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不死戦争2章(襲来)
不死戦争8
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永魔はしばらく走ったあと
立ち止まり傷の方向に
体を向けた。
「ここならお前と殴りあっても
周りに被害が無い。
今から全力でかかってこい。
どっちが勝っても怨み無しだ。」
周りを見渡すと山奥の廃墟
に来ていた。石造りの豪邸
でそこら中を蔦が這っていた。
空気がカラッと渇き永魔の
唇は乾いていた。
「全く関係ない人間を巻き込むのは
気が引けて出来ないのか…
甘ったるいのは相変わらず
だなぁ…虫酸が走る…‼お前は
いつも覚悟が足りねえな…‼」
そう言って傷は拳に力を
込める。空気が握り潰される
音が廃墟に反響した。
永魔はすうっと一呼吸すると
ダッと駆け込み傷の顔に
拳の狙いを定める。
拳が肉に突き刺さる鈍い
音がしたが永魔は気を緩めず
さら二発、三発と拳を重ねる。
ボタッと血が滴るが傷は
満面の笑みを浮かべ永魔を見つめる。
「チッ」
と一言永魔は傷と距離を取ろうと
軽く跳ねるが
蝿叩きの如き
両方向から傷の平手打ち
をまともに食らってしまった。
口内から血が吹き出るが
永魔は少し顔を歪めただけで
傷の横腹に向けて蹴りを入れた。
「ペッ」と血と唾液の混ざりあった
液体を口から吐いて
再び凄まじい速さで拳を
放った。
何とか拳を捌いていた
傷だったが何発か永魔の
拳が頬を掠めるか
ヒットする。
そしてまた永魔は距離を取り
傷が動くのを待つ。
傷の攻撃を待ちカウンターで
じわじわと体力を削る。
卑怯な戦法だが永魔は
この方法で着々と少しずつ
アドバンテージを握り始めた。
「なるほどな…俺の体力を
少しずつ削って夜が来る前に
ギブアップさせようって魂胆
だな…‼
良い戦法だが俺の体力を甘く
見るなよ…力の制限はされてるが
耐久力は下がっていないぜ‼」
作戦がばれて軽く舌打ちした
永魔だったが元よりその内
ばれると分かっていたので
仕方がないと割りきった。
「その作戦を兄貴が知った所で
この状況を打開する方法が
兄貴にあるのか…?」
「いや…無い。力が弱体化
して地形も建造物の構造
もお前の方に利がある。俺は
下界の下調べも出来ずにこっちに
送られてきた。打開策も糞もねえ。」
しかし依然として傷は余裕のある
表情で無邪気に笑う。
「だが…この逆境に居るから
俺はこれまでで一番…
昂っている…‼血がたぎる‼」
傷は恍惚とした顔で…
蕩けたどこか虚ろな目で言う。
「俺達地獄ではほとんど
兄弟喧嘩した事無かったよな…」
「ああ…負ける喧嘩ほど
嫌いなものは無いからな…
喧嘩した時もまともに
戦えなかったし…
勝てる喧嘩しかしねえよ」
「そうか…お前は俺に勝てると
思っているのか…‼
ハハハハハハ…‼‼面白いぞ‼
良いぞ永魔‼俺に勝って見せろ‼」
永魔は傷に向かって飛び上がり
脳天に目掛けて渾身の踵下ろし
を食らわせた。
まともに食らい頭部に血が滲む
傷だったがニヤッと笑い
永魔の足首辺りを掴み…
廃墟の床に叩きつけた。
その衝撃によって永魔は一瞬
絶息する。傷は永魔に馬乗り
になり畳み掛けるように鳩尾
を殴り付ける。
「ケアあっ‼」
永魔は吐き気を感じたが
何とか酸っぱい胃液を飲み込み
傷の脛辺りを力一杯蹴りあげた。
「…って…‼」
痛みで傷がマウントを解除する。
そして怯んでいる隙に永魔が
先程蹴り込んだ脛を再度
攻撃する。
正に一進一退の攻防だった。
しかし、膠着が少しずつ
崩れていく。
次第に最初のアドバンテージを
生かして徐々に永魔が押し始めた。
「ふんっ…‼」
永魔の肘が傷の顎を打ち砕くと
傷が廃墟の壁に倒れかかった。
「…弱体化して尚この強さ
なのは流石に驚いたが…王手だぜ
兄貴…悪い事は言わねえ。
地獄に戻れ…。」
疲れきってボロボロの体を起こし
傷は
「いや、その必要は無いぜ永魔…
既に準備は整っている。外を見てみろ」
永魔が外を見ると辺りから光が
一切消えていた。
「‼何故だ!?常に外の景色と
時間は気にして居たのに‼」
「俺の魔術の影響だ。お前の
視覚を操り辺りを明るく見せていた。
…さあ兄弟喧嘩の続きだ‼まあ
一方的な蹂躙になるだろうがな‼」
