なにが楽しいのだろうと思う。
「アンタの肌は吸い付くように滑らかだし、腰や肩が俺の腕にしっくりくる」
誂えたようになと言われ、エディスは「へ、へえ……」と口端を引き攣らせる。男の腰や肩を抱いて面白いか? という気持であった。レウに肩や腕を抱かれるのは守られているようで、居心地がいいのは否定しないが。
「あっ、こら!」とパンツの中に入ってきた手に尻を揉まれ、思わず叩いてしまう。それでも揉む手が止まらず、エディスはレウを睨んだ。
「お前、尻ばっか」
「触り心地いいんだよ」
それとも胸を吸っていいのかと言われ、エディスは「分かったよ」と息を吐く。
「好きにしろ」
尻をずっと揉まれても、ただ触られている感覚があるだけだ。そう、騒ぐようなことじゃない。そう思っての発言だったのに、エディスのパンツをズラしてきたレウに片足を抱えられて仰天する。アクロバティックな動きでパンツを脱がされたエディスは、なにをするんだと慌てて足を閉じようとした。
だが、レウは抱えた足を離そうとしない。それどころか無遠慮に突き入れられて、息が詰まった。
「あ゙っ……お、奥だめぇ……っ、ダメ!あっ、あ゙~~~~ッ」
「痛くないだろ」
「そうだけどっ、でもっ、だめだってぇ……っ」
身長差があるので、エディスは爪先立ちになるしかない。足が震えてレウの両肩を掴んでしがみつくと、彼は喉奥を震わせて笑った。
「簡単に入ったってことはアンタだってシたかったんだろ」
「やっ、やあ……っち、ちがうぅ」
はしたなさを見透かされたようで、たまらなく恥ずかしくなる。壁とレウとで押し潰されてしまいそうだ。なのに、彼は奥まで挿れて腰を揺すってくる。
「違わない。中ぬるぬるできもちいい……なっ」
「ひうううぅ……っ、うあ゙ぁ、奥ゆするなぁっ! それだめ、だめえぇっ」
腰を持ち上げられて結腸口をトントンと突かれた。昨日初めて迎え入れたところは気を失ってしまいそうなくらいにヨくて、エディスは「やめろ、やめて……」とすすり泣く。
「トントン嫌? ぎゅうぎゅう締め付けてくるくせに」
「ぁ、あんっ、だ、だって、きもちよすぎて」
「ならもっと入れさせろって」
耳を甘噛みしてくるレウに、エディスはずるいと思った。ズルい、自分だってこの男に跡を残してやりたいという気持ちが初めて出てきて、エディスはぱかりと口を開く。噛みつきはしたが、顎に力が入れられない。すぐに口を離すと、レウが顎を掴んできて「かわい、跡残したいんですか?」と訊いてきた。
猛烈に恥ずかしくなって下を向くと「終わったらな」とくすぐったいような心地になる声で囁かれる。すぐに結腸口に押し込もうとされて、エディスはひうっと息を詰めて仰け反った。
「あぐっ、あ、も、すきにしてい、から……っ、あ、足はなせっ」
「こぉんなに奥が弱いなんてなぁ。そりゃハジメテの時は嫌がるよな」
「あっ、あ゙うっ! ひ、あ~~~~っ」
「腹触ってて。今からここに俺のを入れるから」
「ゃ、やだ、やだって! そこおかしくな」
背中を壁に預けられ、両足を持たれる。肩に置いていた手も離されて自分の腹に当てられて、不安定な状態でエディスは目に涙で潤ませた。
「れうぅ……なんで言うこと聞いてくんねえの」
「そりゃ、アンタが可愛いからだ、ろっ!」
ごちゅんっと結腸口を突き抜けられ、エディスは大きな嬌声を上げた。歯を食いしばるが堪えきれず絶頂するも、一晩で出し切ったせいか精液も潮も出てこない。
「うわ、締め付けやっべぇ。きもちぃ……」
