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第二章 聖杯にまつわるお話
第213話
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何やら真面目に話し合っていたアー君と騎士様、二人して僕の頭をわしゃわしゃ撫でてからどこかに転移で飛んで行ってしまいました。
いいんですね、僕らを放置して。
何が起こっても責任取るようなしっかり者は僕を含めていませんよ?
「どこ行ったんだろうねー?」
『すぐ帰って来るよ』
「それより温泉卵もう一個」
「私も食べるです!」
「腹減った腹減った!」
どこからかネヴォラが現れた。
君、もしやお母様の大声に真っ先に逃げましたね。
「ちょっと一っ走り周辺の見回りしてきただけなんよ」
温泉卵を食べながらも目が泳いでおります。
友達であるイネスを置いて逃げるとは何て子だ。
まぁ、イネスはマールスの大声である程度慣れてるからね、伴侶はドラゴンだし。
「二人が戻るまでにちょっと準備運動してるかな!」
『イネス、和太鼓出してー』
「はぁい」
イネスが取り出した和太鼓は膝の上で演奏できるぐらいの大きさだった。
鼓面が黒地でそこに深紅で模様が入ってます、これは炎の模様かな?
「この太鼓カッコイイな!」
「黒がかっちょええ!!」
「クラーケンの皮を染めて作ってみました! 水を呼べます!」
『アー君戻ってくる前に問題解決?』
地面に直置きされた和太鼓を太鼓バチをイネスから受け取ったネヴォラがドドーンと叩いた。
振動が大地を伝って体に響いてくる。シャムスがちょっとプルプルしてます。
「ネヴォラ、ちょっとリズムとってくれ」
「どんな感じでもいいか?」
「おう!」
「なら父ちゃん直伝、ろっくゆー!」
一瞬聞き間違いかと思ったけど、ドンドン、ダンというあの有名なリズムは間違いありませんね。
ネヴォラの養父になったあのゴブリン、中身日本人なのは疑いようもなかったけど、転生チートをネヴォラに惜しみなく与えるから、ネヴォラがどんどん愉快なダークエルフになっていく。
リズムに合わせてズンドコ踊る涼玉、気分ものってきたようで周囲の草木が合わせて踊っています。
ん?
来た時に草なんて生えてたっけ?
「シャムスも行ってくる?」
「あい!」
小さな子犬が膝から飛び降り、踊りの輪に入っていく。
あー可愛いわー癒されるー。
「パパも同時に転移した瞬間から分かってた!」
「え、俺のせい!?」
いい感じに水の気配が広がってその辺の草が地面から躍り出て踊り始めた所で、アー君と騎士様が戻ってきました。
いや待って、草って踊るっけ?
それ何てファンタジー?
「おかえりー」
「ただいま、サイちゃん連れてきた」
アー君の後ろに巨大な岩があるなぁと思ったらサイクロプスのサイちゃんだった。
一応アー君の魔力で体を小さくしているみたいだけど、それでも3m以上ある気がします。
「俺はラミアと神の演奏団を」
騎士様の後ろでびくびく体を小さくしているのは、うちの子のために何度か演奏をしてくれている人達だった。
ラミアちゃんは現れてすぐシャムスのもとに走っていきました。
皆さん出張お疲れ様です。
いいんですね、僕らを放置して。
何が起こっても責任取るようなしっかり者は僕を含めていませんよ?
「どこ行ったんだろうねー?」
『すぐ帰って来るよ』
「それより温泉卵もう一個」
「私も食べるです!」
「腹減った腹減った!」
どこからかネヴォラが現れた。
君、もしやお母様の大声に真っ先に逃げましたね。
「ちょっと一っ走り周辺の見回りしてきただけなんよ」
温泉卵を食べながらも目が泳いでおります。
友達であるイネスを置いて逃げるとは何て子だ。
まぁ、イネスはマールスの大声である程度慣れてるからね、伴侶はドラゴンだし。
「二人が戻るまでにちょっと準備運動してるかな!」
『イネス、和太鼓出してー』
「はぁい」
イネスが取り出した和太鼓は膝の上で演奏できるぐらいの大きさだった。
鼓面が黒地でそこに深紅で模様が入ってます、これは炎の模様かな?
「この太鼓カッコイイな!」
「黒がかっちょええ!!」
「クラーケンの皮を染めて作ってみました! 水を呼べます!」
『アー君戻ってくる前に問題解決?』
地面に直置きされた和太鼓を太鼓バチをイネスから受け取ったネヴォラがドドーンと叩いた。
振動が大地を伝って体に響いてくる。シャムスがちょっとプルプルしてます。
「ネヴォラ、ちょっとリズムとってくれ」
「どんな感じでもいいか?」
「おう!」
「なら父ちゃん直伝、ろっくゆー!」
一瞬聞き間違いかと思ったけど、ドンドン、ダンというあの有名なリズムは間違いありませんね。
ネヴォラの養父になったあのゴブリン、中身日本人なのは疑いようもなかったけど、転生チートをネヴォラに惜しみなく与えるから、ネヴォラがどんどん愉快なダークエルフになっていく。
リズムに合わせてズンドコ踊る涼玉、気分ものってきたようで周囲の草木が合わせて踊っています。
ん?
来た時に草なんて生えてたっけ?
「シャムスも行ってくる?」
「あい!」
小さな子犬が膝から飛び降り、踊りの輪に入っていく。
あー可愛いわー癒されるー。
「パパも同時に転移した瞬間から分かってた!」
「え、俺のせい!?」
いい感じに水の気配が広がってその辺の草が地面から躍り出て踊り始めた所で、アー君と騎士様が戻ってきました。
いや待って、草って踊るっけ?
それ何てファンタジー?
「おかえりー」
「ただいま、サイちゃん連れてきた」
アー君の後ろに巨大な岩があるなぁと思ったらサイクロプスのサイちゃんだった。
一応アー君の魔力で体を小さくしているみたいだけど、それでも3m以上ある気がします。
「俺はラミアと神の演奏団を」
騎士様の後ろでびくびく体を小さくしているのは、うちの子のために何度か演奏をしてくれている人達だった。
ラミアちゃんは現れてすぐシャムスのもとに走っていきました。
皆さん出張お疲れ様です。
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