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第二章 聖杯にまつわるお話
第327話
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ゴーレム君作、砂漠のお家はイネスからおじいちゃんに下賜されたけど、一つ問題が残った。
「トレントとドリアードが奥の部屋を占領している」
簡易のお家だけど部屋は二つ。
入口から入ってすぐの部屋と、壁を隔ててもう一つ。
ゴーレム君は部屋分けをした覚えがないらしい、じゃあなぜと思ったら、えっちゃん経由で判明した。
家が完成した直後、トレントが勝手に壁を作ったみたいです、謎能力の影響を受けたからとは言え、自由過ぎないだろうか。
『ここは我らの城じゃーだって』
「召喚される時に謎能力の何かが混ざってめんどくさい性格になったな!」
お昼寝に使った部屋を大層気に入ったようで、自分達のものだと主張しているんです。
「そもそもトレントやドリアードは外で生活する生き物じゃ……」
「おお何か感情の波がぶつけられてくる。かあちゃ、こいつら燃やすか」
『だだっこー』
地面に転がり、いやんいやんと駄々をこねる植物の魔物。
どう見てもぬいぐるみが転がっているようにしか見えません。
植物だし地面に接している方がいいんじゃ、と思ったけど、この家はゴーレム君が咄嗟に作ったお家なので地面はむき出し、その辺の心配は一切必要なかった。
水とかは……必要になれば神秘のオアシスが家の真横にあるね。
おじいちゃんトレント達との共同生活頑張って!!
とりあえず問題は解決したようなしないような感じで置いといて、砂嵐も去ったので僕らは遺跡探検です。
僕が把握している遺跡の入り口は一つだけ、ゴーレム君に掴まって登ったあの崖コースのみ。
「出来れば別の出入口があると嬉しい」
「……知ってそうな生き残りの記憶消しちゃいましたね」
『えっちゃんがいるの』
「うん、えっちゃんの転移があるし、神殿内に泉でも作れば俺も自在に行き来出来る。逆に言えば人間が出入りに使えそうな道は全部潰しちゃえばいいんだよ!」
「じゃあヨムの案採用で! これで俺らの秘密基地完成だぜ!」
「秘密基地イェーイ! 魔物がいてもイツキがいればなにも怖くないんよ」
ヨムちゃんの転移は水経由。
ちょっと勇気がいるのでいつも通りえっちゃんにお願いしました。
『まっくら』
「光源が外からの光だけかー」
「まぁ俺らにはイネスがいるけど、ふんわりした感じでよろしく!」
「はい!」
ヨムちゃんの要望に応え、カッと強い光を放つイネス。
それはちょっと張り切りすぎかな、要望通りふんわり淡い感じでいいのよイネスちゃん。
『あのね、壁際に松明あったよ、涼ちゃんの炎で点火すればいいと思うの』
「そうしよう、イネスが張り切りすぎてちょっと眩しい」
「私が付けてきます! お任せ!」
「「あ」」
止める暇もなくイネスが壁に向かってダッシュ、発光と勢いをそのままに壁を走って部屋の中に設置された松明に火をつけて回っている。
塗りつぶしたような闇の中をイネスが走る姿は綺麗だったけどね、ついでに天井まで走って行って巨大なクリスタルに点灯したのは驚いた。
最初からあったのかと思ったけど、えっちゃんが明かり確保のために設置したと後から聞きました。
どうやってくっつけたんだろう?
「トレントとドリアードが奥の部屋を占領している」
簡易のお家だけど部屋は二つ。
入口から入ってすぐの部屋と、壁を隔ててもう一つ。
ゴーレム君は部屋分けをした覚えがないらしい、じゃあなぜと思ったら、えっちゃん経由で判明した。
家が完成した直後、トレントが勝手に壁を作ったみたいです、謎能力の影響を受けたからとは言え、自由過ぎないだろうか。
『ここは我らの城じゃーだって』
「召喚される時に謎能力の何かが混ざってめんどくさい性格になったな!」
お昼寝に使った部屋を大層気に入ったようで、自分達のものだと主張しているんです。
「そもそもトレントやドリアードは外で生活する生き物じゃ……」
「おお何か感情の波がぶつけられてくる。かあちゃ、こいつら燃やすか」
『だだっこー』
地面に転がり、いやんいやんと駄々をこねる植物の魔物。
どう見てもぬいぐるみが転がっているようにしか見えません。
植物だし地面に接している方がいいんじゃ、と思ったけど、この家はゴーレム君が咄嗟に作ったお家なので地面はむき出し、その辺の心配は一切必要なかった。
水とかは……必要になれば神秘のオアシスが家の真横にあるね。
おじいちゃんトレント達との共同生活頑張って!!
とりあえず問題は解決したようなしないような感じで置いといて、砂嵐も去ったので僕らは遺跡探検です。
僕が把握している遺跡の入り口は一つだけ、ゴーレム君に掴まって登ったあの崖コースのみ。
「出来れば別の出入口があると嬉しい」
「……知ってそうな生き残りの記憶消しちゃいましたね」
『えっちゃんがいるの』
「うん、えっちゃんの転移があるし、神殿内に泉でも作れば俺も自在に行き来出来る。逆に言えば人間が出入りに使えそうな道は全部潰しちゃえばいいんだよ!」
「じゃあヨムの案採用で! これで俺らの秘密基地完成だぜ!」
「秘密基地イェーイ! 魔物がいてもイツキがいればなにも怖くないんよ」
ヨムちゃんの転移は水経由。
ちょっと勇気がいるのでいつも通りえっちゃんにお願いしました。
『まっくら』
「光源が外からの光だけかー」
「まぁ俺らにはイネスがいるけど、ふんわりした感じでよろしく!」
「はい!」
ヨムちゃんの要望に応え、カッと強い光を放つイネス。
それはちょっと張り切りすぎかな、要望通りふんわり淡い感じでいいのよイネスちゃん。
『あのね、壁際に松明あったよ、涼ちゃんの炎で点火すればいいと思うの』
「そうしよう、イネスが張り切りすぎてちょっと眩しい」
「私が付けてきます! お任せ!」
「「あ」」
止める暇もなくイネスが壁に向かってダッシュ、発光と勢いをそのままに壁を走って部屋の中に設置された松明に火をつけて回っている。
塗りつぶしたような闇の中をイネスが走る姿は綺麗だったけどね、ついでに天井まで走って行って巨大なクリスタルに点灯したのは驚いた。
最初からあったのかと思ったけど、えっちゃんが明かり確保のために設置したと後から聞きました。
どうやってくっつけたんだろう?
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