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数えて
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「よく放せましたね。偉いですよ。三回も出しているのなら、今日はもう後ろだけにしましょうか」
「え?」
「ローションが入っていたでしょう。新品の。それを出して。あとは、そうですね。アナルビーズを」
「アナルビーズって……」
「不揃いな真珠のネックレスみたいなやつです。ありませんか?」
斉藤が言っているものはすぐにわかった。ローションも。取り出してみせると、斉藤はそれです、と頷いた。
斉藤に言われるがまま服を全て脱ぎ、アナルビーズにローションをまぶすと、斉藤とつながっているスマホに背を向け――つまりは斉藤のほうに尻を向けて四つん這いになり、アナルビーズを一つ、尻の穴に入れた。
「ん……」
普段は出て行くばかりのそこが、外部から押し広げられ侵入される感覚に、思わず声が漏れる。俺は続けて、2個、3個と、手指の爪の大きさほどのそれを、自分の中に収めていった。
「先輩、画質が悪くてよく見えないので、いくつ入ったか、数えてくれますか?」
斉藤が言った。
「え……?」
「間違えたらやりなおしですよ。今はいくつ入ってますか?」
「み、みっつ……よっつ?」
「夢中になってて数えてなかったんですね(笑) まあいいです、とりあえずは全部入れましょうか。自分のなかにいくつ入れたか、ちゃんと数えながらやるんですよ。次は? 5個目?」
「5個……ろっこ……なな……あ……」
「次は8。ほら先輩、休まないで」
「はち……きゅう……あ、ああ、じゅう……じゅう……いち……ぅ……」
「先輩、手が止まってますよ」
「くるし……」
「まだ大丈夫ですよ。さあ、次」
「じゅう……に……ぃ……ぃ……ぁ……」
「苦しいんじゃなくて、気持ちいいんじゃないですか。先輩は嘘つきだから」
十六まで数えたところで、外に出ているビーズはなくなった。
「ぜんぶ……はいっ……た……」
「いくつありました?」
「じゅう……ろく……」
「おかしいな」
斉藤の声が変わった。
「そんなに多かったかな? 念のため、もう一度はじめからやりなおしましょうか」
「え……ぇ……」
「一回全部抜きましょう。ほら、一気に抜いて大丈夫ですよ」
「え……ぁ……ああ、ああああああああああぁぁぁぁぁっ!」
斉藤に言われるまま、尻の外に出ていた先端のフックに手をかけ一気に引き抜くと、尻の出入り口を襲った刺激に思わず声が出た。普段の排泄の快楽を、何十倍も強くして、そして淫靡にしたような感覚だった。
「それじゃあ、はじめからもう一度。ほら、いち」
「い、いちぃ……ぁ、ああ、あ……」
快楽の余韻に浸る間もなく、斉藤に言われるがまま、ふたたびビーズをひとつ、ふたつと尻の中に入れて行く。柔肉は踏み荒らされるごとに刺激に対する耐性を失い、ビーズをひとつ飲み込むごとに足が震えるような刺激が襲って来る。さらに最後にそれを一度に引き抜くとなればなおさらだ。
慎重に数えたはずだが、次の結果も数は十六だった。その次も。四度目で俺は音をあげ、十五、の時にビーズをひとつ多く入れ、数を尋ねる斉藤に、十五、と報告した。多かったかな、と斉藤が言っていたから、少なくすればそれでいいと思ったのだ。
「十五、ですか? 先輩」
「十五……」
俺が祈るような気持ちでそう答えると、
「そんなに少なかったかな? 念のため、もう一度はじめからやりなおしましょうか」
と、斉藤は、十六で多い、と告げた時となんら変わらぬ口調で言った。
なんで。
なんで。
俺の心の決壊は、崩壊した。
「や、やらぁ! もうやら!」
「先輩」
「もうやりたくないぃぃ、もう、もう……」
「先輩、どうしたんですか」
「もうやだ、もう……」
「先輩、体起こして、こっち向いて、ね?」
「うぅ……もう、やだ……」
「おちんちんビンビンですよ。気持ちいいんでしょ?」
「きもちよすぎてやだ……ぅぅ……ぅー……」
正直、そのあたりのことはあまり記憶にないのだが――俺はそう言ってすすりをあげた。
「先輩」
斉藤が上ずった声で俺を呼んだ。
「なに」
「今からそちらへ行っても?」
「そちら……ここ……?」
「アナルビーズ、そのまま入れて待っててください。刺激が強すぎないよう、僕がひとつひとつ、優しく引き抜いてあげますから」
「あ……」
斉藤に引き抜いてもらうという選択。しかし、それはそれで、別の快楽の予感に、俺の内股はキュッと締まった。
「だめ……」
「だめじゃないでしょう」
「だめ……だめ……」
「先輩の家に上げてくれるなら優しくしてあげますよ。それともこうしてずっといじめられているほうがいいの?」
「ちが……でも……だめ……」
「先輩」
「だめぇ……っ!」
俺が叫ぶと同時に、スマホの画面がブラックアウトした。呆れた斉藤に通話を切られてしまったのか、と思ったが、直後にメーカーのロゴが表示され、再び暗転する。
充電切れだ。
俺は喪失感のような安堵とともに、その場にころんと横になり、そのまま眠ってしまった。
翌朝、充電切れでスマホが落ちていた旨の謝罪と、昨晩の飲み会は途中から記憶がないがなにかやらかしていなかったか、という旨のメッセージを斉藤に送ると、斉藤からは「了解です。大丈夫ですよ、楽しかったです」という、短いメッセージが返って来た。
