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正声
十六拍・菖蒲王丸と碣石調幽蘭(参)
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それから間もなくのことであった。
六条内大臣棟成公の姪で猶子の嬉子は、御歳四つの三の宮と共に宮中に戻っていたが、その三の宮が、遂に東宮に立ったのであった。
三の宮が正式に東宮になったので、その御母である嬉子は立后して、中宮となった。
帝には嬉子中宮の他に皇后宮の明子がいた。
帝のこの皇后宮への寵愛は深いものだった。だが、この皇后宮は亡き烏丸左大臣の姫君である。
近頃の帝は、どうもこの烏丸左大臣というものを敬遠しているらしい。
嬉子中宮の立后以降、明子皇后宮への寵愛は薄れ、それどころか疎んじてさえいるようである。
また、御母の皇太后宮さえ遠ざけて、決して会おうとしない。
烏丸左大臣の子息の大理卿のことも、会いたくないと感じるらしく、
「奴の昇殿の許可を取り下げられんかの?」
などと、頭の弁なんかに尋ねている。
明子皇后宮を隅に追いやった帝は、嬉子中宮の所へ通うことが多くなった。
中宮はさすが、宮中に入れられただけのことはある。帝との間に東宮まで授かったのも、やはり目を引くその美貌故のことだ。改めて中宮をしげしげと見つめ、
「やれ、宮はまことに美しいことだな。四年もの間、朕もよくこの顔見ずに過ごせたものよ」
と、帝は感心したように言う。
絶世の美女と名高い六条内大臣殿の清花の姫君と、その美しさを比較することが敵うのは、この中宮ただ一人である。それほど、中宮は美人の誉れ高い。
この中宮と双璧の美人ならば、いかばかり──と、帝は中宮を見る度、清花の姫君への興味を深めていった。
その清花の姫君は、最近あまり讃岐を重用しない。
「讃岐の君には、何かお怒りを被ったらしい」
同僚の女房達は、やや気の毒そうに讃岐を見ていた。
だが、讃岐は心猛き人である。姫君がその気ならば、それでも構わぬと言わんばかりに、突っ張って生きていた。
讃岐が帰ってきてから、何日目だろうか。堀川亜相の子息の兵衛佐が、宰相中将殿を訪ねてきた。
兵衛佐は昇殿を許されている。二人はよく、殿上の間で顔を合わせていた。
「どうなさったのです。今日も朝、宮中でお会いしましたでしょう。お話ならば、その時なさればよかったのに。わざわざ我が家を訪われるとは、いったい如何なるご用向きですか?」
中将殿はそう言って、兵衛佐を迎え入れた。
「宮中ではお話しできぬことでございました故──」
兵衛佐はそう答えた。琴を一張持っている。
「それは?」
「ええ、実は──先頃、我が邸では、件の大事に韶徳三位殿と兄君とをお預かりしておりました。三位殿流罪の前日には、中将殿もご面会にお越し遊ばしましたよね。あなたと三位殿とのおん仲の良さを、その折改めて実感致しました」
「ええ、確かに、私は三位殿を訪ねましたが」
「その時、中将殿は三位殿と琴を交換なさったでしょう?そういう御仲なのだと思い、また、妹君が七絃七賢でもいらせられるので。ずっと迷っていたのですが、私が持っていても宝の持ち腐れなので、この琴を持参したわけです」
そう言って、琴を中将殿に差し出す。非常に美しい琴である。
「これは呉楚派の秘琴だそうですね。無銘ですが、音勢ばかりでなく、美術品としてもとても価値のあるものだとか。呉楚派では代々大事に秘され、受け継がれてきたものだと伺っております」
「や?」
中将殿はその琴を見て、まさかと思った。
「これはもしや。韶徳三位殿の所からの没収物の一つでは?没収されたのに、いつの間にやら消えて、主上がお探しになっているという──無銘の秘琴とは、これではないのですか?」
