ドスケベ・オンライン

Merle

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Gender Bender Bitches 3/7

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「――ってことがあったの。もっ最悪だったっつのーっ!」
「まったくだわぁ。はーっ、卵もあんまりゲットできなかったし、最悪だったわぁ」

 ゲーム中最大規模の都市である“帝国の台所”貿易都市アキアス。その街中にいくつもある酒場のひとつで、女装の男性PC・ハウティは、彼女かれと呼んでいる男性PC・キセノンと一緒になって管を巻いていた。

「そうかぁ、そりゃ災難だったな」

 ハウティの愚痴に頷き返すのは、この酒場でたまたま相席して打ち解けた、初対面の男性PC・ゲキだ。大柄な体躯と大作りな目鼻立ちは、お姉様キセノン好みではあったが、ハウティの好みからすると些か男臭さが過ぎた。だけど、ハウティにそれを忘れさせてしまうほど、彼は聞き上手だった。

「そりゃあまぁ? いくらトイレと言ったって、後入りしちゃいけない、なんてルールはないけどさぁ? でもさ、あんじゃん。そういう空気っつかさぁ! まぁでも、そこはいいよ。べつに乱入してきたって文句ねーよ。けどさぁ、あれはねーよ!」

 ハウティはどんっ、と重たいビールジョッキの底で、分厚い樫材的な質感テクスチャの食卓を叩く。

「そうそう!」

 と、キセノンも赤ら顔で大袈裟に頷く。
 ちなみにゲーム内で飲酒すれば、顔は赤くなるし、酩酊感も得られる。それでいてアルコールを摂取するわけではないので、翌日に酒が残ったり、肝臓への負担や中毒になることもない。そのため、酔っ払って馬鹿騒ぎするためだけにVRゲームする層も少なくなったりする。
 一応、脳神経への負担はあるから依然として飲み過ぎには気をつけるべきだと言われているのだが、VR飲酒で中毒症になることを断定するデータはまだ出ていない。
 ――とまあそんなわけで、ゲーム内の酒場で飲んでいるプレイヤーは嬉々として深酒する傾向があった。

「あの男ったら、ないわよ、まったく! あたしたちが押っ広げで据え膳してやったのに、まんこじゃないだの何だのって、つまらないことしか言わないのよぉ。ハメもしないで文句を言うんじゃないわよ、まったく!」

 キセノンは一頻り捲し立てると、ぐびぐびっとビールを呷って、ハウティに負けないくらい勢いよく、ジョッキの底を卓に叩きつけた。
 酒場内は基本的に、ダメージが発生しない設定になっている。なので、ガラス製のジョッキをどこに叩きつけようと割れたりしない。そのせいでジョッキを卓に叩きつけるのが粋な飲み方として定着しているのは、本末転倒と言えようか。

「お姉様の言う通りー! こっちが空気読んで押っ広げてやったってのに、あの態度はねーよ。しかもっ、あーしが特別に手コキしてやったってのに、ぴくりともさせねーとか……あぁ! 思い出したら、またムッカー!」

 ハウティはジョッキを逆さまにする勢いでぐいぐい呷ると、空になったジョッキを今一度、卓に叩きつけた。

「ビールお代わり!」
「ははっ、いい飲みっぷりだな」

 キセノンとハウティ、女装の男性姉妹が一頻りの愚痴を吐いたところで、それまで相槌を打ちながら聞き役に徹していたゲキのほうから二人に話しかける。

「まあ、趣味はひとそれぞれさ。野良犬にしょんべん引っ掛けられたと思って、忘れちまえや」
「野良犬にしょんべんって……」
「ぶふっ! おまえ、いつ時代のおっさんだよ!」

 派手目の顔に呆れの色を浮かべるキセノンと、くりっとした愛らしい瞳を意地悪く細めて笑うハウティ。二人のそんな態度に、ゲキは格好付けて、にやりと笑う。

「――それとも、俺が忘れさせてやろうか?」

 その言葉に、キセノンとハウティは目を点にして押し黙った数秒後、顔のパーツを飛び散らせんばかりに大笑いした。

「あっははっ! なによそれ、格好いいじゃない……あっはっはっ!」
「きゃはは! おっさん、ヤベぇ! マジかっけぇ……って、なるかぁ! 馬鹿だ、馬鹿。馬鹿おっさんだ、あははっ!」