恍惚とした顔で息を吐いたレウがさらに腰を押し付けてきて、エディスは「やだっ、やあぁ!」と悲鳴を上げる。
「もうきもちぃのいい、いらな、もうやだあぁ……っ」
腰を大きく動かしてぐぽぐぽと結腸から出ては入られる。浮いた足を取られて、持ち上げられたエディスはレウの首にしがみついた。奥にはめ込まれても抱え込まれていて逃げられない。
「ぁ、あ゙~~~~~ッあ、あ゙ッ、あんっ!」
「声すご。気持ちいい?」
「おま゙えのがでっかいのがわりぃんだろ!」
悪態をつくエディスを鼻で嗤ったレウに「いっぱいイっていいからな」と囁かれて、ぶるりと震える。
「ぁっ、あ、あ~~~~っ、やだ、こわ」
「怖くねえって。な、気持ちいいだけ」
気持ち良いと耳に直接吹き込まれると、頭が幸福で埋め尽くされていく。腹の底から上がってくる耐えようのない射精感にエディスは身震いした。
「ひうっ!? や、も、おれイけな」
「イけって、ほら、早くイけ!」
「んん~~っ、ん、あ、ひゃん!?」
ごつっと結腸を突かれて、押さえつけられる。レウの下生えがざりざりと臀部をくすぐり、エディスはレウの胴に回した足を交差させた。ひっしりとしがみ付いて、うなじに唇を押し付ける。ずっと達している感覚が抜けず、そうしていないと正気を保てないくらいだった。
「ひうううぅ……っ、あ、おなか、でて……っ」
「奥、吸い付きすげ……はぁ、く……っ、やべ」
「あ、あぁ、んっ、あ、あぁ……」
出し切ったレウがずるりと性器を抜き、抱えたままの状態でベッドまで歩み寄っていく。寝転ばされたエディスは疲労を隠せず「なんでお前はそんな元気なんだよ……」と胸を上下させた。
「アンタの訓練の賜物だろ」
「そ、うじゃなくて……き、昨日あんな出したのに」
俺もう出ないのにと腹を押さえるエディスに、レウはにま~っと笑みを浮かべる。
「知りたいか?」
その笑顔の凶悪さに呆れたエディスは「いい……」と呟く。
「いやお前いつも言ってんじゃん、こういう知識は頭に入れんなって」
「俺が言う分には構わねえけど」
魔法だぞ、と耳打ちされても知りたいとは思えない。無視して(もう約束の時間まで寝てやろうかなあ)とごろりと寝返りを打とうとした。
「……おい?」
だが、ベッドに座ってきたレウに太ももを掴まれていて動けない。もういい加減にしろと叱責しようとしたエディスの太ももを、レウはぱかっと大きく広げてきた。
「な……っ、ばっ」
馬鹿と怒鳴る前に、レウが足の間に入り込んでくる。舌で唇を濡らして、ぽっかり開いたままになっている後孔を覗いてきた。
「ど、どこ見て……っ! や、やめろって!」
見られていると意識してしまい、腹に力が入る。
「うわー……とろとろ溢れてきてる」
赤くなった粘膜が奥まで見えているのではないかと、エディスは顔を手で覆う。ひどい恥辱を受けていると足が震える。
だが、「嬉しい……」という恍惚とした声が聞こえ、胡乱気な顔でレウを見ると口元に手を当てていた。
「あの貞淑だったアンタがなあ」
背を少し曲げて小刻みに震えたレウが手を伸ばしてくる。片方の足を担がれ、未だとろりと精液を零す後孔にゆっくりと挿れられる。まるで自分の存在を示すかのように。
「あ、あ、ああああぁ……っ」
ひくん、と喉をひくつかせて喘いだエディスの下に手を差し込んだレウに「腰、浮いてるぞ」とトントン指で叩かれる。
「りゃれのせい……っ」
睨み返すが、もう精液も潮も出ず体力も限界に近い。好き勝手に揺さぶられて、何度も出さないままに絶頂を繰り返す。
「は~~っ、痙攣イキ、きもちぃ~~っ」
