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うちの夫がやらかしたので、侯爵邸を売り飛ばします
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sideライアン――――少し時間が戻ります。
かつて信じていた「ルビーとの愛」が、これほどあっけなく、なかったことにされるとは思いもしなかった。
彼女との離婚により、俺はネイル侯爵家の一員ではなくなった。
俺は入り婿にすぎず、侯爵の地位も名も、すべてはルビーのものだった。
自分が侯爵家を追い出されるなど、想像すらしていなかった。
今やナタリーとの「夫婦」という言葉が、どれほど意味のないものなのかが分かる。
けれど、俺には男爵家へ戻る以外、選択肢がなかった。
社交クラブの仲間たちを訪ねたが、話しかけても無視された。屋敷を訪ねても、門前払いだ。すでに離婚の噂は知れ渡っていて、誰も話を聞いてくれなかった。
貴族街で知り合いに顔を見られるのを恐れ、まるで罪人のように馬車の中で顔を伏せ、男爵家へと戻った。
かつてあれほど俺を歓迎し、崇拝していた男爵夫妻は、侯爵家から出されたとたん、手のひらを返したように冷たくなった。
「どこかで、まとまったお金を借りてきてくれ。今さら大人二人の面倒なんて、うちでは見きれん」
「ドレスも宝石も売るしかないわ。生活費だってかかるんだから」
「ライアン様、もう一度ルビー様にお願いしに行ったらどうでしょう?」
「もう無理なんだ……」
「諦めない方がいいですよ?だって子供が生まれたらもっとお金がかかりますし」
「だから……」
「実家の子爵家でもいいです。この子のことを考えたら、子爵では少し格が落ちますけど仕方ないですしね」
「無理だ、俺が男爵の婿養子になるか平民になるかのどちらかだ」
「そんな……そんな話聞いてないわ。取り敢えず、しばらくは援助してもらいましょう。そう話をつけてきてください」
ナタリーは何も分かっていない。何度説明しても理解しようとしてくれなかった。
「仕事をすぐにでも探さなければならない。ナタリーも動けるうちは何か仕事を探してくれ……」
「え?でも……もうすぐ働けなくなりますから、今急いで働いても少しの間だけですし。それに私働いた事がありませんから……」
なんなんだ……
こんな自己中心的な女だったのか?
俺は呆れて何も言えなかった。
金がないと分かって、義両親は俺の私物をすべて売り払った。
今まで着ていた服は上質なものだったし、カフスボタンや革製品は高値で売れた。
なんとか、少しはましな暮らしができるだろうと思った。しかし、それはたんなる一時凌ぎで、すぐに金はなくなった。
とにかく、俺は男爵家の婿として、かろうじて爵位を保ったが、貴族としての付き合いなどはできない。
昔の友人に金を借りられるわけでもない。
金のない生活がどれほど大変なのかやっと分かった。
男爵の使用人たちは金がないと分かると、全員あっという間に辞めていった。退職金も払えなかったため、メイドたちが貴重品を持ち出していっても、咎めることはなかった。
貴族の顔だけを支えにしてきた男爵夫妻にとって、それは生まれて初めての屈辱だっただろう。
男爵領の赤字は一気に露見し、領民への給金の遅延、倉庫からの物資の流出、果ては地税の未納。
俺は必死に働き、執務をこなし、領地を少しでも立て直そうと努力した。
しかしそれは、無駄なあがきに過ぎなかった。
「ナタリー、妊娠してても動けるんだから、家事くらい手伝って」
「お腹の子が大事な時期なのよ。無理はできないわ!」
「お金がないんだから買い物も行けないのよ、動く必要はないでしょう!」
「使用人は金がかかるんだ。いない方が助かるだろ、洗濯くらい女がやれ」
「こんなの、貴族の生活じゃない!」
「誰の責任だと思ってるのよ!」
言い争いが絶えない屋敷の中で、俺はただ黙々と仕事をこなした。
男爵は貴族の責務も、領地経営も他人任せで、そのツケが今になって回ってきた。
