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木曜日のスイッチ。
曖昧な返事。
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少し暗めの照明の落ち着いた店内。
左側は大きくガラス張りになっていて眼下には先程使った駅に電車が出入りしているのが見えている。
学校関係者の目を避けこんな所まで来たけれど、果たしてそんな必要あったのだろうかと自問してしまう。
視線を正面に戻すと森本先生がこちらを見ていた。
「駅ビルのレストランフロアにもこういう落ち着いた所があるんですね。山崎先生は知っていました?」
「いえ、知りませんでした。このビルには毎週来ていますが…このレストランは初めてです。」
森本先生がグラスの水にゆっくりと口を付けている姿を見つめる。
やはり美しいなと思う。
はっきりとしない俺に森本先生からメッセージが来たのは昨日の事。
そこには「どうしても学校外で一度話がしたい」との旨が記されていた。
俺のスタンスは未だ決まっていない。
森本先生とどうなりたいのかが自分でも全く分からない。
ここ何年かフリーで女っ気なく暮らしている自分にとって美人からのアプローチは願ってもないご褒美だ。
しかし想いの温度差に煩わしいと思ってしまう瞬間も正直あって…。
細谷咲への気持ちを一瞬にして吹っ切り、次はサクッと森本先生へ!なんて器用な事は俺には不可能だ。
「今週はプール棟へ行きましたか?」
「いえ、行ってません。森本先生ともお約束したじゃないですか。卒業も進路も決まっている生徒にこれ以上リスクを負わせるわけにもいかないですし。」
「そうですか…。良かったです。」
そう口にしながらも森本先生は表情を曇らせている。
俺の言葉が信じられないのか、若しくは気付かぬ内にまた0点の発言をしてしまったのか。
「細谷さんとは話しましたか?」
ドキッと心臓が跳ねた。
木曜日はただすっぽかした。
夏休み最後の木曜日以来細谷咲の姿すら見てもいない。
「い、いえ…。話せていないです。先週は何も告げずにすっぽかしてしまいました。」
「そうでしたか…。」
同情するような声。
俺に対してなのか細谷咲に対してなのか。
寄り添う様な雰囲気に流石カウンセラーだと感じる。
「でも…それも良かったかもしれないですね。」
「え?」
「細谷さんの為にも…。今はショックを受けているかもしれないですけど、そうやって人との距離って学んでいくものですよ。ただ相談に乗っていたのに途中で投げ出す形になった事が気になるなら、それは教師として今までと違う形で力になると何らかの形で彼女に伝えた方が良いかもしれないですね。」
「そう…ですね。」
正論だ。
道徳的で模範的で。
頭では納得している。
だけど、心の中がザワつく。
この人は俺のことが好きだから俺と細谷咲を引き離そうとしているのではないか?
なんて思考で心が濁る。
もう細谷咲の望む形で応えられないんだ。
彼女が本当に欲しているものを与えられない事実から俺は逃げ出した。
今更教師として力になるなんて言う為に細谷咲に接触する方がより彼女を傷付ける事になりはしないだろうか?
そして森本先生はそれを分かっていて敢えて俺にその方法を勧めてはいないか?
等と益々悪い方へ思考が飛躍していく。
「もう少し…何が最善なのかを考えてみます。何にしてももう二人で…周囲に誤解を生むような接触はしないので…、約束の件はよろしくお願いします。」
「分かっています。」
下げた頭に刺さる不機嫌な声。
少し驚いて森本先生を見る。
「そう何度も念を押さないで下さい。そんなに私が信じられませんか?それともそんなに細谷さんが大切ですか?」
「あ、いえ。森本先生の事は信用しています。忠告も感謝しています。知られたのが森本先生で良かったって本当に思っています。」
これは本心だ。
事実、細谷咲とのやり取りを知られたのが他の教員だったとしたら。
俺はとっくに教師でいられなくなっていただろう。
もしも生徒だったとしたら。
瞬く間に噂が広がり俺だけでなく細谷咲も学校に居られなくなっていたかもしれない。
だから森本先生の気持ちを今すぐ受け取れないのも、忠告や助言を素直に有難いと思い切れないのも森本先生が悪いのではなく、全て俺の側に原因がある。
細谷咲があまりにも特別なんだ。
彼女は俺の本質を理解している。
それは無意識の領域で、下手をしたら俺自身でも認識できない本当の俺で。
それをたった一枚の絵から感じ取ってくれた。
かといって彼女はエスパーの様に俺の思考を読めるわけではなく。
俺の秘めている彼女に対する気持ちなんて微塵も感知してくれなかった。
理解と察しは違う。
彼女は気遣って俺を察っするなんて事はしてくれない。
だからこそ本能での理解が本物に思えて何よりも嬉しかった。
そんな人物は今まで生きてきた中で細谷咲ただ一人だけだ。
そんな彼女を自分の欲望のままにリスクに曝していた。
こうなったのも取り返しがつかなくなる前で良かったのかもしれない。
そう思わなくては。
