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2巻
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第二章 ドラゴンとワイバーンが魔王になって騎士になりました
ダイ君たちが来て一週間が経った。
「ええい! 尻尾を動かすな」
ギンちゃんはあれほど文句を言っていたのに、結局ダイ君たちの世話をするようになった。
今はエメ君の体を、鋼鉄製のブラシでごしごしとこすっている。
エメ君はそれを受け、甘えるように尻尾をバタバタ動かす。
「昔々ね。お姫様と騎士様が居ました」
ハクちゃんはダイ君たちに絵本を読み聞かせている。その表情は弟ができたみたいな笑顔だ。
「ごはんできたよ」
ティアは大量の肉を持ってくるとドサリとダイ君たちの前に置く。皆、美味しそうに食べている。
「平和だ」
湖のほとりで和やかに日向ぼっこ。結局ダイ君たちは家の近くで飼うことになった。皆が離れたがらないからだ。
「平和なのは良いんだけどなんかおかしくないか?」
目をごしごし擦ってダイ君たちを見た。
「育ちすぎだと思うんだけど……」
ドラゴンたちは五十メートルクラスに成長している。
ワイバーンたちも二十メートルクラスと、ドラゴン並みにデカくなっている。
魔界に住んでいたからか? それともごはんを食べさせすぎた?
「麗夜様」
クルクルッとワイバーンのキイちゃんが話しかけてきた。
彼女は女の子で、ワイバーンのリーダーだ。キイちゃんという名前はキイキイ鳴くかららしい。
「様付けするなんてどうしたの急に」
凛とした声にビックリする。前はたどたどしかったのに。おまけに様付けされたから仰天した。
「ハク様が、偉い人には様付けすると言ってました」
「俺が偉い人?」
「そうです」
赤い舌が、鋭利な牙の隙間からチロチロ見える。
「様付けなんてしなくていいのに」
「でも、麗夜様は偉い」
すんすんと鼻を近づける。何となく、何をして欲しいのか分かった。
「ありがとう。偉いぞ」
頭を撫でると、硬いうろこと角がザリザリと音を立てる。
「褒められた」
キイちゃんは嬉しそうに体を左右に揺らした。
そこにエメ君がのっしのっしと来て横に並ぶ。
「麗夜様。お散歩しませんか」
恭しく体と頭を下げる。体を小さくさせても小山のように大きい。
その姿はエメラルドの鉱山みたいだ。
「お前は昨日乗せた」
ガキンガキンとキイちゃんがエメ君の体に牙を立てる。
「今日は私の番」
「うるさい」
牙をむき合ってお互い牽制する。全く、わがままな子たちだ。
「キイちゃんはハクちゃんが何を言っているのか分かるの」
ちょっと待てよと思った。
「分かります」
「俺も分かる。ティア様の言葉もギン様の言葉も」
お互いどっちが凄いか、子供のような言い合いを始める。俺は嫌な予感がして何も言えない。
「これこれ。喧嘩はやめんか」
見かねたギンちゃんが仲裁に入った。
「今のお主たちは、麗夜や周りに迷惑をかけている。それは分かるか」
二匹はギンちゃんに叱られると、あたふたと首を動かして周りを確認する。
困ったなぁと苦笑するティアと、ムッとするハクちゃんが居た。
「ごめんなさい」
二匹とも素直に謝る。
「分かればいいんじゃ」
ギンちゃんは子供に言い聞かせるように窘めた。
「ギンちゃん」
「なんじゃ」
今のやり取りがとてつもなく気になったので聞いて見る。
「ギンちゃんは二匹が何を言ったのか分かるの?」
「分かるぞ。それがどうかしたか」
ギンちゃんは不思議そうな目をする。
「何でもない」
色々疑問だが、考えても仕方ない。迷惑をかけている訳でもないし。
「おーい」
唐突に朱雀が不死鳥姿で空から飛んできた。
「どうしたんだ、難しい顔して」
朱雀は着陸すると同時に人型になる。
「別に」
客人が来たので立ち上がる。座りっぱなしは行儀悪い。
「お茶でも飲みに来たの」
朱雀は用がなくてもちょくちょく顔を出す。大抵は告白だったり口説き文句だったりと下らない話をしにくるのだが、たまにラルク王子や町の人々の伝言を持ってくることがある。
「冒険者ギルドの姉ちゃんから伝言だ」
「どんな伝言」
「雇ってくれだってさ」
「雇ってくれ? 何を」
「家族亭の従業員としてだ。あいつらはよほどお前の店が好きなんだな」
そういう話か。
「自分たちが切り盛りするから、家族亭を再開して欲しいってことかな」
「そんなところだろ。よほど好かれてるんだな」
悩ましい提案だ。彼らに任せていいのだろうか?
