74 / 97
美しく咲かせるために
選び取った選択肢②
しおりを挟む
カイルが応接室に戻ってから一時間ほど経って、話があるとメイド経由で声をかけられたララスティが応接室に戻ると、三人掛けソファーに寄り添って座るカイルとエミリアが待っていた。
その状況にララスティは内心で笑いつつ、戸惑った表情を浮かべ二人の正面に座る。
そんなララスティを見てエミリアは見せつけるようにカイルに身を寄せ、カイルはそんなエミリアの頭を優しく撫でた。
「ララスティ嬢、僕はエミリア嬢を好きになってしまったんだ。約束通り婚約解消に向けて協力してくれるかい?」
優し気な笑みをエミリアに向けた後、ララスティに向かってそうきっぱり言うカイルの目には迷いはない。
だが、ララスティから見て本当にエミリアを愛しているのかは疑問に思えてしまう。
(前回、エミリアのことを選んだカイル殿下の瞳は、もっと輝いていましたのに)
探るようにカイルの目をじっと見るララスティに気づいたようで、エミリアがララスティを睨みつける。
「お姉さま、そんな風にカイル殿下を見ちゃって、もしかして未練ですか? 王太子妃の座が惜しくなったんですか?」
「そのようなものに興味はございませんわ」
ララスティが心の底から言うと、流石にエミリアにも伝わったのか、それ以上何も言わなくなった。
ただ、見せつけるようにカイルに身を寄せる行動は変わらない。
「カイル殿下がそのようにお決めになったのなら、わたくしはお約束通りご協力いたします。問題は、王命で決まったこの婚約をどのように解消するかですわね」
「うん」
ララスティとカイルがどうしたものか、と悩んでいると、エミリアが「簡単じゃないですか」と笑う。
「エミリア嬢、何か案があるのかな?」
「あたしとカイル殿下が愛し合ったので、婚約者を変えようって言えばいいんですよ! あたしはお姉さまと同じランバルト公爵家の娘なんですから、王様だってすぐに変えてくれます!」
エミリアの言葉に、ララスティはそれは絶対にないと心の中で笑ってしまう。
ララスティが選ばれたのは、ラインバルト公爵家の娘だからではなく、オーギュストの孫だからだ。
「エミリア嬢、同じ家の令嬢とはいえ、王命は簡単に変えることはできないんだ。たとえ、僕とララスティ嬢が解消を望んでいても、貴族の勢力図や個人の能力、他国との関係、実績なんかも関係してくるからね」
カイルの言葉に思わず吹き出しそうになってしまい、ララスティは困ったように眉を寄せつつ咄嗟に口元を隠す。
(カイル殿下、それは遠回しにエミリアさんがわたくしに何ひとつ勝る部分がないとおっしゃっているようなものでしてよ)
吹き出さないように口元を隠しつつ、表面上はカイルの言葉に困ったように見せたまま、こくりと頷いた。
「エミリアさん、わたくしがカイル殿下の婚約者となってから、多くの方が動いていらっしゃいます。婚約者を交代するとなれば、各種スケジュールの見直しだけではなく、教育内容や公務内容、果ては王太子の婚約者への品格維持予算の調整も必要になりますのよ」
「なんですか、それ。面倒ですね」
エミリアはあからさまに眉を顰める。
「っていうか、その品格なんちゃらの調整ってなんですか? お姉さまとあたしで予算が変わるってことですか?」
「それは変わるよ、エミリア嬢」
エミリアの問いかけに答えたのはララスティではなくカイルだった。
「ララスティ嬢に割り当てられている品格維持予算は、アインバッハ公爵家より補助予算が出ているんだ。婚約者でなくなるとなれば、初期維持費の中から使用してララスティ嬢に贈った品物のうち、どれを返却するのか決めなくちゃいけない。現在余剰になっている予算の内、どれほどアインバッハ公爵家に返却するかも話し合わないといけないね」
「はあ!? なにそれ、ずるくないですか!?」
エミリアがララスティを睨みつけるが、その態度にカイルがため息を吐く。
「本来なら、実家であるラインバルト公爵家が補助予算を出すべきなんだ。でも、ララスティ嬢の後見人はアインバッハ公爵家だからね。それに、アインバッハ公爵家が補助予算を出しているのは、ララスティ嬢の手持ちのドレスやアクセサリー、化粧品などが著しく少ないからだよ」
