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155話
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目の前で戦闘が始まって早々、私は取り残されていた。
ゼギくんとラストの攻防についていけず動くことすら適わなかった。でも、今の攻防だけはそれが功を奏したのかもしれない。
もし、私が下手に動いていればゼギくんの判断を複雑にして私にラストの攻撃が当たっていたかもしれない。
だけど、それは結果論であって始めから私がちゃんと動けていれば話は違った。一緒に時間稼ぎをすると言ったのに私は足を引っ張っているだけだ。
でも、レベルが違い過ぎる。互いに動く前から先の動きが見えているようだ。少なくともゼギくんにはそれが見えている。そうでもなければ剣の間合いよりも内側でスキルを防いだり躱したり、私に当たらないのを分かって無視するなんて芸当は不可能だ。
「メナ、適当に後ろからサポートしろ」
1度、退いていくラストを見ながらゼギくんはそう指示を出す。元々、私は前面に立つタイプじゃないしこの結果では仕方がない。
だけど、今のゼギくんが前面に立っても1人でどうにかできるような状態ではない。だから私のサポートが重要になる。
「分かった。魔力体と絡繰り人形で後方支援するね」
「任せたぞ」
そう背を向けたまま私に声を掛けるとゼギくんはラストに向かっていく。その声からは一切の不安を感じない。私を信頼しているというのが伝わってくる。
それを思うと体の震えは無くなっていた。
「《色鮮やかな筆》」
魔力体を生成しながらその装備も描いていく。私の魔力体ではラストに通用しないため巨大な盾を持つ重装歩兵だ。これでラストの攻撃を一撃、防げればいい。
あとは蠍の絡繰り人形を描く。ヤギではなく蠍なのは現状の魔力量でヤギを動かし続けるのは難しいのと慣れだ。
庭に手の内を隠すためにも今回初めてヤギの絡繰り人形を実戦登用したが、やはり操作が難しかった。私もエストちゃんも高威力スキルが少ないから仕方がなかったが、相方がゼギくんで今の目的を考えればより長く戦場に居られるものの方がいい。それに慣れていないものを使った判断の遅れは致命的になる。
ゼギくんよりも前面に出さないように魔力体と絡繰り人形を前進させる。
今はゼギくんがラストの剣の間合いよりも内側で戦っている。だが、さっきと違ってラストはスキルを使っていない。
それはラストがスキルを使ったところでこれだけの距離があれば私も反応できる。そうなるとゼギくんは私のことまで気遣わなくてよくなり、ラストがスキルを使えばその隙を衝いて一気に攻勢に出られる。
そう思っていた。
その直後、足元から氷柱が生えてき___
「《絶》」
___たが、それはゼギくんの《絶》によって打ち消された。
何が起こったのか分からない。普段は周りに蠍を配置しているから地中を進む魔力に気づける。だが、今は周囲に蠍を配置する余裕もなくそのことにすら気づけなかった。
同じ轍は踏まないと言いたいところだが、この1回が致命的だ。ゼギくんに無駄に魔力を使わせてしまった。
ゼギくんは私を守る余裕はないはずなのに…
そう思っていると早速、その弊害が出ていた。
ここからだとハッキリとした事は分からないが、おそらく《風雷》がゼギくんの腹部を貫いた。私の方へ魔力を割いてこれ以上、魔力を割く余裕がなかったのだろう。それか私の安否に意識を割かれたのかもしれない。