しかし、このまま放っておくと家族亭は潰れてしまう。
「ティア、ギンちゃん、ハクちゃん」
自分一人では決められないので三人の意見を聞く。
「なに?」
ティアが微笑みながら首を傾げると、ハクちゃんも真似して首を傾げる。
「町の人たちが家族亭の従業員になりたいんだってさ」
「それって、ティアたちが居ない間は、お店のお留守番してくれるってこと?」
「そういう認識で構わないだろ」
「なんでそんなこと言ってきたの?」
「家族亭を潰したくないってことだ」
隣に立つ朱雀はキセルに火を点ける。
「ここは禁煙だ。吸いたいならどっかいけ」
「つれねえな」
半笑いしながら火を消す。
「確かにこのままだとお店が潰れちゃう」
ティアは悩ましいといった感じだ。
「手伝って欲しい!」
ハクちゃんはノリノリな感じだった。
「良いのかい」
「だって皆良い人だよ。一緒に働きたい!」
ハクちゃんはワクワクを隠し切れず、ソワソワしている。
「私は反対じゃ。よそ者は要らん」
ギンちゃんは目を吊り上げた。
「あの店は私たちの縄張りじゃ。荒らされては堪らん」
ギンちゃんらしい答えだ。
「最後は麗夜がどうしたいかだね」
ティアは悩んでも埒が明かないと言わんばかりにニッコリした。
「俺が決めて良いのか」
「だってあのお店は麗夜のお店だもん」
一点の曇りもない目。本心で言っている。
「私は反対じゃ」
ギンちゃんも迷いなく反対する。ぐるぐると不機嫌そうだ。
「しかし、どうせ私の意見なんぞ聞かんじゃろ」
ぷくっと頬っぺたを膨らませる。
「そんなことは無いよ」
「今までそうじゃった。今回もそうじゃ」
拗ねてしまった。ハクちゃんよりも子供っぽい。
「私は皆と一緒にお料理したい!」
ハクちゃんはとにかく楽しそうだ。
「町に行って皆に会ってみよう」
家族亭を潰したくはないが、他人に任せていいか不安だ。だから確かめたい。
「ティアたちはどうする?」
「ダイ君たちの世話を頼む。夕暮れには戻るから」
「分かった。いってらっしゃい」
俺はティアの笑顔に見送られて、町へ出発した。
「良い恋人っぷりだ」
道中、朱雀がキセルを吸いながら笑う。
「お前が入り込む余地無いから」
「俺の情熱はどんな障害にも屈しない!」
スルリと肩を組まれる。
「いつか俺を見直すさ」
「離れろ」
手の甲を抓ってやった。
町に着くと懐かしさで胸が温かくなる。一週間くらいしか経ってないのに懐かしさを感じるとは。
「第二の故郷かな」
町は落ち着きを取り戻している。露店も店も繁盛している。人通りも以前と変わりない。
「麗夜様。お帰りなさい」
そして町の人々は、いつもと変わらず挨拶してくれる。
「ただいま」
手を振ると、振り返してくれる。お辞儀する人も居る。
「良いねぇ! さすが俺の恋人!」
なぜか朱雀は感動している。涙まで流してる。
「なぜお前が喜ぶ。あと恋人じゃねえ」
「惚れた男が人から好かれる。そんなところ見たら感激するのが恋人だ!」
「だから恋人じゃねえって」
「いつか俺の良さが分かるさ」
話を聞かねえ奴だ。もう分かってることだけど。
朱雀は放っておいて冒険者ギルドに入る。
「久しぶりね」
さっそくギルド長が迎えてくれた。
「朱雀から話は聞いてる」
「お茶を出すから奥へどうぞ」
