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一緒に暮らしていけたらいいのにな
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「いーち」「キュウ」
「にーい」「キッキュウ」
「さーん」「キキ、キュウ」
トートさんが腕立て伏せをする背中にダンくんが乗り、一回ごとに数をかぞえる彼の声にウサさんの可愛い合いの手が入る。
灰色ウサギさんは本当に可愛い。駆け寄って顔を近づけるも、トートさんが上下するのでダンくんもいっしょに揺れる。
「今日の目標までがんばったら、ご褒美おやつが待ってるからね! ダンくんトートさんをよろしくね」
ダンくんはぴょんっとジャンプして、1回転。
「ダンくんかっこいい! チューしてあげたいのに揺れててできないよう」
私が言ったとたんに、ダンくんがすぐに飛び降り、床に2本脚で立つと、鼻を天に向けてうーんと背伸びしてきた。私が可愛さにきゅーんとなりながら、口を近づけると、トートさんの手にダンくんは連れ去られた。
「で・き・ん」
謎の呪文をとなえられ、ダンくんはトートさんの体の下に入れられると動かなくなった。
「ごーお」「ギュム」
「ろーく」「グムム」
その後ダンくんはトートさんの体の下敷きになって1回ごとに潰されながら、変な声を出していた。
順調にダイエットを進めるトートさんは、騎士である(ホントかな)ウサギさんとクマさんの指導を受けて日々トレーニングに励んでいる。彼の努力のかいあって、お腹のポッコリはへこんだ。顔がすこしぽっちゃりしている以外はもう太っては見えない、標準体型になっていた。
毎日のトレーニングのご褒美に、3時には手作りお菓子を作ってあげていた。
トートさんは冷静な顔をつくっているつもりでしょうが、めちゃくちゃ楽しみにして、子供みたいに「にぱあ!」と天使の笑顔で喜びまくっているのを私は知っている。
食生活を整え、食への楽しみも取り戻させ、適度な運動によるダイエットの成功。今までのところ、私のトートさんを健康にするおかん計画は順調に進んでいる。
次は、精神的なものからくる胃痛に悩んでいるというトートさんに、心の安らぎを与えることだ!
トートさんの趣味はなあにと聞いたら、マッドサイエンティストの答えることは凡人には理解不能だった、1つかろうじて分かった趣味は、この小屋に施した結界をより複雑に組み上げていくことらしい。趣味が結界づくりって何!?
「私は植物が好きですが、花を見るのが一等好きです」と言っていたのを思い出して、クマさんと庭に見える荒れたままの畑と花壇を耕すことにした。花壇の準備ができたらトートさんにガーデニングをお勧めするつもりだ。
硬い土を掘り起こすべく鍬でよいしょ、よいしょと頑張った。しばらくして後ろを振り返るとほぼすべて耕されていた。クマさんの働きぶりのすごさにいつも驚かされる。
クマさんも毎日来て手伝ってくれるので、家じゅうを掃除した。魔窟のようだった2階も今では窓を開けられるようになった。あんな空気の淀んだ、万年暗黒世界みないな所にトートさんはよく居られたなあと感心するほど壮絶な散らかりだった。
小屋のウッドデッキに腰かけながら、綺麗に耕された花壇を眺めた。
「ねえ、どんなお花を植えようか。ああそうだ、お花だけじゃなくて野菜も育てたいな」
隣に座るクマさんは、黒い瞳でじっとこちらを見つめている。
クマさんは、この小屋にいる間、いつでも私を見ている。お掃除したり、お料理したり、空いた時間にはダンくんと遊んだり、私は基本あっちへこっちへ動き回っているのだけど、気づくといつもクマさんは私を見ている。それは優しい眼差しで、私は何も言われなくても「守れらている」と強く感じる。
クマさんは私を見守っている。
お話はできないけれど、気持ちが伝わってくる。とても嬉しくて、それは異世界に来る前から無くしてしまったものに似ていた。お父さんがいる時、私はきっとこんなふうに安心していたんだ。その安心は突然消えてしまって、それからは、私はお母さんを守る側になりたくて、必死だった。
