288 / 1,233
第二章 聖杯にまつわるお話
第281話
しおりを挟む
帝国が支配する国の一つで内戦が起き、生き残ったお姫様が助力を乞いに刀国に秘密裏に来ていたらしい。
刀国に入ったのは確認出来たけど、その後の消息が途絶えたそうです。
神隠しですね、あるある、よくある。
「ママ何か知らない?」
「神薙さんのおやつを邪魔して食べられた人なら知ってる」
でも身元は知りません。
『護衛の人は女神の信徒だったから命は助かったよ』
「それよりアー君、キリッとした表情で人参残そうとしないでね」
「っぐ」
アー君親衛隊が後ろでオロオロしている。
いくら有能でもこういった場面では無力です。
「パパは? 今日お休みのはずでしょ?」
「まだ暗いうちに刀雲と釣りに行ったよ」
ヨムちゃんが新しく釣りスポットを見つけたらしい、ドリちゃんとお弁当を作って昨日渡した時に楽しそうに教えてもらった。
最近は刀雲に夜勤が増えてきて、騎士様と休日重ならないことが多々あるんだよね、だから余計嬉しそうに釣りに出掛けて行った。
「うーん、じゃあ今日はちょっと山の散策にでも行くか」
食事を終えたアー君が口元を拭いてもらいながらそう言うと、涼玉が目をキラッキラに輝かせた。
『トラブル起こるよ、今日は門のところ』
「涼、どっちに行きたい?」
「森で大暴れも楽しいけど、見学も捨てがたい!」
「お出掛けですか?」
「ついてく」
にゅんとえっちゃんからイネスとネヴォラが現れた。
正確には僕の影にえっちゃんが潜んでいるので、僕の影から現れたことになるのかな?
「ママも行く?」
「うん」
僕が一緒に行ってトラブルが回避出来る訳ではないし、むしろ混沌が深まる可能性の方が高いけど、このメンバーを町中に解き放つ方が心配です。
霧ちゃんってシャムスに関しては過剰防衛上等な子だし。
そういう訳で食後のデザートを楽しみ、本日のポンチョを無地のものからアルパカポンチョに着替えさせられ、その格好で城下におりました。
アー君がお休みの本日、つまり城下町にはアー君の学友を始めとした子供たちがいるという事で、いつもより人通りが多いんじゃなかろうか、なのにアニマルポンチョ?
僕の前世何をしたんだろう、何もしてないな、ただの犬好きだった。
現実逃避をしている間に目的の門に到着。
森に接している桜並木通りの門は冒険者の出入りが主だけど、こっちは商人や旅人など様々な人が出入りするから道の幅が結構広い。
そしてトラブルが最も起きやすいのもこちらの門、名称なんだっけ、正門とかその辺りだろうきっと。勉強不足がカイちゃんにバレたら面倒だからこの問題はスルーで。
とにかく。
こちらは他国からやってきた人が王都へ入るための唯一の入り口のため、他国の人が一番最初に通るトラブルの発生源。
つまりまぁ、邪神一家の出現率が高いのもここと言われている。
「港は入り口に入らないの?」
「そもそも船を持っている国が少ないから入り口として認識されてないかな」
『へぷし!』
「シャムス大丈夫か?」
『くちゃい』
今、シャムスがくしゃみをした。
とても可愛いくしゃみでした。天使かな。
霧ちゃんが服の裾でシャムスの鼻を拭きつつ、周囲に霧を広めているのはなぜでしょうか。
え、なに、今のくしゃみがトラブル発生の合図だったの?
可愛すぎじゃない!?
刀国に入ったのは確認出来たけど、その後の消息が途絶えたそうです。
神隠しですね、あるある、よくある。
「ママ何か知らない?」
「神薙さんのおやつを邪魔して食べられた人なら知ってる」
でも身元は知りません。
『護衛の人は女神の信徒だったから命は助かったよ』
「それよりアー君、キリッとした表情で人参残そうとしないでね」
「っぐ」
アー君親衛隊が後ろでオロオロしている。
いくら有能でもこういった場面では無力です。
「パパは? 今日お休みのはずでしょ?」
「まだ暗いうちに刀雲と釣りに行ったよ」
ヨムちゃんが新しく釣りスポットを見つけたらしい、ドリちゃんとお弁当を作って昨日渡した時に楽しそうに教えてもらった。
最近は刀雲に夜勤が増えてきて、騎士様と休日重ならないことが多々あるんだよね、だから余計嬉しそうに釣りに出掛けて行った。
「うーん、じゃあ今日はちょっと山の散策にでも行くか」
食事を終えたアー君が口元を拭いてもらいながらそう言うと、涼玉が目をキラッキラに輝かせた。
『トラブル起こるよ、今日は門のところ』
「涼、どっちに行きたい?」
「森で大暴れも楽しいけど、見学も捨てがたい!」
「お出掛けですか?」
「ついてく」
にゅんとえっちゃんからイネスとネヴォラが現れた。
正確には僕の影にえっちゃんが潜んでいるので、僕の影から現れたことになるのかな?
