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木曜日のスイッチ。
先輩。
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中途半端に開いているカーテン。
その隙間から外を見る。
厚い雨雲に覆われた空。
窓に当たる雨粒で滲む景色。
渡り廊下で繋がった向こう側の校舎と薄いグレーの空が水滴のレンズでうにゃうにゃと歪み、境目がぼやけては全てが溶け込む。
窓枠の向こうに広がるのは得体の知れない世界みたいで。
不意に理解の及ばない現代アートを見させられた時の、あの何とも言えない不安定な気持ちになる。
ザワつく胸。
立花亜樹が一向に戻って来ない実事も、そのまんじりとしない感じに拍車をかけてきた。
何かあったのだろうか…?
「今日は来ませんね。森本先生。」
「は…、え?」
立花亜樹の事を考えていた時分に唐突に森本先生の名を出され理解が追い付かない。
いつの間にか隣に立っていた小林先生はそんなこちらの反応などお構い無しに問いを続けてきた。
「森本先生とは…お付き合いされてるんですか?」
「え?は、付き合っ?…ぼ、僕がですか?」
「あはは。面白いな山崎先生は。他に誰が居るんですか?あんなにアプローチされているっていうのに。」
「アプローチ…。」
確かに自分でも森本先生のアレはそういう意味なのか?とは考えていた。
しかし他人からはっきり問われると自信を持って「はいアプローチを受けています」とは言い難い。
というのも彼女は俺をよく知らない筈だからだ。
好かれる理由がない。
しかも挨拶以外でしっかりと話したのはあの熱中症になった所を助けてもらった時が初めてだった。
あんな情けない姿を見せたのに気に入られるだなんて皆目見当もつかない。
「山崎先生?まさか気付いてないとか言わないですよね?森本先生は夏休みにわざわざ出勤してきて何の縁もない美術部に頻繁に差し入れしてくれているんですよ?一学期中に不登校だった生徒と面談だとか出勤している理由は他にもあるみたいですけど…。それにしたって森本先生の方から連絡先渡されたのなんて多分山崎先生だけですよ。」
「うーん、そうですかね…。」
「え?もしかして山崎先生って…。失礼ですけど童…恋愛経験は…ありますか?」
あまりにもデリカシーに欠ける質問で思わず少し笑ってしまった。
今絶対「童貞?」って聞こうとしていただろ?とツッコミたい気持ちを堪え当たり障りなく答える。
「まあ、…普通には…。」
「ですよね。ありますよね。」
心做しかホッとした顔を見せる小林先生。
俺に恋愛経験がなくても何一つ困る立場でもないのにと思うとちょっと面白い。
きっと森本先生の気持ちとか俺の気持ちとか色々憶測しては、進まない現状に勝手にヤキモキしていたのだろう。
そういう情に深い一面が小林先生の憎めないところだなと、このやりとりから実感する。
「悪く思われてはいないでしょうが…。ただ僕自身に興味があるっていうよりも美術に興味があるとか、恋愛ではなく何か他に理由があるのかもしれないですし。」
「ほーほー。なるほど。分かりました。分かりましたよ?」
「…え、何がですか?」
こちらは一切何も分からないというのに。
俺の顔を覗き込み、まるで名探偵が推理を披露する時のような得意げな表情を見せる小林先生。
そのまま声高に宣言した。
「ずばり、山崎先生は自信がないんですな。」
一瞬の沈黙。
当たり前過ぎる指摘に呆気に取られまた一瞬だけ反応が遅れてしまう。
「あ、はい…。自信ないです。」
「そんなの勿体無い勿体無い。勿体無いですよ、山崎先生。」
「は、はぁ…。」
ガクガクと揺れる視界。
重い平手が何度も背中を襲ってくる。
「俺が山崎先生くらいのルックスと才能があったらもっと調子に乗っていますよ。森本先生にも自分からガツガツ行っちゃうなー。」
「はぁ…、いっ、そうですか…。あの、こばっ小林先生、ちょっ、痛っ。」
尚もバンバンと叩かれ続けている背中。
ガハガハと笑いながら止めてくれる気配はない。
「謙虚なのも控えめなのも悪くない。男は男らしくなんて時代でもないし、山崎先生みたいに出しゃばらないで客観的で冷静なのも素敵だと思いますよ。だけど…」
続いていた衝撃がピタッと止まる。
そのまま分厚い手の平が添えられた背中が暖かい。
「行き過ぎた謙遜は逆に失礼になりますよ。もし本当に森本先生が山崎先生を好きでいてその気持ちに気付いて欲しくて頑張っているんだとしたら、自信が無いってだけの理由でその選択肢を排除してしまうのは森本先生に失礼ですよ。気持ちを汲んだ上で応えられないのなら仕方がない。だけど気持ちを知ろうともしないのはダメですよ。自信が無いからっていうこっち側の事情で、人の大切な気持ちを無いものと扱うのは違います。」
何一つ言い返せない。
本当にその通りだ。