笑顔とともに奥へ案内される。朱雀も一緒だ。
「なぜお前まで来る」
「今回の件は俺が提案したんだぜ」
「お前が提案したのか。なんで?」
「恋人の店を守るのは当然だろ」
ダメだなこりゃ。話にならない。
「こっちへどうぞ」
奥に通されてソファーに座る。朱雀も隣に座る。鬱陶しいけどもういいや。めんどくさい。
「話を聞かせてくれ」
俺は単刀直入に話を切り出した。回りくどいのは性に合わない。
「家族亭は、私たちにとっても思い出深いお店なの」
ギルド長は紅茶を三つ出すと、経緯を語った。
「家族亭が休業したら、なんだか胸に穴が空いたみたいで」
「そんな大げさな」
「本当のことよ」
ギルド長は紅茶を一口すする。
「家族亭が無くなって、お砂糖が無くなった。また渋い紅茶に逆戻り」
ギルド長は弁当箱からサンドイッチを取り出す。
「見て。痩せたレタスしか入ってない。ハムもチーズも無しよ」
一つとってもっさもっさと食べる。
「食べてみて。味気ないから」
一つ手渡されたので受け取る。朱雀は断りもなくサンドイッチに手を出す。
「パンにレタスを挟んだだけだ」
朱雀はある意味当たり前のことを言う。
「塩コショウ、醤油、マスタード、マヨネーズ。どれか欲しいな」
「作り方は分かっても材料が無いのよね」
ギルド長は朱雀の意見に同調する。どうやら二人とも、仲が良いようだ。
「二人って仲良しなんだな」
「意外?」
「意外です」
ギルド長は朱雀を見てクスクス笑う。
「朱雀さん、良い人よ。あなたが大好きで」
「俺もギルド長が大好きだ。麗夜の偉大さを良く分かってる」
二人ともこそばゆいことを平気で言う。
「でも、男の冒険者を手当たり次第に口説くのはいただけないわね」
「おいおい! 麗夜の前でそんなこと言うな!」
朱雀は俺の両手を握る。
「信じてくれ! 俺はお前一筋だ! ただ良い男に会うとどうしてもって感じで。だけどベッドまでは行ってない! 最後の最後は耐えてる! 俺のベッドはお前専用だ」
「喧しい」
手を振りほどいて裏拳を顔面に叩き込む。
「仲が良いのね」
ギルド長はクスクス笑った。
「話を戻して良いかしら」
「そうだね。ふざけてる場合じゃないね」
ぐったりする朱雀は放っておく。これで静かになった。
「そこまで家族亭を好きになってくれたんだ」
自分のやりたいようにやっただけだけど、喜んで貰えたのなら本望だ。
「教会もできれば再開して欲しいって言ってるわ」
「教会ですか」
「子供たちがオレンジジュースを飲みたいって泣いてるらしいわよ」
子供たちの顔を思い出すと、ジクリと胸が痛んだ。
「分かりました。お店を任せます」
「そう言ってくれると思ってたわ」
ギルド長はニヤリと笑う。中々の策士だ。俺の心情を読んでいる。
「ただ、経営とか料理とかには口出しさせてもらうよ」
「もちろん。あなたの助けが無いとやっていけないからね」
悪戯っぽくウインクする。手練れだ。
「今日は帰らせてもらう」
「従業員の候補はこっちで選んでおくわ」
「何人引き受けてくれるかな」
「百人でも二百人でも。皆、家族亭が大好きなの」
「書類審査が大変だ」
微笑みとともに握手を交わした。
話を終えて朱雀と一緒に帰宅する。
「良い男に良い女。絵になる光景だった」
朱雀は隣で歩きキセルをしながら豪快に笑う。