どちらにせよ私の失態だ。
ゼギくんは腹部を押さえながら撤退しようとするが、そこへラストは追い打ちをかけようとする。
しかし、そうはさせない。
魔力体を動かして間に割り込ませる。それをラストは《風雷》で突破しようとするが、盾を貫通しても魔力体を貫通するには至らない。ゼギくんは私の魔力体の操作を信頼しているのかラストに背を向けたまま退いてきた。
「メナ、大丈夫か?」
そう自分の傷口を塞ぎながら私の心配をしてくる。どうやらその確認のために戻って来たようだ。その気遣いが心苦しい。
「うん。ありがとう。でも、ごめんね。ゼギくんの貴重な魔力を使わせちゃって…」
「まぁ、気にするなとは言えないが、そこまで致命的でもねぇよ」
露骨に庇い過ぎないところがゼギくんらしいが、ゼギくんの性格を加味すれば致命的だと認めているようなものだ。
「気を遣わなくてもいいよ」
「別に遣ってねぇよ。元々、時間稼ぎに変えた時点でラストを倒す必要が無くなった。それはラストを消滅させる分の魔力を全て守りに費やせるってことだ。それに時間稼ぎなら継戦能力も考えて体術主体だから大した影響はねぇよ」
まだ気を遣うつもりのようだ。確かに中・遠距離でのスキルの撃ち合いは魔力に明らかな制限のあるゼギくんの方が分は悪い。だけど、体術主体にしたのは私との距離を取るためで、私のラストに対する恐怖を少しでも和らげるためだ。
それを分かっているから気を遣われるのは心が痛い。この場所で私が無価値どころかラストの利になっている証明だ。
「私を守る余裕はないって言ってなかった?」
「そりゃ方便に決まってんだろ」
ゼギくんはこう言うが、私に気を遣っているだけだ。そうでもなければこの傷は説明できない。
「まぁ、どう言おうが、納得できねぇか。だが、不味いのはここよりも向こうの方だ」
「それってどうい___」
続きを聞こうとするが、迫ってきたラストへの対応にゼギくんは飛び出ていく。そのまま剣に警戒しながらラストの懐まで潜り込むと念話で続きが聞こえてきた。
(こっちはできる限り時間を稼ぐことしか考えてねぇ。だが、向こうは俺たちが力尽きるよりも前に戻ってこようとしている。その制限は庭を相手に致命的だ)
(でも、向こうにはエストちゃんたちが行ったんでしょ?それなら元から戦ってるアルメシアちゃんも合わせてどうにかなるんじゃないの?)
少なくともゼギくんは勝てる見込みがあるから自らを時間稼ぎにしたはずだ。私をここに残したのもエストちゃんが私を助けようと焦ることも計算に入れた上で勝てると判断したからだろう。そうでなければこの作戦は始めから破綻している。
(万全ならな。向こうに行ったのはシアン、エスト、ゲン。それと先に行ったナナシだ。早期決着がついてない時点でアルの作戦は封殺されてると考えた方がいい。だからシアンたちが鍵になるが、全員大した魔力は残ってねぇ)
私は意識を失っていたからシアンたちの状態を知らないが、その話が本当なら絶対に勝てない。だって、止めを刺せるほどの高威力スキルを誰も使えないことになる。
もしかして、この戦いはもう詰んでいる…?
そう不吉な予感が頭を過る。
ゼギくんも止めを刺すことを放棄して時間稼ぎに徹底している。だけど、向こうは勝てる見込みがなく助けは来ない。それどころか、アルメシアちゃんの相手がここに来る可能性すらある。
そう不吉な予感は確かな絶望へと変わり私に押し寄せてくる。
(何か、何か方法はないの?)
