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迷宮のおとぎ話
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「はるか昔、私たちよりも優れた人間、古代人が居ました」
チュリップはゆっくりと、落ち着いた口調で語りだす。
「古代人は、優れた故に、神になり替わろうと思いました。しかし神ははるか空に居ます。そこで古代人は、神に届くほどの建物を作りました。激怒した神は、砂の雨を降らせ、建物ごと、古代人を土の中へ埋めてしまいました。それから神は、神に逆らう力を持たない人間を作りました」
「その建物が、迷宮って訳か?」
「おとぎ話です」
「おとぎ話は教訓だ。死んだクソ爺にそう教えられた」
目を閉じ、己の考えを整理する。
「チュリップはどうして、それを俺に話した?」
チュリップは目を曇らせる。
「もしも上り階段が無ければ、最下層に降りて、古代人に出してくれってお願いする必要があるのかなと思いまして」
「言い伝えの最下層は何階だ?」
「9999階です」
「9999階!」
チュリップの話を信じれば、俺たちは後9988階潜る必要がある!
「あくまでも戯言です。忘れてください」
チュリップは自棄な口調で笑う。
「きっと、上り階段はありますよね?」
「ある!」
チュリップがじっと睨む。
「嘘つき!」
目頭に沢山のしわを刻む。
「私、あなたが嫌いです」
そう言って寝床へ戻る。
「でも、そこのクソやかましい女どもよりかは好きです」
そう言い残すと、寝息が聞こえ始めた。
「女は鋭い。だから浮気はできない。親父の言う通りだ」
チュリップの言う通りだ。俺は上り階段が無いと思っている。そして、地下9999階を目指す必要があると確信している。
「寝よう」
目を瞑る。疲れていたためか、すんなりと意識が落ちた。
チュリップはゆっくりと、落ち着いた口調で語りだす。
「古代人は、優れた故に、神になり替わろうと思いました。しかし神ははるか空に居ます。そこで古代人は、神に届くほどの建物を作りました。激怒した神は、砂の雨を降らせ、建物ごと、古代人を土の中へ埋めてしまいました。それから神は、神に逆らう力を持たない人間を作りました」
「その建物が、迷宮って訳か?」
「おとぎ話です」
「おとぎ話は教訓だ。死んだクソ爺にそう教えられた」
目を閉じ、己の考えを整理する。
「チュリップはどうして、それを俺に話した?」
チュリップは目を曇らせる。
「もしも上り階段が無ければ、最下層に降りて、古代人に出してくれってお願いする必要があるのかなと思いまして」
「言い伝えの最下層は何階だ?」
「9999階です」
「9999階!」
チュリップの話を信じれば、俺たちは後9988階潜る必要がある!
「あくまでも戯言です。忘れてください」
チュリップは自棄な口調で笑う。
「きっと、上り階段はありますよね?」
「ある!」
チュリップがじっと睨む。
「嘘つき!」
目頭に沢山のしわを刻む。
「私、あなたが嫌いです」
そう言って寝床へ戻る。
「でも、そこのクソやかましい女どもよりかは好きです」
そう言い残すと、寝息が聞こえ始めた。
「女は鋭い。だから浮気はできない。親父の言う通りだ」
チュリップの言う通りだ。俺は上り階段が無いと思っている。そして、地下9999階を目指す必要があると確信している。
「寝よう」
目を瞑る。疲れていたためか、すんなりと意識が落ちた。
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