「なんで俺についてくる」
俺はため息しか出ない。
「今回の話は俺の功績だろ。ちっとくらい良いじゃねえか」
唇を尖らせる。ガタイの良い男がそれをやると複雑な光景だぞ。
「別に良いよ」
朱雀の目が輝く。
「麗夜! ついに俺のことを!」
「面倒だからだよ」
ただ、朱雀のおかげで皆の話が聞けた。それはありがたかった。
「うちは禁煙だ」
「分かってる」
「庭もダメだぞ。臭いが移る」
「俺は我慢強い男だ。一日くらいキセルを吸わなくたって我慢できる」
ある意味そうだな。苦笑するしかない。
そんなことをしていると、あっという間に家に着いた。
ダイ君たちはどうしているのかと気になったが、寝床付近には誰も居ない。
「あれ、散歩に行ったのかな」
今は夕暮れ時だ。夕焼けの中を飛ぶのも楽しいのかもしれない。
「ただいま」
玄関を開けて中に入る。
「「「お帰りなさいませ、麗夜様」」」
騎士たちが一斉に跪いた。
「……」
騎士は男性女性と様々だ。歳もバラバラだ。しかし誰も彼も美形であることに変わりはない。
特徴的なのは瞳だ。ドラゴンやワイバーンのような形をしている。
また、ある者はダイヤのようにキラキラしており、ある者はエメラルド色だった。
礼服を身にまとい剣を提げている。一般の騎士ではなく、演劇など物語に出てくる騎士の格好だ。
「どうされました? 何か失礼が」
女性の騎士が不安げに近寄る。
俺は動けない。
「皆どうしたの」
ハクちゃんがお姫様のようにトコトコやってきた。
「麗夜だ! それに変なお兄ちゃん」
ハクちゃんは体当たりするように胸に飛び込んできた。
「ハクちゃん。この人たちは誰」
表情筋が硬い。話すのが大変だ。
「ダイ君たちだよ」
ハクちゃんは当然といったように胸の中で甘える。
「ダイ君たちってドラゴンとワイバーンのこと」
「そうだよ。分からないの?」
怪訝な顔をする。分かる訳が無い。
「ど、どうされました」
「や、やはりまだ付け焼き刃だったか」
百人のドラゴン騎士とワイバーン騎士が狼狽える。
「お帰り」
そこにティアもやってきた。
ティアが現れると、騎士全員がティアに頭を下げる。
「皆大げさだよ! もうちょっとこう、フワッとした感じ?」
「フワッとした感じですか」
「絵本でもお姫様にいちいち頭を下げなかったでしょ」
「しかし、騎士は王に跪くのが礼儀だと」
「麗夜はそこまでかしこまったの好きじゃないから。リラックスリラックス」
ティアはにこやかだ。ハクちゃんもにこやかだ。慌てる俺がおかしいのか?
「お主ら。気が済んだらサッサと掃除じゃ」
ギンちゃんがパンパンと手を叩いて奥から現れる。
「お主らのせいで庭が滅茶苦茶なんじゃ。責任もって掃除するんじゃ」
「しかし、麗夜様が居ます」
「確かに麗夜はお主たちの主じゃ。だがお主らの主人は麗夜だけか?」
騎士たちは困ったように、俺とギンちゃんを見比べる。
「……ギンちゃんの言う通りにして」
それしか言えなかった。
「分かりました」
騎士たちは跪くと庭に行った。
「一応聞く。何があったの」
ティアとハクちゃんとギンちゃんに事情を聞く。
「皆がね、麗夜にお礼したいって言ったの」
なるほど。ありがたい。
「だから人間になったの」
ハクちゃん、話が飛んでませんか?
