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元課金チーターと女性専用装備 1/4
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かつて、課金力にものを言わせて好き放題していた少年PC・ユータは、称号【冒険者】の男性PCヴルスト、【三色魔術師】の男性PC・ラムチョップ、【神官】の女性PC・サラダの三人組と出会ったことで人間強度を失い、四人で楽しくこのゲームを遊んでいた。
しかし、とあるダンジョンの中で特殊な呪い【淫魔帝の祝福】を受けてしまい、近くにいるものを少しずつ発情させる体質になってしまう。その発情を解消する手立ては、ユータと性行為することだけだった。
その体質から三人の仲間たちを守るために、ユータは彼らから離れようとする。しかし、三人はユータの呪いと、それによって自分たちが今後もユータと定期的に性行為しなくてはならないことを許容した。
ユータは仲間の絆に感動した。だから、仲間たちの胸に、いや股間に燻り続けている欲情の熾火に気づくことができなかった……。
●
「済まぬ、まさかこんな初歩的なミスをしてしまうとは……くっ!」
宿の四人部屋にて、大柄な魔術師ラムチョップが悔しげな顔を伏せると、赤緑青の斑模様に染められたベートーベンみたいな髪がばさっと揺れた。
いつもならその様子に笑い声を立てていただろう冒険者ヴルストも、猫背気味な痩身をいっそう丸めて、寝癖のような茶色の短髪を申し訳なさそうに掻いている。
「謝んのは俺もだ。ラムにこいつを見せられても、全く気がつかなかったんだからな」
二人が忌々しげに睨んでいるのは、部屋に据え付けの小さな丸テーブルだ。その上に載せられている腕輪だった。
葉の付いた枝を何本か束ねた意匠の、黄金の腕輪だ。幅五センチほどの腕輪で、煌びやかだが下品ではない。要するに、単なる服飾品としても上物の逸品だ。しかしながら、この腕輪の真価は見た目の良さではなかった。
この【戦女神の腕輪】と銘打たれた装飾品カテゴリの装備アイテムには、【装備中、装備者の所有する戦士系技能のレベルを1上昇させる】という効果が付与されていた。はっきりと有用、いや超有用な装備品である。
「この効果で、この値段。即買いしかない、と思ったのであるが……」
「まさか、要求能力を見落とすとはなぁ……」
ラムチョップとヴルストは揃って溜め息を吐いた。
このゲーム、職業によって金属鎧は装備不可能だとか、この職業は布製しか装備できないとか、装備可能か不可能かという点での制限はない。魔術師が板金鎧に兜と大盾を装備したっていいし、男性がブラやスカートを着たっていい。
だが、装備の性能を完全発揮できるか否か、という点では制限が存在している。
例えば装備には重量が設定されていて、装備品の総重量が装備者の筋力値などから算出される値を超えると、持久力の減少値が激増するなどの制限が発生するのだ。
この制限は回避するためには、例えば金属鎧なら【装備:甲冑】の技能を修得していればいい。そうすれば金属装備の重量を低減して計算できるようになって、重量制限を回避しやすくなるというわけだ。
さて、装備品の重量は代表的な制限要素だが、同要素は他にもあるのだ。それは単純に「特定能力値が一定以上、または以下でなければ性能を発揮しない」だったり、「特定技能を修得していないといけない」だったりだ。
そして、いま問題にしている【戦女神の腕輪】には「要求:女性」という制限項目が設定されていた。
鑑定すれば誰でも確認できる能力表示にも、装備者の所持スキルを1レベル上昇させることと一緒にしっかりと並記されている。街中の露店でこの装備が安く売られているのをたまたま見つけたラムチョップとヴルストは、二人揃ってそこをうっかり見落としてたまま購入してしまったのだった。
「つくづく、どうして気づかなかったか……あぁ……」