こんな絶望的な状況でもゼギくんなら、いつも私に希望を見出してくれたゼギくんなら、そう最後の希望を託して聞く。
(俺の残りの魔力を持って向こうに行け。それで向こうにいる全員の魔力をシアンに《暴食》で食わせろ。そうすれば止めを刺せる可能性はある)
やっぱりゼギくんは最後に希望を与えてくれる。だけど、この希望は私にとって絶望だ。
私にゼギくんを見殺しにしろと言っている。私の対峙した敵をゼギくんに押し付けるだけでなく、私にゼギくんに止めを刺せと言っているようなものだ。
そんなこと私にできるはずがない。たとえ、他の全員を死なせることになろうとも私がゼギくんを殺すことはできない。それだけは絶対にできない。
(嫌だよ…)
だけど、その返事は無視された。
(悪いな。メナの返事は聞いてねぇ)
そうゼギくんはラストと対峙したまま魔力体を生成する。その魔力体は有無を言わせず私を抱えて連れ去っていく。
それでも少しでも抵抗しようと残った魔力体と絡繰り人形を動かす。
しかし、そんな抵抗虚しく靄に入る前、最後に見えたゼギくんの背中はラストの剣に貫かれていた。それを見た瞬間、私の体から力が抜けた。
ゼギくんとラストの攻防についていけず動くことすら適わなかった。でも、今の攻防だけはそれが功を奏したのかもしれない。
もし、私が下手に動いていればゼギくんの判断を複雑にして私にラストの攻撃が当たっていたかもしれない。
だけど、それは結果論であって始めから私がちゃんと動けていれば話は違った。一緒に時間稼ぎをすると言ったのに私は足を引っ張っているだけだ。
でも、レベルが違い過ぎる。互いに動く前から先の動きが見えているようだ。少なくともゼギくんにはそれが見えている。そうでもなければ剣の間合いよりも内側でスキルを防いだり躱したり、私に当たらないのを分かって無視するなんて芸当は不可能だ。
「メナ、適当に後ろからサポートしろ」
1度、退いていくラストを見ながらゼギくんはそう指示を出す。元々、私は前面に立つタイプじゃないしこの結果では仕方がない。
だけど、今のゼギくんが前面に立っても1人でどうにかできるような状態ではない。だから私のサポートが重要になる。
「分かった。魔力体と絡繰り人形で後方支援するね」
「任せたぞ」
そう背を向けたまま私に声を掛けるとゼギくんはラストに向かっていく。その声からは一切の不安を感じない。私を信頼しているというのが伝わってくる。
それを思うと体の震えは無くなっていた。
「《色鮮やかな筆》」
魔力体を生成しながらその装備も描いていく。私の魔力体ではラストに通用しないため巨大な盾を持つ重装歩兵だ。これでラストの攻撃を一撃、防げればいい。
あとは蠍の絡繰り人形を描く。ヤギではなく蠍なのは現状の魔力量でヤギを動かし続けるのは難しいのと慣れだ。
庭に手の内を隠すためにも今回初めてヤギの絡繰り人形を実戦登用したが、やはり操作が難しかった。私もエストちゃんも高威力スキルが少ないから仕方がなかったが、相方がゼギくんで今の目的を考えればより長く戦場に居られるものの方がいい。それに慣れていないものを使った判断の遅れは致命的になる。
ゼギくんよりも前面に出さないように魔力体と絡繰り人形を前進させる。
今はゼギくんがラストの剣の間合いよりも内側で戦っている。だが、さっきと違ってラストはスキルを使っていない。
それはラストがスキルを使ったところでこれだけの距離があれば私も反応できる。そうなるとゼギくんは私のことまで気遣わなくてよくなり、ラストがスキルを使えばその隙を衝いて一気に攻勢に出られる。
そう思っていた。
その直後、足元から氷柱が生えてき___
「《絶》」
___たが、それはゼギくんの《絶》によって打ち消された。
何が起こったのか分からない。普段は周りに蠍を配置しているから地中を進む魔力に気づける。だが、今は周囲に蠍を配置する余裕もなくそのことにすら気づけなかった。
同じ轍は踏まないと言いたいところだが、この1回が致命的だ。ゼギくんに無駄に魔力を使わせてしまった。
ゼギくんは私を守る余裕はないはずなのに…
そう思っていると早速、その弊害が出ていた。
ここからだとハッキリとした事は分からないが、おそらく《風雷》がゼギくんの腹部を貫いた。私の方へ魔力を割いてこれ以上、魔力を割く余裕がなかったのだろう。それか私の安否に意識を割かれたのかもしれない。
どちらにせよ私の失態だ。
ゼギくんは腹部を押さえながら撤退しようとするが、そこへラストは追い打ちをかけようとする。
