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第三章 世界に降りかかる受難
第937話
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姫が姫ではなく、王子だったら問答無用で幸せになれたのにね。
女性というだけで幸せの難易度が高い世界で何かごめんなさいね?
「たまには普通の恋愛ものでも読んでみようと手を出したやつかな」
帝国で保護中のお姫様の正体を女神様に聞いたらこんな返答が返ってきました。
珍しく男女の恋愛物語に手を出した結果があのお姫様かぁ、母国が滅びた理由があまりに適当すぎて何か可哀想になってきた。
「お姫様はラストどうなったんですか?」
「途中で飽きて最後まで読んでない、ああいうのはヒーローポジのやつが幸せにするんだろ? どうせ王道もの読むならやっぱりBLがいいなって結論が出たから、途中で読むの止めたんだよ」
最近出会う女性がみんな可哀想。
今回は不幸の理由が女神様のせいだし、尻拭いしなきゃダメかな?
皇帝だと下手に手を出せないだろうし……うーん一度会ってから判断しようか。
「あの後読んだ戦記物は良かった! BLものじゃないのに、男同士の微妙な心のあれが、あれで、もうっ最高なんだよ、イツキも読まない?」
分かった。
お姫様の母国が滅びた設定も、今まさに戦争がはじまりそうな気配も、全部この人のせいだ!!
「女神様、本は読み始めたら最後まで読みましょう? 途中放棄は良くないです」
「なんで私が最後まで読まなきゃいけないんだよ~、飽きたんだからしょうがないじゃーん」
お姫様の事をサラッと説明した。
いや、腐り果てているけど一応皇后だし、情報としては認識してるはずだよね?
お姫様相手だからBLセンサーが動かなくて、脳内スルーしたな!!
「え? 読まなかったせいであのお姫様の“未来”が消えた? ……あー、私のせいか」
お酒を飲みながらダルそうに過失を認める女神様。
待って、ねぇ待って、あまりに自然に飲み始めたからスルーしちゃったけど、今の今までお酒どこにもなかったし、室内にもお酒なかったよね!?
「てかあの姫、途中までは可愛かったのにさ、急に溺愛され始めてデレデレしてんの見てたら、なんか腹立ってきたのよ」
不幸の原因がキャラ設定のせいだった。
BLなら何でも良いのに、女の子相手だと判定が厳しいですね。
「もし姫が王子で、同じ状況だったらどうですか?」
「ラストで妊娠しなかったら私が続きを書く」
この温度差がお姫様の未来が消えた原因です。
女神様の旦那である皇帝、聞いてた?
「敵同士のはずの二人が昔、まだ少年だった頃、一緒に剣の稽古してたとかさ、『なぜお前がこの軍にいる』って叫ぶとかさ……そんなん腐らない方が無理じゃない? 本当凄いの、台詞のひとつひとつが刺さるのよ」
酒というより語りに酔ってきたみたい、いつもの人の話を聞かないモードに突入しちゃった。
お姫様の未来に興味なさ過ぎて一瞬しか興味向けてくれない、どうしよう。
「あいつら絶対過去に何かあったでしょ……なにその『昔は友だった』って展開……美味しすぎる……」
例えどちらかが死んだとしても、転生させて無理やりハッピーエンドに持っていきそうだなこの腐女神。
ん、待てよ……過去に何かあったかもしれない?
続きはまだ発売されてないか、購入してないってことだよね? これは、使える!
「敵か味方、どちらか帝国だったりします?」
「主人公の敵サイド。作者はさ、『BL要素は一切ありません』とか言ってんの。でもね、私から言わせりゃ、あれはもう女神に対する挑発よ。あんたら人間がどう思おうが、私の中では成立してんの。カップリング確定」
「皇帝、少年だった頃に一緒に剣の稽古してた相手いない?」
「幼少期の友は今も昔も変わらず傍に居るが?」
うーん、まぁ皇帝が最前線にいるのもおかしいか、じゃあ将軍辺りを適当に見繕って連れて行こう。
「今すぐ敵将に会いに行こう、上手く行けばダンジョンに遊びに行く約束に間に合うよ!」
大丈夫、大丈夫、BL展開なら無理矢理なハッピーエンドでもあの人は受け入れる脳してるから!
「泣いたわーなにあれ、あれはもう誓いじゃん、愛じゃん、なんであの作品にBLタグついてないの? ないのおかしいでしょ?」
戦記物語りから戻ってこない女神様は放置して、いざ戦争を起こさない戦いに参る!