「どうやってお礼するつもりなのか、皆に聞いてみたの。そしたら騎士になりたいんだって。だから騎士になったの!」
ハクちゃんは興奮してキャッキャッと腕の中で跳ねている。
ティアはグッと袖をまくる。
「これで家族亭に戻れるね!」
「戻れるの」
「ごはんの作り方とかお洗濯とかお料理とか教えないとダメだけど、皆頭が良いからすぐに覚えるよ」
「ふーん」
俺が生返事すると、ティアが聞いてくる。
「どうしたの? 具合悪いの?」
「なんで誰も、ダイ君たちが魔王になったことに突っ込まないんだよ」
ティアたちと同じ現象だが、だからって急変しすぎだろ。
「楽園だ」
朱雀は隣で感涙していた。
ダイ君たちが来て一週間が経った。
「ええい! 尻尾を動かすな」
ギンちゃんはあれほど文句を言っていたのに、結局ダイ君たちの世話をするようになった。
今はエメ君の体を、鋼鉄製のブラシでごしごしとこすっている。
エメ君はそれを受け、甘えるように尻尾をバタバタ動かす。
「昔々ね。お姫様と騎士様が居ました」
ハクちゃんはダイ君たちに絵本を読み聞かせている。その表情は弟ができたみたいな笑顔だ。
「ごはんできたよ」
ティアは大量の肉を持ってくるとドサリとダイ君たちの前に置く。皆、美味しそうに食べている。
「平和だ」
湖のほとりで和やかに日向ぼっこ。結局ダイ君たちは家の近くで飼うことになった。皆が離れたがらないからだ。
「平和なのは良いんだけどなんかおかしくないか?」
目をごしごし擦ってダイ君たちを見た。
「育ちすぎだと思うんだけど……」
ドラゴンたちは五十メートルクラスに成長している。
ワイバーンたちも二十メートルクラスと、ドラゴン並みにデカくなっている。
魔界に住んでいたからか? それともごはんを食べさせすぎた?
「麗夜様」
クルクルッとワイバーンのキイちゃんが話しかけてきた。
彼女は女の子で、ワイバーンのリーダーだ。キイちゃんという名前はキイキイ鳴くかららしい。
「様付けするなんてどうしたの急に」
凛とした声にビックリする。前はたどたどしかったのに。おまけに様付けされたから仰天した。
「ハク様が、偉い人には様付けすると言ってました」
「俺が偉い人?」
「そうです」
赤い舌が、鋭利な牙の隙間からチロチロ見える。
「様付けなんてしなくていいのに」
「でも、麗夜様は偉い」
すんすんと鼻を近づける。何となく、何をして欲しいのか分かった。
「ありがとう。偉いぞ」
頭を撫でると、硬いうろこと角がザリザリと音を立てる。
「褒められた」
キイちゃんは嬉しそうに体を左右に揺らした。
そこにエメ君がのっしのっしと来て横に並ぶ。
「麗夜様。お散歩しませんか」
恭しく体と頭を下げる。体を小さくさせても小山のように大きい。
その姿はエメラルドの鉱山みたいだ。
「お前は昨日乗せた」
ガキンガキンとキイちゃんがエメ君の体に牙を立てる。
「今日は私の番」
「うるさい」
牙をむき合ってお互い牽制する。全く、わがままな子たちだ。
「キイちゃんはハクちゃんが何を言っているのか分かるの」
ちょっと待てよと思った。
「分かります」
「俺も分かる。ティア様の言葉もギン様の言葉も」
お互いどっちが凄いか、子供のような言い合いを始める。俺は嫌な予感がして何も言えない。
「これこれ。喧嘩はやめんか」
見かねたギンちゃんが仲裁に入った。
「今のお主たちは、麗夜や周りに迷惑をかけている。それは分かるか」
二匹はギンちゃんに叱られると、あたふたと首を動かして周りを確認する。
困ったなぁと苦笑するティアと、ムッとするハクちゃんが居た。
「ごめんなさい」
二匹とも素直に謝る。
「分かればいいんじゃ」
ギンちゃんは子供に言い聞かせるように窘めた。
「ギンちゃん」
「なんじゃ」
今のやり取りがとてつもなく気になったので聞いて見る。
「ギンちゃんは二匹が何を言ったのか分かるの?」
「分かるぞ。それがどうかしたか」
ギンちゃんは不思議そうな目をする。
「何でもない」
色々疑問だが、考えても仕方ない。迷惑をかけている訳でもないし。
「おーい」
唐突に朱雀が不死鳥姿で空から飛んできた。
「どうしたんだ、難しい顔して」
朱雀は着陸すると同時に人型になる。
「別に」
客人が来たので立ち上がる。座りっぱなしは行儀悪い。
「お茶でも飲みに来たの」
朱雀は用がなくてもちょくちょく顔を出す。大抵は告白だったり口説き文句だったりと下らない話をしにくるのだが、たまにラルク王子や町の人々の伝言を持ってくることがある。
「冒険者ギルドの姉ちゃんから伝言だ」
「どんな伝言」
「雇ってくれだってさ」
「雇ってくれ? 何を」
「家族亭の従業員としてだ。あいつらはよほどお前の店が好きなんだな」
そういう話か。
「自分たちが切り盛りするから、家族亭を再開して欲しいってことかな」
「そんなところだろ。よほど好かれてるんだな」
悩ましい提案だ。彼らに任せていいのだろうか?