「え~? 公爵令嬢なのになんですかそれ。親戚のお家の後見とかされてるのに、役に立ってないじゃないですか」
笑って言うエミリアに、カイルが一瞬だけ冷たい視線を向けるが、エミリアがカイルを見る時には困ったような優しい色を目に浮かべていた。
「ララスティ嬢はアインバッハ公爵家の後見を受けているとはいえ、元々持っていた品物がほとんどなかったからね。一から揃えるような状態だったし、その過程で王太子の婚約者として予算を補助して、ふさわしいものを揃えるという流れだったんだよ」
もちろんララスティの個人的所持品が少ない原因はエミリアだ。
アインバッハ公爵家が後見につき公爵令嬢としての体裁は整えているが、そもそもララスティの所有物を奪っていったのはエミリアだ。
カイルもララスティもあえてそのことに触れない。
「とにかく、ララスティ嬢が婚約者でなくなれば諸々の調整が必要になるんだ」
「はあ……面倒くさいですね」
いやそうにするエミリアにララスティは苦笑しながら「でも」と声をかける。
「そんな大変な手続きを覚悟してでも、カイル殿下はエミリアさんを選びましたのよ」
事実ではあるが、エミリアを持ち上げるためだけの言葉をあえて口にする。
案の定エミリアはすぐさま機嫌を直し、誇らしげにカイルの腕に自分の腕を絡めた。
「嬉しいです! カイル殿下! あたし、やっぱりカイル殿下にして正解でした!」
「うん」
そんなエミリアを離すことはせず、カイルは改めてララスティを見る。
「僕とララスティ嬢の婚約破棄に関して、父上に話をする前にアインバッハ公爵と……叔父上に話を通しておきたいんだ」
「伯父様はともかく、ルドルフ様にですの?」
ララスティが首をかしげるとカイルは「うん」と頷く。
「君の後見はアインバッハ公爵家だから。養女の話もある以上、今後はランバルト公爵家ではなく、そちらをメインに動くべきだよね。叔父上には、君とのことでいろいろ気にかけてもらったし、先に話すのが筋だと思うんだ」
「なるほど」
ララスティはルドルフも絡むとなれば、カイルとエミリアを誘導しやすいとすぐさま賛成するがエミリアは首をかしげる。
「カイル殿下の叔父さんですか?」
カイルの叔父がルドルフだと理解していないようで、カイルがルドルフが誰なのかをいえば、エミリアがあからさまに嫌な顔をする。
「あの人、あたしにお説教してきたし……、きっとあたしのことをよく思ってないんですよ。カイル殿下とのことを相談して、協力してくれないかも」
そもそもエミリアをよく思っている貴族の方が少数派なのだが、とララスティは思ってしまうが、顔には出さず困ったように微笑むのみ。
「大丈夫だよ。叔父上は話せばわかってくれると思う。エミリア嬢にお説教をしたのだって、君を思っての事だから」
「そうなんですか?」
「多分ね」
カイルはその後、日程を調整するので予定を教えて欲しいとララスティとエミリアに言う。
「あたしはいつだって大丈夫ですよ。カイル殿下とあたしの将来のことなんだし、他のことなんてどうだっていいです!」
エミリアがすぐさまそう言うが、ララスティは少し考えてから五日後であれば一日予定が空いていると伝えた。
そのことにエミリアは遅いと文句を言ったが、カイルもその日ならちょうど空いているから都合がいいとエミリアを宥めた。
「場所はどちらにしましょうか? こちらでも大丈夫ですが……」
「いや、出来れば叔父上のところがいいかな。王宮は避けたいし、ここに叔父上と僕が同日来たとなれば、ランバルト公爵が落ち着かないだろうからね」
「わたくしたちが示し合わせてシングウッド公爵家に行くとなると、それもまた注目を集めてしまうのではないでしょうか?」
「となると、どこがいいかな?」
カイルがララスティの言葉に一理あると首をかしげる。
その横でエミリアは面倒くさそうな顔をしつつも、特に何も考えていないようで早く決めてくれとばかりにララスティを睨みつけた。
「…………アインバッハ公爵家はいかがでしょうか?」
「え?」
「あちらでしたら、わたくしが滞在してもおかしくはありません。カイル殿下は現在わたくしの婚約者ですし、わたくしの様子を見に訪問したと言う事にすれば、世間の目は誤魔化せると思いますの」
「ふむ」
