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おまけ あの戦いの続き1
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アルメシアが大きく仰け反って倒れるのと同時にシアンは橙色の靄から姿を現した。
視界の先には顔の違う狐人が8体、おそらくグリード?がいて、それらは倒れたアルメシアに止めを刺そうとしているように見える。シアンは瞬時に事態を把握して行動に出ていた。
「ゲン!エストのこと任せたさ!」
そうシアンは自力だけではグリードに勝てないと判断してゲンにエストの意識を戻すように指示を出すと、アルメシアを助けに向かう。が、間に合いそうもない。シアンが動き始めた時にはグリード全員の手には炎が纏われアルメシアの体を貫こうとしていた。
それでも一縷の望みに懸けてシアンは必死に向かう。
しかし、これだけの強者を前にそんな奇跡はそうそう起きない。
そう思っていた。
グリードの炎がアルメシアの体に触れるようとした瞬間、アルメシアの体からスライムのような粘着質の何かが飛び出す。それが身代わりになってアルメシアを守るのかと思ったら更に驚くべきことが起きた。
アルメシアの体から魂のような何かが飛び出てきたのだ。
それは出てくるなり周囲の魔力を纏いドラゴンの姿に変わる。その体は全てのグリードの手を取り込むように形成されると炎を消した。
だが、グリードのスキルを上から魔力で体を生成して無事で済む訳もなく、生成と同時にドラゴンの体は消滅した。
「庇うなんてカッコいいじゃねぇか。そのまま散れ!《煉獄》」
グリードの1体がそう唱えると魂は何もできず炎に包まれて消えた。どうやら一瞬でも時を稼ごうと自らを犠牲にしたようだ。
「じゃあ改めて《炎装・焔》」
そう再びグリードたちがアルメシアに止めを刺そうとするが、ドラゴンが稼いだ僅かな時間のおかげでシアンが間に合う。
「《暴食》」
グリードの手の炎を全て吸収すると、シアンはその全てをグリードに向けて放出する。それをグリードたちは後方に跳躍して躱した。
「ゲン!エストの意識が戻ったらアルメシアとこのスライムも回復させな。アタイはグリードを倒す」
倒れているアルメシアと、視界に入った時とは違いドラゴンのように魔力で体を覆われているスライムを無視して、シアンはグリードへと接近していく。
「全く、他の奴等は何やってんだよ。ゼギウス以外、どの戦場の奴も来てるじゃねぇか」
「この人数で戦うならここは少し狭いよね?」
「そうかもな」
グリードたちはそんなことを話しているが、今ここに居る13体が一堂に戦っても問題がないように見える。それでも接近するシアンを無視して話しているとグリードの1体がスキルを唱えた。
「はいはい。やればいいんでしょ、やれば。もう面倒くさいなぁ。《全部壊れろ》」
その簡易詠唱の直後、この空間にある魔力が爆発エネルギーに変化させ広範囲の爆発が起きた。
爆発の余韻の煙が漂う中、グリードたちは何事もなかったかのように平然と立っていた。
「テメェ、やれるなら最初からやれよ」
「面倒だったから。でも、2回やることになるなら1回で終わらせればよかった」
「どっちでもいいじゃん。何人生きてるかな~?」
そう3体のグリードを主軸に話している間に煙が晴れていく。すると、グリードたちはさっきまで居た靄の先とは異なり背後に屋敷のある場所に居た。さっきの爆発で空間そのものが崩壊し、空間の繋がっていた場所に転移させられたようだ。
煙が晴れていきグリードたちを中心に広範囲が見えるようになっていくが、グリードたちに接近していたはずのシアンの姿はまだ見えない。
だが、無理もない。空間そのものが爆発するスキルを使って平然としているグリードたちがおかしいのだ。
しかし、この爆発で無事だったのはグリードたちだけではなかった。
「ギリギリ、間に合ったさ」
姿の見えなかったシアンはアルメシアたちのいる場所まで下がり《暴食》で守っていたのだ。そこには更に後方にいたはずのゲンとエストもいた。
「本当にギリギリだったな」
「アルメシアの状態はどうなのさ?」
「過度な魔力欠乏症による心身疲労とでも言っておこう。命に別状はないが、すぐに戦線復帰させるのは無理だな。それとこのスライムはナナシだ。魔力体を維持できないほど魔力を使ったようだな。それらを踏まえた上でどうするかはシアンの判断に任せよう」
それは短期戦を見据えるか長期戦を見据えるかという選択だ。アルメシアやナナシの状態とグリードの状態を比較するに明らかにグリードの方が格上で大した傷も見受けられない。
そこから考えるに短期決戦は難しいだろう。だが、そんな敵を前にシアンとすぐに回復するだろうエストの2人で対応し切れるのだろうか。
シアンはそう思考を巡らせていた。
万全の状態ならシアンは1人で戦う選択肢も取れただろう。だが、2戦もこなしたシアンの体は目に見えない疲労もかなり蓄積していた。