夫人もまた、金銭感覚に乏しく、家の家政にはまるで関心がなかった。
ナタリーも妊娠を盾に動こうとはせず、周囲に甘えるばかりだった。
追い打ちをかけるように、王都から財務監査が入り、領地の接収が決定された。
表向きは「再建のための行政介入」という名目だったが、実態は男爵家の責務怠慢による行政介入だった。
やがて子どもが生まれ、必要なものが次々に出てきた。
俺は子どもと妻、そして義両親を養わなければならない。
ナイザル男爵家は、領地も屋敷も売り払い、爵位も手放した。
ルビーを愛していた。
なんの問題もない幸せな生活だった。
軽い気持ちでナタリーに手を出したのが運の尽きだ。
今になって、自分がどれほど恵まれていたのかがよくわかった。
彼女の柔らかい肌に触れ、清潔なベッドで目覚めていたあの日々が、今では幻のように感じられる。
気づけば、子の泣き声に耳をふさぎ、硬いベッドに横になりながらルビーの名を何度も呼んでいた。
そして、一年が経った。
田舎の空は、やけに広い。
澄んだ空気の中、星はよく見える。
けれど、見上げたところで、心が晴れるわけではなかった。
今の俺たちは、ただの平民。
かつての男爵家の領地の片隅で、農民として生きている。
肩書きも、使用人も、栄光も、すべてが過去のものとなった。
昼は畑、夜は灯りもろくにない小屋に帰る。そして、汗と土と赤子の泣き声にまみれながら眠る生活。
慣れた、というより、もう何も感じなくなった。ただ感覚が鈍っていったのだ。
俺は生活の糧を得るために、毎日畑を耕している。
義父は汗水流して働くことを嫌い、農夫を見下していた。
村に馴染めず、ひとりで王都へ行ったきり戻ってこない。
夫人は洗濯女として下働きし、ナタリーは近所の赤子を預かり、日銭を稼いでいる。
家族全員で働いて、やっと口に入る食料が買える程度の生活だった。
畑を耕す手に、湿った土がじっとりと絡みつく。
じりじりと照りつける昼の陽光が、首筋を灼いていた。
その時、通りすがりの村人たちの会話が耳に入った。
「二十二にもなって嫁の貰い手がねぇ貴族令嬢だろ?誰にも声をかけられなかった女ってこった」
「あのお嬢さんは昔から夢ばっかり見ていて、頭のネジが二、三本抜けてたし」
「でも顔だけは良かった。働き者だったら、どっかの三男坊くらいには貰われてたかもな」
「無理だって。あの家系は皆働かなかっただろう。男爵の爵位がなきゃ、何にもできねぇ連中だった」
俺は思わず鍬の柄をぎゅっと握りしめた。
こみ上げる怒りの衝動を必死で抑え、深く息を吐いた。
考えたくはなかったが、彼らの言葉は、否定できない現実だった。
ナタリーは顔はいいが、それだけの人間だった。
できないことは「無理なの」と言って、やらない。
それが、すべてだった。
今さら後悔しても遅いが、ルビーを失ってまで得ようと思うほどの女ではなかった。
赤子のダニエルの泣き声だけが、生の証として響いている。
けれどその声すら、時にただ耳障りに思えた。
村の誰もが俺たちのことを知っていて、ここは決して居心地の良い場所ではなかった。
「あのネイル侯爵の旦那だったんだろ?」
「今はただの流れ者だ」
「ナタリーと駆け落ちしたって噂もあるしな」
「浮気して捨てられたんだろう?自業自得だ」
そうだ。
すべては自分で選んだ道だった。
少しだけ自由になりたかった。それだけだった。
気づけば、俺には何も残っていなかった。
王都では、ルビーはあれ以来一度も振り返らなかった。
貴族社会は、とっくに俺を忘れていた。
ナタリーのことを「支え合っている」などと考えた時期もあった。
だが今では、顔を合わせることすら避けてしまう名ばかりの妻だ。
会話もない。寝床も別だ。
あれほど欲しかった“自由”は、いつの間にか“孤独”に変わっていた。
夜風が吹く。
爪の間に入り込んだ土を、ぼんやりと見つめる。
侯爵家にいた頃は、こんな夜でもメイドが火を灯し、ワインが用意されていた。