しかし、このまま放っておくと家族亭は潰れてしまう。
「ティア、ギンちゃん、ハクちゃん」
自分一人では決められないので三人の意見を聞く。
「なに?」
ティアが微笑みながら首を傾げると、ハクちゃんも真似して首を傾げる。
「町の人たちが家族亭の従業員になりたいんだってさ」
「それって、ティアたちが居ない間は、お店のお留守番してくれるってこと?」
「そういう認識で構わないだろ」
「なんでそんなこと言ってきたの?」
「家族亭を潰したくないってことだ」
隣に立つ朱雀はキセルに火を点ける。
「ここは禁煙だ。吸いたいならどっかいけ」
「つれねえな」
半笑いしながら火を消す。
「確かにこのままだとお店が潰れちゃう」
ティアは悩ましいといった感じだ。
「手伝って欲しい!」
ハクちゃんはノリノリな感じだった。
「良いのかい」
「だって皆良い人だよ。一緒に働きたい!」
ハクちゃんはワクワクを隠し切れず、ソワソワしている。
「私は反対じゃ。よそ者は要らん」
ギンちゃんは目を吊り上げた。
「あの店は私たちの縄張りじゃ。荒らされては堪らん」
ギンちゃんらしい答えだ。
「最後は麗夜がどうしたいかだね」
ティアは悩んでも埒が明かないと言わんばかりにニッコリした。
「俺が決めて良いのか」
「だってあのお店は麗夜のお店だもん」
一点の曇りもない目。本心で言っている。
「私は反対じゃ」
ギンちゃんも迷いなく反対する。ぐるぐると不機嫌そうだ。
「しかし、どうせ私の意見なんぞ聞かんじゃろ」
ぷくっと頬っぺたを膨らませる。
「そんなことは無いよ」
「今までそうじゃった。今回もそうじゃ」
拗ねてしまった。ハクちゃんよりも子供っぽい。
「私は皆と一緒にお料理したい!」
ハクちゃんはとにかく楽しそうだ。
「町に行って皆に会ってみよう」
家族亭を潰したくはないが、他人に任せていいか不安だ。だから確かめたい。
「ティアたちはどうする?」
「ダイ君たちの世話を頼む。夕暮れには戻るから」
「分かった。いってらっしゃい」
俺はティアの笑顔に見送られて、町へ出発した。
「良い恋人っぷりだ」
道中、朱雀がキセルを吸いながら笑う。
「お前が入り込む余地無いから」
「俺の情熱はどんな障害にも屈しない!」
スルリと肩を組まれる。
「いつか俺を見直すさ」
「離れろ」
手の甲を抓ってやった。
町に着くと懐かしさで胸が温かくなる。一週間くらいしか経ってないのに懐かしさを感じるとは。
「第二の故郷かな」
町は落ち着きを取り戻している。露店も店も繁盛している。人通りも以前と変わりない。
「麗夜様。お帰りなさい」
そして町の人々は、いつもと変わらず挨拶してくれる。
「ただいま」
手を振ると、振り返してくれる。お辞儀する人も居る。
「良いねぇ! さすが俺の恋人!」
なぜか朱雀は感動している。涙まで流してる。
「なぜお前が喜ぶ。あと恋人じゃねえ」
「惚れた男が人から好かれる。そんなところ見たら感激するのが恋人だ!」
「だから恋人じゃねえって」
「いつか俺の良さが分かるさ」
話を聞かねえ奴だ。もう分かってることだけど。
朱雀は放っておいて冒険者ギルドに入る。
「久しぶりね」
さっそくギルド長が迎えてくれた。
「朱雀から話は聞いてる」
「お茶を出すから奥へどうぞ」
笑顔とともに奥へ案内される。朱雀も一緒だ。
「なぜお前まで来る」
「今回の件は俺が提案したんだぜ」
「お前が提案したのか。なんで?」
「恋人の店を守るのは当然だろ」
