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木曜日のスイッチ。
尊重する。
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もう山崎先生と2ヶ月くらい話していない。
その間文化祭や体育祭、そして試験があったお陰で、先生の事を深く考えないで済んだ。
森本先生との噂はたまに耳に入ってきて胸がグッと苦しくなったけれど、強制的に思考を終了してやり過ごしたりもした。
亜樹とは放課後たまに遊んでいる。
カラオケとかゲーセンとかそういう健全な遊び。
定期的に「まだ好きだ」って意思表示をしてくれるけれど、それ以上何かを私に要求する事はないので有難い。
私はその距離感や今の関係が居心地良くて。
亜樹の気遣いと忍耐が作り出した産物だって分かっているけれど、この状態を手離したくないなって少し思ってもいる。
私と別れてから亜樹は少なくとも2人から告白されているみたいだ。
わざわざ亜樹本人が報告してくるわけではなく噂で知った。
耳に入ってきたのが2人なだけで、本当はもっといるのかもしれない。
今はまだ亜樹は新しい恋に進む気がないようで断っているけれど、いつかは誰かと幸せになるだろう。
亜樹には幸せになって欲しい反面、なんかちょっとまだ新しい彼女とかは嫌だなと思ってしまう自分も居る。
私から手放した癖にね。
つくづく勝手だなって思う。
そして私も1人だけ告白された。
亜樹のグループにいる佐伯君。
亜樹と付き合う前から私の事が好きだったと言っていた。
前に亜樹が言っていた「仲間の中に咲を狙っている奴がいて」って言っていたのが佐伯君だったのかもしれない。
そう思ったら佐伯君はなにも悪くないのに申し訳ないけれどちょっと面倒に感じてしまった。
よく最近まで友達が付き合っていた女に告白できるなと思ったけれど、きっと佐伯君からしたら私達が付き合い始めた時に亜樹に対して少なからず納得のいかない感情を持ったのだろうし、別れるまで待ったのだから自分の行動は正当なものだと思って当然なのかもしれない。
正義の反対は悪ではなくまた別の正義とはよく聞くけれど、ある人から見たら常識を疑う行為でも、視点が変われば正当性が生まれるんだと最近気付いた。
それに人を好きになるのに立場とか条件とか、選べない事は私自身が身をもって実感している事だ。
誰かが誰かを好きになって、必死になってそれでも上手くいかなくて。
傷付けたり傷付いたりを繰り返す。
多分それは大人になってからも。
その渦中の人は皆自分の中に正義や葛藤が当たり前にあって。
だから私は許したり許されたりしながら、いつか森本先生とまた話をしたいと思っている。
最近は穏やかでいるけれど、一つだけ引っ掛かっている事があった。
それは木曜日に今まで私がしていた事を亜樹に話さないまま友達関係を続けている事だ。
きっと言う必要なんてなくて。
亜樹だって知りたくないだろうと思い今まで黙っていた。
だけどもしかしたら、私の罪を知る事によって私への気持ちを吹っ切り次へ進む切っ掛けになるのかもしれないとも思う。
正解が分からない。
要らない情報を与えて今更亜樹を傷付ける事が正解ではないだろうとしつつも、自分の悪事を隠したままなのが正解とも思えない。
この葛藤でヤキモキしていた時、たまたま帰省していた兄貴に言い当てられた。
「お前何かいらん事考えてんな。」
普段なら絶対に真面目な話なんてしないけれど、誰でも良いから吐き出したくなり詳細を省きつつ話してみる。
「前に彼氏を裏切っていた事があって。別の理由で別れて今は友達で…。裏切っていた事はバレていないけど白状して謝るのがフェアか考えている。」
兄貴は即答した。
「絶対に言うな。」
珍しく真剣な表情に気圧される。
事情もよく知らないのに即答できるんだと驚きつつ、声もなく頷いた私に兄貴は続けた。
「お前が白状したい理由はなんだ?誠意を見せたいからか?もうこれ以上傷付ける事はしないって言う宣言か?罪悪感で苦しいから罵って欲しいのか?謝って許して欲しいのか?」
「…分かんない。そこまで考えてなかった…。だけど、私の悪いとこ知らないで今も良くしてくれているその人にズルしてるみたいで申し訳なく…」
「じゃあやっぱ言うな。そんなもん。」
急に吐き捨てられた。
酷く冷たい表情。
いつも兄貴はふざけているから余計にピリついて感じる。
「そいつの立場になれば分かんだろ?楽しくやってるところに急に過去の今更どうしようもない罪白状されてみろ。怒って罵ったって傷付いて泣いたってスッキリなんかしない。知らなきゃ楽しいままだったのによ。だけどやらかしたお前は懺悔してすっきりだろ?された側が傷付くなんてそんなん理不尽すぎるだろ。そのモヤモヤも罪の意識もお前一人がずっと抱えて苦しむのが今出来る一番の誠意だ。友達ってのは苦しい事半分こで楽しいことは二倍なんだよ。そうやって何でも分け合うんだ。だけどこれはお前が裏切ったんだろ?この期に及んで苦しみ半分こなんて虫よすぎで反吐が出るね。どんだけ苦しくても無かった事にしろ。絶対口にすんなよそんなもん。一生一人でモヤついてろ。」