中将殿は妹君が琴の名手であるから、様々な琴を見てきている。門外漢とはいえ、この琴が普通でなく、価値の高いものであることは一目でわかった。
「はい。ご明察の通りです。実は私が盗みました。宮中より、そっと持ち帰り、獄中の三位殿へお届けしたものです」
「は?」
中将殿は思わず問い返した。
「盗んだ?あなたが?」
「はい……」
「信じられない」
中将殿は呆れた。
いくら三位殿に同情したからといって、宮中に収められたものを、名家の公達が盗賊してくるなぞ──
「で、それを私に引き取れとでも?」
そんな盗品を押しつけられても、中将殿とて迷惑である。つい、つっかかるような口調になったのを、兵衛佐は申し訳なさそうに俯いて。
「ごめんなさい。私もとても迷いました。三位殿はとても喜んで下さいましたが、これを置いて下向されました。私は、三位殿が再び都に戻られた時にお返ししようと、それまでお預かりするつもりでいたのです。ですが、三位殿は亡くなってしまわれました。私は三位殿の形見として、ずっと持っていようかとも思いました。でも、三位殿のお気持ちを考えてみたのです。泉下の三位殿は、どうすることをお望みだろうかと。それで、中将殿に差し上げることが一番だと、思い至りました。妹君は三位殿と同門の名手。後継の姫君にお渡しすることこそが、三位殿のお望みであろうと」
そう言う兵衛佐を、中将殿はついつい疑ってしまう。
まさかこの公達、三位殿と妹との関係に感づいているのではあるまいなと。
「とにかく、そういうことですので、呉楚派の蔵にお納め頂ければと存じます」
「……まあ、とりあえずはお預かり致しましょう……」
中将殿はそう言って、無銘秘琴を引き取ったのだが、困ったことになったと悩んだのであった。
迷いはしたが、その晩、中将殿は姫君にこれを渡した。
「どうですか、これ?」
「どうって……」
姫君も困ってしまう。
先には讃岐が持ってきた龍舌。
今また無銘秘琴。
どうしてこんなに消逸したものばかりが、姫君のもとに集まってきてしまうのだろう。
龍舌も無銘秘琴も、三位殿が蔵していたもの。それが手元にあるということは、喜ぶべきことなのかもしれないが……。
姫君に、どっと疲れが押し寄せてきた。
数日後、讃岐が六歳になる菖蒲王丸(あやおうまる)を連れてやってきた。
菖蒲王丸は、讃岐が亡夫・房雄大夫(ふさかつのたいふ)との間に儲けた子である。生まれると、讃岐はこの子を讃岐の国の父に預けていた。
彼女は最近、久々に生国へ帰ったのだったが、我が子にも再会できた。
弟・聖海の首を故郷の土に埋めてやると、再び上京した。その折、菖蒲王丸も連れて来たのであった。
暫くは、都の五条の刀自の邸にこの子を残して再出仕していた。だが、菖蒲王丸も、この程男童(おのわらわ)として仕えることになったのである。
讃岐は使いを出して、刀自邸に迎えをやった。菖蒲王丸はその使者の手に引かれて、今日、六条内大臣邸に参ったのである。
清花の姫君は少々体が重苦しかったが、対面を許可した。
讃岐に連れられてやってきた菖蒲王丸は、びっくりする程愛らしい童だった。
「本当に讃岐の君のお子?」
「父君似なのねきっと」
「父君の大夫は、大変に雅な方だったということだから」
周囲の女房達は、囁き合っていた。
「聞こえていますぞ」
耳聡い讃岐はぎろっと睨んでやった。
「まあ、怖い」
皆、けらけら笑った。
菖蒲王丸はとても礼儀正しい子だった。
姫君の御前にちょこんと座り、きちんとお辞儀をした。
「菖蒲王丸ですね。よくいらっしゃいました。宜しく」
姫君はだるさも忘れ、自然と笑みを見せる。
近頃気に入らぬ讃岐ではあるけれど、子供は別であるらしい。実に優しく菖蒲王丸に接した。
ゆっくり面を上げた菖蒲王丸は、姫君の笑顔を見て、幼いながらも、何て綺麗な姫君なんだろうと思った。
女神みたいに──。
「何か唐菓子でもあげましょうね」
「水菓子でも唐菓子でも、何でもございます。持て参りましょう」