見上げるほどに大きな体に、ポスっともたれ掛かった。ふかふかの毛と太い腕が抱きとめてくれる。
獣なのに、とってもいい匂いで気持ちがよくてぎゅーっとしがみついた。
クマさんといると安心する。強くて大きくて……私だけを見ている。
そのまま膝枕されて、頭を撫でられる。肉球のむにっとした質感が心地いい。
「クマさん大好き」
大きな黒い目が驚いたように大きくなった後、にっこり笑った。クマの顔だから何が変化したか言い難いのだけど、私にははっきりと笑って見えた。
そして大きく湿った鼻が降りてきて、私の額に触れる……と思ったその瞬間。
クマさんはピタリと止まった。
そうしてまた、ゆっくり頭を撫で始めた。
こちらの世界に来てから、ずっと緊張している。特に夜は怖い。
でもトートさんの研究院に通うようになって、私は穏やかで安心した時間を過ごせるようになった。
トートさんが喜んでくれる度に、私の居場所ができたような気持になる。
ダンくんといると、いつでも笑っている自分にびっくりする。彼といると楽しい。
ひょうきんでいたずらっ子で私をびっくりさせる天才。一緒にお料理するのも楽しいけど、この頃は子供みたいに一緒に遊ぶ。追いかけっこやトランプ遊び、あとこの前教えてあげた「だるまさんが転んだ」を彼はすごく気に入っている。
クマさんは、私のぬいぐるみ。安心で心地よくて、できることなら王宮に連れ帰って毎晩抱いて眠りたい。
そりゃあ元の世界に帰りたい。
でももう帰れないならば、この森の中の小屋で、トートさんとダンくん、クマさんと一緒に暮らしていけたらいいのにな。そうしたら私とっても幸せだ。
午後になって、しっかりトレーニングをこなしたトートさんをみんなで褒めつつ、私の焼いたサクサククッキーを食べていた。突然ダイニングルームに来訪者がきたチャイムが鳴った。
トートさんが調べに行くと、深刻な顔で駆け戻ってきた。
「咲さん患者です。あまりに重症で運べない。転移魔法室にすぐ来てください!」
「にーい」「キッキュウ」
「さーん」「キキ、キュウ」
トートさんが腕立て伏せをする背中にダンくんが乗り、一回ごとに数をかぞえる彼の声にウサさんの可愛い合いの手が入る。
灰色ウサギさんは本当に可愛い。駆け寄って顔を近づけるも、トートさんが上下するのでダンくんもいっしょに揺れる。
「今日の目標までがんばったら、ご褒美おやつが待ってるからね! ダンくんトートさんをよろしくね」
ダンくんはぴょんっとジャンプして、1回転。
「ダンくんかっこいい! チューしてあげたいのに揺れててできないよう」
私が言ったとたんに、ダンくんがすぐに飛び降り、床に2本脚で立つと、鼻を天に向けてうーんと背伸びしてきた。私が可愛さにきゅーんとなりながら、口を近づけると、トートさんの手にダンくんは連れ去られた。
「で・き・ん」
謎の呪文をとなえられ、ダンくんはトートさんの体の下に入れられると動かなくなった。
「ごーお」「ギュム」
「ろーく」「グムム」
その後ダンくんはトートさんの体の下敷きになって1回ごとに潰されながら、変な声を出していた。
順調にダイエットを進めるトートさんは、騎士である(ホントかな)ウサギさんとクマさんの指導を受けて日々トレーニングに励んでいる。彼の努力のかいあって、お腹のポッコリはへこんだ。顔がすこしぽっちゃりしている以外はもう太っては見えない、標準体型になっていた。
毎日のトレーニングのご褒美に、3時には手作りお菓子を作ってあげていた。
トートさんは冷静な顔をつくっているつもりでしょうが、めちゃくちゃ楽しみにして、子供みたいに「にぱあ!」と天使の笑顔で喜びまくっているのを私は知っている。
食生活を整え、食への楽しみも取り戻させ、適度な運動によるダイエットの成功。今までのところ、私のトートさんを健康にするおかん計画は順調に進んでいる。
次は、精神的なものからくる胃痛に悩んでいるというトートさんに、心の安らぎを与えることだ!