流れによっては敵国の将の身柄を向かい入れることになるけど、愛の女神の力とご都合主義の力が解決してくれるはず!
女性というだけで幸せの難易度が高い世界で何かごめんなさいね?
「たまには普通の恋愛ものでも読んでみようと手を出したやつかな」
帝国で保護中のお姫様の正体を女神様に聞いたらこんな返答が返ってきました。
珍しく男女の恋愛物語に手を出した結果があのお姫様かぁ、母国が滅びた理由があまりに適当すぎて何か可哀想になってきた。
「お姫様はラストどうなったんですか?」
「途中で飽きて最後まで読んでない、ああいうのはヒーローポジのやつが幸せにするんだろ? どうせ王道もの読むならやっぱりBLがいいなって結論が出たから、途中で読むの止めたんだよ」
最近出会う女性がみんな可哀想。
今回は不幸の理由が女神様のせいだし、尻拭いしなきゃダメかな?
皇帝だと下手に手を出せないだろうし……うーん一度会ってから判断しようか。
「あの後読んだ戦記物は良かった! BLものじゃないのに、男同士の微妙な心のあれが、あれで、もうっ最高なんだよ、イツキも読まない?」
分かった。
お姫様の母国が滅びた設定も、今まさに戦争がはじまりそうな気配も、全部この人のせいだ!!
「女神様、本は読み始めたら最後まで読みましょう? 途中放棄は良くないです」
「なんで私が最後まで読まなきゃいけないんだよ~、飽きたんだからしょうがないじゃーん」
お姫様の事をサラッと説明した。
いや、腐り果てているけど一応皇后だし、情報としては認識してるはずだよね?
お姫様相手だからBLセンサーが動かなくて、脳内スルーしたな!!
「え? 読まなかったせいであのお姫様の“未来”が消えた? ……あー、私のせいか」
お酒を飲みながらダルそうに過失を認める女神様。
待って、ねぇ待って、あまりに自然に飲み始めたからスルーしちゃったけど、今の今までお酒どこにもなかったし、室内にもお酒なかったよね!?
「てかあの姫、途中までは可愛かったのにさ、急に溺愛され始めてデレデレしてんの見てたら、なんか腹立ってきたのよ」
不幸の原因がキャラ設定のせいだった。
BLなら何でも良いのに、女の子相手だと判定が厳しいですね。
「もし姫が王子で、同じ状況だったらどうですか?」
「ラストで妊娠しなかったら私が続きを書く」
この温度差がお姫様の未来が消えた原因です。
女神様の旦那である皇帝、聞いてた?
「敵同士のはずの二人が昔、まだ少年だった頃、一緒に剣の稽古してたとかさ、『なぜお前がこの軍にいる』って叫ぶとかさ……そんなん腐らない方が無理じゃない? 本当凄いの、台詞のひとつひとつが刺さるのよ」
酒というより語りに酔ってきたみたい、いつもの人の話を聞かないモードに突入しちゃった。
お姫様の未来に興味なさ過ぎて一瞬しか興味向けてくれない、どうしよう。
「あいつら絶対過去に何かあったでしょ……なにその『昔は友だった』って展開……美味しすぎる……」
例えどちらかが死んだとしても、転生させて無理やりハッピーエンドに持っていきそうだなこの腐女神。
ん、待てよ……過去に何かあったかもしれない?
続きはまだ発売されてないか、購入してないってことだよね? これは、使える!
「敵か味方、どちらか帝国だったりします?」
「主人公の敵サイド。作者はさ、『BL要素は一切ありません』とか言ってんの。でもね、私から言わせりゃ、あれはもう女神に対する挑発よ。あんたら人間がどう思おうが、私の中では成立してんの。カップリング確定」
「皇帝、少年だった頃に一緒に剣の稽古してた相手いない?」
「幼少期の友は今も昔も変わらず傍に居るが?」
うーん、まぁ皇帝が最前線にいるのもおかしいか、じゃあ将軍辺りを適当に見繕って連れて行こう。
「今すぐ敵将に会いに行こう、上手く行けばダンジョンに遊びに行く約束に間に合うよ!」
大丈夫、大丈夫、BL展開なら無理矢理なハッピーエンドでもあの人は受け入れる脳してるから!
「泣いたわーなにあれ、あれはもう誓いじゃん、愛じゃん、なんであの作品にBLタグついてないの? ないのおかしいでしょ?」
戦記物語りから戻ってこない女神様は放置して、いざ戦争を起こさない戦いに参る!
流れによっては敵国の将の身柄を向かい入れることになるけど、愛の女神の力とご都合主義の力が解決してくれるはず!
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