乳母の才外記はそう言って、自ら立って台盤所へ向かった。
彼女には何か、行方不明の子の安友の幼い頃と、重なるらしい。菖蒲王丸がたまらなく可愛いのだった。
六条内大臣棟成公の姪で猶子の嬉子は、御歳四つの三の宮と共に宮中に戻っていたが、その三の宮が、遂に東宮に立ったのであった。
三の宮が正式に東宮になったので、その御母である嬉子は立后して、中宮となった。
帝には嬉子中宮の他に皇后宮の明子がいた。
帝のこの皇后宮への寵愛は深いものだった。だが、この皇后宮は亡き烏丸左大臣の姫君である。
近頃の帝は、どうもこの烏丸左大臣というものを敬遠しているらしい。
嬉子中宮の立后以降、明子皇后宮への寵愛は薄れ、それどころか疎んじてさえいるようである。
また、御母の皇太后宮さえ遠ざけて、決して会おうとしない。
烏丸左大臣の子息の大理卿のことも、会いたくないと感じるらしく、
「奴の昇殿の許可を取り下げられんかの?」
などと、頭の弁なんかに尋ねている。
明子皇后宮を隅に追いやった帝は、嬉子中宮の所へ通うことが多くなった。
中宮はさすが、宮中に入れられただけのことはある。帝との間に東宮まで授かったのも、やはり目を引くその美貌故のことだ。改めて中宮をしげしげと見つめ、
「やれ、宮はまことに美しいことだな。四年もの間、朕もよくこの顔見ずに過ごせたものよ」
と、帝は感心したように言う。
絶世の美女と名高い六条内大臣殿の清花の姫君と、その美しさを比較することが敵うのは、この中宮ただ一人である。それほど、中宮は美人の誉れ高い。
この中宮と双璧の美人ならば、いかばかり──と、帝は中宮を見る度、清花の姫君への興味を深めていった。
その清花の姫君は、最近あまり讃岐を重用しない。
「讃岐の君には、何かお怒りを被ったらしい」
同僚の女房達は、やや気の毒そうに讃岐を見ていた。
だが、讃岐は心猛き人である。姫君がその気ならば、それでも構わぬと言わんばかりに、突っ張って生きていた。
讃岐が帰ってきてから、何日目だろうか。堀川亜相の子息の兵衛佐が、宰相中将殿を訪ねてきた。
兵衛佐は昇殿を許されている。二人はよく、殿上の間で顔を合わせていた。
「どうなさったのです。今日も朝、宮中でお会いしましたでしょう。お話ならば、その時なさればよかったのに。わざわざ我が家を訪われるとは、いったい如何なるご用向きですか?」
中将殿はそう言って、兵衛佐を迎え入れた。
「宮中ではお話しできぬことでございました故──」
兵衛佐はそう答えた。琴を一張持っている。
「それは?」
「ええ、実は──先頃、我が邸では、件の大事に韶徳三位殿と兄君とをお預かりしておりました。三位殿流罪の前日には、中将殿もご面会にお越し遊ばしましたよね。あなたと三位殿とのおん仲の良さを、その折改めて実感致しました」
「ええ、確かに、私は三位殿を訪ねましたが」
「その時、中将殿は三位殿と琴を交換なさったでしょう?そういう御仲なのだと思い、また、妹君が七絃七賢でもいらせられるので。ずっと迷っていたのですが、私が持っていても宝の持ち腐れなので、この琴を持参したわけです」
そう言って、琴を中将殿に差し出す。非常に美しい琴である。
「これは呉楚派の秘琴だそうですね。無銘ですが、音勢ばかりでなく、美術品としてもとても価値のあるものだとか。呉楚派では代々大事に秘され、受け継がれてきたものだと伺っております」
「や?」
中将殿はその琴を見て、まさかと思った。
「これはもしや。韶徳三位殿の所からの没収物の一つでは?没収されたのに、いつの間にやら消えて、主上がお探しになっているという──無銘の秘琴とは、これではないのですか?」
中将殿は妹君が琴の名手であるから、様々な琴を見てきている。門外漢とはいえ、この琴が普通でなく、価値の高いものであることは一目でわかった。