俺は自分に自信がないのを言い訳にして考えなければならない周囲の気持ちから逃げている。
自分だってこちらの気持ちに全く気付かない素振りの細谷咲に向かい、怒れるままに劣情をぶつけてしまったというのに。
自分が気持ちを無視されたら大人気なくも癇癪を起こす癖に、人の気持ちには鈍感なフリをするだなんて。
俺は何処まで自分勝手なんだ。
黙り込んだ俺に対し小林先生は優しく続ける。
「男はね、ちょっと勘違い野郎なくらいが良いんですよ。山崎先生くらいのハンサムはその子もあの子も向こうの子も俺を見ているくらい思って堂々としてて下さいよ。」
「はは。それは流石に…。ちょっとどころじゃない相当な勘違い野郎になってしまいます。」
男は男らしくなんて時代じゃないって言っていたその口で、最終的には男とはこう在るべきを語り出す安定のダブスタ振り。
だけどやっぱり小林先生は良い先生だと思った。
俺の様な理屈っぽい人間はただ「自信を持て」と叱咤されても、根拠のない精神論に納得ができない。
だけど小林先生は自信が無いのは仕方がないとした上で「自信が無いのを理由に他人の気持ちを蔑ろにするな」と教えてくれた。
その言葉は俺の胸にストンと落ちて綺麗に収まった。
頼りになる先輩って良いものだな。
教師になってからも非常勤ばかりで、何処か余所者な感覚が抜けず親しい同僚は居た事がない。
一人っ子で子供の頃からひとり遊びばかりしていた。
学生時代も中学からずっと上下関係の気薄な美術部で、先輩という立場の人は居ても皆形成した自分の世界に住んでおり、小林先生の様にこちらの世界に首を突っ込んでまで問い掛けてくれる人なんて殆ど居なかった。
こんなに素直に人のアドバイスを受け入れられたのは初めての事かもしれない。
「分かりました。」
俺は小林先生の目を見て力強く応える。
「告げられてもないのに自分を好きだろうと思い上がる思考は嫌いですが、告げられていないからって無いものと決め付けるのはやめます。」
「うんうん。そうして下さい。あ、でも…」
良い具合に締まりそうだったのに、ここにきて急に自信なさそうに眉尻を下げる小林先生。
「全部俺の勘違いで森本先生が山崎先生の事好きでも何でもなかったらごめんな。」
「ふはっ。」
思わず吹き出してしまう。
小林先生だと深く考えていない発言も、深く考えていないからこそ素直な本音なんだとプラスに思えるから不思議だ。
覆る意見に不快感がない。
「全然大丈夫です。だけどその時はご飯奢って下さいね。」
俺は初めて出来た先輩と呼べる人に、生まれて初めて後輩らしく甘えてみた。
その隙間から外を見る。
厚い雨雲に覆われた空。
窓に当たる雨粒で滲む景色。
渡り廊下で繋がった向こう側の校舎と薄いグレーの空が水滴のレンズでうにゃうにゃと歪み、境目がぼやけては全てが溶け込む。
窓枠の向こうに広がるのは得体の知れない世界みたいで。
不意に理解の及ばない現代アートを見させられた時の、あの何とも言えない不安定な気持ちになる。
ザワつく胸。
立花亜樹が一向に戻って来ない実事も、そのまんじりとしない感じに拍車をかけてきた。
何かあったのだろうか…?
「今日は来ませんね。森本先生。」
「は…、え?」
立花亜樹の事を考えていた時分に唐突に森本先生の名を出され理解が追い付かない。
いつの間にか隣に立っていた小林先生はそんなこちらの反応などお構い無しに問いを続けてきた。
「森本先生とは…お付き合いされてるんですか?」
「え?は、付き合っ?…ぼ、僕がですか?」
「あはは。面白いな山崎先生は。他に誰が居るんですか?あんなにアプローチされているっていうのに。」
「アプローチ…。」
確かに自分でも森本先生のアレはそういう意味なのか?とは考えていた。
しかし他人からはっきり問われると自信を持って「はいアプローチを受けています」とは言い難い。
というのも彼女は俺をよく知らない筈だからだ。
好かれる理由がない。
しかも挨拶以外でしっかりと話したのはあの熱中症になった所を助けてもらった時が初めてだった。
あんな情けない姿を見せたのに気に入られるだなんて皆目見当もつかない。
「山崎先生?まさか気付いてないとか言わないですよね?森本先生は夏休みにわざわざ出勤してきて何の縁もない美術部に頻繁に差し入れしてくれているんですよ?一学期中に不登校だった生徒と面談だとか出勤している理由は他にもあるみたいですけど…。それにしたって森本先生の方から連絡先渡されたのなんて多分山崎先生だけですよ。」
「うーん、そうですかね…。」
「え?もしかして山崎先生って…。失礼ですけど童…恋愛経験は…ありますか?」
あまりにもデリカシーに欠ける質問で思わず少し笑ってしまった。
今絶対「童貞?」って聞こうとしていただろ?とツッコミたい気持ちを堪え当たり障りなく答える。
「まあ、…普通には…。」
「ですよね。ありますよね。」
心做しかホッとした顔を見せる小林先生。
俺に恋愛経験がなくても何一つ困る立場でもないのにと思うとちょっと面白い。