ダメだなこりゃ。話にならない。
「こっちへどうぞ」
奥に通されてソファーに座る。朱雀も隣に座る。鬱陶しいけどもういいや。めんどくさい。
「話を聞かせてくれ」
俺は単刀直入に話を切り出した。回りくどいのは性に合わない。
「家族亭は、私たちにとっても思い出深いお店なの」
ギルド長は紅茶を三つ出すと、経緯を語った。
「家族亭が休業したら、なんだか胸に穴が空いたみたいで」
「そんな大げさな」
「本当のことよ」
ギルド長は紅茶を一口すする。
「家族亭が無くなって、お砂糖が無くなった。また渋い紅茶に逆戻り」
ギルド長は弁当箱からサンドイッチを取り出す。
「見て。痩せたレタスしか入ってない。ハムもチーズも無しよ」
一つとってもっさもっさと食べる。
「食べてみて。味気ないから」
一つ手渡されたので受け取る。朱雀は断りもなくサンドイッチに手を出す。
「パンにレタスを挟んだだけだ」
朱雀はある意味当たり前のことを言う。
「塩コショウ、醤油、マスタード、マヨネーズ。どれか欲しいな」
「作り方は分かっても材料が無いのよね」
ギルド長は朱雀の意見に同調する。どうやら二人とも、仲が良いようだ。
「二人って仲良しなんだな」
「意外?」
「意外です」
ギルド長は朱雀を見てクスクス笑う。
「朱雀さん、良い人よ。あなたが大好きで」
「俺もギルド長が大好きだ。麗夜の偉大さを良く分かってる」
二人ともこそばゆいことを平気で言う。
「でも、男の冒険者を手当たり次第に口説くのはいただけないわね」
「おいおい! 麗夜の前でそんなこと言うな!」
朱雀は俺の両手を握る。
「信じてくれ! 俺はお前一筋だ! ただ良い男に会うとどうしてもって感じで。だけどベッドまでは行ってない! 最後の最後は耐えてる! 俺のベッドはお前専用だ」
「喧しい」
手を振りほどいて裏拳を顔面に叩き込む。
「仲が良いのね」
ギルド長はクスクス笑った。
「話を戻して良いかしら」
「そうだね。ふざけてる場合じゃないね」
ぐったりする朱雀は放っておく。これで静かになった。
「そこまで家族亭を好きになってくれたんだ」
自分のやりたいようにやっただけだけど、喜んで貰えたのなら本望だ。
「教会もできれば再開して欲しいって言ってるわ」
「教会ですか」
「子供たちがオレンジジュースを飲みたいって泣いてるらしいわよ」
子供たちの顔を思い出すと、ジクリと胸が痛んだ。
「分かりました。お店を任せます」
「そう言ってくれると思ってたわ」
ギルド長はニヤリと笑う。中々の策士だ。俺の心情を読んでいる。
「ただ、経営とか料理とかには口出しさせてもらうよ」
「もちろん。あなたの助けが無いとやっていけないからね」
悪戯っぽくウインクする。手練れだ。
「今日は帰らせてもらう」
「従業員の候補はこっちで選んでおくわ」
「何人引き受けてくれるかな」
「百人でも二百人でも。皆、家族亭が大好きなの」
「書類審査が大変だ」
微笑みとともに握手を交わした。
話を終えて朱雀と一緒に帰宅する。
「良い男に良い女。絵になる光景だった」
朱雀は隣で歩きキセルをしながら豪快に笑う。
「なんで俺についてくる」
俺はため息しか出ない。
「今回の話は俺の功績だろ。ちっとくらい良いじゃねえか」
唇を尖らせる。ガタイの良い男がそれをやると複雑な光景だぞ。
「別に良いよ」
朱雀の目が輝く。
「麗夜! ついに俺のことを!」
「面倒だからだよ」
ただ、朱雀のおかげで皆の話が聞けた。それはありがたかった。