ずうっと、えっちしてたいなと笑顔を向けられたエディスは、ぷしゃあ……っと僅かに残った潮を吹いた。
性描写あり(結腸責め、対面立位、駅弁)
シャツのボタンを留めるレウの手をぼんやりと見つめる。手の甲に浮き出た血管、骨ばってごつごつとした指ーーいつも触れてくる手に、こくりと唾を飲みこむ。
迷いなく上がってくる手と違い、顔は気まずそうだった。あまり視線が合わず、たまたま合った時など"なんでこっち見てんだ”と言いたげに眉を顰められる。
「昨日のことなんだが」と口火を切ったレウに、エディスはビクッと体を大きく跳ねた。やっぱり別れたいなのか、嫌がったから興が醒めたなのか、それとも飽きたなのか。一体なにを言われるのかと怖々見上げると、最後のボタンを留め終わったレウに両肩を撫で下ろされる。
「悪かったな。その、卑猥な言葉ぶつけたりして」
「ひ、わい……って」
なんのことだと訊く前に、身を硬した。
『アンタのナカがこんな気持ちいいって知ってるのも、教えるのも俺だけ。な』
『見せろよ。他の奴に見せたことない顔とか、ぜんぶ』
『こういう時はイっちゃうって言えよ』
脳裏にレウの声が過り、顔が赤らんでいくのが自分でも分かった。二度と入れさせるなと誓わされたことが今でも鮮やかに思い出せる自分の記憶力の良さが嫌になる。
両耳にぎゅうっと手を押し当てて俯いていたが、なにか言わなければとおずおずと口を開く。
「……き、気持ち、良かったか」と言うと、レウは目を細めた。
「アンタは、俺さえ好ければいいのか」
「そ……う、いうわけじゃねえけど」
両手を握られ、その手の大きさにエディスはどうしてか戸惑う。ワルツかなにかを踊るかのように手を引かれ、くるりと部屋を舞った。
けれど、背中を壁に押し付けられる。体のどこかをぶつけられたわけではない。それでもエディスは普段の習性から敵に追い詰められたような心地になって、離してくれないかと身じろぐ。
「俺はアンタが身を任せてくれて嬉しかった」
ビクリと体が小さく跳ねた。下腹部に手が当たり「柔いところまで入って、ぬるい舌を吸って」熱が情事の跡を辿る。
「っ、ぅ……んんっ」と背を丸めたエディスは、レウの腕を掴んだ。
「舌の上でとろけそうな恋を交わし合えたと思っていたんだがな」
アンタには違ったのかと耳元で囁かれて、エディスはぶるりと震える。足元から駆け上ってくる絶頂に耐えきれず、息を吐き出す。
「き、もち……よかった」
上気した頬をレウの指が撫でていく。伏せていた目を開いて彼を見ると、艶やかな表情に釣られるように喉仏が動く。
その、ごくりという音が引き金だった。手を握り返して背を伸ばすと、彼もまた背を曲げて唇が重なる。
誘いかけたのはエディスか、それともレウかーーどちらもか。
キスをしながら首に手を滑らせ、弾力のある肌を楽しむ。どれだけ鍛えてもある程度までしか筋力のつかない自分とは違い、レウは通りがかりの佐官や将官から褒められる程の体格だ。これだけ逞しいと抱き付いて安心したいという女性の気持ちも理解できる。
不埒な手がズボンのベルトを抜き去り、チャックを下ろす。床に落ちたズボンが足にまとわりつくと動きづらくなるので、足で蹴っ飛ばした。
「ん、ふ……っ、は……変な奴。こんな体に興奮するなんて」
少しでも鍛錬を怠ると貧相になるし、かといって女性のように柔らかいわけでもない。なにが楽しいのだろうと思う。
「アンタの肌は吸い付くように滑らかだし、腰や肩が俺の腕にしっくりくる」
