不死戦争~immortality war ~

おたく

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不死戦争3

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不死戦争3




彼女の母に挨拶した時に永魔が名乗った後、
彼女と彼女の母も名乗った。


彼女は天導光希。
彼女の母は天導知代
と言う名前だった。


本当に知代さんは永魔を歓迎してくれた。
「私も光希もあなたの顔タイプだから
いつまでもいても良いわよ‼いやーもうそこに
立ってるだけで給料あげたい位だわ。」


永魔は嬉しい気持ちもあったが
三十代後半の自分の母程の年齢の初対面の
人に誉めて貰うのは結構恥ずかしい…
しかし何にせよ命を救ってくれた女性の
母に無礼を働いてはいけないと思い
永魔は恥ずかしい気持ちを隠し
改めて助けてくれた事に感謝した。


「話も一段落したから今日のご飯
決めましょうね。今日は家族が増えた
から奮発するわよ~‼」


そう言いながら知代さんは
永魔と光希に夕食のリクエストを
募った。


「やっぱピザとかステーキとか
普段あんまり食べないものが良いなー。
なんか特別感があって美味しいから
お祝いする雰囲気になるでしょ‼」


光希がそうリクエストすると
知代は「わかった」と一言、


物凄い手際で調理に取りかかった。
とても嬉しそうに席について
よくわからない四角い物を持って
鼻歌を歌っている。


しかし光希は嬉しいかも知れないが
永魔は少し不安だった。
今まで地獄のご飯しか食べた事が
ない上に、まるで聞いたこともないメニューの
名前に永魔は怖さ半分、楽しみ半分だった。


「膝と…スカート…?」
永魔が呟くと、驚いた表情で光希が
こっちを向いていた。


「…冗談よね…」


勝手にかたずけられた。


しばらくして調理場から
とても良い臭いが漂ってきた。
永魔の好きな臭いだったので
少しずつ不安が解れ
次第にワクワク感が大きくなっていった。


ほどなくして、


「ご飯出来たわよ~
急いだけどちょっと遅くなっちゃった。
ごめんね~。」


と言う知代の声と共に、
ピザとステーキが運ばれて来た。


「さあ、どんどん食べて‼」


そう言う知代に進められ、
少し戸惑いながらもピザを口に運んだ。


一口食べて、永魔は驚異的に
美味しい謎の白い円盤にかぶり付き、
一切れ、二切れとガツガツ胃の中に
放り込んだ。
さらに横にあった焼いた肉
を口に運んだ。



「こんなに美味い物を食ったのは初めてだ‼
これは何を原料にして作ってあるんだ!?」



「ああ…それは小麦粉の生地に
色々な具材を乗せて焼いて作ってある
のよ…―ってあんた本当にピザとステーキ
知らなかったの‼??」


「ああ…ずっと地獄で
生きてたからこんな飯が有ること
自体知らなかった…‼他にこれより
美味い食い物はあるのか!?」


その永魔の言葉を聞いて光希は
涙を流した。


「うん…いっぱい美味しい物あるよ‼
今までとってもつらかったのね。これからは
毎日美味しいご飯が食べられるから」


光希は永魔に微笑んだ。
それを見てまた永魔も微笑んだ。


食後、永魔は自分のへやに
案内された。


「ここがあんたの部屋よ
好きに使っていいからね。」


そう言うと光希はスキップしながら
光希の部屋に帰っていった。


その部屋を見て永魔は絶句した。
これは…部屋と言うか…
狭い気がすると言うか…
押し入れっぽいと言うか…
押し入れだった。


永魔は
「まだ俺は猫扱いなのか…?」
と一言呟き、押し入れに布団を引き
虚しさと共に眠りについた。




   【3話終わり】
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