「装備効果と値札で両目が塞がっちまったんだなぁ……はぁっ」
ラムチョップとヴルストの溜め息が、またしても唱和した。
「安売りだったんでしょ? なら、転売すればいいんじゃない?」
ベッドに腰かけてお菓子をもぐもぐしていたサラダは、食べる手を止めないままお座なりに言う。資金回収は問題なさそうだし、そう嘆くほどのことでもないじゃない――という表情だ。
この部屋にいる四人の中で紅一点の彼女は、蜂蜜をかけたような艶を帯びた緑色の髪を内巻きボブにしている。大男とひょろ男のしょぼくれた顔に同情するより、彼らとは別行動で買ってきたクッキーを賞味することのほうに注力していた。
「それはそうかもしれないが、我輩がミスしてしまった事実は変わらないのである。それに……」
「それに?」
サラダが続きを促すと、言い淀んだラムチョップに代わってヴルストが答えた。
「サラダちゃんよ。ラムはな、こいつをユータに装備してほしくて買ってきたんだよ。それをあっさり、転売すればいいじゃない、だなんて言ってやるなよ」
「うぅ……ユータ、すまんのである……」
ラムチョップはサラダではなく、彼女とは別のベッドに腰かけている美少年PC・ユータに対して深々と頭を下げた。
「えっ、そんな、謝ることじゃないだろ。というか謝られても困るというか……こっ、困る!」
謝罪の矛先を向けられたユータは、頭を振ったついでに両手もわたわた振って、困る困るとしか言えぬまま大慌てする。対人経験の低さは、こういうときに露呈するのだ。
それでも、ほんの数日前まではもっと鷹揚に対処できていたのだが……仮の身体でとはいえ仲間たちと肉体関係を持ってしまった事実は、ユータの薄っぺらい対人処理能力には重すぎる負荷を強いるものだった。
要するに――
「昨日まで友情はあっても恋情はなかったあいつと酔った弾みで関係を持っちゃったら急に意識しちゃって、あいつの目がまともに見られないなんて……! なのに、あいつのほうは昨日までと全然変わらない顔で話しかけてくるし……あれ? あいつ、昨日のこと覚えてないのかな? それともまさか、覚えていても気にならないくらい、どうでもいいことだったのかな……わたしはこんなに思い悩んでいるのに……なんであいつ平気な顔なの? あいつのこと、分かんないよ……」
――という花と点描を背負った少女漫画思考が、ユータの脳内八割ほどを占拠している状況なのだった。
いや、ユータ自身をしても、自分は過去に課金の力で美少女NPCを手籠めにしようとした前科があるくせに、何を乙女思考に浸っているか――と自虐、自噴、自嘲のオンパレードなのだけれども、理性でも御せないのが感情というものだ。
恥ずかしいやら喚くたくなるやらで、ユータはこのところ、とにかく混乱しっぱなしなのだ。そんなところに「おまえのために買ってきたのに失敗してしまってごめん」と言われても、何が失敗なのか考える余裕がないどころか、分からないのに謝られたことで尚いっそう混乱してしまっていた。
だから、そこからの展開が妙に芝居じみていることにも気がつけなかった。
「女性専用なら、わたしが装備してもいいんですけど……」
「サラダが装備しても、戦士系技能など持ってないであろう」
「そうなんですよねぇ」
「戦士スキルがあるのは俺かユータだからなぁ」
「つまり、サラダが装備するよりもユータが装備するべきである、であるな」
「であるね」
「ですね」
……頷き合う三人の口元が微妙にニヤニヤ笑っていることに、ユータは気がつけなかった。
気がついたのは、もう少しだけ時間が経った後だった。
「じゃあ、これで決まりだな」
「であるな」
「ですねっ」
三人が大きく頷いた。話し合っていたことについて何某かの結論が出たらしい。ぼんやりしていたユータも、遅まきながら三人のほうへと視線を投げる。
「決まり……?」
首を傾げたユータの正面に、サラダが立つ。サラダのほうがユータより僅かに背が低いのだけど、ベッドに座っている分、ユータはサラダを少し見上げることになる。