「はい。ご明察の通りです。実は私が盗みました。宮中より、そっと持ち帰り、獄中の三位殿へお届けしたものです」
「は?」
中将殿は思わず問い返した。
「盗んだ?あなたが?」
「はい……」
「信じられない」
中将殿は呆れた。
いくら三位殿に同情したからといって、宮中に収められたものを、名家の公達が盗賊してくるなぞ──
「で、それを私に引き取れとでも?」
そんな盗品を押しつけられても、中将殿とて迷惑である。つい、つっかかるような口調になったのを、兵衛佐は申し訳なさそうに俯いて。
「ごめんなさい。私もとても迷いました。三位殿はとても喜んで下さいましたが、これを置いて下向されました。私は、三位殿が再び都に戻られた時にお返ししようと、それまでお預かりするつもりでいたのです。ですが、三位殿は亡くなってしまわれました。私は三位殿の形見として、ずっと持っていようかとも思いました。でも、三位殿のお気持ちを考えてみたのです。泉下の三位殿は、どうすることをお望みだろうかと。それで、中将殿に差し上げることが一番だと、思い至りました。妹君は三位殿と同門の名手。後継の姫君にお渡しすることこそが、三位殿のお望みであろうと」
そう言う兵衛佐を、中将殿はついつい疑ってしまう。
まさかこの公達、三位殿と妹との関係に感づいているのではあるまいなと。
「とにかく、そういうことですので、呉楚派の蔵にお納め頂ければと存じます」
「……まあ、とりあえずはお預かり致しましょう……」
中将殿はそう言って、無銘秘琴を引き取ったのだが、困ったことになったと悩んだのであった。
迷いはしたが、その晩、中将殿は姫君にこれを渡した。
「どうですか、これ?」
「どうって……」
姫君も困ってしまう。
先には讃岐が持ってきた龍舌。
今また無銘秘琴。
どうしてこんなに消逸したものばかりが、姫君のもとに集まってきてしまうのだろう。
龍舌も無銘秘琴も、三位殿が蔵していたもの。それが手元にあるということは、喜ぶべきことなのかもしれないが……。
姫君に、どっと疲れが押し寄せてきた。
数日後、讃岐が六歳になる菖蒲王丸(あやおうまる)を連れてやってきた。
菖蒲王丸は、讃岐が亡夫・房雄大夫(ふさかつのたいふ)との間に儲けた子である。生まれると、讃岐はこの子を讃岐の国の父に預けていた。
彼女は最近、久々に生国へ帰ったのだったが、我が子にも再会できた。
弟・聖海の首を故郷の土に埋めてやると、再び上京した。その折、菖蒲王丸も連れて来たのであった。
暫くは、都の五条の刀自の邸にこの子を残して再出仕していた。だが、菖蒲王丸も、この程男童(おのわらわ)として仕えることになったのである。
讃岐は使いを出して、刀自邸に迎えをやった。菖蒲王丸はその使者の手に引かれて、今日、六条内大臣邸に参ったのである。
清花の姫君は少々体が重苦しかったが、対面を許可した。
讃岐に連れられてやってきた菖蒲王丸は、びっくりする程愛らしい童だった。
「本当に讃岐の君のお子?」
「父君似なのねきっと」
「父君の大夫は、大変に雅な方だったということだから」
周囲の女房達は、囁き合っていた。
「聞こえていますぞ」
耳聡い讃岐はぎろっと睨んでやった。
「まあ、怖い」
皆、けらけら笑った。
菖蒲王丸はとても礼儀正しい子だった。
姫君の御前にちょこんと座り、きちんとお辞儀をした。
「菖蒲王丸ですね。よくいらっしゃいました。宜しく」
姫君はだるさも忘れ、自然と笑みを見せる。
近頃気に入らぬ讃岐ではあるけれど、子供は別であるらしい。実に優しく菖蒲王丸に接した。
ゆっくり面を上げた菖蒲王丸は、姫君の笑顔を見て、幼いながらも、何て綺麗な姫君なんだろうと思った。
女神みたいに──。
「何か唐菓子でもあげましょうね」
「水菓子でも唐菓子でも、何でもございます。持て参りましょう」
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