ララスティは続けて、仕事の関係でルドルフも訪れることがあると伝え、予定を合わせてもらえば集まれると提案する。
「待ってください! それってあたしがのけ者になるじゃないですか!」
エミリアがそう叫ぶと、ララスティは少し考えるふりをして口を開く。
「伯父様のところに滞在中、わたくしが体調を崩したことにするのはどうでしょう? そうすればカイル殿下が訪問する理由にもなりますわ。もちろんエミリアさんも」
「ああ、なるほど」
ララスティの言葉にカイルはすぐさま頷くか、エミリアは意味が分からないと言うように首をかしげる。
それを見てカイルが、「お見舞いという理由になるだろう」というが、エミリアはキョトンとしてしまう。
「お見舞いなんてする必要あります?」
エミリアの言葉にカイルは言葉を失いかけるが、「建前の理由は必要なんだよ」と気を取り直すよう言う。
「そうなんですか? 別にお姉様が倒れたとしてもお見舞いなんて必要あります? まあ、今回はその建前とかいうことだから、我慢してあげますけど」
不満気なエミリアに苦笑しつつも、ララスティはルドルフと話を合わせる必要があると考え、カイルと落ち合うより先に会うことを心に決めた。
その状況にララスティは内心で笑いつつ、戸惑った表情を浮かべ二人の正面に座る。
そんなララスティを見てエミリアは見せつけるようにカイルに身を寄せ、カイルはそんなエミリアの頭を優しく撫でた。
「ララスティ嬢、僕はエミリア嬢を好きになってしまったんだ。約束通り婚約解消に向けて協力してくれるかい?」
優し気な笑みをエミリアに向けた後、ララスティに向かってそうきっぱり言うカイルの目には迷いはない。
だが、ララスティから見て本当にエミリアを愛しているのかは疑問に思えてしまう。
(前回、エミリアのことを選んだカイル殿下の瞳は、もっと輝いていましたのに)
探るようにカイルの目をじっと見るララスティに気づいたようで、エミリアがララスティを睨みつける。
「お姉さま、そんな風にカイル殿下を見ちゃって、もしかして未練ですか? 王太子妃の座が惜しくなったんですか?」
「そのようなものに興味はございませんわ」
ララスティが心の底から言うと、流石にエミリアにも伝わったのか、それ以上何も言わなくなった。
ただ、見せつけるようにカイルに身を寄せる行動は変わらない。
「カイル殿下がそのようにお決めになったのなら、わたくしはお約束通りご協力いたします。問題は、王命で決まったこの婚約をどのように解消するかですわね」
「うん」
ララスティとカイルがどうしたものか、と悩んでいると、エミリアが「簡単じゃないですか」と笑う。
「エミリア嬢、何か案があるのかな?」
「あたしとカイル殿下が愛し合ったので、婚約者を変えようって言えばいいんですよ! あたしはお姉さまと同じランバルト公爵家の娘なんですから、王様だってすぐに変えてくれます!」
エミリアの言葉に、ララスティはそれは絶対にないと心の中で笑ってしまう。
ララスティが選ばれたのは、ラインバルト公爵家の娘だからではなく、オーギュストの孫だからだ。
「エミリア嬢、同じ家の令嬢とはいえ、王命は簡単に変えることはできないんだ。たとえ、僕とララスティ嬢が解消を望んでいても、貴族の勢力図や個人の能力、他国との関係、実績なんかも関係してくるからね」
カイルの言葉に思わず吹き出しそうになってしまい、ララスティは困ったように眉を寄せつつ咄嗟に口元を隠す。
(カイル殿下、それは遠回しにエミリアさんがわたくしに何ひとつ勝る部分がないとおっしゃっているようなものでしてよ)
吹き出さないように口元を隠しつつ、表面上はカイルの言葉に困ったように見せたまま、こくりと頷いた。
「エミリアさん、わたくしがカイル殿下の婚約者となってから、多くの方が動いていらっしゃいます。婚約者を交代するとなれば、各種スケジュールの見直しだけではなく、教育内容や公務内容、果ては王太子の婚約者への品格維持予算の調整も必要になりますのよ」
「なんですか、それ。面倒ですね」
エミリアはあからさまに眉を顰める。
「っていうか、その品格なんちゃらの調整ってなんですか? お姉さまとあたしで予算が変わるってことですか?」
「それは変わるよ、エミリア嬢」
エミリアの問いかけに答えたのはララスティではなくカイルだった。
