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エヴァ・フリーズ
4話 新しい一面
しおりを挟む隣で琴音に背を向けてイビキをかくエヴァを呆れた目で見てから琴音はそっとベッドを抜け出した。
(3回も中だしして、速攻寝るなんて最低です……。むう)
おまんこからだらりと垂れてくる精液と愛液と血の混じった物をタオルで拭うとヒリヒリと痛む。立ち上がるとズキンズキンと下腹部も痛い。
(うぅ………エッチって全然良くないです。思ってたのと違う………)
想像していたどろどろに蕩ける様な気持ちよさは無くてただただ苦痛な時間だった。エヴァから時折された軽いキスには少し胸がときめいたがそれだけだ。これならオナニーの方が気持ち良い。痛むお腹とお股を抑えながら琴音は自室に戻る。
(…………今後どうしましょう。和泉先生とのお勉強は気持ちよかったです。やっぱりエヴァさんが下手くそだったのでしょうか)
◇◇◇◇◇◇
シャワーを浴びてベッドに寝転ぶ。エヴァの部屋を訪れたのは夕方だったのにもう深夜だ。エヴァは2回中で出した後最後の一回はしつこかった。イきそうになると腰を止めて何度も休憩しておちんぽは入れっぱなしでおっぱいを強く吸ったりベロベロと琴音の顔を舐め回したり、えっちな言葉を琴音に言わせたりと自分勝手な行為だった。ブラウスのボタンも弾け飛び服が一枚駄目になった。散々だ。
(エヴァさんってあんな人だったのですね、…………優しくて頼れる人だと思ってたのに………少し驚きです)
琴音が知っているエヴァは攻略はちょろいが優しくて甘くて頼れる騎士様だ。だがそれも全部ヒロインの緑子に対してだが。モブの琴音に対しては扱いが雑でも仕方無い、エヴァからしたら丁度良い性欲解消相手だ。だがそれは琴音も同じだ。
(別にエヴァさんを好きな訳じゃないので傷つきませんけど、おまんこは痛いのです……。)
はあとため息を吐く。それでもこれで琴音は処女じゃ無くなったのだ。また最初に戻れば体は処女状態に戻るだろうが経験は出来た。なら次回は共通ルート中にしっかりと準備して野菜で膜を破いて脱処女してから和泉に抱いて貰えば気持ちの良いセックスが出来るはずだ。
(これだけの痛みに耐えられたのですから。野菜くらい余裕です。)
ふふふと小さく笑う。エヴァとのセックスに耐えられたのだからこれ以上痛い事は無いだろう。
(……………。残り6日を残して当初の目的は達成ですね。ふふふ、なら後は桜島君とかアノさんに迫ってみても良いかもしれません♡…………まだあそこが痛いので、1日はお休みして明後日から行動開始ですね♡)
そう考えていると眠気がやって来る。初エッチは散々だったけど良い経験になった。何度も地獄を見て来た琴音はこれくらいじゃへこたれないのだ。
◇◇◇◇◇◇
「あ。朝ご飯が無いのです………」
ゴソゴソと荷物を漁り眉を寄せる。まだ有ったと思っていたのに食料が無い。仕方無いので貰いに行くことにする。設定上は琴音は探索には不参加なので男性陣の誰かに声を掛けて食料を貰っているのだ。
(どうしましょう。………桜島君のところに行きましょうか?)