「ママも行く?」
「うん」
僕が一緒に行ってトラブルが回避出来る訳ではないし、むしろ混沌が深まる可能性の方が高いけど、このメンバーを町中に解き放つ方が心配です。
霧ちゃんってシャムスに関しては過剰防衛上等な子だし。
そういう訳で食後のデザートを楽しみ、本日のポンチョを無地のものからアルパカポンチョに着替えさせられ、その格好で城下におりました。
アー君がお休みの本日、つまり城下町にはアー君の学友を始めとした子供たちがいるという事で、いつもより人通りが多いんじゃなかろうか、なのにアニマルポンチョ?
僕の前世何をしたんだろう、何もしてないな、ただの犬好きだった。
現実逃避をしている間に目的の門に到着。
森に接している桜並木通りの門は冒険者の出入りが主だけど、こっちは商人や旅人など様々な人が出入りするから道の幅が結構広い。
そしてトラブルが最も起きやすいのもこちらの門、名称なんだっけ、正門とかその辺りだろうきっと。勉強不足がカイちゃんにバレたら面倒だからこの問題はスルーで。
とにかく。
こちらは他国からやってきた人が王都へ入るための唯一の入り口のため、他国の人が一番最初に通るトラブルの発生源。
つまりまぁ、邪神一家の出現率が高いのもここと言われている。
「港は入り口に入らないの?」
「そもそも船を持っている国が少ないから入り口として認識されてないかな」
『へぷし!』
「シャムス大丈夫か?」
『くちゃい』
今、シャムスがくしゃみをした。
とても可愛いくしゃみでした。天使かな。
霧ちゃんが服の裾でシャムスの鼻を拭きつつ、周囲に霧を広めているのはなぜでしょうか。
え、なに、今のくしゃみがトラブル発生の合図だったの?
可愛すぎじゃない!?
30
あなたにおすすめの小説
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。
若頭の溺愛は、今日も平常運転です
なの
BL
『ヤクザの恋は重すぎて甘すぎる』続編!
過保護すぎる若頭・鷹臣との同棲生活にツッコミが追いつかない毎日を送る幼なじみの相良悠真。
ホットミルクに外出禁止、舎弟たちのニヤニヤ見守り付き(?)ラブコメ生活はいつだって騒がしく、でもどこかあったかい。
だけどそんな日常の中で、鷹臣の覚悟に触れ、悠真は気づく。
……俺も、ちゃんと応えたい。
笑って泣けて、めいっぱい甘い!
騒がしくて幸せすぎる、ヤクザとツッコミ男子の結婚一直線ラブストーリー!
※前作『ヤクザの恋は重すぎて甘すぎる』を読んでからの方が、より深く楽しめます。
うるせぇ!僕はスライム牧場を作るんで邪魔すんな!!
かかし
BL
強い召喚士であることが求められる国、ディスコミニア。
その国のとある侯爵の次男として生まれたミルコは他に類を見ない優れた素質は持っていたものの、どうしようもない事情により落ちこぼれや恥だと思われる存在に。
両親や兄弟の愛情を三歳の頃に失い、やがて十歳になって三ヶ月経ったある日。
自分の誕生日はスルーして兄弟の誕生を幸せそうに祝う姿に、心の中にあった僅かな期待がぽっきりと折れてしまう。
自分の価値を再認識したミルコは、悲しい決意を胸に抱く。
相棒のスライムと共に、名も存在も家族も捨てて生きていこうと…
のんびり新連載。
気まぐれ更新です。
BがLするまでかなり時間が掛かる予定ですので注意!
サブCPに人外CPはありますが、主人公は人外CPにはなりません。
(この世界での獣人は人間の種類の一つですので人外ではないです。)
ストックなくなるまでは07:10に公開
他サイトにも掲載してます
小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼不定期連載となりました。
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる