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真夜中の密会(2)
しおりを挟むチュッ。
ルーカスが顔を上げると、鏡越しには、下を向いて恥じらいながら顔を赤らめる杏奈の姿が映る。
「可愛い。」
杏奈の耳元でそう呟き、後ろからギュッと抱きついた。
目の前を大きな太い腕が交差し、背中からは心地よい暖かさが伝わる。
杏奈は、これから始まるであろう甘い恋人ごっこに対する肯定の気持ちを込めて、そっとルーカスの手を握った。
チュッ。
杏奈の無言の合図に応えるかのように、ルーカスは再びゆっくりと杏奈の右肩にキスを落とす。
そして、その優しい口づけは、右肩、首の付け根、首筋をたどり、上へと向かっていく。
チュッ。
チュッ。
「………。」
チュッ。
「……ん、んぅ……。」
チュッ。
「……あっ。んん…。」
鏡越しには、漏れ出す声をこらえようと、唇を噛みしめる杏奈が映っている。
「杏奈、鏡見て。」
その声に従うように、下を向いてた顔を上げようとしたその瞬間、ルーカスは、杏奈の耳に優しくキスをした。
「ぁあんっっ…!」
声とともに目をギュッと閉じ、肩をビクッとさせる杏奈。
その声の反応は、杏奈の感じやすい場所がそこにあることを示している。
チュッ。チュッ。チュッ…。
「ぁあっっ、あっ、あっ。
んん。いゃぁっ、ぁんんっっ!」
弱い部分の責めから逃れようと身をくねらせるも、背後からの抱擁で動けない。
「んんっ…。あぁ…んんっ!」
「……ぁっぅ。ぅんん…。んっ…!」
耳のなかに舌先が入り、しっとりと耳を這う舌の音が聞こえ出すと、制御できずに溢れる甘い声が部屋に響く。
「あぁっ!!あっ、あっ、んんっ!」
「み、耳……んんぁっ!」
「あぁぁ……、んっっ…。はぁんんっ!…ま、待っ…。ぁんんっ…。ダメ。あぁぁ……んんっ!!」
「杏奈。耳がそんなに好きなの?」
「ああっ…!!
み、耳元はぁ……ぁんんっ……んっぅ。」
「ぁぁ…。あっ。」
「待っ…、ハァハァ。んっ…。
っ…待って…。あぁぁ……。んぅっ…!」
「だ…、からぁぁ……ぁんんっ!耳ぃ…。もうぅ。んんっ…ぁあっ!!」
「可愛い反応だね。」
そう耳元で囁いた後に、杏奈の耳たぶを甘噛みすると、
「んんっぁぁ…。うぅ…。あぁっ。」
「あぁ…っ。んんんっ……!はぁっん…。あぁぁっ!ぃゃぁ……ぁぁあっんっ!」
「感じるの?」
そう耳元で訊ねられ、小さく頷いた後に、
「ねぇ、もう耳はダメ。恥ずかしい。」
顔を上げてそう告げた杏奈の表情は、耳を執拗に刺激された後だからか、顔を真っ赤にし、妖艶に目を潤ませていた。
ルーカスは微笑みを浮かべながら、杏奈を優しくベッドに横たわらせ、脚の間に自分の片脚を入れながら覆いかぶさり、唇を重ねた。
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