きっと森本先生の気持ちとか俺の気持ちとか色々憶測しては、進まない現状に勝手にヤキモキしていたのだろう。
そういう情に深い一面が小林先生の憎めないところだなと、このやりとりから実感する。
「悪く思われてはいないでしょうが…。ただ僕自身に興味があるっていうよりも美術に興味があるとか、恋愛ではなく何か他に理由があるのかもしれないですし。」
「ほーほー。なるほど。分かりました。分かりましたよ?」
「…え、何がですか?」
こちらは一切何も分からないというのに。
俺の顔を覗き込み、まるで名探偵が推理を披露する時のような得意げな表情を見せる小林先生。
そのまま声高に宣言した。
「ずばり、山崎先生は自信がないんですな。」
一瞬の沈黙。
当たり前過ぎる指摘に呆気に取られまた一瞬だけ反応が遅れてしまう。
「あ、はい…。自信ないです。」
「そんなの勿体無い勿体無い。勿体無いですよ、山崎先生。」
「は、はぁ…。」
ガクガクと揺れる視界。
重い平手が何度も背中を襲ってくる。
「俺が山崎先生くらいのルックスと才能があったらもっと調子に乗っていますよ。森本先生にも自分からガツガツ行っちゃうなー。」
「はぁ…、いっ、そうですか…。あの、こばっ小林先生、ちょっ、痛っ。」
尚もバンバンと叩かれ続けている背中。
ガハガハと笑いながら止めてくれる気配はない。
「謙虚なのも控えめなのも悪くない。男は男らしくなんて時代でもないし、山崎先生みたいに出しゃばらないで客観的で冷静なのも素敵だと思いますよ。だけど…」
続いていた衝撃がピタッと止まる。
そのまま分厚い手の平が添えられた背中が暖かい。
「行き過ぎた謙遜は逆に失礼になりますよ。もし本当に森本先生が山崎先生を好きでいてその気持ちに気付いて欲しくて頑張っているんだとしたら、自信が無いってだけの理由でその選択肢を排除してしまうのは森本先生に失礼ですよ。気持ちを汲んだ上で応えられないのなら仕方がない。だけど気持ちを知ろうともしないのはダメですよ。自信が無いからっていうこっち側の事情で、人の大切な気持ちを無いものと扱うのは違います。」
何一つ言い返せない。
本当にその通りだ。
俺は自分に自信がないのを言い訳にして考えなければならない周囲の気持ちから逃げている。
自分だってこちらの気持ちに全く気付かない素振りの細谷咲に向かい、怒れるままに劣情をぶつけてしまったというのに。
自分が気持ちを無視されたら大人気なくも癇癪を起こす癖に、人の気持ちには鈍感なフリをするだなんて。
俺は何処まで自分勝手なんだ。
黙り込んだ俺に対し小林先生は優しく続ける。
「男はね、ちょっと勘違い野郎なくらいが良いんですよ。山崎先生くらいのハンサムはその子もあの子も向こうの子も俺を見ているくらい思って堂々としてて下さいよ。」
「はは。それは流石に…。ちょっとどころじゃない相当な勘違い野郎になってしまいます。」
男は男らしくなんて時代じゃないって言っていたその口で、最終的には男とはこう在るべきを語り出す安定のダブスタ振り。
だけどやっぱり小林先生は良い先生だと思った。
俺の様な理屈っぽい人間はただ「自信を持て」と叱咤されても、根拠のない精神論に納得ができない。
だけど小林先生は自信が無いのは仕方がないとした上で「自信が無いのを理由に他人の気持ちを蔑ろにするな」と教えてくれた。
その言葉は俺の胸にストンと落ちて綺麗に収まった。
頼りになる先輩って良いものだな。
教師になってからも非常勤ばかりで、何処か余所者な感覚が抜けず親しい同僚は居た事がない。
一人っ子で子供の頃からひとり遊びばかりしていた。
学生時代も中学からずっと上下関係の気薄な美術部で、先輩という立場の人は居ても皆形成した自分の世界に住んでおり、小林先生の様にこちらの世界に首を突っ込んでまで問い掛けてくれる人なんて殆ど居なかった。
こんなに素直に人のアドバイスを受け入れられたのは初めての事かもしれない。
「分かりました。」
俺は小林先生の目を見て力強く応える。
「告げられてもないのに自分を好きだろうと思い上がる思考は嫌いですが、告げられていないからって無いものと決め付けるのはやめます。」
「うんうん。そうして下さい。あ、でも…」
良い具合に締まりそうだったのに、ここにきて急に自信なさそうに眉尻を下げる小林先生。
「全部俺の勘違いで森本先生が山崎先生の事好きでも何でもなかったらごめんな。」
「ふはっ。」
思わず吹き出してしまう。
小林先生だと深く考えていない発言も、深く考えていないからこそ素直な本音なんだとプラスに思えるから不思議だ。
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「全然大丈夫です。だけどその時はご飯奢って下さいね。」
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