誂えたようになと言われ、エディスは「へ、へえ……」と口端を引き攣らせる。男の腰や肩を抱いて面白いか? という気持であった。レウに肩や腕を抱かれるのは守られているようで、居心地がいいのは否定しないが。
「あっ、こら!」とパンツの中に入ってきた手に尻を揉まれ、思わず叩いてしまう。それでも揉む手が止まらず、エディスはレウを睨んだ。
「お前、尻ばっか」
「触り心地いいんだよ」
それとも胸を吸っていいのかと言われ、エディスは「分かったよ」と息を吐く。
「好きにしろ」
尻をずっと揉まれても、ただ触られている感覚があるだけだ。そう、騒ぐようなことじゃない。そう思っての発言だったのに、エディスのパンツをズラしてきたレウに片足を抱えられて仰天する。アクロバティックな動きでパンツを脱がされたエディスは、なにをするんだと慌てて足を閉じようとした。
だが、レウは抱えた足を離そうとしない。それどころか無遠慮に突き入れられて、息が詰まった。
「あ゙っ……お、奥だめぇ……っ、ダメ!あっ、あ゙~~~~ッ」
「痛くないだろ」
「そうだけどっ、でもっ、だめだってぇ……っ」
身長差があるので、エディスは爪先立ちになるしかない。足が震えてレウの両肩を掴んでしがみつくと、彼は喉奥を震わせて笑った。
「簡単に入ったってことはアンタだってシたかったんだろ」
「やっ、やあ……っち、ちがうぅ」
はしたなさを見透かされたようで、たまらなく恥ずかしくなる。壁とレウとで押し潰されてしまいそうだ。なのに、彼は奥まで挿れて腰を揺すってくる。
「違わない。中ぬるぬるできもちいい……なっ」
「ひうううぅ……っ、うあ゙ぁ、奥ゆするなぁっ! それだめ、だめえぇっ」
腰を持ち上げられて結腸口をトントンと突かれた。昨日初めて迎え入れたところは気を失ってしまいそうなくらいにヨくて、エディスは「やめろ、やめて……」とすすり泣く。
「トントン嫌? ぎゅうぎゅう締め付けてくるくせに」
「ぁ、あんっ、だ、だって、きもちよすぎて」
「ならもっと入れさせろって」
耳を甘噛みしてくるレウに、エディスはずるいと思った。ズルい、自分だってこの男に跡を残してやりたいという気持ちが初めて出てきて、エディスはぱかりと口を開く。噛みつきはしたが、顎に力が入れられない。すぐに口を離すと、レウが顎を掴んできて「かわい、跡残したいんですか?」と訊いてきた。
猛烈に恥ずかしくなって下を向くと「終わったらな」とくすぐったいような心地になる声で囁かれる。すぐに結腸口に押し込もうとされて、エディスはひうっと息を詰めて仰け反った。
「あぐっ、あ、も、すきにしてい、から……っ、あ、足はなせっ」
「こぉんなに奥が弱いなんてなぁ。そりゃハジメテの時は嫌がるよな」
「あっ、あ゙うっ! ひ、あ~~~~っ」
「腹触ってて。今からここに俺のを入れるから」
「ゃ、やだ、やだって! そこおかしくな」
背中を壁に預けられ、両足を持たれる。肩に置いていた手も離されて自分の腹に当てられて、不安定な状態でエディスは目に涙で潤ませた。
「れうぅ……なんで言うこと聞いてくんねえの」
「そりゃ、アンタが可愛いからだ、ろっ!」
ごちゅんっと結腸口を突き抜けられ、エディスは大きな嬌声を上げた。歯を食いしばるが堪えきれず絶頂するも、一晩で出し切ったせいか精液も潮も出てこない。
「うわ、締め付けやっべぇ。きもちぃ……」
恍惚とした顔で息を吐いたレウがさらに腰を押し付けてきて、エディスは「やだっ、やあぁ!」と悲鳴を上げる。
「もうきもちぃのいい、いらな、もうやだあぁ……っ」
