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2話
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「んーーっ、疲れたあ」
暗い道を一人で歩きながら、思いっきり体を伸ばす。
なんとかオペは無事に終わり、あのチワワは命に別状はなさそうだ。一晩、病院で預かることになったため引継ぎをして病院を出てきた。
(えっと、居酒屋は…)
スマートフォンでマップを見ながら原田さんが予約してくれていたお店を探す。
駅近の店らしく、大通りの歩道を歩いていた。
ブンブンと車や大型トラックがスピードを出して走っている。
時刻は21時を過ぎている。定時は19時だったため2時間の残業となってしまった。
(でも、あのオペで2時間で終わったのなら上出来でしょ。)
そう思いながら、ぼーっと歩道を歩いていた。
二ーーーッ
「ん!?」
なにやら変な音が聞こえる。
フニャーーーッ
(子猫だ!!)
音の主は子猫の鳴き声に間違いない。
どこにいるのかとあたりを見渡していると、道路の真ん中にもぞもぞと動く白い塊を見つけた。
(あんなところに!?)
猫はフルフルと震えていて、自力で動けそうにないようだ。
「やばい…!」
気づいたときには、猫を抱きかかえていた。
ニャーーー
野良猫らしい白いぼそぼそした毛で覆われた瞳は思ったより元気そうだった。
「よかった…」
ほっとして道路から出ようとする。
すると、急に目の前が真っ白になった。
プーーーッとクラクションの大きな音が聞こえてきた。
ちかちかする中で大型のトラックが迫ってきているのが分かった。
「危ないっ!!」
子猫を胸に抱きかかえ庇おうとしたとき、背中に大きな衝撃を感じた。
(やばい、私死ぬんじゃ…)
そんなことを考えながら私の意識は消えていった。
◇◇◇◇◇◇
どれくらい時間が経ったのかわからないが、私はベッドの上で目が覚めた。
「んん…?」
慣れないベッドの感触にここが自宅ではないことはすぐわかった。
(私、助かったの…?)
布団の中で手足を動かすが、痛みは感じず問題なく動かせる。
(あ!子猫!)
さっきまで抱きかかえていた子猫のことを思い出して身体を起こす。
「うわあ、びっくりした!ニーナ、もう平気なの?」
聞き慣れない声がする。
声のした方を見ると見たことのない女性がいた。
病院に運ばれていると思い込んでいたため、看護師かとも思ったがナース服のようなものを着ているわけでもない。
「誰…?」
思ったことが口をついて出た。
私の反応に目の前の女性は驚いているようだ。
「どうしたの、ニーナ。やっぱり頭を打っておかしくなっちゃったの?」
くすくすと笑う女性をよく見るとおかしなことに気づく。
病院かと思ったが、今私のいる部屋は見たことのないようなデザインなのだ。
目の前の女性の格好も今どきではないというか…。
そう、よくイメージする中世のヨーロッパ頃のような雰囲気。
「とりあえず医者の先生を呼んでくるから、おとなしくしてなさい。」
そういって彼女は部屋を出て行った。
ゆっくりベッドから立ち上がり部屋を見渡す。
見れば見るほど自分の置かれている状況が分からなくなる。
(頭おかしくなっちゃった?…)
さっぱりするために顔を洗おうと洗面所を探していると、ふと鏡に自分の姿が映った。
暗い道を一人で歩きながら、思いっきり体を伸ばす。
なんとかオペは無事に終わり、あのチワワは命に別状はなさそうだ。一晩、病院で預かることになったため引継ぎをして病院を出てきた。
(えっと、居酒屋は…)
スマートフォンでマップを見ながら原田さんが予約してくれていたお店を探す。
駅近の店らしく、大通りの歩道を歩いていた。
ブンブンと車や大型トラックがスピードを出して走っている。
時刻は21時を過ぎている。定時は19時だったため2時間の残業となってしまった。
(でも、あのオペで2時間で終わったのなら上出来でしょ。)
そう思いながら、ぼーっと歩道を歩いていた。
二ーーーッ
「ん!?」
なにやら変な音が聞こえる。
フニャーーーッ
(子猫だ!!)
音の主は子猫の鳴き声に間違いない。
どこにいるのかとあたりを見渡していると、道路の真ん中にもぞもぞと動く白い塊を見つけた。
(あんなところに!?)
猫はフルフルと震えていて、自力で動けそうにないようだ。
「やばい…!」
気づいたときには、猫を抱きかかえていた。
ニャーーー
野良猫らしい白いぼそぼそした毛で覆われた瞳は思ったより元気そうだった。
「よかった…」
ほっとして道路から出ようとする。
すると、急に目の前が真っ白になった。
プーーーッとクラクションの大きな音が聞こえてきた。
ちかちかする中で大型のトラックが迫ってきているのが分かった。
「危ないっ!!」
子猫を胸に抱きかかえ庇おうとしたとき、背中に大きな衝撃を感じた。
(やばい、私死ぬんじゃ…)
そんなことを考えながら私の意識は消えていった。
◇◇◇◇◇◇
どれくらい時間が経ったのかわからないが、私はベッドの上で目が覚めた。
「んん…?」
慣れないベッドの感触にここが自宅ではないことはすぐわかった。
(私、助かったの…?)
布団の中で手足を動かすが、痛みは感じず問題なく動かせる。
(あ!子猫!)
さっきまで抱きかかえていた子猫のことを思い出して身体を起こす。
「うわあ、びっくりした!ニーナ、もう平気なの?」
聞き慣れない声がする。
声のした方を見ると見たことのない女性がいた。
病院に運ばれていると思い込んでいたため、看護師かとも思ったがナース服のようなものを着ているわけでもない。
「誰…?」
思ったことが口をついて出た。
私の反応に目の前の女性は驚いているようだ。
「どうしたの、ニーナ。やっぱり頭を打っておかしくなっちゃったの?」
くすくすと笑う女性をよく見るとおかしなことに気づく。
病院かと思ったが、今私のいる部屋は見たことのないようなデザインなのだ。
目の前の女性の格好も今どきではないというか…。
そう、よくイメージする中世のヨーロッパ頃のような雰囲気。
「とりあえず医者の先生を呼んでくるから、おとなしくしてなさい。」
そういって彼女は部屋を出て行った。
ゆっくりベッドから立ち上がり部屋を見渡す。
見れば見るほど自分の置かれている状況が分からなくなる。
(頭おかしくなっちゃった?…)
さっぱりするために顔を洗おうと洗面所を探していると、ふと鏡に自分の姿が映った。
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