今は自分の手で薪を割り、石の釜で冷たい水を沸かしている。
隙間だらけの屋根板の向こう、星が静かに瞬いているのが見えた。
今夜もまた、俺は藁の上に身を横たえ、そっと目を閉じた。
かつて信じていた「ルビーとの愛」が、これほどあっけなく、なかったことにされるとは思いもしなかった。
彼女との離婚により、俺はネイル侯爵家の一員ではなくなった。
俺は入り婿にすぎず、侯爵の地位も名も、すべてはルビーのものだった。
自分が侯爵家を追い出されるなど、想像すらしていなかった。
今やナタリーとの「夫婦」という言葉が、どれほど意味のないものなのかが分かる。
けれど、俺には男爵家へ戻る以外、選択肢がなかった。
社交クラブの仲間たちを訪ねたが、話しかけても無視された。屋敷を訪ねても、門前払いだ。すでに離婚の噂は知れ渡っていて、誰も話を聞いてくれなかった。
貴族街で知り合いに顔を見られるのを恐れ、まるで罪人のように馬車の中で顔を伏せ、男爵家へと戻った。
かつてあれほど俺を歓迎し、崇拝していた男爵夫妻は、侯爵家から出されたとたん、手のひらを返したように冷たくなった。
「どこかで、まとまったお金を借りてきてくれ。今さら大人二人の面倒なんて、うちでは見きれん」
「ドレスも宝石も売るしかないわ。生活費だってかかるんだから」
「ライアン様、もう一度ルビー様にお願いしに行ったらどうでしょう?」
「もう無理なんだ……」
「諦めない方がいいですよ?だって子供が生まれたらもっとお金がかかりますし」
「だから……」
「実家の子爵家でもいいです。この子のことを考えたら、子爵では少し格が落ちますけど仕方ないですしね」
「無理だ、俺が男爵の婿養子になるか平民になるかのどちらかだ」
「そんな……そんな話聞いてないわ。取り敢えず、しばらくは援助してもらいましょう。そう話をつけてきてください」
ナタリーは何も分かっていない。何度説明しても理解しようとしてくれなかった。
「仕事をすぐにでも探さなければならない。ナタリーも動けるうちは何か仕事を探してくれ……」
「え?でも……もうすぐ働けなくなりますから、今急いで働いても少しの間だけですし。それに私働いた事がありませんから……」
なんなんだ……
こんな自己中心的な女だったのか?
俺は呆れて何も言えなかった。
金がないと分かって、義両親は俺の私物をすべて売り払った。
今まで着ていた服は上質なものだったし、カフスボタンや革製品は高値で売れた。
なんとか、少しはましな暮らしができるだろうと思った。しかし、それはたんなる一時凌ぎで、すぐに金はなくなった。
とにかく、俺は男爵家の婿として、かろうじて爵位を保ったが、貴族としての付き合いなどはできない。
昔の友人に金を借りられるわけでもない。
金のない生活がどれほど大変なのかやっと分かった。
男爵の使用人たちは金がないと分かると、全員あっという間に辞めていった。退職金も払えなかったため、メイドたちが貴重品を持ち出していっても、咎めることはなかった。
貴族の顔だけを支えにしてきた男爵夫妻にとって、それは生まれて初めての屈辱だっただろう。
男爵領の赤字は一気に露見し、領民への給金の遅延、倉庫からの物資の流出、果ては地税の未納。
俺は必死に働き、執務をこなし、領地を少しでも立て直そうと努力した。
しかしそれは、無駄なあがきに過ぎなかった。
「ナタリー、妊娠してても動けるんだから、家事くらい手伝って」
「お腹の子が大事な時期なのよ。無理はできないわ!」
「お金がないんだから買い物も行けないのよ、動く必要はないでしょう!」
「使用人は金がかかるんだ。いない方が助かるだろ、洗濯くらい女がやれ」
「こんなの、貴族の生活じゃない!」
「誰の責任だと思ってるのよ!」
言い争いが絶えない屋敷の中で、俺はただ黙々と仕事をこなした。
男爵は貴族の責務も、領地経営も他人任せで、そのツケが今になって回ってきた。
夫人もまた、金銭感覚に乏しく、家の家政にはまるで関心がなかった。
ナタリーも妊娠を盾に動こうとはせず、周囲に甘えるばかりだった。
