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3 人との出会い
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カルデラに聳え立つ塔のような、険しく乱立する岩の群れの一つ。
その窪みにヘルシングが降り立った。
巨大な身体が生み出す衝撃や土煙をうまく逃しながら、灰色のドラゴンは巨体を窪みに滑り込ませた。
岩の中は空洞になっていて、ドラゴンが何体か集合してもなんら問題ない作りになっている。耐久性の問題があるので岩の中の出入り口は幾つかある隙間だけだ。
中に入ると風が通ってびゅうびゅうと音を立てていた。
灯りもないので外がどれだけ明るくても洞窟の中は暗い。
ドラゴン達の目であれば昼間のように見通せるので何ら問題はないが、人間にとっては暗闇そのものだろう。
ゴツゴツとした岩肌を感じながら俺はヘルシングと共に歩く。
「ヘル兄さん、人間が来たって聞いたけど」
『あぁ。山の麓の人間どもだ。何かしらあったらしい。麓の街は母上が契約を結んでいる。お前を呼ぶとなれば厄介ごとは確実だろうな』
面倒くさい。
とてつもなく、面倒くさい。
とはいえ虹龍の命令は絶対だ。何が待っていようと拒否することはできない。
母さんが待つ場所に辿り着くと、虹龍の目の前には人間が何人か並んでいた。
「母さん、来たよ」
声をかけると人間達が驚いたように俺を見る。
不躾な奴らだな。
視線の強さに眉を寄せると俺を庇うようにヘルシングが前に出た。
太い前足が俺の横に降りる。ずん、と重さのある音がした。
『忌々しい人間どもめ、何のつもりだ?』
唸ってるけど、人間の言葉とドラゴンの言葉って違うからまず通じないんだよな。虹龍レベルになると言語を変えて話せるらしいけど、アレはアレで規格外だからできる話だし。
言葉の通じないドラゴンがいきなり前に出たものだから人間達は大慌てだ。
護衛っぽい年嵩の男が剣を振り抜いて前に出る。
美しい剣だ。刀身は澄んだ泉のような、海のような深い青色に染まっていて握る柄に至るまで洗練された美しさがある。美術品じみた美しさなのに何処までも実践的な両刃の剣。
その剣を見て、俺は思わず後ずさった。
なんだ、あの剣。
人間としての危機感じゃない、ドラゴンとしての本能に強烈に訴えかけるその剣に俺は悲鳴じみた声を上げてしまった。
「母さん!」
『剣を収めろ、人間。我が末の息子を無闇に脅すでないわ』
俺の悲鳴を聞いて即座に雷鳴のような声が轟く。
人語に変換した母さんの声だ。だが、男は剣を下げなかった。
俺は男を指差して叫ぶ。
「あいつの剣!龍殺しの剣だろ!なんで此処にいるんだ!」
あの剣はドラゴン特攻だ。妖精の祝福が与えられた剣はドラゴンを殺す為の武器となる。とはいえドラゴンを殺せる武器はすなわち、他のモノだって殺せる武器だ。ドラゴンの分厚い鱗を切り裂き、魔法を跳ね除けてしまえるのだから。
「此処だからこそだ。この地はドラゴン達の巣。陛下をお連れしているのに対策せずに来るなどありえん」
剣を下げない相手から美声が響く。
年齢は大体、三十代前半あたりだろうか。
超強強な気配を発している男は大層な美丈夫だった。
ものすごく顔がいい。鍛えられた肉体は分厚い制服に隠されていても見て取れた。
ヘルシングの身体に力が込められているのがわかる。いつでも飛び出せるように、攻撃できるように全身で警戒しているのだ。
それを見て、相手も余計に引けなくなったようでお互いに緊張感の溢れる空気が流れる。
「虹龍様、どういうことなのか説明を願いたい」
一触即発!といった空気を壊したのは美丈夫の後ろに庇われていた青年だ。
ふわふわとした銀の髪と穏やかそうな紫の瞳が特徴的なこれまた美青年だった。
ツラのいい奴しか居ねえのか人間の世界は!