「そんなことどうでもいいから早くアイツを倒してメナドールさんの所に戻らないと」
意識が戻って間もなく、まだ意識が混濁している中でエストはそう言いながら立ち上がる。その姿を見てシアンの答えは決まった。
「ゲン、アルメシアを戦えるようになるまで回復させな。それまではアタイとエストでどうにかする」
そう、この戦いの目的は残っている2つの戦場をアタイたちが勝ち抜くこと。エストには悪いが、ゼギウスは自分とメナドールを犠牲に総合的な勝利を取ることを選んだ。そのためにはゼギウスがいつ負けてラストがこの戦場に流れてこようが対応できる状況を作る必要がある。
だから勝つためには今が厳しくても早急にアルメシアの回復は必要だ。
普段のシアンならそんな選択は絶対にしない。ゼギウスと同様にシアンもまた自分以外を犠牲にする選択ができない。そんなシアンでさえ、この状況ではそれしかないと理解していた。
それでも尚、今までのシアンにはそんな選択ができないはずだった。それなのに今回はその選択ができたのは、ゼギウスなら何とかしてくれるかもという希望的観測とこの戦いの全ての犠牲に報いるために勝たなければならないという使命感があったからだ。
「アタイが前面に立つからエストは後ろからサポートしな」
「分かりました」
方針が決まるとシアンとエストが飛び出ていく。それをグリードは喋っていた3体が前に出て対処しようとする。
「チッ、テメェ等がそう動くってことはゼギウスが来ねぇってことじゃねぇか」
「えー、ゼギウス来ないの?つまんない」
「どうでもいいからさっさと終わらせて」
そう中身の無い会話をしながらグリードたちはシアンに接近していく。
エストが止まるのとほぼ同時に空間を爆発させたグリードも立ち止まり、残るグリード2体とシアンはそのまま進み中央で衝突した。
シアンはクナイと《軽業》を使いながら2体のグリードを相手にする。2体のグリードは《炎装・焔》を使いながらも2対1という優位性を活かさずにバラバラの個で戦っていた。それは戦いを決める気がなく弄んでいるようだ。
その戦局を動かそうとエストが《魔球演舞》で後方支援をするが、その全てはシアンと対峙するグリードに届く前に後方のグリードに搔き消されていた。
そうやって均衡を保ったまま戦っていると徐々にシアンが押されていく。いくらグリードが個で戦っているとはいえ、2対1という差をひっくり返せるほど今のシアンに力はない。それをどうにかしようとエストは《魔球演舞》を使い続けるが、やはりグリードには届かなかった。
この場の力の差が顕著に表れていくと、菫色の靄から魔力体に抱えられたメナドールが現れた。
視界の先には顔の違う狐人が8体、おそらくグリード?がいて、それらは倒れたアルメシアに止めを刺そうとしているように見える。シアンは瞬時に事態を把握して行動に出ていた。
「ゲン!エストのこと任せたさ!」
そうシアンは自力だけではグリードに勝てないと判断してゲンにエストの意識を戻すように指示を出すと、アルメシアを助けに向かう。が、間に合いそうもない。シアンが動き始めた時にはグリード全員の手には炎が纏われアルメシアの体を貫こうとしていた。
それでも一縷の望みに懸けてシアンは必死に向かう。
しかし、これだけの強者を前にそんな奇跡はそうそう起きない。
そう思っていた。
グリードの炎がアルメシアの体に触れるようとした瞬間、アルメシアの体からスライムのような粘着質の何かが飛び出す。それが身代わりになってアルメシアを守るのかと思ったら更に驚くべきことが起きた。
アルメシアの体から魂のような何かが飛び出てきたのだ。
それは出てくるなり周囲の魔力を纏いドラゴンの姿に変わる。その体は全てのグリードの手を取り込むように形成されると炎を消した。
だが、グリードのスキルを上から魔力で体を生成して無事で済む訳もなく、生成と同時にドラゴンの体は消滅した。
「庇うなんてカッコいいじゃねぇか。そのまま散れ!《煉獄》」
グリードの1体がそう唱えると魂は何もできず炎に包まれて消えた。どうやら一瞬でも時を稼ごうと自らを犠牲にしたようだ。
「じゃあ改めて《炎装・焔》」
そう再びグリードたちがアルメシアに止めを刺そうとするが、ドラゴンが稼いだ僅かな時間のおかげでシアンが間に合う。
「《暴食》」
グリードの手の炎を全て吸収すると、シアンはその全てをグリードに向けて放出する。それをグリードたちは後方に跳躍して躱した。
「ゲン!エストの意識が戻ったらアルメシアとこのスライムも回復させな。アタイはグリードを倒す」
倒れているアルメシアと、視界に入った時とは違いドラゴンのように魔力で体を覆われているスライムを無視して、シアンはグリードへと接近していく。
「全く、他の奴等は何やってんだよ。ゼギウス以外、どの戦場の奴も来てるじゃねぇか」
「この人数で戦うならここは少し狭いよね?」
「そうかもな」
