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第二章 聖杯にまつわるお話
第442話
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ラーメンから始まる激辛餃子事件も解決。
数日家でのんびりと美味しい物を作ったり、家族のためのお弁当を山のように作って保存したり。
あとは神薙さんに頼まれて邪神一家宴会セットも作ったなぁ、かなり一番しんどかった。
そして今日は久々の外出です。
『今日はおでかけー』
「どこ行く?」
「新規開拓がいいですねぇ」
イネスが不穏な事を言っているけれど、どうしたものだろうか。
「世直し行脚もどきかぁ、目ぼしいところあるか?」
『リストからランダムで』
「番号振ってサイコロで決めましょう」
シャムスにお願いされた霧ちゃんが取り出したのは、いつか双子が作った問題のある国一覧表。しかも今日までの間に更新したらしく、明らかにリストが増えている。
あの子たちはあの子たちで好き勝手やってるなぁ。
「そんな感じでやってまいりました難病が発生して国に見捨てられた街です!」
『わーぱちぱち!』
「全体が暗い!」
「内政荒らしの腕が鳴りますね!」
国名も街の名前も覚えてないけど、アー君のペンフレンドがここの領主やってるらしいよ!
備考欄にそう書いてあったとイネスが言ってた!
「こんちゃ!」
えっちゃんの転移で移動しているので街の出入りに身分証明どころかお金払ってません、先触れとかいうあれもせずにやって参りました領主のお屋敷!
「の執務室!」
「うわぁぁ!!」
ノリのいいイグちゃんが執務机からにょんと顔を出し、驚いた領主が椅子ごとひっくり返った。
ごめんなさい、ごめんなさい、大丈夫ですか?
僕はポーション持ってないけどえっちゃんなら持っているはず、使います?
「これにいちゃの紹介状!」
『天下無双のアー君の肉球スタンプなのよ』
「このお隣の小さい肉球スタンプは私のです」
「あの、確認する前に机からどいてもらっていいですか?」
心臓を押さえながらまだまだ若い領主が机の下から顔を出した。
護衛とかいるはずだけどこない、なぜならえっちゃんが扉を押さえているから。無用なトラブル回避ですよ。
「イグちゃんこんにちはです、今日はお仕事ないない?」
「おうよ、たまにはこっちに混ざろうと思ってな!」
愉快犯しかいないのだけど、誰が舵取りするんだろうか。
領主さん?
「あーアルジュナ様のスタンプですね、元気ですか? 最近は忙しくてろくに返信も出来てなくて」
『隙見て遊んでるの』
「にいちゃも忙しいからなぁ、俺らの後始末でひーひー言ってる」
「ごめんなさいとは思ってますけど、遊びを優先しちゃいます」
フラフラしながらも立ち上がった領主の若君、扉に移動して廊下に顔を出すと「来客だからお茶とお菓子を」と指示をしてまた戻ってきた。
「ソファにどうぞ」
「はぁい」
「お疲れだな、ラーメン食うか?」
『新作です』
「ラーメンってあれか、女神が輸入したいって大臣に予算編成を頼んでたやつ」
「女神様諦めてなかったんだ」
ソファに座ってワイワイとしていたら、ノックをしてメイドの人がお茶をカートに乗せて部屋に入ってきた。
僕らを見てビクッとしたけどそこはプロ、静々とお茶の準備を…………あ、手が滅茶苦茶振動してる。顔に出ないだけで動揺しまくっているみたいです。
可哀想なので僕がやると言って退室してもらった。実際に配膳してくれたのはマールスだけどね。
ではいただきます。
お菓子のクッキーかったっ、歯が、歯が折れる!
これだから異世界のおやつは!!
数日家でのんびりと美味しい物を作ったり、家族のためのお弁当を山のように作って保存したり。
あとは神薙さんに頼まれて邪神一家宴会セットも作ったなぁ、かなり一番しんどかった。
そして今日は久々の外出です。
『今日はおでかけー』
「どこ行く?」
「新規開拓がいいですねぇ」
イネスが不穏な事を言っているけれど、どうしたものだろうか。
「世直し行脚もどきかぁ、目ぼしいところあるか?」
『リストからランダムで』
「番号振ってサイコロで決めましょう」
シャムスにお願いされた霧ちゃんが取り出したのは、いつか双子が作った問題のある国一覧表。しかも今日までの間に更新したらしく、明らかにリストが増えている。
あの子たちはあの子たちで好き勝手やってるなぁ。
「そんな感じでやってまいりました難病が発生して国に見捨てられた街です!」
『わーぱちぱち!』
「全体が暗い!」
「内政荒らしの腕が鳴りますね!」
国名も街の名前も覚えてないけど、アー君のペンフレンドがここの領主やってるらしいよ!
備考欄にそう書いてあったとイネスが言ってた!
「こんちゃ!」
えっちゃんの転移で移動しているので街の出入りに身分証明どころかお金払ってません、先触れとかいうあれもせずにやって参りました領主のお屋敷!
「の執務室!」
「うわぁぁ!!」
ノリのいいイグちゃんが執務机からにょんと顔を出し、驚いた領主が椅子ごとひっくり返った。
ごめんなさい、ごめんなさい、大丈夫ですか?
僕はポーション持ってないけどえっちゃんなら持っているはず、使います?
「これにいちゃの紹介状!」
『天下無双のアー君の肉球スタンプなのよ』
「このお隣の小さい肉球スタンプは私のです」
「あの、確認する前に机からどいてもらっていいですか?」
心臓を押さえながらまだまだ若い領主が机の下から顔を出した。
護衛とかいるはずだけどこない、なぜならえっちゃんが扉を押さえているから。無用なトラブル回避ですよ。
「イグちゃんこんにちはです、今日はお仕事ないない?」
「おうよ、たまにはこっちに混ざろうと思ってな!」
愉快犯しかいないのだけど、誰が舵取りするんだろうか。
領主さん?
「あーアルジュナ様のスタンプですね、元気ですか? 最近は忙しくてろくに返信も出来てなくて」
『隙見て遊んでるの』
「にいちゃも忙しいからなぁ、俺らの後始末でひーひー言ってる」
「ごめんなさいとは思ってますけど、遊びを優先しちゃいます」
フラフラしながらも立ち上がった領主の若君、扉に移動して廊下に顔を出すと「来客だからお茶とお菓子を」と指示をしてまた戻ってきた。
「ソファにどうぞ」
「はぁい」
「お疲れだな、ラーメン食うか?」
『新作です』
「ラーメンってあれか、女神が輸入したいって大臣に予算編成を頼んでたやつ」
「女神様諦めてなかったんだ」
ソファに座ってワイワイとしていたら、ノックをしてメイドの人がお茶をカートに乗せて部屋に入ってきた。
僕らを見てビクッとしたけどそこはプロ、静々とお茶の準備を…………あ、手が滅茶苦茶振動してる。顔に出ないだけで動揺しまくっているみたいです。
可哀想なので僕がやると言って退室してもらった。実際に配膳してくれたのはマールスだけどね。
ではいただきます。
お菓子のクッキーかったっ、歯が、歯が折れる!
これだから異世界のおやつは!!
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