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7章
視線
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「そうですね、来賓の皆様の多くが今日お着きになられますので、サジャミール様は誰よりもお忙しいかと思われます」
「そう、そうよね……」
朝食後、青の間で話をして以来、言葉通りサジャミールは姿を見せていない。ある意味それが日常だし、昨日とて昼食を終えてから真夜中に彼が訪ねてくるまで会わなかったのだが、絶対に夜までは会えないと思えばひどく寂しい。いつ会えるかわからないという状況そのものがある種のときめきをもたらしていたのだが、初心なリリアルーラはそんなこと知りもしない。
アーニャだって夜中まで時間が取れないと聞いた。ルーユアンは当然忙しくしているだろう。今暇なのは自分だけではないかと思い、そもそも兄王太子の手伝いを一切できていないことを思い、しかしリリアルーラにとって一番の責務は「サジャミールと過ごすこと」だったのだからと思い、堂々巡りに気が重くなる。
朝、青の間で口づけた時は幸福に溺れるようだったのに、ただ会えないというそれだけでどうにもうら寂しくなってしまうのだから恋とはまったく不可解だ。リリアルーラは物憂げに目を伏せる。
「散歩へ参りましょうか。庭の様子に変わりはありませんが、既に到着された方がいらっしゃれば雰囲気も変わります。気晴らしになるかもしれません」
イルマの優しい言葉にようやっとリリアルーラは笑顔を取り戻した。だが、きょとんと目を丸くする。同じく笑顔を湛えたイルマが、羨ましいほど楽しげに見えるのだ。寂しすぎる心がそんな浅ましさを呼ぶのだろうか?
「イルマ、どうしたの? 何かいいことでもあった?」
「いえ、特にはございませんが」
「でも何だかすごく楽しそう……」
ああ、とイルマはより笑顔を深くする。
「恋をされているリリアルーラ様が、大変眩しく思えるものですから。それに、お相手がサジャミール様と思えば、本当に本当に嬉しく思います。皆も大変似合いのお二人だと申しております。皆が皆、祝福しているんですよ」
ぼぼぼっとリリアルーラの頬が赤くなる。
サジャミールがバイフーラに使者を飛ばした件は既に皆の知るところだと、昼食の時にイルマから聞かされた。用件こそ表立ってはいないし、夜更けに彼が訪ねてくることを知る者も限られているとは言え、サジャミールが何くれとリリアルーラの世話を焼くところは数多の者が目にしている。それに、国で一番の馬を駆らせるとサジャミールは話していた。用件など自ずと知れよう。
「あ、ありがとう、イルマ……。皆にもそう、伝えてください」
はにかむリリアルーラを、イルマはいっそう優しげに見つめる。
「護衛を呼びましょう。しばらくお待ちくださいませ」
扉へと進むイルマを見つめ、リリアルーラは満面の笑みを浮かべた。寂しさなどどこへやら、途方もない幸福に満たされている。
人の数が多い、とリリアルーラは思う。行き交う人々は様々な装束を身に纏っていて、砂漠の民ではないのも明らかだ。式典を控え訪れた来賓が、庭の景観を楽しんでいるのだろう。
寂しさを感じている場合ではない、とリリアルーラは気を引き締める。ここにいる誰もが夜会に出席するはずで、リリアルーラはそこでサジャミールに付き添うのだ。今から彼の足手まといにならないようにしておかなければ。転んだりしないように気をつけないと、とどこか見当違いのことまで考えてしまう。
途端、すれ違う人々をやたらと意識してしまい、かすかな怯えがわき上がる。運命を迎えに行こう、とルーユアンはリリアルーラに言った。不名誉な呼び名をつけられたことで人の心の恐ろしさを知り、ひどく臆病になっていたリリアルーラに。
(怖がっちゃダメ。大丈夫よ、サジャミール様がいらっしゃるんだから)
胸中で言い切り、リリアルーラは背を伸ばす。恋する乙女の万能感は時に蛮勇さすら呼び覚ます。人の噂を気にしていた自分をうち捨てるように、リリアルーラは笑顔を形作った。もう、通り過ぎる人々を意識することもない。そもそも気にする必要などなかった。王女としての品格や気品は、姉たちに勝るとも劣らないと母王妃にも度々言われてきた。
ふ、と鼻先に潮の香りが漂った。頬を撫でるような風もないのに、どうしてだろうかとリリアルーラは思う。
「風もないのに潮の香りがするわね」
「そう言うものなのです。砂漠と同じように、海も私たちと共にあるものですから。……今日も海へ行くのは止めておきましょう」
にっこりと答えたイルマが、リリアルーラの耳許に口を寄せた。
「サジャミール様が、海へ行くなら自分も一緒でなければ駄目だと仰っておられました」
「まあ!」
驚きの声も、淑女らしくひそやかなものだった。前を歩く護衛の者にも聞こえなかっただろう。今ここにはいないサジャミールからの愛に苦しいほど胸が浮き立っているが、それだってイルマ以外の誰にも悟られはすまい。それほどまでに、今のリリアルーラは完膚なきまで王女然としている。隙などどこにも見当たらない。
だが、大園路のちょうど半ばを過ぎた辺りで、そんなリリアルーラを何とも言えない違和感が襲った。それとなく周りを窺うが、近くにいる人々は皆おのおののひとときを楽しんでいるばかりだ。
(さっきよりも人が増えているから、少し緊張してるのかしら?)
