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13 束の間の戯れ*
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ガルシアがシデンの番となってから、二週間が経った。
シデンの心配になるぐらいに細い腰を両手で掴み、薄い横腹を広げた指でなぞりながら、ガルシアは突然言った。
「君の皮膚は強いな」
「……ぁ、ん、?」
太く熱い陰茎を受け入れているシデンは少し意識が飛んでいるらしい。
はふはふと整わない吐息は濡れていて、普段ならからりとしているオッドアイは涙で潤んでいる。
言葉が意識に追いつくようにガルシアはもう一度、シデンの脇腹を指先で叩く。
「君の皮膚だ。肌触りは滑らかで人間と大差ないのに、強度が違う」
降ってわいた疑問に質問しながら腰の動きを止めると、身体を震わせて彼は答える。
「ん、、ぁ、あ、そりゃ、ドラゴンだし?、ふ、ぅ、鱗はないけど、んぁ、鱗の代わりが皮膚だから、」
ガルシアの屋敷、屋敷の主人の寝室で二人、睦み合っていた。起き上がったシデンの腰を支え、自分の膝に抱き上げる。
当然、繋がったまま抜きはしない。
触れ合っている最中の睦言としてはあまり似つかわしくないがシデンは気にしていないらしい。
そんなところも愛しかった。
ガルシアはシデンを膝に乗せて揺さぶるのが好きだ。
常日頃見下ろす彼を見上げてその表情と痴態を余すことなく堪能することができる。
「ひ、ぅ、なんで抜かな、んんぅ、」
「気にしなくて良い」
ぎ、と睨まれたが潤んだ瞳で睨まれたところで愛らしいと思うだけだ。
繋がったままゆるゆると腰を揺らすと途端に我慢できないように首を振るのが可愛くて可愛くて、しょうがない。
「くそ、」
少しだけ緩めてやると悪態を吐きつつ、話を続けた。
「俺の、内臓はドラゴンのもの、だ。だから、血液も、胃腸も、皮膚も、ドラゴンレベルのもの、んぅ、に、なる、」
言葉をぶつ切りにしつつ、腕が首に回り、爪が立てられた。ドラゴンの力を持っている彼が本気を出せば首を捻じ切るぐらいは簡単にできる。だというのに小さな痛みを残すだけで無防備な状態を晒していた。
堪らない。
虹龍の息子たるシデンが、ガルシアの為だけに傷つけまいと力を抜いているのが。
本来なら人間など受け入れるはずもないドラゴンを、受け入れるように作り変えたのが自分だけだということも。
胸の飾りに爪を立ててやると背が仰反って、中が締まる。
屋敷に戻ってきてから、何度も何度も抱いているからか、シデンの身体はすっかり作り変えられていた。
はく、と吐息だけを吐き出したシデンの唇を追いかけて、押し倒しながら舌を滑り込ませる。
舌を絡めながらベッドのシーツに押し倒し、腰を押し込む。
ぎゅぅぅ、と中が締まると同時、彼の陰茎からは勢いのない射精をした。トロトロと流すだけのそれを握ってやりながらラストスパートをかけると、首に回った爪がまた立てられた。
ガルシアもまた、シデンの中に射精する。
部屋には互いの荒い吐息が広がっていた。
腰を引いて抜くだけで、シデンからは艶かしい息が漏れる。
「……おまえ、ほんっとうに絶倫だな」
感心というよりは呆れの方が強い感想だった。
受け入れてくれていたが本当は嫌だったのだろうか。
恐る恐る聞いてみる。
「嫌か」
「嫌だったら拒否してるだろ。ただの感想」
本人は血が上った赤い頬のまま、ベッド脇に置かれているサイドテーブルを指差す。
水入れから水を取って渡してやるとぐいと飲み切った。
返されたグラスを受け取ってガルシアもまた水を飲む。片膝を立ててシーツに座るシデンはどこをどうみても人間だった。
これでドラゴンだというのだからいつ見ても信じ難い。
オッドアイの目がガルシアを見た。
「首尾は?」
「まだもう少し、といったところだな。意外と粘る。数日で根を上げると思ったが」
ガルシア達は【竜の麻薬】を規制する方向に振り切った。サマー・リリスが必要不可欠な【竜の麻薬】はサマー・リリスさえ封じてしまえば作れなくなる。
問題はどうやって封鎖するかという点だったが、それはシデンが解決した。
「ヘル兄さんに森に陣取ってもらえば人間程度なら追い払えるだろ」
と、ドラゴンの返事も聞かずに決めていた。
兄であるらしい灰色のドラゴンも特に反対せずに受けて入れたものだからシデンに甘い。
人間を背に乗せる事を了承するぐらいだ、基本スタイルは全肯定なのだろう。
「ヘル兄さんがいるから人間どもは手が出せないだろう。下手したら死ぬし」
「思いの外、在庫があるのかもしれないな。貴族に流通させているぐらいだ」
「在庫、ね。中毒患者がどれだけ待てが出来るかな」
会話を続けながらシデンを抱き寄せると彼はされるがまま膝に乗ってくれる。
軽く唇を触れ合わせて、性的な接触でない触れ合いをしながらシデンは言った。
「あと少しだろう。そろそろ我慢の限界が来るはずだ」
「薬の賞味期限か」
【竜の麻薬】は手元に置いておくことが出来ない。使い切らなければ数日で腐ってしまうからだ。
だから在庫を抱えるにも限度がある。魔法は万能ではなく、時間を止めることなどできないのだから。
