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ダンジョン
第334話
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皆で朝食を食べ、刀雲とルークの身支度を整えていたら伝令さんが駆け込んできた。
このパターン何度目かな、スタンピードの発生回数多くない?
後始末だけで徹夜決定って可哀想。そう思いながらドリアンに指示して作り置きのお弁当とスープの入った容器を出してもらい、ルークのアイテムボックスに入れてもらう。
刀雲に渡す暇はなくてもこうしてルークに渡して置けば安心、お弁当の中には片手で食べれるものを中心に詰めてあるので、書類仕事しながらでも食べれるよ。
「俺は嫌だ、仕事に行きたくない! 今日は休む!」
「何を言ってるんですか、身支度終わってるようにしか見えないです」
「今思い立った、有休を取る」
「それよりも伝令聞いてもらえませんかね」
徹夜の気配を察知した刀雲が伝令を聞く事を拒否している。
伝令の人もはいはいと適当に聞き流して伝えようとしているあたり、なんか慣れてるね。
「スタンピードの前兆を発見しました」
「またかよ!」
「指揮お願いします」
判子を要求するぐらいの軽い調子で、しかも急かさないあたり緊急性は低いのかな?
「あの、いつもご苦労様です、これどうぞ」
「ひぇぇ光栄です!」
緊急速報の時にしか会えない人だけど、刀雲の部下には変わりはない。
担いの気持ちも兼ねて焼きそばパンを渡したら、引くほど喜ばれてしまった。
「家宝にします!」
「いえ、食べてください」
「はぁぁぁ、今度はどこのスタンピードだよ、あれって百年に一度ぐらいの発生率じゃなかったっけ?」
そう言えば最初はそんな設定だったね。
確か魔王様が関係していて、勇者に指定された人が治める行事扱いだったような。
多分だけど女神様の趣味が色々混ざったり、邪神の数が増えた上に、騎士様を始めとする人達が滞在してる事とかが影響してるんだろうな。
「最近できたダンジョンです、敵の強さが規格外過ぎて俺らの手には負えないモンスターが溢れ始めるのも時間の問題かと」
「……」
それはもしやシャムス、アー君、雷ちゃんのダンジョンのどれかだろうか。
シャムスのダンジョンはスライムオンリー、暴走しても危険性は低そう、ひたすら弾力があるだけだから。
ただ、アー君と雷ちゃんのダンジョンは危険だ。
「暴走開始はいつだ」
「つい先刻」
「あのな」
「はい」
「もうちょっと焦ろうぜ」
「いえ、伝令に来た時にすっごいいい笑顔の神薙様とすれ違ったので……」
食後のデザート切り上げるのが早いと思ったら食べ放題に行ったのかー。
「あまり早く対処してもご機嫌損ねる可能性がありますから」
眉間を揉みながら刀雲が深く息を吐きだした。
「民の安全より邪神のご機嫌、お前、ユーシリス一族か」
「はい!」
ドンの一族、本当にどこにでもいるんだなぁ。
このパターン何度目かな、スタンピードの発生回数多くない?
後始末だけで徹夜決定って可哀想。そう思いながらドリアンに指示して作り置きのお弁当とスープの入った容器を出してもらい、ルークのアイテムボックスに入れてもらう。
刀雲に渡す暇はなくてもこうしてルークに渡して置けば安心、お弁当の中には片手で食べれるものを中心に詰めてあるので、書類仕事しながらでも食べれるよ。
「俺は嫌だ、仕事に行きたくない! 今日は休む!」
「何を言ってるんですか、身支度終わってるようにしか見えないです」
「今思い立った、有休を取る」
「それよりも伝令聞いてもらえませんかね」
徹夜の気配を察知した刀雲が伝令を聞く事を拒否している。
伝令の人もはいはいと適当に聞き流して伝えようとしているあたり、なんか慣れてるね。
「スタンピードの前兆を発見しました」
「またかよ!」
「指揮お願いします」
判子を要求するぐらいの軽い調子で、しかも急かさないあたり緊急性は低いのかな?
「あの、いつもご苦労様です、これどうぞ」
「ひぇぇ光栄です!」
緊急速報の時にしか会えない人だけど、刀雲の部下には変わりはない。
担いの気持ちも兼ねて焼きそばパンを渡したら、引くほど喜ばれてしまった。
「家宝にします!」
「いえ、食べてください」
「はぁぁぁ、今度はどこのスタンピードだよ、あれって百年に一度ぐらいの発生率じゃなかったっけ?」
そう言えば最初はそんな設定だったね。
確か魔王様が関係していて、勇者に指定された人が治める行事扱いだったような。
多分だけど女神様の趣味が色々混ざったり、邪神の数が増えた上に、騎士様を始めとする人達が滞在してる事とかが影響してるんだろうな。
「最近できたダンジョンです、敵の強さが規格外過ぎて俺らの手には負えないモンスターが溢れ始めるのも時間の問題かと」
「……」
それはもしやシャムス、アー君、雷ちゃんのダンジョンのどれかだろうか。
シャムスのダンジョンはスライムオンリー、暴走しても危険性は低そう、ひたすら弾力があるだけだから。
ただ、アー君と雷ちゃんのダンジョンは危険だ。
「暴走開始はいつだ」
「つい先刻」
「あのな」
「はい」
「もうちょっと焦ろうぜ」
「いえ、伝令に来た時にすっごいいい笑顔の神薙様とすれ違ったので……」
食後のデザート切り上げるのが早いと思ったら食べ放題に行ったのかー。
「あまり早く対処してもご機嫌損ねる可能性がありますから」
眉間を揉みながら刀雲が深く息を吐きだした。
「民の安全より邪神のご機嫌、お前、ユーシリス一族か」
「はい!」
ドンの一族、本当にどこにでもいるんだなぁ。
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