しかし、そうはさせない。
魔力体を動かして間に割り込ませる。それをラストは《風雷》で突破しようとするが、盾を貫通しても魔力体を貫通するには至らない。ゼギくんは私の魔力体の操作を信頼しているのかラストに背を向けたまま退いてきた。
「メナ、大丈夫か?」
そう自分の傷口を塞ぎながら私の心配をしてくる。どうやらその確認のために戻って来たようだ。その気遣いが心苦しい。
「うん。ありがとう。でも、ごめんね。ゼギくんの貴重な魔力を使わせちゃって…」
「まぁ、気にするなとは言えないが、そこまで致命的でもねぇよ」
露骨に庇い過ぎないところがゼギくんらしいが、ゼギくんの性格を加味すれば致命的だと認めているようなものだ。
「気を遣わなくてもいいよ」
「別に遣ってねぇよ。元々、時間稼ぎに変えた時点でラストを倒す必要が無くなった。それはラストを消滅させる分の魔力を全て守りに費やせるってことだ。それに時間稼ぎなら継戦能力も考えて体術主体だから大した影響はねぇよ」
まだ気を遣うつもりのようだ。確かに中・遠距離でのスキルの撃ち合いは魔力に明らかな制限のあるゼギくんの方が分は悪い。だけど、体術主体にしたのは私との距離を取るためで、私のラストに対する恐怖を少しでも和らげるためだ。
それを分かっているから気を遣われるのは心が痛い。この場所で私が無価値どころかラストの利になっている証明だ。
「私を守る余裕はないって言ってなかった?」
「そりゃ方便に決まってんだろ」
ゼギくんはこう言うが、私に気を遣っているだけだ。そうでもなければこの傷は説明できない。
「まぁ、どう言おうが、納得できねぇか。だが、不味いのはここよりも向こうの方だ」
「それってどうい___」
続きを聞こうとするが、迫ってきたラストへの対応にゼギくんは飛び出ていく。そのまま剣に警戒しながらラストの懐まで潜り込むと念話で続きが聞こえてきた。
(こっちはできる限り時間を稼ぐことしか考えてねぇ。だが、向こうは俺たちが力尽きるよりも前に戻ってこようとしている。その制限は庭を相手に致命的だ)
(でも、向こうにはエストちゃんたちが行ったんでしょ?それなら元から戦ってるアルメシアちゃんも合わせてどうにかなるんじゃないの?)
少なくともゼギくんは勝てる見込みがあるから自らを時間稼ぎにしたはずだ。私をここに残したのもエストちゃんが私を助けようと焦ることも計算に入れた上で勝てると判断したからだろう。そうでなければこの作戦は始めから破綻している。
(万全ならな。向こうに行ったのはシアン、エスト、ゲン。それと先に行ったナナシだ。早期決着がついてない時点でアルの作戦は封殺されてると考えた方がいい。だからシアンたちが鍵になるが、全員大した魔力は残ってねぇ)
私は意識を失っていたからシアンたちの状態を知らないが、その話が本当なら絶対に勝てない。だって、止めを刺せるほどの高威力スキルを誰も使えないことになる。
もしかして、この戦いはもう詰んでいる…?
そう不吉な予感が頭を過る。
ゼギくんも止めを刺すことを放棄して時間稼ぎに徹底している。だけど、向こうは勝てる見込みがなく助けは来ない。それどころか、アルメシアちゃんの相手がここに来る可能性すらある。
そう不吉な予感は確かな絶望へと変わり私に押し寄せてくる。
(何か、何か方法はないの?)
こんな絶望的な状況でもゼギくんなら、いつも私に希望を見出してくれたゼギくんなら、そう最後の希望を託して聞く。
(俺の残りの魔力を持って向こうに行け。それで向こうにいる全員の魔力をシアンに《暴食》で食わせろ。そうすれば止めを刺せる可能性はある)
やっぱりゼギくんは最後に希望を与えてくれる。だけど、この希望は私にとって絶望だ。
私にゼギくんを見殺しにしろと言っている。私の対峙した敵をゼギくんに押し付けるだけでなく、私にゼギくんに止めを刺せと言っているようなものだ。
そんなこと私にできるはずがない。たとえ、他の全員を死なせることになろうとも私がゼギくんを殺すことはできない。それだけは絶対にできない。
(嫌だよ…)
だけど、その返事は無視された。
(悪いな。メナの返事は聞いてねぇ)
そうゼギくんはラストと対峙したまま魔力体を生成する。その魔力体は有無を言わせず私を抱えて連れ去っていく。
それでも少しでも抵抗しようと残った魔力体と絡繰り人形を動かす。
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