というか。
「説明?」
ヘル兄さんと母さんと俺で同時に首を傾げる。
何を説明しろってんだ。
「何故、人間がドラゴンの総本山にいるんだ」
その質問に虹龍が返したのは哄笑だった。母さんは高らかに相手を嘲笑う。
でも人間どもの質問も仕方ないことだと思うぜ、母さん。
だって俺、何処からどう見ても人間だもん。中身は全く違うけど違うことなんてわかんないしな。
ゴロゴロ雷鳴みたいな音を立てて笑い声を上げている虹龍は少しして笑い声のついでに言葉を落とした。
『この子は我が末の息子よ。ドラゴンがドラゴンと共にいて何を不思議に感じることがある』
困惑しまくっている人間達が可哀想で、俺はひそっとフォローを入れた。
「でも母さん、俺の見た目は人間だからしょうがないんじゃね?」
『だとすれば愚かな事よ。可愛い可愛い我が末の息子。お前は妾の、ドラゴンの一族に連なるものだと理解しているね?』
母さんの、笑っているが笑っていない顔が怖い。
「ウン、モチロンダヨ、母さん。わかってるわかってる」
圧が恐ろしいほど強い。
俺がこんな見た目なので最初の方は色々悩んでいたこともあった。それで揉めたことがあるので母さんはそれを心配しているのだろう。母さん含めた姉や兄達がアホほど過保護なのもそのせいだ。
だから母さんは俺がドラゴンでない、と他者から指摘されると怒る。
ドラゴンではないけど、人間でもないので俺としては中途半端だなと思うこともある。もう吹っ切れたけど。
『母上、くだらない人間の疑問は無視します。この場に呼ばれた理由をお聞かせ願いたい』
「ああ、それ俺も気になっている。なんで呼ばれたの?」
ドラゴンの総本山たるラスト・ニルに人の立ち入りは禁止されている。当たり前の話だが、互いの安全を確保する為の取り組みだ。
元々野生に生きているドラゴンに人間が共存できるようにしているだけ。
だからなんで?という疑問があった。
『人間どもの世界で、少々厄介な問題が発生しているようでね』
「へぇ、母さんがそこまで言うなんて珍しいな。こっちにも関係ある話?」
『【竜の麻薬】だ』
「麻薬」
それはまた穏やかではない話だ。しかも竜の、と名前につくからにはドラゴンにとっても無関係ではない。確かに母さんが動くのも納得する。
それにしても、麻薬とは。
ことりと首を傾げると銀髪の青年が説明をしてくれた。
ラスト・ニルの麓にはユグドレミア皇国なる国がある。銀髪の青年はその皇国の皇太子だそうだ。
名前はカラン・ド・フォルダン。
護衛の美丈夫はガルシア・ウェーニア。
ユグドレミア皇国は虹龍と契約によってドラゴンの庇護を受けている。
そして皇国の頂点である皇帝は【竜の祝福】を与えられることによって、その力を諸外国や国民に示すのだ。
【竜の祝福】とは液体が入った瓶の形をしていて、中身を飲む事によって祝福を得る。
だからこそ竜の名がつくものは特別だ。ドラゴンが神聖視されているように、その名前には特別な意味が付与される。
そんな皇国で【竜の麻薬】なるものが流行っているという。
「【竜の麻薬】の中にドラゴンからしか摂れない成分が混じっている、と」
簡単に言うなら魔力依存を引き起こす薬だった。
ドラゴンの肉体には魔力が多分に含まれている。それこそ血液であれば人間の魔力なぞ簡単に押し流せるレベルで、だ。自分の魔力を押し流されてしまえばその魔力を求めて依存するのはおかしくない。
「管理ガバガバじゃね?」
俺のシンプルな感想に苦い顔になる二人。
だが事実なのでなんの反論も返ってこなかった。
俺は別の疑問を母さんにぶつける。
「というか、そことは別問題で母さんの祝福って与えて大丈夫なもんなの?普通に死にそう」
【竜の祝福】。