そこから数分経って送られてきた「来週はどうします?」という問いかけに、俺が小さくOKマークをしているキャラクターのスタンプを返すと、斉藤からはすぐに同じスタンプが返って来た。
「え?」
「ローションが入っていたでしょう。新品の。それを出して。あとは、そうですね。アナルビーズを」
「アナルビーズって……」
「不揃いな真珠のネックレスみたいなやつです。ありませんか?」
斉藤が言っているものはすぐにわかった。ローションも。取り出してみせると、斉藤はそれです、と頷いた。
斉藤に言われるがまま服を全て脱ぎ、アナルビーズにローションをまぶすと、斉藤とつながっているスマホに背を向け――つまりは斉藤のほうに尻を向けて四つん這いになり、アナルビーズを一つ、尻の穴に入れた。
「ん……」
普段は出て行くばかりのそこが、外部から押し広げられ侵入される感覚に、思わず声が漏れる。俺は続けて、2個、3個と、手指の爪の大きさほどのそれを、自分の中に収めていった。
「先輩、画質が悪くてよく見えないので、いくつ入ったか、数えてくれますか?」
斉藤が言った。
「え……?」
「間違えたらやりなおしですよ。今はいくつ入ってますか?」
「み、みっつ……よっつ?」
「夢中になってて数えてなかったんですね(笑) まあいいです、とりあえずは全部入れましょうか。自分のなかにいくつ入れたか、ちゃんと数えながらやるんですよ。次は? 5個目?」
「5個……ろっこ……なな……あ……」
「次は8。ほら先輩、休まないで」
「はち……きゅう……あ、ああ、じゅう……じゅう……いち……ぅ……」
「先輩、手が止まってますよ」
「くるし……」
「まだ大丈夫ですよ。さあ、次」
「じゅう……に……ぃ……ぃ……ぁ……」
「苦しいんじゃなくて、気持ちいいんじゃないですか。先輩は嘘つきだから」
十六まで数えたところで、外に出ているビーズはなくなった。
「ぜんぶ……はいっ……た……」
「いくつありました?」
「じゅう……ろく……」
「おかしいな」
斉藤の声が変わった。
「そんなに多かったかな? 念のため、もう一度はじめからやりなおしましょうか」
「え……ぇ……」
「一回全部抜きましょう。ほら、一気に抜いて大丈夫ですよ」
「え……ぁ……ああ、ああああああああああぁぁぁぁぁっ!」
斉藤に言われるまま、尻の外に出ていた先端のフックに手をかけ一気に引き抜くと、尻の出入り口を襲った刺激に思わず声が出た。普段の排泄の快楽を、何十倍も強くして、そして淫靡にしたような感覚だった。
「それじゃあ、はじめからもう一度。ほら、いち」
「い、いちぃ……ぁ、ああ、あ……」
快楽の余韻に浸る間もなく、斉藤に言われるがまま、ふたたびビーズをひとつ、ふたつと尻の中に入れて行く。柔肉は踏み荒らされるごとに刺激に対する耐性を失い、ビーズをひとつ飲み込むごとに足が震えるような刺激が襲って来る。さらに最後にそれを一度に引き抜くとなればなおさらだ。
慎重に数えたはずだが、次の結果も数は十六だった。その次も。四度目で俺は音をあげ、十五、の時にビーズをひとつ多く入れ、数を尋ねる斉藤に、十五、と報告した。多かったかな、と斉藤が言っていたから、少なくすればそれでいいと思ったのだ。
「十五、ですか? 先輩」
「十五……」
俺が祈るような気持ちでそう答えると、
「そんなに少なかったかな? 念のため、もう一度はじめからやりなおしましょうか」
と、斉藤は、十六で多い、と告げた時となんら変わらぬ口調で言った。
なんで。
なんで。
俺の心の決壊は、崩壊した。
「や、やらぁ! もうやら!」
「先輩」
「もうやりたくないぃぃ、もう、もう……」
「先輩、どうしたんですか」
「もうやだ、もう……」
「先輩、体起こして、こっち向いて、ね?」
「うぅ……もう、やだ……」
「おちんちんビンビンですよ。気持ちいいんでしょ?」
「きもちよすぎてやだ……ぅぅ……ぅー……」
正直、そのあたりのことはあまり記憶にないのだが――俺はそう言ってすすりをあげた。
「先輩」
斉藤が上ずった声で俺を呼んだ。
「なに」
「今からそちらへ行っても?」
「そちら……ここ……?」
「アナルビーズ、そのまま入れて待っててください。刺激が強すぎないよう、僕がひとつひとつ、優しく引き抜いてあげますから」
「あ……」
斉藤に引き抜いてもらうという選択。しかし、それはそれで、別の快楽の予感に、俺の内股はキュッと締まった。
「だめ……」
「だめじゃないでしょう」
「だめ……だめ……」
「先輩の家に上げてくれるなら優しくしてあげますよ。それともこうしてずっといじめられているほうがいいの?」
「ちが……でも……だめ……」
「先輩」
「だめぇ……っ!」
俺が叫ぶと同時に、スマホの画面がブラックアウトした。呆れた斉藤に通話を切られてしまったのか、と思ったが、直後にメーカーのロゴが表示され、再び暗転する。
充電切れだ。
俺は喪失感のような安堵とともに、その場にころんと横になり、そのまま眠ってしまった。
翌朝、充電切れでスマホが落ちていた旨の謝罪と、昨晩の飲み会は途中から記憶がないがなにかやらかしていなかったか、という旨のメッセージを斉藤に送ると、斉藤からは「了解です。大丈夫ですよ、楽しかったです」という、短いメッセージが返って来た。
そこから数分経って送られてきた「来週はどうします?」という問いかけに、俺が小さくOKマークをしているキャラクターのスタンプを返すと、斉藤からはすぐに同じスタンプが返って来た。
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