腰を大きく動かしてぐぽぐぽと結腸から出ては入られる。浮いた足を取られて、持ち上げられたエディスはレウの首にしがみついた。奥にはめ込まれても抱え込まれていて逃げられない。
「ぁ、あ゙~~~~~ッあ、あ゙ッ、あんっ!」
「声すご。気持ちいい?」
「おま゙えのがでっかいのがわりぃんだろ!」
悪態をつくエディスを鼻で嗤ったレウに「いっぱいイっていいからな」と囁かれて、ぶるりと震える。
「ぁっ、あ、あ~~~~っ、やだ、こわ」
「怖くねえって。な、気持ちいいだけ」
気持ち良いと耳に直接吹き込まれると、頭が幸福で埋め尽くされていく。腹の底から上がってくる耐えようのない射精感にエディスは身震いした。
「ひうっ!? や、も、おれイけな」
「イけって、ほら、早くイけ!」
「んん~~っ、ん、あ、ひゃん!?」
ごつっと結腸を突かれて、押さえつけられる。レウの下生えがざりざりと臀部をくすぐり、エディスはレウの胴に回した足を交差させた。ひっしりとしがみ付いて、うなじに唇を押し付ける。ずっと達している感覚が抜けず、そうしていないと正気を保てないくらいだった。
「ひうううぅ……っ、あ、おなか、でて……っ」
「奥、吸い付きすげ……はぁ、く……っ、やべ」
「あ、あぁ、んっ、あ、あぁ……」
出し切ったレウがずるりと性器を抜き、抱えたままの状態でベッドまで歩み寄っていく。寝転ばされたエディスは疲労を隠せず「なんでお前はそんな元気なんだよ……」と胸を上下させた。
「アンタの訓練の賜物だろ」
「そ、うじゃなくて……き、昨日あんな出したのに」
俺もう出ないのにと腹を押さえるエディスに、レウはにま~っと笑みを浮かべる。
「知りたいか?」
その笑顔の凶悪さに呆れたエディスは「いい……」と呟く。
「いやお前いつも言ってんじゃん、こういう知識は頭に入れんなって」
「俺が言う分には構わねえけど」
魔法だぞ、と耳打ちされても知りたいとは思えない。無視して(もう約束の時間まで寝てやろうかなあ)とごろりと寝返りを打とうとした。
「……おい?」
だが、ベッドに座ってきたレウに太ももを掴まれていて動けない。もういい加減にしろと叱責しようとしたエディスの太ももを、レウはぱかっと大きく広げてきた。
「な……っ、ばっ」
馬鹿と怒鳴る前に、レウが足の間に入り込んでくる。舌で唇を濡らして、ぽっかり開いたままになっている後孔を覗いてきた。
「ど、どこ見て……っ! や、やめろって!」
見られていると意識してしまい、腹に力が入る。
「うわー……とろとろ溢れてきてる」
赤くなった粘膜が奥まで見えているのではないかと、エディスは顔を手で覆う。ひどい恥辱を受けていると足が震える。
だが、「嬉しい……」という恍惚とした声が聞こえ、胡乱気な顔でレウを見ると口元に手を当てていた。
「あの貞淑だったアンタがなあ」
背を少し曲げて小刻みに震えたレウが手を伸ばしてくる。片方の足を担がれ、未だとろりと精液を零す後孔にゆっくりと挿れられる。まるで自分の存在を示すかのように。
「あ、あ、ああああぁ……っ」
ひくん、と喉をひくつかせて喘いだエディスの下に手を差し込んだレウに「腰、浮いてるぞ」とトントン指で叩かれる。
「りゃれのせい……っ」
睨み返すが、もう精液も潮も出ず体力も限界に近い。好き勝手に揺さぶられて、何度も出さないままに絶頂を繰り返す。
「は~~っ、痙攣イキ、きもちぃ~~っ」
ずうっと、えっちしてたいなと笑顔を向けられたエディスは、ぷしゃあ……っと僅かに残った潮を吹いた。
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