リリアルーラは自分に言い聞かせるように胸中で思う。だが、どうにも違和感は消えない。誰かにじっと見られている気がするのだ。すぐ側に咲く花を愛でるふりをして足を止め、なんとなくと言った態で振り向いてもみたが、不躾な視線の主は定かではない。
(もしかして、キリア様……?)
昨日を思い出し、リリアルーラの身体が強張った。あの悲しみと衝撃は、婚約の幸福に満たされたとて簡単に消えはしない。
だが、思い起こしてみれば、キリアの視線は苛烈な気性を表すような激情にあふれていた。今感じるそれは、もっと冷たいような……。
「リリアルーラ様、その花がお気に召しましたか?」
「え、ええ、とても素敵ね。バイフーラの花よりうんと鮮やかに見えるわ。季候がまるで違うせいかしら」
目の前の赤い花などろくに見てもいなかったのだが取り繕うように答えると、イルマはうんうんと頷いた。
「後ほど部屋に届けさせましょう」
「ありがとう、でも大丈夫よ。ここで陽の光を浴びているからこそ眩いんだもの。きっと部屋で見たら感じも違ってしまうわ」
「そうですか? では、そのように。もし気に入った花があればいつでもお申し付けくださいませ」
「ありがとう」
イルマと話すうちに違和感は消えていった。やはり気のせいかとリリアルーラは思う。そもそも、すぐ側にいるわけでもない人から強い視線を感じるなど、あまりに非現実的だ。
(人の多さに慣れた方がいいわね……。夜会ではもっとうんとたくさんの方に囲まれる)
そんなにも多くの人を目にするのはイーガンシアでの夕食会以来だろう。今よりもっと緊張して当然だ。
「今日は少し長めに歩きたいわ」
「疲れが残らない程度に致しましょうね」
母親が幼い子にかけるような口調に、リリアルーラはにこっと笑う。イルマの過保護さが心地良い。彼女を慇懃無礼に思えたこともあったのに。
ほんの数日でリリアルーラの世界は変わった。恋をして、変わった。
ふわふわと浮くような心持ちに、リリアルーラの足取りも軽くなる。羽が生えたみたいと思い、いつかのサジャミールの言葉を思い出す。
はち切れんばかりの歓びを歌うように、乙女の胸がきゅんきゅんと鳴った。
「そう、そうよね……」
朝食後、青の間で話をして以来、言葉通りサジャミールは姿を見せていない。ある意味それが日常だし、昨日とて昼食を終えてから真夜中に彼が訪ねてくるまで会わなかったのだが、絶対に夜までは会えないと思えばひどく寂しい。いつ会えるかわからないという状況そのものがある種のときめきをもたらしていたのだが、初心なリリアルーラはそんなこと知りもしない。
アーニャだって夜中まで時間が取れないと聞いた。ルーユアンは当然忙しくしているだろう。今暇なのは自分だけではないかと思い、そもそも兄王太子の手伝いを一切できていないことを思い、しかしリリアルーラにとって一番の責務は「サジャミールと過ごすこと」だったのだからと思い、堂々巡りに気が重くなる。
朝、青の間で口づけた時は幸福に溺れるようだったのに、ただ会えないというそれだけでどうにもうら寂しくなってしまうのだから恋とはまったく不可解だ。リリアルーラは物憂げに目を伏せる。
「散歩へ参りましょうか。庭の様子に変わりはありませんが、既に到着された方がいらっしゃれば雰囲気も変わります。気晴らしになるかもしれません」
イルマの優しい言葉にようやっとリリアルーラは笑顔を取り戻した。だが、きょとんと目を丸くする。同じく笑顔を湛えたイルマが、羨ましいほど楽しげに見えるのだ。寂しすぎる心がそんな浅ましさを呼ぶのだろうか?