終始突き放す言い方。
一切の寄り添いは無い。
だけどもしかしたら私の罪悪感を軽くする為に叱ってくれているのかもしれないと思えるくらい言葉の裏に思いやりも感じる。
「兄貴も誰か裏切った事あんの?」
「裏切られた方だよ!クソが!」
わざと大袈裟に怒って見せるので少し空気が和んだ。
けれどそれは一瞬の事でまた真面目な顔をして私を諭す。
「おい、咲。罪を告白したら許してくれるのなんて神様相手の時だけだからな。許される為に、楽になる為に相手を懺悔室にすんなよ。相手の為を想うなら裏切る前の真っさらな自分を一生演じ続けろ。もうその相手には一生本当の自分は見せられないけど、それが裏切った奴の受ける罰だ。罰ってのはバレて責められる事でも見限られて何かを失う事でもない。自分で自分を罰しながら人知れず苦しみ続ける事なんだぞ。裏切るってのはそういう事だ。」
「…分かった。」
「まあ、若いうちに知っておいて良かったんじゃねえか?別れた後も友達になるくらい大切な奴を裏切る重さをさ。でももうやんなよ。誠実ってのは相手の為じゃなくて自分の為でもあるんだからな。」
「うん。」
初めて兄貴の言葉を素直に聞いた。
いつもふざけていて煩わしかったし、すぐ茶化す感じも受け付けなかった。
顔を合わせ絡まれる度に邪険にしていたけれど、これからは人生の先輩として接していこう。
私は兄貴を見直した。
のも束の間…。
「で?裏切りって…やっぱ夏休みのあれパパ活だったん?」
最低の発言。
「ちげーって言ってんだろ!」
渾身の力で背中を叩いてやった。
皆何食わぬ顔をして普通に生活している裏でひっそりと辛い気持ちを抱えていたり、大人になってからも自分を見失う程取り乱す事があったり。
そうやって傷付け傷付き、許したり許されたりを繰り返して生きていくんだ。
私はどうだろう。
亜樹に対しては兄貴が教えてくれた通り悟らせないようにして罪悪感を背負っていこうと思う。
森本先生の事はそうするしかなかったのだとしたら仕方がなかったって許したい。
そして山崎先生は…。
怒りとか悲しみとか疑問とか。
知りたい事、言いたい事は変わらずあるけれど、やっぱり理解して理解されたいって根っこは変わらなくて。
だから私は山崎先生を理解し続けようと思う。
先生が何を思って私を突き放したのかは分からないままだけれど。
先生の想いを尊重する。
私は山崎先生に自分の想いを押し付けるのは止めた。
その間文化祭や体育祭、そして試験があったお陰で、先生の事を深く考えないで済んだ。
森本先生との噂はたまに耳に入ってきて胸がグッと苦しくなったけれど、強制的に思考を終了してやり過ごしたりもした。
亜樹とは放課後たまに遊んでいる。
カラオケとかゲーセンとかそういう健全な遊び。
定期的に「まだ好きだ」って意思表示をしてくれるけれど、それ以上何かを私に要求する事はないので有難い。
私はその距離感や今の関係が居心地良くて。
亜樹の気遣いと忍耐が作り出した産物だって分かっているけれど、この状態を手離したくないなって少し思ってもいる。
私と別れてから亜樹は少なくとも2人から告白されているみたいだ。
わざわざ亜樹本人が報告してくるわけではなく噂で知った。
耳に入ってきたのが2人なだけで、本当はもっといるのかもしれない。
今はまだ亜樹は新しい恋に進む気がないようで断っているけれど、いつかは誰かと幸せになるだろう。
亜樹には幸せになって欲しい反面、なんかちょっとまだ新しい彼女とかは嫌だなと思ってしまう自分も居る。
私から手放した癖にね。
つくづく勝手だなって思う。
そして私も1人だけ告白された。
亜樹のグループにいる佐伯君。
亜樹と付き合う前から私の事が好きだったと言っていた。
前に亜樹が言っていた「仲間の中に咲を狙っている奴がいて」って言っていたのが佐伯君だったのかもしれない。
そう思ったら佐伯君はなにも悪くないのに申し訳ないけれどちょっと面倒に感じてしまった。
よく最近まで友達が付き合っていた女に告白できるなと思ったけれど、きっと佐伯君からしたら私達が付き合い始めた時に亜樹に対して少なからず納得のいかない感情を持ったのだろうし、別れるまで待ったのだから自分の行動は正当なものだと思って当然なのかもしれない。
正義の反対は悪ではなくまた別の正義とはよく聞くけれど、ある人から見たら常識を疑う行為でも、視点が変われば正当性が生まれるんだと最近気付いた。
それに人を好きになるのに立場とか条件とか、選べない事は私自身が身をもって実感している事だ。
誰かが誰かを好きになって、必死になってそれでも上手くいかなくて。
傷付けたり傷付いたりを繰り返す。
多分それは大人になってからも。
その渦中の人は皆自分の中に正義や葛藤が当たり前にあって。
だから私は許したり許されたりしながら、いつか森本先生とまた話をしたいと思っている。
