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第一章 幼馴染が脱力系女子
第8話 鈴菜side:眠いけど好きピを振り向かせたい
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「う~……今回も駄目だったよ~……」
雨の日の出来事の夜。
わたしからこころちゃんに何があったのかをライムで伝え、夜だけどすぐ近くのモックでお話をすることに。
わたしに合わせてくれるこころちゃんは、先にモクドナルドに着いていてわたしを見かけて手を振っている。
「鈴菜~こっち! 席確保してる!」
「こころちゃんありがとぉ~あれ、注文は~?」
「モバイル済み! 抜かりなし!」
本当にこころちゃんは頼りになる子だなぁ。わたしって、ただただ眠くてだるいだけだから動くのも面倒なんだよね。
「今日もママさん仕事?」
「うん~わたしがのぼせて寝てた時までいてくれたんだけど~すぐ出かけちゃって家にいないんだぁ~」
せっかく雨が降って貴俊くんと背中の流しっこをしたのに、今回はわたしのミスで考えすぎてのぼせちゃって失敗。
あわよくば~な期待があったけど、全然見てもくれてなかったしその気もなかったから気が抜けちゃった。
「で、ライムで書いてた内容だけど、あいつ、また何もしてこなかったの?」
「うん~……今回はわたしがミスしちゃったんだ~」
「鈴菜の気持ちに気づかなかったどころか何もしないとか、あいつ……」
こころちゃんは、学園の守ってあげたい女子ランキングの実行委員会をしている子。わたしを応援してくれて不動の学園二位にまで押し上げてくれた協力者だけど、本当は誰でもいい人たちに守られたいわけじゃなくて、ただひとりの好きピに守られたいだけなんだよね。
黒山貴俊くんとは幼い頃から知ってる幼馴染。
……だけど、はりきって積極的に動いても振り向いてくれなくて、どうすれば見てくれるんだろって思いながら高校生になって。
それまでやる気出して張り切ってた反動がきたのか、全然やる気が起きなくて、眠いしだるいし動きたくなくて、いつしかそれが当たり前になったんだよね。
別に病気とか病弱なことじゃなくて、単純にやる気失ってそうなったというか。頑張っても無駄すぎて、そしたら力が抜けて自分の中で気が楽になって。
「鈴菜の体はどこも悪くないんだよね?」
「元気元気。わたし、絶好調~ふわぁぁぁ……」
「……や、全然そう見えないんだけど」
努力とかそういうの無駄だから体の力が抜けちゃうんだよね。
「ん~で、黒山を攻略するのに私に何か出来ることある?」
「こころちゃんはもっと優しくしてくれると嬉しいな~」
「それ、は……あいつに、だよね?」
「そうだよ~。こころちゃん、男子嫌いだもんね~。でも貴俊くんにはちょっと厳しすぎ~」
わたしを学園の推しにしてくれた子だから悪いこじゃないんだけど、後ろの席とかを見てると、貴俊くんが凄く嫌そうな顔をしてるのが見えて何だか寂しい。
お友達だけど、好きピに辛く当たって欲しくなくて、何だか難しいことを言ってるのかな?
「嫌いじゃないけど、あいつムカつくんだよね」
「ん~? それはしょうがないよ~……ずっと近すぎて全然意識してなかったから~高校生になったからって、いきなり変わるわけじゃないもん~」
「でもっ……!」
……時間はかかってしまうと思うけど、出来ればこころちゃんの力を借りないでわたしだけで好きピを振り向かせたい。
ママまでが応援してくれていても、結局はわたしだけで振り向かせないと始まらないと思うんだ~。
だから、貴俊くん。きっときっと、わたしに夢中になるような女子になってみせるから、今は無理でもわたしを少しでもいいから気にしててほしいな。
雨の日の出来事の夜。
わたしからこころちゃんに何があったのかをライムで伝え、夜だけどすぐ近くのモックでお話をすることに。
わたしに合わせてくれるこころちゃんは、先にモクドナルドに着いていてわたしを見かけて手を振っている。
「鈴菜~こっち! 席確保してる!」
「こころちゃんありがとぉ~あれ、注文は~?」
「モバイル済み! 抜かりなし!」
本当にこころちゃんは頼りになる子だなぁ。わたしって、ただただ眠くてだるいだけだから動くのも面倒なんだよね。
「今日もママさん仕事?」
「うん~わたしがのぼせて寝てた時までいてくれたんだけど~すぐ出かけちゃって家にいないんだぁ~」
せっかく雨が降って貴俊くんと背中の流しっこをしたのに、今回はわたしのミスで考えすぎてのぼせちゃって失敗。
あわよくば~な期待があったけど、全然見てもくれてなかったしその気もなかったから気が抜けちゃった。
「で、ライムで書いてた内容だけど、あいつ、また何もしてこなかったの?」
「うん~……今回はわたしがミスしちゃったんだ~」
「鈴菜の気持ちに気づかなかったどころか何もしないとか、あいつ……」
こころちゃんは、学園の守ってあげたい女子ランキングの実行委員会をしている子。わたしを応援してくれて不動の学園二位にまで押し上げてくれた協力者だけど、本当は誰でもいい人たちに守られたいわけじゃなくて、ただひとりの好きピに守られたいだけなんだよね。
黒山貴俊くんとは幼い頃から知ってる幼馴染。
……だけど、はりきって積極的に動いても振り向いてくれなくて、どうすれば見てくれるんだろって思いながら高校生になって。
それまでやる気出して張り切ってた反動がきたのか、全然やる気が起きなくて、眠いしだるいし動きたくなくて、いつしかそれが当たり前になったんだよね。
別に病気とか病弱なことじゃなくて、単純にやる気失ってそうなったというか。頑張っても無駄すぎて、そしたら力が抜けて自分の中で気が楽になって。
「鈴菜の体はどこも悪くないんだよね?」
「元気元気。わたし、絶好調~ふわぁぁぁ……」
「……や、全然そう見えないんだけど」
努力とかそういうの無駄だから体の力が抜けちゃうんだよね。
「ん~で、黒山を攻略するのに私に何か出来ることある?」
「こころちゃんはもっと優しくしてくれると嬉しいな~」
「それ、は……あいつに、だよね?」
「そうだよ~。こころちゃん、男子嫌いだもんね~。でも貴俊くんにはちょっと厳しすぎ~」
わたしを学園の推しにしてくれた子だから悪いこじゃないんだけど、後ろの席とかを見てると、貴俊くんが凄く嫌そうな顔をしてるのが見えて何だか寂しい。
お友達だけど、好きピに辛く当たって欲しくなくて、何だか難しいことを言ってるのかな?
「嫌いじゃないけど、あいつムカつくんだよね」
「ん~? それはしょうがないよ~……ずっと近すぎて全然意識してなかったから~高校生になったからって、いきなり変わるわけじゃないもん~」
「でもっ……!」
……時間はかかってしまうと思うけど、出来ればこころちゃんの力を借りないでわたしだけで好きピを振り向かせたい。
ママまでが応援してくれていても、結局はわたしだけで振り向かせないと始まらないと思うんだ~。
だから、貴俊くん。きっときっと、わたしに夢中になるような女子になってみせるから、今は無理でもわたしを少しでもいいから気にしててほしいな。
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