グリードたちはそんなことを話しているが、今ここに居る13体が一堂に戦っても問題がないように見える。それでも接近するシアンを無視して話しているとグリードの1体がスキルを唱えた。
「はいはい。やればいいんでしょ、やれば。もう面倒くさいなぁ。《全部壊れろ》」
その簡易詠唱の直後、この空間にある魔力が爆発エネルギーに変化させ広範囲の爆発が起きた。
爆発の余韻の煙が漂う中、グリードたちは何事もなかったかのように平然と立っていた。
「テメェ、やれるなら最初からやれよ」
「面倒だったから。でも、2回やることになるなら1回で終わらせればよかった」
「どっちでもいいじゃん。何人生きてるかな~?」
そう3体のグリードを主軸に話している間に煙が晴れていく。すると、グリードたちはさっきまで居た靄の先とは異なり背後に屋敷のある場所に居た。さっきの爆発で空間そのものが崩壊し、空間の繋がっていた場所に転移させられたようだ。
煙が晴れていきグリードたちを中心に広範囲が見えるようになっていくが、グリードたちに接近していたはずのシアンの姿はまだ見えない。
だが、無理もない。空間そのものが爆発するスキルを使って平然としているグリードたちがおかしいのだ。
しかし、この爆発で無事だったのはグリードたちだけではなかった。
「ギリギリ、間に合ったさ」
姿の見えなかったシアンはアルメシアたちのいる場所まで下がり《暴食》で守っていたのだ。そこには更に後方にいたはずのゲンとエストもいた。
「本当にギリギリだったな」
「アルメシアの状態はどうなのさ?」
「過度な魔力欠乏症による心身疲労とでも言っておこう。命に別状はないが、すぐに戦線復帰させるのは無理だな。それとこのスライムはナナシだ。魔力体を維持できないほど魔力を使ったようだな。それらを踏まえた上でどうするかはシアンの判断に任せよう」
それは短期戦を見据えるか長期戦を見据えるかという選択だ。アルメシアやナナシの状態とグリードの状態を比較するに明らかにグリードの方が格上で大した傷も見受けられない。
そこから考えるに短期決戦は難しいだろう。だが、そんな敵を前にシアンとすぐに回復するだろうエストの2人で対応し切れるのだろうか。
シアンはそう思考を巡らせていた。
万全の状態ならシアンは1人で戦う選択肢も取れただろう。だが、2戦もこなしたシアンの体は目に見えない疲労もかなり蓄積していた。
「そんなことどうでもいいから早くアイツを倒してメナドールさんの所に戻らないと」
意識が戻って間もなく、まだ意識が混濁している中でエストはそう言いながら立ち上がる。その姿を見てシアンの答えは決まった。
「ゲン、アルメシアを戦えるようになるまで回復させな。それまではアタイとエストでどうにかする」
そう、この戦いの目的は残っている2つの戦場をアタイたちが勝ち抜くこと。エストには悪いが、ゼギウスは自分とメナドールを犠牲に総合的な勝利を取ることを選んだ。そのためにはゼギウスがいつ負けてラストがこの戦場に流れてこようが対応できる状況を作る必要がある。
だから勝つためには今が厳しくても早急にアルメシアの回復は必要だ。
普段のシアンならそんな選択は絶対にしない。ゼギウスと同様にシアンもまた自分以外を犠牲にする選択ができない。そんなシアンでさえ、この状況ではそれしかないと理解していた。
それでも尚、今までのシアンにはそんな選択ができないはずだった。それなのに今回はその選択ができたのは、ゼギウスなら何とかしてくれるかもという希望的観測とこの戦いの全ての犠牲に報いるために勝たなければならないという使命感があったからだ。
「アタイが前面に立つからエストは後ろからサポートしな」
「分かりました」
方針が決まるとシアンとエストが飛び出ていく。それをグリードは喋っていた3体が前に出て対処しようとする。
「チッ、テメェ等がそう動くってことはゼギウスが来ねぇってことじゃねぇか」
「えー、ゼギウス来ないの?つまんない」
「どうでもいいからさっさと終わらせて」
そう中身の無い会話をしながらグリードたちはシアンに接近していく。
エストが止まるのとほぼ同時に空間を爆発させたグリードも立ち止まり、残るグリード2体とシアンはそのまま進み中央で衝突した。
シアンはクナイと《軽業》を使いながら2体のグリードを相手にする。2体のグリードは《炎装・焔》を使いながらも2対1という優位性を活かさずにバラバラの個で戦っていた。それは戦いを決める気がなく弄んでいるようだ。
その戦局を動かそうとエストが《魔球演舞》で後方支援をするが、その全てはシアンと対峙するグリードに届く前に後方のグリードに搔き消されていた。
そうやって均衡を保ったまま戦っていると徐々にシアンが押されていく。いくらグリードが個で戦っているとはいえ、2対1という差をひっくり返せるほど今のシアンに力はない。それをどうにかしようとエストは《魔球演舞》を使い続けるが、やはりグリードには届かなかった。
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