永魔の怯えた表情とは逆に
傷は笑いながらゆっくりと
歩みを進めた…
【8話終わり】
立ち止まり傷の方向に
体を向けた。
「ここならお前と殴りあっても
周りに被害が無い。
今から全力でかかってこい。
どっちが勝っても怨み無しだ。」
周りを見渡すと山奥の廃墟
に来ていた。石造りの豪邸
でそこら中を蔦が這っていた。
空気がカラッと渇き永魔の
唇は乾いていた。
「全く関係ない人間を巻き込むのは
気が引けて出来ないのか…
甘ったるいのは相変わらず
だなぁ…虫酸が走る…‼お前は
いつも覚悟が足りねえな…‼」
そう言って傷は拳に力を
込める。空気が握り潰される
音が廃墟に反響した。
永魔はすうっと一呼吸すると
ダッと駆け込み傷の顔に
拳の狙いを定める。
拳が肉に突き刺さる鈍い
音がしたが永魔は気を緩めず
さら二発、三発と拳を重ねる。
ボタッと血が滴るが傷は
満面の笑みを浮かべ永魔を見つめる。
「チッ」
と一言永魔は傷と距離を取ろうと
軽く跳ねるが
蝿叩きの如き
両方向から傷の平手打ち
をまともに食らってしまった。
口内から血が吹き出るが
永魔は少し顔を歪めただけで
傷の横腹に向けて蹴りを入れた。
「ペッ」と血と唾液の混ざりあった
液体を口から吐いて
再び凄まじい速さで拳を
放った。
何とか拳を捌いていた
傷だったが何発か永魔の
拳が頬を掠めるか
ヒットする。
そしてまた永魔は距離を取り
傷が動くのを待つ。
傷の攻撃を待ちカウンターで
じわじわと体力を削る。
卑怯な戦法だが永魔は
この方法で着々と少しずつ
アドバンテージを握り始めた。
「なるほどな…俺の体力を
少しずつ削って夜が来る前に
ギブアップさせようって魂胆
だな…‼
良い戦法だが俺の体力を甘く
見るなよ…力の制限はされてるが
耐久力は下がっていないぜ‼」
作戦がばれて軽く舌打ちした
永魔だったが元よりその内
ばれると分かっていたので
仕方がないと割りきった。
「その作戦を兄貴が知った所で
この状況を打開する方法が
兄貴にあるのか…?」
「いや…無い。力が弱体化
して地形も建造物の構造
もお前の方に利がある。俺は
下界の下調べも出来ずにこっちに
送られてきた。打開策も糞もねえ。」
しかし依然として傷は余裕のある
表情で無邪気に笑う。
「だが…この逆境に居るから
俺はこれまでで一番…
昂っている…‼血がたぎる‼」
傷は恍惚とした顔で…
蕩けたどこか虚ろな目で言う。
「俺達地獄ではほとんど
兄弟喧嘩した事無かったよな…」
「ああ…負ける喧嘩ほど
嫌いなものは無いからな…
喧嘩した時もまともに
戦えなかったし…
勝てる喧嘩しかしねえよ」
「そうか…お前は俺に勝てると
思っているのか…‼
ハハハハハハ…‼‼面白いぞ‼
良いぞ永魔‼俺に勝って見せろ‼」
永魔は傷に向かって飛び上がり
脳天に目掛けて渾身の踵下ろし
を食らわせた。
まともに食らい頭部に血が滲む
傷だったがニヤッと笑い
永魔の足首辺りを掴み…
廃墟の床に叩きつけた。
その衝撃によって永魔は一瞬
絶息する。傷は永魔に馬乗り
になり畳み掛けるように鳩尾
を殴り付ける。
「ケアあっ‼」
永魔は吐き気を感じたが
何とか酸っぱい胃液を飲み込み
傷の脛辺りを力一杯蹴りあげた。
「…って…‼」
痛みで傷がマウントを解除する。
そして怯んでいる隙に永魔が
先程蹴り込んだ脛を再度
攻撃する。
正に一進一退の攻防だった。
しかし、膠着が少しずつ
崩れていく。
次第に最初のアドバンテージを
生かして徐々に永魔が押し始めた。
「ふんっ…‼」
永魔の肘が傷の顎を打ち砕くと
傷が廃墟の壁に倒れかかった。
「…弱体化して尚この強さ
なのは流石に驚いたが…王手だぜ
兄貴…悪い事は言わねえ。
地獄に戻れ…。」
疲れきってボロボロの体を起こし
傷は
「いや、その必要は無いぜ永魔…
既に準備は整っている。外を見てみろ」
永魔が外を見ると辺りから光が
一切消えていた。
「‼何故だ!?常に外の景色と
時間は気にして居たのに‼」
「俺の魔術の影響だ。お前の
視覚を操り辺りを明るく見せていた。
…さあ兄弟喧嘩の続きだ‼まあ
一方的な蹂躙になるだろうがな‼」
永魔の怯えた表情とは逆に
傷は笑いながらゆっくりと
歩みを進めた…
【8話終わり】
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