追い打ちをかけるように、王都から財務監査が入り、領地の接収が決定された。
表向きは「再建のための行政介入」という名目だったが、実態は男爵家の責務怠慢による行政介入だった。
やがて子どもが生まれ、必要なものが次々に出てきた。
俺は子どもと妻、そして義両親を養わなければならない。
ナイザル男爵家は、領地も屋敷も売り払い、爵位も手放した。
ルビーを愛していた。
なんの問題もない幸せな生活だった。
軽い気持ちでナタリーに手を出したのが運の尽きだ。
今になって、自分がどれほど恵まれていたのかがよくわかった。
彼女の柔らかい肌に触れ、清潔なベッドで目覚めていたあの日々が、今では幻のように感じられる。
気づけば、子の泣き声に耳をふさぎ、硬いベッドに横になりながらルビーの名を何度も呼んでいた。
そして、一年が経った。
田舎の空は、やけに広い。
澄んだ空気の中、星はよく見える。
けれど、見上げたところで、心が晴れるわけではなかった。
今の俺たちは、ただの平民。
かつての男爵家の領地の片隅で、農民として生きている。
肩書きも、使用人も、栄光も、すべてが過去のものとなった。
昼は畑、夜は灯りもろくにない小屋に帰る。そして、汗と土と赤子の泣き声にまみれながら眠る生活。
慣れた、というより、もう何も感じなくなった。ただ感覚が鈍っていったのだ。
俺は生活の糧を得るために、毎日畑を耕している。
義父は汗水流して働くことを嫌い、農夫を見下していた。
村に馴染めず、ひとりで王都へ行ったきり戻ってこない。
夫人は洗濯女として下働きし、ナタリーは近所の赤子を預かり、日銭を稼いでいる。
家族全員で働いて、やっと口に入る食料が買える程度の生活だった。
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じりじりと照りつける昼の陽光が、首筋を灼いていた。
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「あのお嬢さんは昔から夢ばっかり見ていて、頭のネジが二、三本抜けてたし」
「でも顔だけは良かった。働き者だったら、どっかの三男坊くらいには貰われてたかもな」
「無理だって。あの家系は皆働かなかっただろう。男爵の爵位がなきゃ、何にもできねぇ連中だった」
俺は思わず鍬の柄をぎゅっと握りしめた。
こみ上げる怒りの衝動を必死で抑え、深く息を吐いた。
考えたくはなかったが、彼らの言葉は、否定できない現実だった。
ナタリーは顔はいいが、それだけの人間だった。
できないことは「無理なの」と言って、やらない。
それが、すべてだった。
今さら後悔しても遅いが、ルビーを失ってまで得ようと思うほどの女ではなかった。
赤子のダニエルの泣き声だけが、生の証として響いている。
けれどその声すら、時にただ耳障りに思えた。
村の誰もが俺たちのことを知っていて、ここは決して居心地の良い場所ではなかった。
「あのネイル侯爵の旦那だったんだろ?」
「今はただの流れ者だ」
「ナタリーと駆け落ちしたって噂もあるしな」
「浮気して捨てられたんだろう?自業自得だ」
そうだ。
すべては自分で選んだ道だった。
少しだけ自由になりたかった。それだけだった。
気づけば、俺には何も残っていなかった。
王都では、ルビーはあれ以来一度も振り返らなかった。
貴族社会は、とっくに俺を忘れていた。
ナタリーのことを「支え合っている」などと考えた時期もあった。
だが今では、顔を合わせることすら避けてしまう名ばかりの妻だ。
会話もない。寝床も別だ。
あれほど欲しかった“自由”は、いつの間にか“孤独”に変わっていた。
夜風が吹く。
爪の間に入り込んだ土を、ぼんやりと見つめる。
侯爵家にいた頃は、こんな夜でもメイドが火を灯し、ワインが用意されていた。
今は自分の手で薪を割り、石の釜で冷たい水を沸かしている。
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