「正直…僕は彼女に対して特別な感情を抱いています。いい歳の大人が何を言っているんだと思われるかもしれないですが、彼女は言葉を交わす前から僕の本質を理解してくれたんです。ですからどうしても彼女は僕にとって特別で…。それでも彼女の未来を奪わない為にもこの気持ちを伝えるつもりは元からありませんでした。飽く迄も教師と生徒として相談に乗るつもりでいて。ただ他の生徒が同じように悩んでいたとして、彼女にとった行動と同じだけの熱量で相談に乗ったかと問われると即答出来ません。その時点で僕は間違っていました。その間違いを引き止め正そうとしてくれた森本先生には感謝しています。同じ教員として尊敬もしています。」
「待って下さい。」
バッと目の前に突き出された手のひら。
微かに震えているそれに目がいく。
「まだフラないで下さい。」
「…。」
「教員としての正論で山崎先生と細谷さんの間に首を突っ込んでおきながら卑怯だって自分でも分かっていますけど…。教員としての話の延長で女としての私をフラないで下さい。」
「そんなつもりは…」
「正論で縛り付けて土足で踏み込んでしまったけれど…。細谷さんみたいに自然に入り込めなかったからって人としての私を山崎先生の心から締め出さないで下さい。」
小刻みに揺れていた手を引っ込め、森本先生は自身の胸の前で両手を握り締めた。
ふいっと視線を外しテーブル上のグラスを見つめる彼女の伏せられた瞼。
それも微かに震えていて。
綺麗な人は必死な時も綺麗なんだな。
と、何処か他人事のように俯瞰した自分でそう感じていた。
「山崎先生がどの様な理解を求めているのか私には分かりません。細谷さんがどうやって山崎先生を理解したのかも知りません。だけど…」
今度はパチッと音がするかと思う程の力で目が合った。
そのまま見つめ合う。
「私も山崎先生を理解したいです。」
「いや、そんな必要はありません。僕なんかの為に森本先生が無理をするなんて…」
「無理させて下さい!」
身を乗り出す森本先生。
対照的に俺は身を引く。
それでも怯まない。
「最初は細谷さんの代わりで構いません。代わりにもなれないのなら気を紛らわす為に使って貰うのでも構いません。」
「いや、森本先生それは…」
「山崎先生の心に入るチャンスを下さい。」
潤んだ瞳。
震える唇。
乗り出した事により距離が近付き香る香水。
ああ、そうだった。
俺は人の頼みを断るのが苦手なんだった。
「それも、少し…考えます…。」と曖昧な返事で濁してしまった。
左側は大きくガラス張りになっていて眼下には先程使った駅に電車が出入りしているのが見えている。
学校関係者の目を避けこんな所まで来たけれど、果たしてそんな必要あったのだろうかと自問してしまう。
視線を正面に戻すと森本先生がこちらを見ていた。
「駅ビルのレストランフロアにもこういう落ち着いた所があるんですね。山崎先生は知っていました?」
「いえ、知りませんでした。このビルには毎週来ていますが…このレストランは初めてです。」
森本先生がグラスの水にゆっくりと口を付けている姿を見つめる。
やはり美しいなと思う。
はっきりとしない俺に森本先生からメッセージが来たのは昨日の事。
そこには「どうしても学校外で一度話がしたい」との旨が記されていた。
俺のスタンスは未だ決まっていない。
森本先生とどうなりたいのかが自分でも全く分からない。
ここ何年かフリーで女っ気なく暮らしている自分にとって美人からのアプローチは願ってもないご褒美だ。
しかし想いの温度差に煩わしいと思ってしまう瞬間も正直あって…。
細谷咲への気持ちを一瞬にして吹っ切り、次はサクッと森本先生へ!なんて器用な事は俺には不可能だ。
「今週はプール棟へ行きましたか?」
「いえ、行ってません。森本先生ともお約束したじゃないですか。卒業も進路も決まっている生徒にこれ以上リスクを負わせるわけにもいかないですし。」
「そうですか…。良かったです。」
そう口にしながらも森本先生は表情を曇らせている。
俺の言葉が信じられないのか、若しくは気付かぬ内にまた0点の発言をしてしまったのか。
「細谷さんとは話しましたか?」
ドキッと心臓が跳ねた。
木曜日はただすっぽかした。
夏休み最後の木曜日以来細谷咲の姿すら見てもいない。
「い、いえ…。話せていないです。先週は何も告げずにすっぽかしてしまいました。」
「そうでしたか…。」
同情するような声。
俺に対してなのか細谷咲に対してなのか。
寄り添う様な雰囲気に流石カウンセラーだと感じる。
「でも…それも良かったかもしれないですね。」
「え?」
「細谷さんの為にも…。今はショックを受けているかもしれないですけど、そうやって人との距離って学んでいくものですよ。ただ相談に乗っていたのに途中で投げ出す形になった事が気になるなら、それは教師として今までと違う形で力になると何らかの形で彼女に伝えた方が良いかもしれないですね。」
「そう…ですね。」
正論だ。
道徳的で模範的で。
頭では納得している。
だけど、心の中がザワつく。
この人は俺のことが好きだから俺と細谷咲を引き離そうとしているのではないか?