ドラゴンから与えられる祝福は人間にとっては軽い肉体改造のようなものだ。
肉体の強度は上がるし、寿命が延びたり、特別な力を手に入れたりできる。ドラゴンの血を浴びたら不死になれるという神話は前世の俺の世界でもあったが、此方の世界ではそれが現実としてある。ドラゴンの肉体は特別なのだ。
だが、強いドラゴンであればあるほど副作用も強い。力が強すぎて人間側が耐えられない、と言う事態が発生するのだ。
ドラゴンの頂点、女王陛下たる虹龍であれば尚更。
まぁ虹龍の母乳で育った俺もこうやって生きている時点で相当なバケモノなのだが。
俺の場合、赤子の時点でドラゴンと心臓を交換されていたからかもしれないのでノーカウントである。
そうじゃなかったら多分、死んでるし。
『人間どもに与えているのはセリーナの祝福だよ。問題ないように整えている』
「セリーナ姉さん?へぇ、それなら大丈夫か」
虹龍の娘であるセリーナ姉さんは人間に友好的な珍しいタイプのドラゴンだ。彼女の祝福なら問題ないだろう。
強さのランク的にも強すぎないし、弱すぎない。いい塩梅の力の持ち主だし。
そこまで考えて思った。
「あれ、今麻薬流行ってんだよな?印象的に母さんの祝福も麻薬扱いみたいにならねぇ?」
なかなか危ない事態なのでは?
下手するとドラゴン撲滅しようぜ的な話になるのでは?
そう言うと真面目な顔で皇太子様と母さんは頷いた。
「だから女王陛下に助力を請いに来たのだ」
『妾としてもセリーナの祝福がそのような扱いをされるのは業腹での。とはいえ所詮は人間の世界での話、多少の知恵は貸すが人間どもに勝手に解決させようかとも思ったのだが』
「そこで切られるととても不安になるぜ、母さん。だがってなんだ、何があるんだ」
『なぁに、こちらにはお前がいるなと思い至ったのよ』
「俺」
ぽかんとして自分を指差す俺に、母さんは言った。
『お前、人間どもに協力して解決しておやり』
その窪みにヘルシングが降り立った。
巨大な身体が生み出す衝撃や土煙をうまく逃しながら、灰色のドラゴンは巨体を窪みに滑り込ませた。
岩の中は空洞になっていて、ドラゴンが何体か集合してもなんら問題ない作りになっている。耐久性の問題があるので岩の中の出入り口は幾つかある隙間だけだ。
中に入ると風が通ってびゅうびゅうと音を立てていた。
灯りもないので外がどれだけ明るくても洞窟の中は暗い。
ドラゴン達の目であれば昼間のように見通せるので何ら問題はないが、人間にとっては暗闇そのものだろう。
ゴツゴツとした岩肌を感じながら俺はヘルシングと共に歩く。
「ヘル兄さん、人間が来たって聞いたけど」
『あぁ。山の麓の人間どもだ。何かしらあったらしい。麓の街は母上が契約を結んでいる。お前を呼ぶとなれば厄介ごとは確実だろうな』
面倒くさい。
とてつもなく、面倒くさい。
とはいえ虹龍の命令は絶対だ。何が待っていようと拒否することはできない。
母さんが待つ場所に辿り着くと、虹龍の目の前には人間が何人か並んでいた。
「母さん、来たよ」
声をかけると人間達が驚いたように俺を見る。
不躾な奴らだな。
視線の強さに眉を寄せると俺を庇うようにヘルシングが前に出た。
太い前足が俺の横に降りる。ずん、と重さのある音がした。
『忌々しい人間どもめ、何のつもりだ?』
唸ってるけど、人間の言葉とドラゴンの言葉って違うからまず通じないんだよな。虹龍レベルになると言語を変えて話せるらしいけど、アレはアレで規格外だからできる話だし。
言葉の通じないドラゴンがいきなり前に出たものだから人間達は大慌てだ。
護衛っぽい年嵩の男が剣を振り抜いて前に出る。