「はい、ゆーたん」
「え……?」
ユータは首を傾げたまま眉根を寄せる。
サラダが差し出してきたのは、きれいに畳んで重ねられた女物の衣服だった。
「……これを、俺にどうしろって?」
差し出された衣服を受け取らずに、胡乱げな目でサラダを見上げて聞き返すユータ。その疑問に答えたのは、丸テーブルを囲んで座っているラムチョップとヴルストだった。
「無論、ユータが着るのであるな」
「下着とパットもあるぜ。な、サラダ?」
「はいっ、抜かりなしですよぉ!」
最後のはサラダだ。
「いや、下着の有無は聞いてないんだけど……っていうか、下着もあるのかよ!?」
「ありますよ。あ、サイズはとりまBカップにしときました。ゆーたんも男の娘だから、Aだと肩幅がちょい目立っちゃうかもなーって配慮です」
「その配慮が出来るなら、いきなり女装しろって言われている俺の気持ちにも配慮してくれないかな!?」
ユータの訴えは、三人の上げる異口同音の笑い声に掻き消された。
「はっはっ、心配しなくともユータなら完璧に似合うのであるぞ」
「色柄からデザインまで三人でとことん煮詰めたからな」
「本当は一着と言わず何着でも着てもらいたいんですけど、それはおいおい……うふふっ」
「嫌だよ、着ないよ。一着だって着ないぞ! というか、なんで着なきゃいけないみたいな流れになってんだよ!?」
ユータが目を剥いて反論すると、三人はきょとんとした顔で目を見合わせた後、苦笑し、溜め息を吐き、肩を竦めた。
「ゆーたん、さっきの話、聞いてなかったんですねぇ」
「さっきの話?」
苦笑するサラダにユータが聞き返すと、ヴルストが溜め息混じりに答えた。
「男でも、女性限定装備を性能制限させずに装備できるようになる技能があるんだ。ユータにそいつを取ってもらおうって話だな」
「えっ、そんな技能があるんだ! なんていうの!?」
勢い込んだユータの問いに、ラムチョップが竦めていた肩を下げて、得意げに胸を張って答えた。
「【女装】である」
「……、……ん?」
「【女装】だな」
ヴルストも得意げに胸を張って答えた。
「【女装】ですよぅ」
サラダも得意げに以下略。
「このクッキー美味しいな」
ユータは現実逃避した。
しかし、とあるダンジョンの中で特殊な呪い【淫魔帝の祝福】を受けてしまい、近くにいるものを少しずつ発情させる体質になってしまう。その発情を解消する手立ては、ユータと性行為することだけだった。
その体質から三人の仲間たちを守るために、ユータは彼らから離れようとする。しかし、三人はユータの呪いと、それによって自分たちが今後もユータと定期的に性行為しなくてはならないことを許容した。
ユータは仲間の絆に感動した。だから、仲間たちの胸に、いや股間に燻り続けている欲情の熾火に気づくことができなかった……。
●
「済まぬ、まさかこんな初歩的なミスをしてしまうとは……くっ!」
宿の四人部屋にて、大柄な魔術師ラムチョップが悔しげな顔を伏せると、赤緑青の斑模様に染められたベートーベンみたいな髪がばさっと揺れた。
いつもならその様子に笑い声を立てていただろう冒険者ヴルストも、猫背気味な痩身をいっそう丸めて、寝癖のような茶色の短髪を申し訳なさそうに掻いている。
「謝んのは俺もだ。ラムにこいつを見せられても、全く気がつかなかったんだからな」
二人が忌々しげに睨んでいるのは、部屋に据え付けの小さな丸テーブルだ。その上に載せられている腕輪だった。
葉の付いた枝を何本か束ねた意匠の、黄金の腕輪だ。幅五センチほどの腕輪で、煌びやかだが下品ではない。要するに、単なる服飾品としても上物の逸品だ。しかしながら、この腕輪の真価は見た目の良さではなかった。
この【戦女神の腕輪】と銘打たれた装飾品カテゴリの装備アイテムには、【装備中、装備者の所有する戦士系技能のレベルを1上昇させる】という効果が付与されていた。はっきりと有用、いや超有用な装備品である。
「この効果で、この値段。即買いしかない、と思ったのであるが……」