「誰が釣れるか、実物だなぁ」
彼はそう言って、艶やかに笑った。
シデンの心配になるぐらいに細い腰を両手で掴み、薄い横腹を広げた指でなぞりながら、ガルシアは突然言った。
「君の皮膚は強いな」
「……ぁ、ん、?」
太く熱い陰茎を受け入れているシデンは少し意識が飛んでいるらしい。
はふはふと整わない吐息は濡れていて、普段ならからりとしているオッドアイは涙で潤んでいる。
言葉が意識に追いつくようにガルシアはもう一度、シデンの脇腹を指先で叩く。
「君の皮膚だ。肌触りは滑らかで人間と大差ないのに、強度が違う」
降ってわいた疑問に質問しながら腰の動きを止めると、身体を震わせて彼は答える。
「ん、、ぁ、あ、そりゃ、ドラゴンだし?、ふ、ぅ、鱗はないけど、んぁ、鱗の代わりが皮膚だから、」
ガルシアの屋敷、屋敷の主人の寝室で二人、睦み合っていた。起き上がったシデンの腰を支え、自分の膝に抱き上げる。
当然、繋がったまま抜きはしない。
触れ合っている最中の睦言としてはあまり似つかわしくないがシデンは気にしていないらしい。
そんなところも愛しかった。
ガルシアはシデンを膝に乗せて揺さぶるのが好きだ。
常日頃見下ろす彼を見上げてその表情と痴態を余すことなく堪能することができる。
「ひ、ぅ、なんで抜かな、んんぅ、」
「気にしなくて良い」
ぎ、と睨まれたが潤んだ瞳で睨まれたところで愛らしいと思うだけだ。
繋がったままゆるゆると腰を揺らすと途端に我慢できないように首を振るのが可愛くて可愛くて、しょうがない。
「くそ、」
少しだけ緩めてやると悪態を吐きつつ、話を続けた。
「俺の、内臓はドラゴンのもの、だ。だから、血液も、胃腸も、皮膚も、ドラゴンレベルのもの、んぅ、に、なる、」
言葉をぶつ切りにしつつ、腕が首に回り、爪が立てられた。ドラゴンの力を持っている彼が本気を出せば首を捻じ切るぐらいは簡単にできる。だというのに小さな痛みを残すだけで無防備な状態を晒していた。
堪らない。
虹龍の息子たるシデンが、ガルシアの為だけに傷つけまいと力を抜いているのが。
本来なら人間など受け入れるはずもないドラゴンを、受け入れるように作り変えたのが自分だけだということも。
胸の飾りに爪を立ててやると背が仰反って、中が締まる。
屋敷に戻ってきてから、何度も何度も抱いているからか、シデンの身体はすっかり作り変えられていた。
はく、と吐息だけを吐き出したシデンの唇を追いかけて、押し倒しながら舌を滑り込ませる。
舌を絡めながらベッドのシーツに押し倒し、腰を押し込む。
ぎゅぅぅ、と中が締まると同時、彼の陰茎からは勢いのない射精をした。トロトロと流すだけのそれを握ってやりながらラストスパートをかけると、首に回った爪がまた立てられた。
ガルシアもまた、シデンの中に射精する。
部屋には互いの荒い吐息が広がっていた。
腰を引いて抜くだけで、シデンからは艶かしい息が漏れる。
「……おまえ、ほんっとうに絶倫だな」
感心というよりは呆れの方が強い感想だった。
受け入れてくれていたが本当は嫌だったのだろうか。
恐る恐る聞いてみる。
「嫌か」
「嫌だったら拒否してるだろ。ただの感想」
本人は血が上った赤い頬のまま、ベッド脇に置かれているサイドテーブルを指差す。
水入れから水を取って渡してやるとぐいと飲み切った。
返されたグラスを受け取ってガルシアもまた水を飲む。片膝を立ててシーツに座るシデンはどこをどうみても人間だった。
これでドラゴンだというのだからいつ見ても信じ難い。
オッドアイの目がガルシアを見た。
「首尾は?」
「まだもう少し、といったところだな。意外と粘る。数日で根を上げると思ったが」
ガルシア達は【竜の麻薬】を規制する方向に振り切った。サマー・リリスが必要不可欠な【竜の麻薬】はサマー・リリスさえ封じてしまえば作れなくなる。
問題はどうやって封鎖するかという点だったが、それはシデンが解決した。
「ヘル兄さんに森に陣取ってもらえば人間程度なら追い払えるだろ」
と、ドラゴンの返事も聞かずに決めていた。
兄であるらしい灰色のドラゴンも特に反対せずに受けて入れたものだからシデンに甘い。
人間を背に乗せる事を了承するぐらいだ、基本スタイルは全肯定なのだろう。
「ヘル兄さんがいるから人間どもは手が出せないだろう。下手したら死ぬし」
「思いの外、在庫があるのかもしれないな。貴族に流通させているぐらいだ」
「在庫、ね。中毒患者がどれだけ待てが出来るかな」
会話を続けながらシデンを抱き寄せると彼はされるがまま膝に乗ってくれる。
軽く唇を触れ合わせて、性的な接触でない触れ合いをしながらシデンは言った。
「あと少しだろう。そろそろ我慢の限界が来るはずだ」
「薬の賞味期限か」
【竜の麻薬】は手元に置いておくことが出来ない。使い切らなければ数日で腐ってしまうからだ。
だから在庫を抱えるにも限度がある。魔法は万能ではなく、時間を止めることなどできないのだから。
「誰が釣れるか、実物だなぁ」
彼はそう言って、艶やかに笑った。
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