美しい剣だ。刀身は澄んだ泉のような、海のような深い青色に染まっていて握る柄に至るまで洗練された美しさがある。美術品じみた美しさなのに何処までも実践的な両刃の剣。
その剣を見て、俺は思わず後ずさった。
なんだ、あの剣。
人間としての危機感じゃない、ドラゴンとしての本能に強烈に訴えかけるその剣に俺は悲鳴じみた声を上げてしまった。
「母さん!」
『剣を収めろ、人間。我が末の息子を無闇に脅すでないわ』
俺の悲鳴を聞いて即座に雷鳴のような声が轟く。
人語に変換した母さんの声だ。だが、男は剣を下げなかった。
俺は男を指差して叫ぶ。
「あいつの剣!龍殺しの剣だろ!なんで此処にいるんだ!」
あの剣はドラゴン特攻だ。妖精の祝福が与えられた剣はドラゴンを殺す為の武器となる。とはいえドラゴンを殺せる武器はすなわち、他のモノだって殺せる武器だ。ドラゴンの分厚い鱗を切り裂き、魔法を跳ね除けてしまえるのだから。
「此処だからこそだ。この地はドラゴン達の巣。陛下をお連れしているのに対策せずに来るなどありえん」
剣を下げない相手から美声が響く。
年齢は大体、三十代前半あたりだろうか。
超強強な気配を発している男は大層な美丈夫だった。
ものすごく顔がいい。鍛えられた肉体は分厚い制服に隠されていても見て取れた。
ヘルシングの身体に力が込められているのがわかる。いつでも飛び出せるように、攻撃できるように全身で警戒しているのだ。
それを見て、相手も余計に引けなくなったようでお互いに緊張感の溢れる空気が流れる。
「虹龍様、どういうことなのか説明を願いたい」
一触即発!といった空気を壊したのは美丈夫の後ろに庇われていた青年だ。
ふわふわとした銀の髪と穏やかそうな紫の瞳が特徴的なこれまた美青年だった。
ツラのいい奴しか居ねえのか人間の世界は!
というか。
「説明?」
ヘル兄さんと母さんと俺で同時に首を傾げる。
何を説明しろってんだ。
「何故、人間がドラゴンの総本山にいるんだ」
その質問に虹龍が返したのは哄笑だった。母さんは高らかに相手を嘲笑う。
でも人間どもの質問も仕方ないことだと思うぜ、母さん。
だって俺、何処からどう見ても人間だもん。中身は全く違うけど違うことなんてわかんないしな。
ゴロゴロ雷鳴みたいな音を立てて笑い声を上げている虹龍は少しして笑い声のついでに言葉を落とした。
『この子は我が末の息子よ。ドラゴンがドラゴンと共にいて何を不思議に感じることがある』
困惑しまくっている人間達が可哀想で、俺はひそっとフォローを入れた。
「でも母さん、俺の見た目は人間だからしょうがないんじゃね?」
『だとすれば愚かな事よ。可愛い可愛い我が末の息子。お前は妾の、ドラゴンの一族に連なるものだと理解しているね?』
母さんの、笑っているが笑っていない顔が怖い。
「ウン、モチロンダヨ、母さん。わかってるわかってる」
圧が恐ろしいほど強い。
俺がこんな見た目なので最初の方は色々悩んでいたこともあった。それで揉めたことがあるので母さんはそれを心配しているのだろう。母さん含めた姉や兄達がアホほど過保護なのもそのせいだ。
だから母さんは俺がドラゴンでない、と他者から指摘されると怒る。
ドラゴンではないけど、人間でもないので俺としては中途半端だなと思うこともある。もう吹っ切れたけど。
『母上、くだらない人間の疑問は無視します。この場に呼ばれた理由をお聞かせ願いたい』
「ああ、それ俺も気になっている。なんで呼ばれたの?」
ドラゴンの総本山たるラスト・ニルに人の立ち入りは禁止されている。当たり前の話だが、互いの安全を確保する為の取り組みだ。
元々野生に生きているドラゴンに人間が共存できるようにしているだけ。
だからなんで?という疑問があった。