「まさか、要求能力を見落とすとはなぁ……」
ラムチョップとヴルストは揃って溜め息を吐いた。
このゲーム、職業によって金属鎧は装備不可能だとか、この職業は布製しか装備できないとか、装備可能か不可能かという点での制限はない。魔術師が板金鎧に兜と大盾を装備したっていいし、男性がブラやスカートを着たっていい。
だが、装備の性能を完全発揮できるか否か、という点では制限が存在している。
例えば装備には重量が設定されていて、装備品の総重量が装備者の筋力値などから算出される値を超えると、持久力の減少値が激増するなどの制限が発生するのだ。
この制限は回避するためには、例えば金属鎧なら【装備:甲冑】の技能を修得していればいい。そうすれば金属装備の重量を低減して計算できるようになって、重量制限を回避しやすくなるというわけだ。
さて、装備品の重量は代表的な制限要素だが、同要素は他にもあるのだ。それは単純に「特定能力値が一定以上、または以下でなければ性能を発揮しない」だったり、「特定技能を修得していないといけない」だったりだ。
そして、いま問題にしている【戦女神の腕輪】には「要求:女性」という制限項目が設定されていた。
鑑定すれば誰でも確認できる能力表示にも、装備者の所持スキルを1レベル上昇させることと一緒にしっかりと並記されている。街中の露店でこの装備が安く売られているのをたまたま見つけたラムチョップとヴルストは、二人揃ってそこをうっかり見落としてたまま購入してしまったのだった。
「つくづく、どうして気づかなかったか……あぁ……」
「装備効果と値札で両目が塞がっちまったんだなぁ……はぁっ」
ラムチョップとヴルストの溜め息が、またしても唱和した。
「安売りだったんでしょ? なら、転売すればいいんじゃない?」
ベッドに腰かけてお菓子をもぐもぐしていたサラダは、食べる手を止めないままお座なりに言う。資金回収は問題なさそうだし、そう嘆くほどのことでもないじゃない――という表情だ。
この部屋にいる四人の中で紅一点の彼女は、蜂蜜をかけたような艶を帯びた緑色の髪を内巻きボブにしている。大男とひょろ男のしょぼくれた顔に同情するより、彼らとは別行動で買ってきたクッキーを賞味することのほうに注力していた。
「それはそうかもしれないが、我輩がミスしてしまった事実は変わらないのである。それに……」
「それに?」
サラダが続きを促すと、言い淀んだラムチョップに代わってヴルストが答えた。
「サラダちゃんよ。ラムはな、こいつをユータに装備してほしくて買ってきたんだよ。それをあっさり、転売すればいいじゃない、だなんて言ってやるなよ」
「うぅ……ユータ、すまんのである……」
ラムチョップはサラダではなく、彼女とは別のベッドに腰かけている美少年PC・ユータに対して深々と頭を下げた。
「えっ、そんな、謝ることじゃないだろ。というか謝られても困るというか……こっ、困る!」
謝罪の矛先を向けられたユータは、頭を振ったついでに両手もわたわた振って、困る困るとしか言えぬまま大慌てする。対人経験の低さは、こういうときに露呈するのだ。
それでも、ほんの数日前まではもっと鷹揚に対処できていたのだが……仮の身体でとはいえ仲間たちと肉体関係を持ってしまった事実は、ユータの薄っぺらい対人処理能力には重すぎる負荷を強いるものだった。
要するに――
「昨日まで友情はあっても恋情はなかったあいつと酔った弾みで関係を持っちゃったら急に意識しちゃって、あいつの目がまともに見られないなんて……! なのに、あいつのほうは昨日までと全然変わらない顔で話しかけてくるし……あれ? あいつ、昨日のこと覚えてないのかな? それともまさか、覚えていても気にならないくらい、どうでもいいことだったのかな……わたしはこんなに思い悩んでいるのに……なんであいつ平気な顔なの? あいつのこと、分かんないよ……」
――という花と点描を背負った少女漫画思考が、ユータの脳内八割ほどを占拠している状況なのだった。