「イルマ、どうしたの? 何かいいことでもあった?」
「いえ、特にはございませんが」
「でも何だかすごく楽しそう……」
ああ、とイルマはより笑顔を深くする。
「恋をされているリリアルーラ様が、大変眩しく思えるものですから。それに、お相手がサジャミール様と思えば、本当に本当に嬉しく思います。皆も大変似合いのお二人だと申しております。皆が皆、祝福しているんですよ」
ぼぼぼっとリリアルーラの頬が赤くなる。
サジャミールがバイフーラに使者を飛ばした件は既に皆の知るところだと、昼食の時にイルマから聞かされた。用件こそ表立ってはいないし、夜更けに彼が訪ねてくることを知る者も限られているとは言え、サジャミールが何くれとリリアルーラの世話を焼くところは数多の者が目にしている。それに、国で一番の馬を駆らせるとサジャミールは話していた。用件など自ずと知れよう。
「あ、ありがとう、イルマ……。皆にもそう、伝えてください」
はにかむリリアルーラを、イルマはいっそう優しげに見つめる。
「護衛を呼びましょう。しばらくお待ちくださいませ」
扉へと進むイルマを見つめ、リリアルーラは満面の笑みを浮かべた。寂しさなどどこへやら、途方もない幸福に満たされている。
人の数が多い、とリリアルーラは思う。行き交う人々は様々な装束を身に纏っていて、砂漠の民ではないのも明らかだ。式典を控え訪れた来賓が、庭の景観を楽しんでいるのだろう。
寂しさを感じている場合ではない、とリリアルーラは気を引き締める。ここにいる誰もが夜会に出席するはずで、リリアルーラはそこでサジャミールに付き添うのだ。今から彼の足手まといにならないようにしておかなければ。転んだりしないように気をつけないと、とどこか見当違いのことまで考えてしまう。
途端、すれ違う人々をやたらと意識してしまい、かすかな怯えがわき上がる。運命を迎えに行こう、とルーユアンはリリアルーラに言った。不名誉な呼び名をつけられたことで人の心の恐ろしさを知り、ひどく臆病になっていたリリアルーラに。
(怖がっちゃダメ。大丈夫よ、サジャミール様がいらっしゃるんだから)
胸中で言い切り、リリアルーラは背を伸ばす。恋する乙女の万能感は時に蛮勇さすら呼び覚ます。人の噂を気にしていた自分をうち捨てるように、リリアルーラは笑顔を形作った。もう、通り過ぎる人々を意識することもない。そもそも気にする必要などなかった。王女としての品格や気品は、姉たちに勝るとも劣らないと母王妃にも度々言われてきた。
ふ、と鼻先に潮の香りが漂った。頬を撫でるような風もないのに、どうしてだろうかとリリアルーラは思う。
「風もないのに潮の香りがするわね」
「そう言うものなのです。砂漠と同じように、海も私たちと共にあるものですから。……今日も海へ行くのは止めておきましょう」
にっこりと答えたイルマが、リリアルーラの耳許に口を寄せた。
「サジャミール様が、海へ行くなら自分も一緒でなければ駄目だと仰っておられました」
「まあ!」
驚きの声も、淑女らしくひそやかなものだった。前を歩く護衛の者にも聞こえなかっただろう。今ここにはいないサジャミールからの愛に苦しいほど胸が浮き立っているが、それだってイルマ以外の誰にも悟られはすまい。それほどまでに、今のリリアルーラは完膚なきまで王女然としている。隙などどこにも見当たらない。
だが、大園路のちょうど半ばを過ぎた辺りで、そんなリリアルーラを何とも言えない違和感が襲った。それとなく周りを窺うが、近くにいる人々は皆おのおののひとときを楽しんでいるばかりだ。
(さっきよりも人が増えているから、少し緊張してるのかしら?)
リリアルーラは自分に言い聞かせるように胸中で思う。だが、どうにも違和感は消えない。誰かにじっと見られている気がするのだ。すぐ側に咲く花を愛でるふりをして足を止め、なんとなくと言った態で振り向いてもみたが、不躾な視線の主は定かではない。
(もしかして、キリア様……?)
昨日を思い出し、リリアルーラの身体が強張った。あの悲しみと衝撃は、婚約の幸福に満たされたとて簡単に消えはしない。
だが、思い起こしてみれば、キリアの視線は苛烈な気性を表すような激情にあふれていた。今感じるそれは、もっと冷たいような……。
「リリアルーラ様、その花がお気に召しましたか?」
「え、ええ、とても素敵ね。バイフーラの花よりうんと鮮やかに見えるわ。季候がまるで違うせいかしら」
目の前の赤い花などろくに見てもいなかったのだが取り繕うように答えると、イルマはうんうんと頷いた。
「後ほど部屋に届けさせましょう」
「ありがとう、でも大丈夫よ。ここで陽の光を浴びているからこそ眩いんだもの。きっと部屋で見たら感じも違ってしまうわ」
「そうですか? では、そのように。もし気に入った花があればいつでもお申し付けくださいませ」
「ありがとう」
イルマと話すうちに違和感は消えていった。やはり気のせいかとリリアルーラは思う。そもそも、すぐ側にいるわけでもない人から強い視線を感じるなど、あまりに非現実的だ。
(人の多さに慣れた方がいいわね……。夜会ではもっとうんとたくさんの方に囲まれる)
そんなにも多くの人を目にするのはイーガンシアでの夕食会以来だろう。今よりもっと緊張して当然だ。
「今日は少し長めに歩きたいわ」
「疲れが残らない程度に致しましょうね」
母親が幼い子にかけるような口調に、リリアルーラはにこっと笑う。イルマの過保護さが心地良い。彼女を慇懃無礼に思えたこともあったのに。
ほんの数日でリリアルーラの世界は変わった。恋をして、変わった。
ふわふわと浮くような心持ちに、リリアルーラの足取りも軽くなる。羽が生えたみたいと思い、いつかのサジャミールの言葉を思い出す。
はち切れんばかりの歓びを歌うように、乙女の胸がきゅんきゅんと鳴った。
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