神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第351話

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 えー砂漠の現在の情勢としては、数年前に僕の身内が大暴れしまして、小さな村から大きな国まで容赦なく滅ぼされた結果、まともに機能する国家がカイちゃんの嫁いだ国と、セティが管理する街だけになったんだよね。
 神様の怒りって怖いですね。

 一応、止めはしたんですよ?
 成功したし、砂漠の地自体がこの世界から無くなる事態は回避出来たんだけどね、ちょっと遅かったというか……僕が獣人さんとキャッキャウフフしたり、学園で王道グループにドン引きしている間に手遅れになっちゃったともいう。

 あれから五年ぐらい経っているけど、砂漠の地で人が人として生きるには神の慈悲にすがるしかないんだよね。
 そしてカイちゃんとセティ、どちらも滅びをもたらした側っていう。

 暮らす地を神の怒りで失った人々は流民となり、砂漠をさまよう生活を強いられているそうです。
 神へ慈悲を乞うのではなく、神の力を借りない国家を樹立しようとした人もいたらしい、内戦で一年もせずに滅びたって聞いた時はカイちゃんの裏工作をうっかり疑った。

「まぁ人間って忘れる生き物だからなぁ、五年もすればこういう人間も出るんだよ」

 お手紙を書き終えたイグちゃんは丁寧に封をして、す巻きにした誘拐犯二人組の親分の懐に手紙を差し込んだ。

「この二人はどうするの?」
「更生する機会が与えられたらいいな、って所かな。カイはイツキが関わると沸点低くなるから分からん」

 どうやらカイちゃんの所に送られるらしいです。
 普段は馬車などを使って輸送されるけど、今日はイグちゃんがいるし、何より誘拐した相手が僕だったので今この場でカイちゃんの所に直送されるみたい。
 地獄への直行便かなにかかな?
 
 街で暮らせれば神の慈悲の名の下に安定した暮らしが約束される。
 多少の貧困の差はあれど、スラムとかは今のところないらしい、ケガで働けなくなったら治して働かせればいいし、働く気がないだけなら街から追い出せばいい、それがカイちゃんの方針。
 大臣たちも真っ青な横暴さだけど、相手が相手だから逆らえない。

 スラム?
 治安を悪化させようとする人種は片っ端から食べていいと言われている邪神一家が張り切るので、刀国並みにホワイトな国家運営ですって。
 後ろ暗い職業の看板はイグちゃんが乗っ取っちゃったからねぇ、人間は物理的な意味でも悪いこと出来ないんですよ。

 金銭的に困窮した場合?
 商業ギルドに行けば老若男女問わず仕事紹介してもらえます。
 働けないほど幼い場合は一時的に救貧院か教会に預けてもよいし、大人が病気になって窮した場合はとりあえずギルドに助けを求めれば、助けてくれる大人を紹介してくれる仕組みなんだって。
 清々しいほど兄弟の力を利用している!

 万が一、ギルドに助けを求めて拒否された場合、拒否したギルド員が罰せられるそうです。
 相手がショタの場合、罰を下す権限が与えられていなくてもショタ守護神が出るとかなんとか。怖い。

「まぁ、運が良ければ一瞬で逝けるから」
「んんーーー!!」

 涙目で拒否する二人組はえっちゃんによって一瞬でカイちゃんのもとに送られました。
 ご冥福をお祈りいたします。

「神による国家運営って人間に慈悲がないよな」
「人選のせいだと思う」

 カイちゃんとセティは僕の子供の中でも特に人間に慈悲がない子だと思う、アー君を少しは見習ってほしい。
 のんびりとお菓子を食べながらお話していたら、イグちゃんの前にゴトッとモザイクが落とされた。

「……」
「ガチギレ案件だったみたいだな」

 モザイク機能があって良かった。
 じゃなきゃ僕、きっと気絶してた。
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