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筆名を考えた(3)
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「はいはい。もう卑下すんなとか言うの飽きた。お前の味だかんな、ネガティブ歌人。あと、俺の肩書きはイケメン歌人じゃなくてリア充歌人、な」
「イケメンだからリア充なんでしょうが……」
「いや、違うな。
リア充のほうが、男に歯ぎしりされてる実感がフツフツと」
「いずれにせよ僕には別世界です」
Q2 「筆名の由来は」
「僕なんて終わってるからね、初々しくないから……ウジウジ蛆崎で良かったのかも知れないけどね、しゅうざきでもいいんだけど個人的にウザの音に耐えきれなくて、大和も、闇人とか夜魔人とか病人とか、当て字考えたんだけどチュウニとかイタイとか石投げられそうだし……」
「だから長ぇよ!
と、なんかツマミ無い?」
「……ツナマヨご飯に片栗粉を混ぜて練って、焼いた煎餅もどきならすぐに作れるけど」
「なにそれうまそう」
「あんかけをジュッて言うのは無理ですよ、時間無いから」
「できないのにうまそうなもん言うのヤメテ気になるから」
「石原くんはアンケートどんな風に書いたんですか、あ、ホットプレート出してください」
ご飯ねりねり。
「ああ、シマシマじゃなくて平でいいか?」
「うちでは波なみプレートと言ってました。平です」
チーズ、わさび、醤油、ゆず胡椒、七味唐辛子。
抹茶塩、ハーブ塩、梅塩。
コツンコツンとテーブルに置かれる。
「お前の家、薬味とか多くね?」
「誰と比べてるのか知りませんが、僕は独り暮らし当初、うどんと卵かけご飯で命を繋ぎましたから。調味料が助けてくれました」
「それなんか歌になりそうな。よし、俺からな」
「……」
ああ、置いていた地ビールの瓶が見つかってしまいました。このままでは口をつけられてしまう。
お土産のペアジョッキを下ろすことにしました。
「お前の家でペアジョッキが出てくるとは」
ホットプレートの上でご飯をぎゅうぎゅう押し付けて平らに。
「とある方からの盛大な嫌がらせの品です」
#
処女のようなうどんに赤を散らしゆく
刺激がほしい年頃なので
ひとつずつ集めたる瓶は胃袋をつかむ媚薬になってくれぬか
乾杯はせずとも同じ液体を満たすグラスはきっと嬉しい
カリカリと端から焦げる香ばしい
片恋はいつも端から焦げる
美味しいの音はもう覚えてるから
焦げ付く前にあなたが食べて
分けあって琥珀色流しこんだ口
哀しい言葉もう言わないで
#
「イケメンだからリア充なんでしょうが……」
「いや、違うな。
リア充のほうが、男に歯ぎしりされてる実感がフツフツと」
「いずれにせよ僕には別世界です」
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「僕なんて終わってるからね、初々しくないから……ウジウジ蛆崎で良かったのかも知れないけどね、しゅうざきでもいいんだけど個人的にウザの音に耐えきれなくて、大和も、闇人とか夜魔人とか病人とか、当て字考えたんだけどチュウニとかイタイとか石投げられそうだし……」
「だから長ぇよ!
と、なんかツマミ無い?」
「……ツナマヨご飯に片栗粉を混ぜて練って、焼いた煎餅もどきならすぐに作れるけど」
「なにそれうまそう」
「あんかけをジュッて言うのは無理ですよ、時間無いから」
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「石原くんはアンケートどんな風に書いたんですか、あ、ホットプレート出してください」
ご飯ねりねり。
「ああ、シマシマじゃなくて平でいいか?」
「うちでは波なみプレートと言ってました。平です」
チーズ、わさび、醤油、ゆず胡椒、七味唐辛子。
抹茶塩、ハーブ塩、梅塩。
コツンコツンとテーブルに置かれる。
「お前の家、薬味とか多くね?」
「誰と比べてるのか知りませんが、僕は独り暮らし当初、うどんと卵かけご飯で命を繋ぎましたから。調味料が助けてくれました」
「それなんか歌になりそうな。よし、俺からな」
「……」
ああ、置いていた地ビールの瓶が見つかってしまいました。このままでは口をつけられてしまう。
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#
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美味しいの音はもう覚えてるから
焦げ付く前にあなたが食べて
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哀しい言葉もう言わないで
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