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第二章 聖杯にまつわるお話
第398話
ガーゴイルいぇーい
『きゃー!』
「快適な空の旅です!」
「俺落ちない? ねぇ本当に大丈夫!?」
「涼玉、暴れると落ちるかもしれないから大人しく」
「はぁい!!」
アー君は騎士様と共に皇帝と兵士を戦場に送るためにここにはいません、僕らだけ楽しんですみませんねぇ。
帝国王都を襲うために現れた千を超えるガーゴイル、空の旅をするために交渉しようと接触を試みたら、出会ったその場で跪かれた。
しかも跪くガーゴイルに守られるようにあったのは巨大な横長のカゴだった。
それを力の強い個体で持ち上げることで、家族皆で楽しめる空中散歩が実現。
あっ、はい、そう言えばお願いしようかなーって企んでましたね。お願い前に叶っちゃった!
そういう訳で刀雲と子供達とともに巨大なカゴに乗車、空中散歩を楽しんでおります。
落ちないかという心配もあるけど、そこは謎能力の協力と珱さんによる風の保護によって安全が確立されているので安心。
ただし下は見ない!
絶対に!
お空綺麗!
今どこに向かっているか?
アー君の領地で、レッサーデーモンの皆さんがいる辺境です。
いやぁだって千だよ千。
この数をどこで引き取るって、人手が足らないと主張するアー君の領地一択でしょう。
きっとレッサーデーモンの皆さんと気が合うに違いない。
「きゃーー!」
「イネス様が来たぁぁ!!」
「門閉めろ、門!」
「空から来たから意味ないわよぉぉ!!」
空の旅を楽しむこと一時間ほど、思ったより近場、というよりも風の助けがあったのできっとかなりのスピードが出ていたのだと推測します。
珱さんありがとう。
そして到着した途端に辺りにレッサーデーモンの悲鳴が響き渡りました。
恐怖の対象がガーゴイルの軍団じゃなくイネスな件。
上空から見たレッサーデーモンが守る辺境の街は悪魔種が守っているのに反して、とてもとても長閑な光景が広がっていた。
雰囲気としてはゲームで訪れる「はじまりの村」がイメージに一番近いかな、顔は怖いのに平和を愛している感が凄い伝わってくる。
とりあえず村……じゃなくて街からちょっと離れた場所に降りてと懇願されたので、仕方なく離れた場所に降りてもらい、イネスと僕を待機させて刀雲が事情説明に向かってくれました。
おかしい、なぜ僕まで。
「あっ、牛さんです! ママ、爆走してきていいですか、あっちには羊さんもいます!」
「刀雲にお説教されちゃうよ、大人しくしてよう」
「うーん残念」
ちなみに羊飼いのおじさんは元冒険者か何かなのか、顔が恐ろしく怖かったけどマールスほどじゃなかった。
羊に囲まれてとても幸せそうに働いていたよ、顔で苦労したんだろうなぁ。
「ガーゴイルを引き取っても問題ないそうだ」
「パパ、そろそろぺかってしたいです!」
「ガーゴイルが消滅しちゃうから我慢しような」
「ぷー」
こうしてガーゴイル襲撃事件は何の被害もなく解決しました。
あえて言うなら光らないように我慢したイネスが少々ストレス溜まったぐらいかな?
「あれシャムスは?」
「羊さんに乗ってお散歩してます、涼ちゃんはロデオ呼んでどっかに遊びに行っちゃいました」
どちらもとても自由ですね。
ここアー君の領地だから安全だし、夕食までにはえっちゃんを通して回収すればいっかー。
「さて戻るか」
「はいです」
「どうせなら皇帝の所に寄ってから帰ろうよ」
「いや、帝国の戦争に他国の将軍が手を出すわけにはいかないだろ」
「刀雲が手を出さなきゃ大丈夫、我慢した分、イネスも派手に光りたいだろうし」
「はい!!」
そういう訳で皇帝の所に陣中見舞いに行くことが決まりました。
リアル戦争の空気を体験できる貴重なチャンスです、とても楽しみ。
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