なんて思考で心が濁る。
もう細谷咲の望む形で応えられないんだ。
彼女が本当に欲しているものを与えられない事実から俺は逃げ出した。
今更教師として力になるなんて言う為に細谷咲に接触する方がより彼女を傷付ける事になりはしないだろうか?
そして森本先生はそれを分かっていて敢えて俺にその方法を勧めてはいないか?
等と益々悪い方へ思考が飛躍していく。
「もう少し…何が最善なのかを考えてみます。何にしてももう二人で…周囲に誤解を生むような接触はしないので…、約束の件はよろしくお願いします。」
「分かっています。」
下げた頭に刺さる不機嫌な声。
少し驚いて森本先生を見る。
「そう何度も念を押さないで下さい。そんなに私が信じられませんか?それともそんなに細谷さんが大切ですか?」
「あ、いえ。森本先生の事は信用しています。忠告も感謝しています。知られたのが森本先生で良かったって本当に思っています。」
これは本心だ。
事実、細谷咲とのやり取りを知られたのが他の教員だったとしたら。
俺はとっくに教師でいられなくなっていただろう。
もしも生徒だったとしたら。
瞬く間に噂が広がり俺だけでなく細谷咲も学校に居られなくなっていたかもしれない。
だから森本先生の気持ちを今すぐ受け取れないのも、忠告や助言を素直に有難いと思い切れないのも森本先生が悪いのではなく、全て俺の側に原因がある。
細谷咲があまりにも特別なんだ。
彼女は俺の本質を理解している。
それは無意識の領域で、下手をしたら俺自身でも認識できない本当の俺で。
それをたった一枚の絵から感じ取ってくれた。
かといって彼女はエスパーの様に俺の思考を読めるわけではなく。
俺の秘めている彼女に対する気持ちなんて微塵も感知してくれなかった。
理解と察しは違う。
彼女は気遣って俺を察っするなんて事はしてくれない。
だからこそ本能での理解が本物に思えて何よりも嬉しかった。
そんな人物は今まで生きてきた中で細谷咲ただ一人だけだ。
そんな彼女を自分の欲望のままにリスクに曝していた。
こうなったのも取り返しがつかなくなる前で良かったのかもしれない。
そう思わなくては。
「正直…僕は彼女に対して特別な感情を抱いています。いい歳の大人が何を言っているんだと思われるかもしれないですが、彼女は言葉を交わす前から僕の本質を理解してくれたんです。ですからどうしても彼女は僕にとって特別で…。それでも彼女の未来を奪わない為にもこの気持ちを伝えるつもりは元からありませんでした。飽く迄も教師と生徒として相談に乗るつもりでいて。ただ他の生徒が同じように悩んでいたとして、彼女にとった行動と同じだけの熱量で相談に乗ったかと問われると即答出来ません。その時点で僕は間違っていました。その間違いを引き止め正そうとしてくれた森本先生には感謝しています。同じ教員として尊敬もしています。」
「待って下さい。」
バッと目の前に突き出された手のひら。
微かに震えているそれに目がいく。
「まだフラないで下さい。」
「…。」
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「そんなつもりは…」
「正論で縛り付けて土足で踏み込んでしまったけれど…。細谷さんみたいに自然に入り込めなかったからって人としての私を山崎先生の心から締め出さないで下さい。」
小刻みに揺れていた手を引っ込め、森本先生は自身の胸の前で両手を握り締めた。
ふいっと視線を外しテーブル上のグラスを見つめる彼女の伏せられた瞼。
それも微かに震えていて。
綺麗な人は必死な時も綺麗なんだな。
と、何処か他人事のように俯瞰した自分でそう感じていた。
「山崎先生がどの様な理解を求めているのか私には分かりません。細谷さんがどうやって山崎先生を理解したのかも知りません。だけど…」
今度はパチッと音がするかと思う程の力で目が合った。
そのまま見つめ合う。
「私も山崎先生を理解したいです。」
「いや、そんな必要はありません。僕なんかの為に森本先生が無理をするなんて…」
「無理させて下さい!」
身を乗り出す森本先生。
対照的に俺は身を引く。
それでも怯まない。
「最初は細谷さんの代わりで構いません。代わりにもなれないのなら気を紛らわす為に使って貰うのでも構いません。」
「いや、森本先生それは…」
「山崎先生の心に入るチャンスを下さい。」
潤んだ瞳。
震える唇。
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ああ、そうだった。
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