「ララスティ嬢に割り当てられている品格維持予算は、アインバッハ公爵家より補助予算が出ているんだ。婚約者でなくなるとなれば、初期維持費の中から使用してララスティ嬢に贈った品物のうち、どれを返却するのか決めなくちゃいけない。現在余剰になっている予算の内、どれほどアインバッハ公爵家に返却するかも話し合わないといけないね」
「はあ!? なにそれ、ずるくないですか!?」
エミリアがララスティを睨みつけるが、その態度にカイルがため息を吐く。
「本来なら、実家であるラインバルト公爵家が補助予算を出すべきなんだ。でも、ララスティ嬢の後見人はアインバッハ公爵家だからね。それに、アインバッハ公爵家が補助予算を出しているのは、ララスティ嬢の手持ちのドレスやアクセサリー、化粧品などが著しく少ないからだよ」
「え~? 公爵令嬢なのになんですかそれ。親戚のお家の後見とかされてるのに、役に立ってないじゃないですか」
笑って言うエミリアに、カイルが一瞬だけ冷たい視線を向けるが、エミリアがカイルを見る時には困ったような優しい色を目に浮かべていた。
「ララスティ嬢はアインバッハ公爵家の後見を受けているとはいえ、元々持っていた品物がほとんどなかったからね。一から揃えるような状態だったし、その過程で王太子の婚約者として予算を補助して、ふさわしいものを揃えるという流れだったんだよ」
もちろんララスティの個人的所持品が少ない原因はエミリアだ。
アインバッハ公爵家が後見につき公爵令嬢としての体裁は整えているが、そもそもララスティの所有物を奪っていったのはエミリアだ。
カイルもララスティもあえてそのことに触れない。
「とにかく、ララスティ嬢が婚約者でなくなれば諸々の調整が必要になるんだ」
「はあ……面倒くさいですね」
いやそうにするエミリアにララスティは苦笑しながら「でも」と声をかける。
「そんな大変な手続きを覚悟してでも、カイル殿下はエミリアさんを選びましたのよ」
事実ではあるが、エミリアを持ち上げるためだけの言葉をあえて口にする。
案の定エミリアはすぐさま機嫌を直し、誇らしげにカイルの腕に自分の腕を絡めた。
「嬉しいです! カイル殿下! あたし、やっぱりカイル殿下にして正解でした!」
「うん」
そんなエミリアを離すことはせず、カイルは改めてララスティを見る。
「僕とララスティ嬢の婚約破棄に関して、父上に話をする前にアインバッハ公爵と……叔父上に話を通しておきたいんだ」
「伯父様はともかく、ルドルフ様にですの?」
ララスティが首をかしげるとカイルは「うん」と頷く。
「君の後見はアインバッハ公爵家だから。養女の話もある以上、今後はランバルト公爵家ではなく、そちらをメインに動くべきだよね。叔父上には、君とのことでいろいろ気にかけてもらったし、先に話すのが筋だと思うんだ」
「なるほど」
ララスティはルドルフも絡むとなれば、カイルとエミリアを誘導しやすいとすぐさま賛成するがエミリアは首をかしげる。
「カイル殿下の叔父さんですか?」
カイルの叔父がルドルフだと理解していないようで、カイルがルドルフが誰なのかをいえば、エミリアがあからさまに嫌な顔をする。
「あの人、あたしにお説教してきたし……、きっとあたしのことをよく思ってないんですよ。カイル殿下とのことを相談して、協力してくれないかも」
そもそもエミリアをよく思っている貴族の方が少数派なのだが、とララスティは思ってしまうが、顔には出さず困ったように微笑むのみ。
「大丈夫だよ。叔父上は話せばわかってくれると思う。エミリア嬢にお説教をしたのだって、君を思っての事だから」
「そうなんですか?」
「多分ね」
カイルはその後、日程を調整するので予定を教えて欲しいとララスティとエミリアに言う。
「あたしはいつだって大丈夫ですよ。カイル殿下とあたしの将来のことなんだし、他のことなんてどうだっていいです!」
エミリアがすぐさまそう言うが、ララスティは少し考えてから五日後であれば一日予定が空いていると伝えた。
そのことにエミリアは遅いと文句を言ったが、カイルもその日ならちょうど空いているから都合がいいとエミリアを宥めた。
「場所はどちらにしましょうか? こちらでも大丈夫ですが……」