「うちは禁煙だ」
「分かってる」
「庭もダメだぞ。臭いが移る」
「俺は我慢強い男だ。一日くらいキセルを吸わなくたって我慢できる」
ある意味そうだな。苦笑するしかない。
そんなことをしていると、あっという間に家に着いた。
ダイ君たちはどうしているのかと気になったが、寝床付近には誰も居ない。
「あれ、散歩に行ったのかな」
今は夕暮れ時だ。夕焼けの中を飛ぶのも楽しいのかもしれない。
「ただいま」
玄関を開けて中に入る。
「「「お帰りなさいませ、麗夜様」」」
騎士たちが一斉に跪いた。
「……」
騎士は男性女性と様々だ。歳もバラバラだ。しかし誰も彼も美形であることに変わりはない。
特徴的なのは瞳だ。ドラゴンやワイバーンのような形をしている。
また、ある者はダイヤのようにキラキラしており、ある者はエメラルド色だった。
礼服を身にまとい剣を提げている。一般の騎士ではなく、演劇など物語に出てくる騎士の格好だ。
「どうされました? 何か失礼が」
女性の騎士が不安げに近寄る。
俺は動けない。
「皆どうしたの」
ハクちゃんがお姫様のようにトコトコやってきた。
「麗夜だ! それに変なお兄ちゃん」
ハクちゃんは体当たりするように胸に飛び込んできた。
「ハクちゃん。この人たちは誰」
表情筋が硬い。話すのが大変だ。
「ダイ君たちだよ」
ハクちゃんは当然といったように胸の中で甘える。
「ダイ君たちってドラゴンとワイバーンのこと」
「そうだよ。分からないの?」
怪訝な顔をする。分かる訳が無い。
「ど、どうされました」
「や、やはりまだ付け焼き刃だったか」
百人のドラゴン騎士とワイバーン騎士が狼狽える。
「お帰り」
そこにティアもやってきた。
ティアが現れると、騎士全員がティアに頭を下げる。
「皆大げさだよ! もうちょっとこう、フワッとした感じ?」
「フワッとした感じですか」
「絵本でもお姫様にいちいち頭を下げなかったでしょ」
「しかし、騎士は王に跪くのが礼儀だと」
「麗夜はそこまでかしこまったの好きじゃないから。リラックスリラックス」
ティアはにこやかだ。ハクちゃんもにこやかだ。慌てる俺がおかしいのか?
「お主ら。気が済んだらサッサと掃除じゃ」
ギンちゃんがパンパンと手を叩いて奥から現れる。
「お主らのせいで庭が滅茶苦茶なんじゃ。責任もって掃除するんじゃ」
「しかし、麗夜様が居ます」
「確かに麗夜はお主たちの主じゃ。だがお主らの主人は麗夜だけか?」
騎士たちは困ったように、俺とギンちゃんを見比べる。
「……ギンちゃんの言う通りにして」
それしか言えなかった。
「分かりました」
騎士たちは跪くと庭に行った。
「一応聞く。何があったの」
ティアとハクちゃんとギンちゃんに事情を聞く。
「皆がね、麗夜にお礼したいって言ったの」
なるほど。ありがたい。
「だから人間になったの」
ハクちゃん、話が飛んでませんか?
「どうやってお礼するつもりなのか、皆に聞いてみたの。そしたら騎士になりたいんだって。だから騎士になったの!」
ハクちゃんは興奮してキャッキャッと腕の中で跳ねている。
ティアはグッと袖をまくる。
「これで家族亭に戻れるね!」
「戻れるの」
「ごはんの作り方とかお洗濯とかお料理とか教えないとダメだけど、皆頭が良いからすぐに覚えるよ」
「ふーん」
俺が生返事すると、ティアが聞いてくる。
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