最近は穏やかでいるけれど、一つだけ引っ掛かっている事があった。
それは木曜日に今まで私がしていた事を亜樹に話さないまま友達関係を続けている事だ。
きっと言う必要なんてなくて。
亜樹だって知りたくないだろうと思い今まで黙っていた。
だけどもしかしたら、私の罪を知る事によって私への気持ちを吹っ切り次へ進む切っ掛けになるのかもしれないとも思う。
正解が分からない。
要らない情報を与えて今更亜樹を傷付ける事が正解ではないだろうとしつつも、自分の悪事を隠したままなのが正解とも思えない。
この葛藤でヤキモキしていた時、たまたま帰省していた兄貴に言い当てられた。
「お前何かいらん事考えてんな。」
普段なら絶対に真面目な話なんてしないけれど、誰でも良いから吐き出したくなり詳細を省きつつ話してみる。
「前に彼氏を裏切っていた事があって。別の理由で別れて今は友達で…。裏切っていた事はバレていないけど白状して謝るのがフェアか考えている。」
兄貴は即答した。
「絶対に言うな。」
珍しく真剣な表情に気圧される。
事情もよく知らないのに即答できるんだと驚きつつ、声もなく頷いた私に兄貴は続けた。
「お前が白状したい理由はなんだ?誠意を見せたいからか?もうこれ以上傷付ける事はしないって言う宣言か?罪悪感で苦しいから罵って欲しいのか?謝って許して欲しいのか?」
「…分かんない。そこまで考えてなかった…。だけど、私の悪いとこ知らないで今も良くしてくれているその人にズルしてるみたいで申し訳なく…」
「じゃあやっぱ言うな。そんなもん。」
急に吐き捨てられた。
酷く冷たい表情。
いつも兄貴はふざけているから余計にピリついて感じる。
「そいつの立場になれば分かんだろ?楽しくやってるところに急に過去の今更どうしようもない罪白状されてみろ。怒って罵ったって傷付いて泣いたってスッキリなんかしない。知らなきゃ楽しいままだったのによ。だけどやらかしたお前は懺悔してすっきりだろ?された側が傷付くなんてそんなん理不尽すぎるだろ。そのモヤモヤも罪の意識もお前一人がずっと抱えて苦しむのが今出来る一番の誠意だ。友達ってのは苦しい事半分こで楽しいことは二倍なんだよ。そうやって何でも分け合うんだ。だけどこれはお前が裏切ったんだろ?この期に及んで苦しみ半分こなんて虫よすぎで反吐が出るね。どんだけ苦しくても無かった事にしろ。絶対口にすんなよそんなもん。一生一人でモヤついてろ。」
終始突き放す言い方。
一切の寄り添いは無い。
だけどもしかしたら私の罪悪感を軽くする為に叱ってくれているのかもしれないと思えるくらい言葉の裏に思いやりも感じる。
「兄貴も誰か裏切った事あんの?」
「裏切られた方だよ!クソが!」
わざと大袈裟に怒って見せるので少し空気が和んだ。
けれどそれは一瞬の事でまた真面目な顔をして私を諭す。
「おい、咲。罪を告白したら許してくれるのなんて神様相手の時だけだからな。許される為に、楽になる為に相手を懺悔室にすんなよ。相手の為を想うなら裏切る前の真っさらな自分を一生演じ続けろ。もうその相手には一生本当の自分は見せられないけど、それが裏切った奴の受ける罰だ。罰ってのはバレて責められる事でも見限られて何かを失う事でもない。自分で自分を罰しながら人知れず苦しみ続ける事なんだぞ。裏切るってのはそういう事だ。」
「…分かった。」
「まあ、若いうちに知っておいて良かったんじゃねえか?別れた後も友達になるくらい大切な奴を裏切る重さをさ。でももうやんなよ。誠実ってのは相手の為じゃなくて自分の為でもあるんだからな。」
「うん。」
初めて兄貴の言葉を素直に聞いた。
いつもふざけていて煩わしかったし、すぐ茶化す感じも受け付けなかった。
顔を合わせ絡まれる度に邪険にしていたけれど、これからは人生の先輩として接していこう。
私は兄貴を見直した。
のも束の間…。
「で?裏切りって…やっぱ夏休みのあれパパ活だったん?」
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「ちげーって言ってんだろ!」
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そうやって傷付け傷付き、許したり許されたりを繰り返して生きていくんだ。
私はどうだろう。
亜樹に対しては兄貴が教えてくれた通り悟らせないようにして罪悪感を背負っていこうと思う。
森本先生の事はそうするしかなかったのだとしたら仕方がなかったって許したい。
そして山崎先生は…。
怒りとか悲しみとか疑問とか。
知りたい事、言いたい事は変わらずあるけれど、やっぱり理解して理解されたいって根っこは変わらなくて。
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先生が何を思って私を突き放したのかは分からないままだけれど。
先生の想いを尊重する。
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