「いや、出来れば叔父上のところがいいかな。王宮は避けたいし、ここに叔父上と僕が同日来たとなれば、ランバルト公爵が落ち着かないだろうからね」
「わたくしたちが示し合わせてシングウッド公爵家に行くとなると、それもまた注目を集めてしまうのではないでしょうか?」
「となると、どこがいいかな?」
カイルがララスティの言葉に一理あると首をかしげる。
その横でエミリアは面倒くさそうな顔をしつつも、特に何も考えていないようで早く決めてくれとばかりにララスティを睨みつけた。
「…………アインバッハ公爵家はいかがでしょうか?」
「え?」
「あちらでしたら、わたくしが滞在してもおかしくはありません。カイル殿下は現在わたくしの婚約者ですし、わたくしの様子を見に訪問したと言う事にすれば、世間の目は誤魔化せると思いますの」
「ふむ」
ララスティは続けて、仕事の関係でルドルフも訪れることがあると伝え、予定を合わせてもらえば集まれると提案する。
「待ってください! それってあたしがのけ者になるじゃないですか!」
エミリアがそう叫ぶと、ララスティは少し考えるふりをして口を開く。
「伯父様のところに滞在中、わたくしが体調を崩したことにするのはどうでしょう? そうすればカイル殿下が訪問する理由にもなりますわ。もちろんエミリアさんも」
「ああ、なるほど」
ララスティの言葉にカイルはすぐさま頷くか、エミリアは意味が分からないと言うように首をかしげる。
それを見てカイルが、「お見舞いという理由になるだろう」というが、エミリアはキョトンとしてしまう。
「お見舞いなんてする必要あります?」
エミリアの言葉にカイルは言葉を失いかけるが、「建前の理由は必要なんだよ」と気を取り直すよう言う。
「そうなんですか? 別にお姉様が倒れたとしてもお見舞いなんて必要あります? まあ、今回はその建前とかいうことだから、我慢してあげますけど」
不満気なエミリアに苦笑しつつも、ララスティはルドルフと話を合わせる必要があると考え、カイルと落ち合うより先に会うことを心に決めた。
268
あなたにおすすめの小説
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
お姉様のお誕生日を祝うのが、なぜ我儘なの?
月白ヤトヒコ
ファンタジー
健康で、元気なお姉様が羨ましかったの。
物心付いたときから、いつも体調が悪かった。いつもどこかが苦しかった。
お母様が側にいてくれて、ずっと看病してくれた。お父様は、わたしのお医者様の費用やお薬代を稼ぐのが大変なんだってお母様が言ってた。
わたし、知らなかったの。
自分が苦しかったから。お姉様のことを気にする余裕なんてなかったの。
今年こそは、お姉様のお誕生日をお祝いしたかった……んだけど、なぁ。
お姉様のお誕生日を祝うのが、なぜ我儘なの?
※『わたくしの誕生日を家族で祝いたい、ですか? そんな我儘仰らないでくださいな。』の、妹視点。多分、『わたくしの誕生日を~』を先に読んでないとわかり難いかもです。
設定はふわっと。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
【完結】王都に咲く黒薔薇、断罪は静かに舞う
なみゆき
ファンタジー
名門薬草家の伯爵令嬢エリスは、姉の陰謀により冤罪で断罪され、地獄の収容所へ送られる。 火灼の刑に耐えながらも薬草の知識で生き延び、誇りを失わず再誕を果たす。
3年後、整形と記録抹消を経て“外交商人ロゼ”として王都に舞い戻り、裏では「黒薔薇商会」を設立。
かつて自分を陥れた者たち
――元婚約者、姉、王族、貴族――に、静かに、美しく、冷酷な裁きを下していく。
これは、冤罪や迫害により追い詰められた弱者を守り、誇り高く王都を裂く断罪の物語。
【本編は完結していますが、番外編を投稿していきます(>ω<)】
*お読みくださりありがとうございます。
ブクマや評価くださった方、大変励みになります。ありがとうございますm(_ _)m
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@コミカライズ連載中
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる