神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第455話

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 人食いの森と呼ばれる危険な森が広がる山の頂上で行われた婚約破棄騒動。
 ヒロインっぽいの女の子は適当に処理され、ドリルヘアーの女の子は公爵令嬢だった。あるある。よくある。

「しかもさっきの六人組のうち、金髪が王子だった。良く考えたらあの国で王子って言ったら、領主のにいちゃんじゃん」
「……」

 えっ、領主さん、王族だったの!?
 女神様が好きそうな過去ありそうですね!

「会わせた方がよかったかな?」
「にいちゃいまさら、いまさら」
『キレイキレイ』
「手遅れなんよ」

 涼玉が視線を向けた先、五人の少年が綺麗な瞳でイネスの前に跪いている。
 おでこにスタンプされたイネスの肉球がとても気になる。

 なお、イネスが座っているのは地面ではなくドリルヘアー令嬢の膝の上。
 ぺかぁの射程から外れたはずなのに、なぜかイネスに自らご奉仕しています。

 ぐるぐるごろごろ喉を鳴らしながら話し合い、あの場にいる全員、イネス様可愛いとしか思ってないよね。

「アー君、ピクニックを続行したいからあれなんとかして」
「分かった」

 イネスはキラキラして人類から崇められたり祀り上げられるのがお仕事、人間同士の諍いに乱入するし精神に介入もするけど、その後をどうするか決めるのは人間同士の話し合い。
 もちろん精神が綺麗になっちゃっているので醜い争いには発展せず、あくまでイネスの望みを叶えるための穏便な話し合いになる。
 ただしその場にイネスがいた場合、あのようにイネス様イネス様になっちゃうので話し合いにならない欠点があると最近判明した。

 ここで活躍するのが我が家のアー君です。
 金銭が絡む場合はアカーシャも活躍するけどね、あと権力を乱用したかったり地球の商品に用がある時は騎士様にごろにゃんしてる。

「話し合い終わらせたぞ、元取り巻きはさっきの女に魅了されてた所にイネスの魅了で上書きされて自己が崩壊したっぽいから、このままイネスの聖地に送ってうやむやにする。公爵令嬢も聖地に送るけど、立場は一兵卒じゃなくてイネスの巫女扱いかな」
「情報量多いねー」
「イネスの一人勝ちだな!」
『信者が増え続けてるの』
「人材流出が止まらないなあの国!」

 前にアー君に聞いてみた事があるんだ「イネスの魅了が解けたらどうなるのか」って、聖地にいる限り魅了が解けるのはちょっと無理かなぁって言っておりました。
 そうだね、巨大な黄金のリンゴがイネスの威光を民に発し続けてるもんね。
 あれから逃れられたら逆に凄い。

「イネスとにいちゃが一時離脱したから、俺らはお昼寝するか!」
『ぽかぽか』
「いい案なんよ、でもその前にトラブル報告していいか?」
「自宅に帰ってお茶飲みながらじゃだめかな?」

 ここにいたら巻き込まれる系のトラブルなら敵前逃亡したいです。

「こっちに向かってでっかいドラゴンの群れが飛んで来てんの」
「かあちゃいるから大丈夫だろ、寝よ寝よ」
『霧ちゃんクッション出してー』
「待って、待って、なんで寝ようとしてるの? 帰ろうよ!? ドラゴンが来てるんだよね??」
「ちょー遠い所にいるけど、私ダークエルフだかんね、すんごい視力いいんよ」
「ぐがー」
『すよー』

 慌てる僕をスルーして、涼玉とシャムスがお昼寝に入ってしまった。
 この状態の二人を起こそうとしても保護者が邪魔をするからもうだめだ……今日はもう婚約破棄というテンプレをこなしたのだから、イベントはもうなくてもいいじゃないか!!
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