いや、ユータ自身をしても、自分は過去に課金の力で美少女NPCを手籠めにしようとした前科があるくせに、何を乙女思考に浸っているか――と自虐、自噴、自嘲のオンパレードなのだけれども、理性でも御せないのが感情というものだ。
恥ずかしいやら喚くたくなるやらで、ユータはこのところ、とにかく混乱しっぱなしなのだ。そんなところに「おまえのために買ってきたのに失敗してしまってごめん」と言われても、何が失敗なのか考える余裕がないどころか、分からないのに謝られたことで尚いっそう混乱してしまっていた。
だから、そこからの展開が妙に芝居じみていることにも気がつけなかった。
「女性専用なら、わたしが装備してもいいんですけど……」
「サラダが装備しても、戦士系技能など持ってないであろう」
「そうなんですよねぇ」
「戦士スキルがあるのは俺かユータだからなぁ」
「つまり、サラダが装備するよりもユータが装備するべきである、であるな」
「であるね」
「ですね」
……頷き合う三人の口元が微妙にニヤニヤ笑っていることに、ユータは気がつけなかった。
気がついたのは、もう少しだけ時間が経った後だった。
「じゃあ、これで決まりだな」
「であるな」
「ですねっ」
三人が大きく頷いた。話し合っていたことについて何某かの結論が出たらしい。ぼんやりしていたユータも、遅まきながら三人のほうへと視線を投げる。
「決まり……?」
首を傾げたユータの正面に、サラダが立つ。サラダのほうがユータより僅かに背が低いのだけど、ベッドに座っている分、ユータはサラダを少し見上げることになる。
「はい、ゆーたん」
「え……?」
ユータは首を傾げたまま眉根を寄せる。
サラダが差し出してきたのは、きれいに畳んで重ねられた女物の衣服だった。
「……これを、俺にどうしろって?」
差し出された衣服を受け取らずに、胡乱げな目でサラダを見上げて聞き返すユータ。その疑問に答えたのは、丸テーブルを囲んで座っているラムチョップとヴルストだった。
「無論、ユータが着るのであるな」
「下着とパットもあるぜ。な、サラダ?」
「はいっ、抜かりなしですよぉ!」
最後のはサラダだ。
「いや、下着の有無は聞いてないんだけど……っていうか、下着もあるのかよ!?」
「ありますよ。あ、サイズはとりまBカップにしときました。ゆーたんも男の娘だから、Aだと肩幅がちょい目立っちゃうかもなーって配慮です」
「その配慮が出来るなら、いきなり女装しろって言われている俺の気持ちにも配慮してくれないかな!?」
ユータの訴えは、三人の上げる異口同音の笑い声に掻き消された。
「はっはっ、心配しなくともユータなら完璧に似合うのであるぞ」
「色柄からデザインまで三人でとことん煮詰めたからな」
「本当は一着と言わず何着でも着てもらいたいんですけど、それはおいおい……うふふっ」
「嫌だよ、着ないよ。一着だって着ないぞ! というか、なんで着なきゃいけないみたいな流れになってんだよ!?」
ユータが目を剥いて反論すると、三人はきょとんとした顔で目を見合わせた後、苦笑し、溜め息を吐き、肩を竦めた。
「ゆーたん、さっきの話、聞いてなかったんですねぇ」
「さっきの話?」
苦笑するサラダにユータが聞き返すと、ヴルストが溜め息混じりに答えた。
「男でも、女性限定装備を性能制限させずに装備できるようになる技能があるんだ。ユータにそいつを取ってもらおうって話だな」
「えっ、そんな技能があるんだ! なんていうの!?」
勢い込んだユータの問いに、ラムチョップが竦めていた肩を下げて、得意げに胸を張って答えた。
「【女装】である」
「……、……ん?」
「【女装】だな」
ヴルストも得意げに胸を張って答えた。
「【女装】ですよぅ」
サラダも得意げに以下略。
「このクッキー美味しいな」
ユータは現実逃避した。
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