トートさんの趣味はなあにと聞いたら、マッドサイエンティストの答えることは凡人には理解不能だった、1つかろうじて分かった趣味は、この小屋に施した結界をより複雑に組み上げていくことらしい。趣味が結界づくりって何!?
「私は植物が好きですが、花を見るのが一等好きです」と言っていたのを思い出して、クマさんと庭に見える荒れたままの畑と花壇を耕すことにした。花壇の準備ができたらトートさんにガーデニングをお勧めするつもりだ。
硬い土を掘り起こすべく鍬でよいしょ、よいしょと頑張った。しばらくして後ろを振り返るとほぼすべて耕されていた。クマさんの働きぶりのすごさにいつも驚かされる。
クマさんも毎日来て手伝ってくれるので、家じゅうを掃除した。魔窟のようだった2階も今では窓を開けられるようになった。あんな空気の淀んだ、万年暗黒世界みないな所にトートさんはよく居られたなあと感心するほど壮絶な散らかりだった。
小屋のウッドデッキに腰かけながら、綺麗に耕された花壇を眺めた。
「ねえ、どんなお花を植えようか。ああそうだ、お花だけじゃなくて野菜も育てたいな」
隣に座るクマさんは、黒い瞳でじっとこちらを見つめている。
クマさんは、この小屋にいる間、いつでも私を見ている。お掃除したり、お料理したり、空いた時間にはダンくんと遊んだり、私は基本あっちへこっちへ動き回っているのだけど、気づくといつもクマさんは私を見ている。それは優しい眼差しで、私は何も言われなくても「守れらている」と強く感じる。
クマさんは私を見守っている。
お話はできないけれど、気持ちが伝わってくる。とても嬉しくて、それは異世界に来る前から無くしてしまったものに似ていた。お父さんがいる時、私はきっとこんなふうに安心していたんだ。その安心は突然消えてしまって、それからは、私はお母さんを守る側になりたくて、必死だった。
見上げるほどに大きな体に、ポスっともたれ掛かった。ふかふかの毛と太い腕が抱きとめてくれる。
獣なのに、とってもいい匂いで気持ちがよくてぎゅーっとしがみついた。
クマさんといると安心する。強くて大きくて……私だけを見ている。
そのまま膝枕されて、頭を撫でられる。肉球のむにっとした質感が心地いい。
「クマさん大好き」
大きな黒い目が驚いたように大きくなった後、にっこり笑った。クマの顔だから何が変化したか言い難いのだけど、私にははっきりと笑って見えた。
そして大きく湿った鼻が降りてきて、私の額に触れる……と思ったその瞬間。
クマさんはピタリと止まった。
そうしてまた、ゆっくり頭を撫で始めた。
こちらの世界に来てから、ずっと緊張している。特に夜は怖い。
でもトートさんの研究院に通うようになって、私は穏やかで安心した時間を過ごせるようになった。
トートさんが喜んでくれる度に、私の居場所ができたような気持になる。
ダンくんといると、いつでも笑っている自分にびっくりする。彼といると楽しい。
ひょうきんでいたずらっ子で私をびっくりさせる天才。一緒にお料理するのも楽しいけど、この頃は子供みたいに一緒に遊ぶ。追いかけっこやトランプ遊び、あとこの前教えてあげた「だるまさんが転んだ」を彼はすごく気に入っている。
クマさんは、私のぬいぐるみ。安心で心地よくて、できることなら王宮に連れ帰って毎晩抱いて眠りたい。
そりゃあ元の世界に帰りたい。
でももう帰れないならば、この森の中の小屋で、トートさんとダンくん、クマさんと一緒に暮らしていけたらいいのにな。そうしたら私とっても幸せだ。
午後になって、しっかりトレーニングをこなしたトートさんをみんなで褒めつつ、私の焼いたサクサククッキーを食べていた。突然ダイニングルームに来訪者がきたチャイムが鳴った。
トートさんが調べに行くと、深刻な顔で駆け戻ってきた。
「咲さん患者です。あまりに重症で運べない。転移魔法室にすぐ来てください!」
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