 冗談めかして褒めながらも、最後まで笑うのを我慢できなかったキセノン。そして、最初から馬鹿笑いしてくるハウティ。そこまでされても、ゲキは楽しげに笑うのだ。

「いいねぇ、その顔。やっぱ美人にゃ、笑顔が一番だ。美味い酒と、美人の笑顔――ああ、最高だ」

 ゲキはしみじみ言うと、手にしたジョッキを軽く掲げて一人で乾杯し、ぐびりと杯を空にした。
 そこに、ハウティの低い声が突き刺さる。

「……おっさん、いまの本気?」

 馬鹿笑いしていたときは丸く見開かれていた瞳が、すっと絞るように細められている。もう少し前に意地悪い笑みを浮かべたときも瞳が細められていたけれど、そのときよりもずっと冷めた、嘘を見逃すまいとする視線だ。

「もちろんだ」

 ゲキは即座に頷く。

「それ、意味が分かって言ってるのよねぇ?」

 今度はキセノンが挑戦的な笑みを宿した瞳でゲキを見据える。
 ゲキは答える前に、宿の鍵を実体化させて二人に見せた。

「ちょうど酒も空になったし、静かなところで飲み直さないか? ――もちろん、意味は分かるよな」

 大雑把な造作の顔でと笑うゲキに、キセノンとハウティはぱちくりと瞬きした後、堪らずに笑い出した。

「あっは♥ やだもぉ、笑かさないでよぉ! ……でも、嫌いじゃないわぁ、そういうの」
「くっ……く、ひひっ……きゃははっ! おっさん、マジおっさんかよ。そのセンス、いつ時代よ? きゃはは! ……まー、あーしも? 一周回って逆に有りかも? って思ったりしなくもねーけど……さ♥」

 長い睫を揺らして含み笑いするキセノンの隣で、最初は大笑いしていたハウティも次第にごにょごにょと語気を弱めて、含羞はにかむような媚びたような顔をする。
 そんな二人の顔に、ゲキは笑みを深くする。

「じゃあ――」
「待って」

 ゲキの言葉を遮ったのは、睫の奥で瞳を淫らに光らせたキセノンだ。

「なんだい?」

 聞き返したゲキに、キセノンはいっそう妖艶に頬笑んだ。

「せっかく誘ってもらったところで悪いんだけどぉ、一日に二度もケチがつくのは御免なのよねぇ。だから、宿に行っちゃう前に確認」

 そこで言葉を切ってから、舌舐めずりするように唇を再び開いて言った。

「あたしたち、15cm未満はお断りなの。どうかしらぁ?」

 挑発と媚びを綯い交ぜにした、淫靡な微笑がゲキを見据える。
 嘘は許さないと告げる目つきに、ご馳走を期待するように覗く舌先と、艶めく唇。
 程なく視線はゲキの顔から胸元へと下がって、食卓で隠れた股間に向かう。

「おいおい、随分な条件だな。そんな条件、簡単すぎて条件になってないぜ」

 ゲキは椅子に座ったまま股を広げて、そこにある膨らみを誇示して不敵に笑った。

「それ、肯定の返事と受け取っていいのよねぇ?」
「もちろんだ」
「へー、自信ありあり?」

 茶化すようなハウティの問いかけにも、ゲキは堂々と返す。

「この点で期待を裏切ったことがないのは、俺の密かな自慢だ」
「やっべ、まじキモいくらい自信ありありとか! ……ちょっと期待しちゃうじゃん」

 顔が好みから外れていても、長さ15cm以上のちんぽと聞けば、ついつい瞳が潤んでしまう。ハウティもキセノンも、そういう類のマンなのだ。

「……っつーか、嘘ぶっこいてっかもしんねーし、宿行く前に試食会っしょ?」
「それは当然よぉ」

 顔を見合わせて淫蕩に笑う二人に、ゲキは太い眉を持ち上げて少し驚く。

「試食会って、おいおい、まさか……?」
「そので間違いないと思うわぁ♥」
「はっはっ、マジかよ! ――うぉ!?」

 おかしそうに笑ったゲキの肩が、びくっと震える。彼がキセノンと話しているうちに、するりと滑り落ちるようにして食卓の下へと潜り込んだハウティが、彼の股間に触れるなり、ズボンの前をするするっと部分解除させて、その内側で出番待ちしていた男根を、細い指――男にしては細い指で摘まみ出したからだった。
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