『人間どもの世界で、少々厄介な問題が発生しているようでね』
「へぇ、母さんがそこまで言うなんて珍しいな。こっちにも関係ある話?」
『【竜の麻薬】だ』
「麻薬」
それはまた穏やかではない話だ。しかも竜の、と名前につくからにはドラゴンにとっても無関係ではない。確かに母さんが動くのも納得する。
それにしても、麻薬とは。
ことりと首を傾げると銀髪の青年が説明をしてくれた。
ラスト・ニルの麓にはユグドレミア皇国なる国がある。銀髪の青年はその皇国の皇太子だそうだ。
名前はカラン・ド・フォルダン。
護衛の美丈夫はガルシア・ウェーニア。
ユグドレミア皇国は虹龍と契約によってドラゴンの庇護を受けている。
そして皇国の頂点である皇帝は【竜の祝福】を与えられることによって、その力を諸外国や国民に示すのだ。
【竜の祝福】とは液体が入った瓶の形をしていて、中身を飲む事によって祝福を得る。
だからこそ竜の名がつくものは特別だ。ドラゴンが神聖視されているように、その名前には特別な意味が付与される。
そんな皇国で【竜の麻薬】なるものが流行っているという。
「【竜の麻薬】の中にドラゴンからしか摂れない成分が混じっている、と」
簡単に言うなら魔力依存を引き起こす薬だった。
ドラゴンの肉体には魔力が多分に含まれている。それこそ血液であれば人間の魔力なぞ簡単に押し流せるレベルで、だ。自分の魔力を押し流されてしまえばその魔力を求めて依存するのはおかしくない。
「管理ガバガバじゃね?」
俺のシンプルな感想に苦い顔になる二人。
だが事実なのでなんの反論も返ってこなかった。
俺は別の疑問を母さんにぶつける。
「というか、そことは別問題で母さんの祝福って与えて大丈夫なもんなの?普通に死にそう」
【竜の祝福】。
ドラゴンから与えられる祝福は人間にとっては軽い肉体改造のようなものだ。
肉体の強度は上がるし、寿命が延びたり、特別な力を手に入れたりできる。ドラゴンの血を浴びたら不死になれるという神話は前世の俺の世界でもあったが、此方の世界ではそれが現実としてある。ドラゴンの肉体は特別なのだ。
だが、強いドラゴンであればあるほど副作用も強い。力が強すぎて人間側が耐えられない、と言う事態が発生するのだ。
ドラゴンの頂点、女王陛下たる虹龍であれば尚更。
まぁ虹龍の母乳で育った俺もこうやって生きている時点で相当なバケモノなのだが。
俺の場合、赤子の時点でドラゴンと心臓を交換されていたからかもしれないのでノーカウントである。
そうじゃなかったら多分、死んでるし。
『人間どもに与えているのはセリーナの祝福だよ。問題ないように整えている』
「セリーナ姉さん?へぇ、それなら大丈夫か」
虹龍の娘であるセリーナ姉さんは人間に友好的な珍しいタイプのドラゴンだ。彼女の祝福なら問題ないだろう。
強さのランク的にも強すぎないし、弱すぎない。いい塩梅の力の持ち主だし。
そこまで考えて思った。
「あれ、今麻薬流行ってんだよな?印象的に母さんの祝福も麻薬扱いみたいにならねぇ?」
なかなか危ない事態なのでは?
下手するとドラゴン撲滅しようぜ的な話になるのでは?
そう言うと真面目な顔で皇太子様と母さんは頷いた。
「だから女王陛下に助力を請いに来たのだ」
『妾としてもセリーナの祝福がそのような扱いをされるのは業腹での。とはいえ所詮は人間の世界での話、多少の知恵は貸すが人間どもに勝手に解決させようかとも思ったのだが』
「そこで切られるととても不安になるぜ、母さん。だがってなんだ、何があるんだ」
『なぁに、こちらにはお前がいるなと思い至ったのよ』
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