折角なら情報収集も兼ねて桜島の所に向かう。歩くとまだ股間がズキズキしている。やはり今日はセックスはお休みだ。
(ふむ、流石にエッチは無理ですね…。)
コンコンとノックをするとすぐに桜島も出て来た。それにホッとする。緑子のルート確定後はマップ機能は使えない。誰が何処にいるのかは不明になる。
「あれー☆琴音チャンじゃん!!!どうしたの?朝早くから」
桜島はニッコリと笑って八重歯が見えている。人懐っこい笑顔だ。
【桜島晴人】
女好きでチャラいが実は真面目で好きな人が出来たら一途な青年だ。アイドルとしての努力も欠かさない。ここに閉じ込められてからも毎日こっそりと歌やダンスの練習をしているのだ。公式設定上はそうなっている。
(桜島君も、簡単には行かなそうですね、…でもエヴァさんの例もありますしまだわかりませんね。…………でもその前にご飯です)
お腹がぐぅぐぅと鳴る。昨日エヴァに沢山抱かれた後から何も食べていないので腹ペコだ。
「あ。琴音チャン腹ぺこちゃん?あははかわいいー音☆ちょっと待ってて、昨日菓子パン見つけたからさっ」
そういってケラケラ笑うと桜島は部屋に引っ込んでいった。良い人だ。
「おっ待たせー☆ほい。メロンパンとチョコパン、後はこれ。バナナ好き?」
「あ、ありがとうございます。………バナナ大好きですよ♡桜島君のバナナも食べたいですね♡」
受け取ってからそう告げると桜島は下ネタには気づかなかったようでニコニコと笑っている。
「そう?なら良かったー☆生物(なまもの)だから早目に食べた方が良いよ。俺のバナナ?それでバナナは全部だよ、そんなにバナナ好きなの?それじゃまた見つけたら琴音チャンにあげちゃうよん☆……んじゃ、部屋まで送ろっか?いちおーね」
そう言ってウィンクする桜島の言葉に甘える事にする。
(桜島君下ネタに気づかないのですね……。チャラそうに見えてやっぱり真面目君です。これは中々に手こずりそうですね………)
並んで他愛ない話をしていると前からズンズンとエヴァが近付いてきた。
(あれ、エヴァさん。………少しだけ気まずいですね)
昨夜は黙って部屋を出て来たのだ。少しだけ気まずい。
◇◇◇◇◇◇
「琴音♡おはよう。………どうして昨日は黙って帰ったんだい?朝起きたら君が隣に居ないから寂しかったんだよ?」
エヴァは目の前まで来ると琴音にそう告げる。まさか桜島もいる前で昨夜の事に追及されるとは思わなくて琴音はギョッとした。桜島はキョトンとしている。まだ理解が追いついてないようだ。
「あの、……エヴァさん寝ちゃったのでお邪魔かと思って…………」
苦笑いでそう答えるとエヴァはニコニコと琴音の肩を抱いて来た。
「……ハルトに食事を貰ったんだ?私の所にも食べ物は沢山あるよ♡さあ行こうか♡………まだまだ私も貴女を食べ足りない♡………。ハルト、悪いけど彼女は借りていくよ」
そう桜島に告げるとエヴァは琴音の肩を抱いたまま歩き出す。掴まれた肩が痛い。
「え……、あ、うん。じゃーね二人共……。?」
桜島はポカンとしてから不思議そうに手を振っていた。
琴音は顔面蒼白だ。
(え………?またエッチするんですか?まだ痛いのに………。なんで…………)
エヴァとのセックスは一度で終わりだと勝手に思っていたがエヴァはそうでは無い様だ。ご機嫌に琴音の肩を抱いて鼻息が荒い。既に興奮しているようだ。
「琴音♡これからは私の部屋で過ごせば良い♡……いちいち帰るのは君も面倒だろう?これからは毎日沢山気持ち良くなろう♡」
そう甘く耳元に囁かれたが琴音は絶望した。
(ひぃぃぃ!!!!嘘でしょう?!毎日沢山?!あの自分勝手な下手くそセックスをですか?!)
セックスを覚えたばかりの元童貞は琴音を離してはくれないようだ。
「ま。待ってください……。エヴァさん、私まだアソコが痛いです。」
そう告げてもエヴァはキラリと歯を光らせて笑う。
「そんなに照れなくても良いさ。痛いなんて言っても本当は感じている癖に、琴音は素直じゃない子だね♡でもそこもかわいい♡………沢山また気持ちよく泣かせてあげよう♡楽しもう琴音♡………ほらまた君のせいでこんなに元気になってしまったよ?はは♡」
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